なぜ妻は夫が自宅でゴロゴロすると不機嫌になるのか

「母親」に求めすぎてはいけない。

ネットのとあるニュースを読んでいて、違和感を持ちました。

簡単に説明しますと、「ネットではよく知られた、既婚者で子持ちのとある女性が離婚し、再婚した。再婚時に子供を連れて行かなかったようで、ファンなどから反発を食らった」

はい、違和感はどこでしょうか。上の文章をよく読んで考えて下さい。分かりましたか？では正解を言います。

私もうっかりするところでしたが、あなたも、何の疑問も持たずに上の文章を読んで、こう思いませんでしたか？
つまり、「子供を置いていくのか。ふてぇ母親だ」なんて、一瞬でも思わなかったか、という事です。

ではこれが、「既婚者で子持ちのとある男性が」だったら、あなたの印象はどうだったでしょうか。「ふーん」で終わったのではないでしょうか？

つまり私たちは、「母親は子供を大事にして当然」と言う恐ろしい偏見を持っているんです。
夫婦が離婚する際に、子供を大事に考える事は当たり前です。子供の気持ち、意見を大事にし、その結果「パパとママどっちがいい？」という問いに、子供がパパを選ぶ事も当然あるのです。

私は最初に取り上げた女性のブログなどを読んでいないため、詳しい事情はわかりませんが、もしその女性がごく簡単に「再婚することになりました。子供は元夫にたくします」みたいなメッセージだけを書いたとして、それに対して「母親なのに子供を置いていくの！？」なんて非難はおかしいんじゃないかと思います。

その家庭では子供が父親を選んだかもしれないのです。または収入などの面で、子育てするには父親の方がふさわしい、と判断したかもしれないのです。つまり、「離婚した夫婦のどちらが子供を引き取るかはその家庭によってケースバイケース」であるのに、なんで「子供を育てるのはとにかく母親」なんて偏見があるのか、と言いたいのです。

実際、シングルマザーと言う言葉がファーザーより多いように、母親の方が育児に適している事は多いのでしょう。ですが、それを唯一無二の絶対なんて思っちゃいけない。母性神話だとか、大人が夢を見たがるのは分かりますがそんなものがあるなら子供を産んだ女性は皆神様仏様レベルになりますよ。あなたの周りの母親を見て下さい。がっかりするほど人間でしょう？

子供を持っても、父親も母親も不完全な所がいっぱいある人間なんです。母親を神聖視する考え方や価値観は、母親だけではなくその家庭や周囲をぎちぎちに、窮屈に縛り結果全員を不幸にする、と言うのはあながち言い過ぎではないと思うのです。