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一目惚れ
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龍が存在する大陸ドラゴン·アース。
この世界ではそれぞれに属するドラゴンが存在し、炎を司るレッド·ドラゴン、水を司るブルー·ドラゴンなど彼等は地上の秩序を守るための守護龍であった。
そのため悪事を働く人間はドラゴン達に気づかれれば、焼かれ、溺れ、落とされ、または引き裂かれてしまう。
龍からすれば人など虫も同然なのだから決して怒らしてはならない······。
海辺近くの町フローティア。カラフルなビビッドの家が立ち並び、人々もみんな色の強い服を着ている鮮やかな町である。
「いらっしゃーい」
青空の下で今日もレストランを開いている彼女の名はロマーヌ。
「ロマーヌちゃん、今日も可愛ええわ」
その元気な接客と明るく接してくれる姿、頬のそばかすがチャーミングな町で人気の町娘である。
「いつもありがとう、ブレットおばあちゃん」
頭巾を被った細目のブレットおばあちゃんは、いつもレストランに来てくれるお店の常連客。
「ホッホッホッ、こんな婆ちゃんをいつも相手にしてくれるからね~」
嬉しそうに話しお財布を隣のカウンターに置く、
「おばあちゃんダメですよ、お財布を置いちゃ」
「あ~ごめんなさい。ちょっとだけ」
やれやれと思いながら隣に移動し下を向き食器を洗うと、
その時、
「あばよーっ」
後ろに座っていた客がカウンターに置かれたおばあちゃんの財布を素早く盗み店をでていった。
「まてー泥棒~、おばあちゃんの財布をかえせ~!」
すかさずエプロン姿で右手にお玉、左手にフライパンを持って泥棒を追う。
「あれま、ロマーヌちゃん!」
ここ最近、泥棒がフローティアで子供や弱い女性やお年寄りから財布を盗むと噂になっていて、それはレストランで働く彼女の耳にも入っていたのだ。
町の草原まで追い詰めたロマーヌだったが、
「はぁ、はぁ、しつけえなっ!」
「うわっ、ナイフ」
泥棒は凶器を出してきて振り回しロマーヌに威嚇する。
「オラオラ、これ以上しつけえと殺すぞ、ん?」
足を二歩三歩と向かってくる泥棒、だが彼は
ふと彼女の後ろの空を見た。
小さな小粒から徐々に大きくなってこちらにやってくる。それは、
「ドラゴンだぁぁぁーっ!」
彼は叫び、顔は青ざめ、ナイフを捨て逃げだす。
振り向くロマーヌにも風圧が襲い、
「キャーッ」
腕で顔を隠すほどの勢だった。
ゾウ三匹くらいの大きさ、全身ワニの鱗のような皮膚のレッド·ドラゴンは赤い翼を羽ばたかせ、黄色い目で彼を見た瞬間、
「うわぁぁーっ!」
口から炎を吐きファイヤー·ブレスで焼き殺した。
泥棒はたちまち灰となり風に吹かれ空を舞う······。
レッド·ドラゴンは大空を飛んでいたが、悪意の声を感じフローティアまで来たのだ。
いつものように悪党を消し、どいつもこいつもと思い呆れていた。
そこに怯えて立っていたロマーヌの方に振り向くと、
「ぬ······」
砂浜に純朴そうな黄色い髪の巻き付け三編み巻きで青い瞳の彼女ロマーヌに彼は一瞬心を奪わる。
一目惚れだった······。
首を振って我に返り翼を羽ばたかせ再び大空に向かって飛び立ったレッド·ドラゴン。
最初は自分も焼かれると思ったロマーヌだったが彼の目を見て不思議と恐怖がなくなり、
「ドラゴン、様」
そう呟いて遠くの空を眺めだす······。
空を高速で進むレッド·ドラゴンは、
『もう、会うこともあるまい』と言い聞かすが、自分がまさかロマーヌに一目惚れしたとは思ってもなかった······。
この世界ではそれぞれに属するドラゴンが存在し、炎を司るレッド·ドラゴン、水を司るブルー·ドラゴンなど彼等は地上の秩序を守るための守護龍であった。
そのため悪事を働く人間はドラゴン達に気づかれれば、焼かれ、溺れ、落とされ、または引き裂かれてしまう。
龍からすれば人など虫も同然なのだから決して怒らしてはならない······。
海辺近くの町フローティア。カラフルなビビッドの家が立ち並び、人々もみんな色の強い服を着ている鮮やかな町である。
「いらっしゃーい」
青空の下で今日もレストランを開いている彼女の名はロマーヌ。
「ロマーヌちゃん、今日も可愛ええわ」
その元気な接客と明るく接してくれる姿、頬のそばかすがチャーミングな町で人気の町娘である。
「いつもありがとう、ブレットおばあちゃん」
頭巾を被った細目のブレットおばあちゃんは、いつもレストランに来てくれるお店の常連客。
「ホッホッホッ、こんな婆ちゃんをいつも相手にしてくれるからね~」
嬉しそうに話しお財布を隣のカウンターに置く、
「おばあちゃんダメですよ、お財布を置いちゃ」
「あ~ごめんなさい。ちょっとだけ」
やれやれと思いながら隣に移動し下を向き食器を洗うと、
その時、
「あばよーっ」
後ろに座っていた客がカウンターに置かれたおばあちゃんの財布を素早く盗み店をでていった。
「まてー泥棒~、おばあちゃんの財布をかえせ~!」
すかさずエプロン姿で右手にお玉、左手にフライパンを持って泥棒を追う。
「あれま、ロマーヌちゃん!」
ここ最近、泥棒がフローティアで子供や弱い女性やお年寄りから財布を盗むと噂になっていて、それはレストランで働く彼女の耳にも入っていたのだ。
町の草原まで追い詰めたロマーヌだったが、
「はぁ、はぁ、しつけえなっ!」
「うわっ、ナイフ」
泥棒は凶器を出してきて振り回しロマーヌに威嚇する。
「オラオラ、これ以上しつけえと殺すぞ、ん?」
足を二歩三歩と向かってくる泥棒、だが彼は
ふと彼女の後ろの空を見た。
小さな小粒から徐々に大きくなってこちらにやってくる。それは、
「ドラゴンだぁぁぁーっ!」
彼は叫び、顔は青ざめ、ナイフを捨て逃げだす。
振り向くロマーヌにも風圧が襲い、
「キャーッ」
腕で顔を隠すほどの勢だった。
ゾウ三匹くらいの大きさ、全身ワニの鱗のような皮膚のレッド·ドラゴンは赤い翼を羽ばたかせ、黄色い目で彼を見た瞬間、
「うわぁぁーっ!」
口から炎を吐きファイヤー·ブレスで焼き殺した。
泥棒はたちまち灰となり風に吹かれ空を舞う······。
レッド·ドラゴンは大空を飛んでいたが、悪意の声を感じフローティアまで来たのだ。
いつものように悪党を消し、どいつもこいつもと思い呆れていた。
そこに怯えて立っていたロマーヌの方に振り向くと、
「ぬ······」
砂浜に純朴そうな黄色い髪の巻き付け三編み巻きで青い瞳の彼女ロマーヌに彼は一瞬心を奪わる。
一目惚れだった······。
首を振って我に返り翼を羽ばたかせ再び大空に向かって飛び立ったレッド·ドラゴン。
最初は自分も焼かれると思ったロマーヌだったが彼の目を見て不思議と恐怖がなくなり、
「ドラゴン、様」
そう呟いて遠くの空を眺めだす······。
空を高速で進むレッド·ドラゴンは、
『もう、会うこともあるまい』と言い聞かすが、自分がまさかロマーヌに一目惚れしたとは思ってもなかった······。
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