〜クイーン·ザ·セレブレイド〜

ヒムネ

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プリンセス ―ショート―

サンセット·プリンセス

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 ラバーグ城、


 ここに1人緊張する亡き王女の妹がドレスを纏い化粧を施され鏡を見ていた。


「ねぇ、さん······」


 自分の顔を見続けるとふと姉のプレナの顔に見えるときがありウルッときてしまう。そこに、


「デナ様、御二人の王女様が」


「あ、はい」


「「失礼します」」


 2人とはロベリー王女とチュリン王女。


 付いて早速と着替えデナの王女即位に参加するため。


「チュリン王女······ロベリー、王女」


「デナさん、お綺麗ですね。まるでプレナ王女のよう」


「あ、ありがとう」


 ロベリーの言葉で顔を赤くしてテンパるデナ。しかし下を向き、


「ほんとうは私にこんな資格は······」


「そんなことはありません。資格ではなくこの国とお姉さん想うデナさんの意思だと思います」


 チュリンがそう答えた言葉に顔を上げ彼女を見ると優しい強さを、温もりを瞳を通じて感じる。


「デナさん、あなたの中のプレナ王女はきっと励まし、喜んでいるのではないですか?」


「それは······」


 姉なら、と胸に手を当てると見えてくるプレナのたくましい顔の中にある何時も自分を頼る姿が、


「そう、かも······」


「さぁ、いきましょうデナ王女」


 2人の王女に手を差し伸べられデナはその手を、掴んだ······。


 沢山の人がお城の下に集まりこの1ヶ月あまりのラバーグ城の王女不在と戦争で不安と恐怖を持っていたと思ったが、故プレナ王女の強い意思を聞いていた国民は1人ひとりがまたこの国を密かに信じていた。


 そんな中で現れたデナ王女に皆はプレナ王女と勘違いする者も多く、既にプレナ王女殺害はラバーグ兵の働きによってデナではないと知らされまた、殆どの国民はデナがプレナを殺すはずがないと思っている者もいたのだ。


 登壇に緊張するデナを2人の王女がそれぞれ両肩に触れ話し出す。


 今回の件、自分のしてきた事、それらを踏まえて何故この場に至ったかを。


 彼女は話す「人は1人では暗闇に迷い込んでしまう」と、それが1人の人の限界。でも、



「誰かと勇気をもって一歩踏みこんだとき、人は暗闇から抜け出せるのです」



 その言葉を最後に即位が終わったあと駆け付けてきたエマリン王女も姿を見せ、


「エマリン」


「デナッ、ごめんなさい私も出たかったのに、でもよかった。あ、デナ王女」


「エマリン、デナでいい······」



 ラバーグ城にも友情が芽生え4人の王女達は何時までも花開いた様に笑顔で話をする。
 こうしてデナ王女の即位は無事終えた······。




 青空の下、



 自分のお城ランク城、



 ロベリーには最後の仕事があった。



 その最後とは、謝罪。



 策とはいえクイーン·ザ·セレブレイドになると国民に嘘を付き、おまけに悪魔と呼ばれたロベリー。



 戻って身体は休めても謝罪はしていなかった為なのだが、



 自身がない。



 お城に戻ると待っていたのは何時も自分の命令を聞いてくれたランク城の兵たち。そこにはホセやヤクナ、そして父の姿も、



「デナ王女の即位は済んだようだなロベリー、身体はどうだ」



「はい、とても綺麗でプレナ王女に似ていました。身体も問題はありません······でも」



「そうか、それはよかった······ロベリー」




「お父様······わたくしは国民に嘘を付き、悪魔と呼ばれました。正直······不安です」



 それでもしなくてはと娘に笑顔で言う父、ドレスと化粧をして登壇する準備をするため自分の部屋へと足を進める。



 メイクされティアラやイヤリング、ドレスと準備を整え鏡を見た。
 やっぱり鎧とは比べ物にならないくらい軽く綺麗なドレス、なのに鎧の方が着慣れた感がある。



 色々な思いを巡らすといつの間にか緊張してしまう。



 デナ王女の時はしなかったのにと溜息を吐きながらも準備が整い、不安とともに部屋を出た。



 もう夕焼け空のオブスーン大陸。謝罪も含めてこの時間帯が良いと父やヤクナに言われての事。



 扉は開き最初に父が登壇し挨拶を国民と交わす。



 そして、



 促され歩もうとしたら眉尻を下げ自身のない表情に、1歩2歩と進んでいき、



 登壇すると大勢の人々、ついこの間ここでクイーン·ザ·セレブレイドを宣言した気持ちが蘇る。



 悲しく、辛く、



 それと本当は




 でも奇跡的に戦争を生き延びた。



 だから想いを込めて第一声は、



「みっ、みなさん、ウソをついてごめんなさいっ」



 謝ることだった。



 理由はどうあれ嘘付いたことは変わらない、罵声を覚悟して事情を話す。



「――理由はどうあれ国民にウソを付いた事は変わらないと承知しております。皆さんの前に王女として出る資格が無い事も。ですがもう1度謝らせてください、ごめんなさい」



 静まる国民。



 ロベリーは頭を下げ続けた······。



「知ってるよ」



 国民1人が声を上げると、また1人またひとりと他の人たちもロベリーに「知ってるよ」と。



「え、えっ」



 知っているとはどういう事だろうと焦るロベリー。



 すると父プログ王が娘ロベリーの隣に、



「ロベリーがラバーグに行ったとき私たちが事情を先に話したんだ。それと」



「お父様、騎士と兵士の皆さんが」



「町の隅々まで必死に周ってくれたよ。あとのおかげでな」


······」



「後ろを見てごらん、ロベリー」



 ロベリーが後ろを振り向く、



 そこには、横に綺麗な色の髪と同一色のドレスに見包んだ各国のの姿が。



「み、みな、さん。どうして······」



「ロベリー王女、あなたに全てを背負わせてしまった。だからそのお返しだ」



「我々がこうすることが必然と思ってな」



「レスタ王女······ガーネット王女」 



「私の即位に出てくれたから、だから」

「わ、私も私も!」



「デナ王女、エマリン王女っ」



「この子も、あなたに会いたいって」


 ベルディ王女の後ろから現れ深々と頭を下げたのは、


「ロベリー王女、あ、あの、ごめんなさい、とありがとうございました」


「ベルディ王女、チェコさん······」



「ロベリー、もう大丈夫ですから、ね」



「そういうことだロベリー」



「オメラ、王女······ベラ」



「フンッ、これからが大変だぞ」



「ここからまた、進みましょうね、ロベリー」



「バイオレット······王女、チュリン······うっうっ」



 一人ひとりの温かい言葉に嬉しさのあまりロベリーは崩れ落ち、



「うえ~んっ」



 心がはじけた様に泣きだす。



 王女と呼ばれた1人の少女は死を覚悟し命を懸けた。



 しかし世界を救うには余りにも小さいく儚い命。



 それでも沢山の失った命に耐えきれず、もう死にたいと思ってしまいながらも懸命に前を進み続けた先に待っていたのは『王女達の結束』であった。



 気づけば日も沈み空がこんがり紅く焼け、



 暗くなる城下にランプがぼんやり灯り出す。



 まるで、命の光のように······。



 こうしてクイーン·ザ·セレブレイドの戦争は終わった。多くの犠牲を払い、争いながらも、大陸オブスーンは新たな世界へと若き王女達の結束のもと平和へと足を踏みだす······。




 報告の手紙


 〇〇王女様


 もうすぐ春の季節なりますが、ランク城では花咲く季節になります。


 ところで、あのあとラドルフ達から話を聞き出しました。最初は何も語らないだろうと思ったのですが、シリカ王女の死を知ると何の躊躇なく全てを話してくれました。


 それはやはりスパイとして潜入した11人は影でコンタクトをとり、私達の前王や王女に戦争を促し続けたようです。と言う事は母が死んだのはラドルフ達が誘導したということ、


 許せません。許せませんが亡くなった方は蘇りません。結局、生きている私達が耐えるしかないのですね。


 あとはこれと言った情報はありませでした。これを読み気を悪くさせてしまう事を謝らせていただきます。すいません。


 城下町とともに鮮やかなピンクの花々咲かせて皆さんと出会えることを心待ちにしております。



モルエス·ラル·ロベリーより


               ―END―
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