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働くことに妥協は必要ってどういうこと? 前編
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この項目では特に【自分がやりたい仕事や働きたい会社が分からない】という方に向けて書いていきます。
【働くことに妥協は必要だ】とよく言われますが、それはどういう意味なのでしょうか。
こればかりは一度、しかもそれなりの期間働いてみないとなんとも言えないのですが、あなたは「仕事内容」、「福利厚生」、「給与」のうち、どれがあなたの希望に合っていないとストレスを抱えやすいですか?
よく転職サイトなどで「仕事内容、人間関係、福利厚生、給与」の全部があなたの希望通りのところなどありません、と書いてありますが、そんな事誰でもわかってるんですよ。わかっていても、仕事・職場選びで分かっていない分もあるから迷ったり悩んだりするんです。もうちょっと踏み込んで書いてもらわないと、と思います。
つまり、言われなくても大抵の人が
①「人間関係」が悪い
②「体力」がついていかない
の両方はもちろん、どちらかがあっても続かないと思うので、それ以外で自分がストレスを感じることが少ない仕事であったり職場を選ぶことが【正しい妥協】と言えます。
では、自分は一体なにが合っていれば仕事を続けやすいのか。この疑問に対して、よく「自分でも自分が分からない事が多いから、親や友人にあなたの長所や得意分野を言ってもらう」と言うアドバイスが定石のように言われます。ですが、本当にあなたの事を良く知る他人がいればいいのですが、親ですら理解してくれている人は少ないのではないかと個人的に思います。また、あなたは「君はこれが向いている」と言われて、「そうか。じゃあそっちの分野に行ってみるか」と素直に受け取れる方でしょうか。大概は「腑に落ちていないのにいきなり方向転換はできない」と否定の感情を持つのではないでしょうか。結局の所、ほとんどの人は人生で方向転換を強いられたときは「自分で腑に落ちない限り」行動できないのではないかと思うのです。
以上の事から、自分はなにが合っていれば仕事が続けやすいのかを知るためには、自分の体験を掘り返して可視化する事が一番わかりやすく、且つ自分も納得しやすいのではないかと思います。
では具体的な方法をお伝えしていきます。A4ノートを用意しましょう。
ノートの1ページを真ん中で半分に折り、左端に一項目一行ずつ
・会社の業種
・経験した職種
・仕事は座り仕事(オフィスワーク)か立ち仕事(工場)か外回り(営業)か
・外資系か日系か
・人間関係は男性が多かったか女性が多かったか
・働いた職場の平均年齢はどれぐらいか(会社全体ではなく実際働いた職場です)
・働いた場所は人数が多かったか少なかったか
・会社までの通勤時間
・福利厚生は良かったか悪かったか
・週休2日制かどうか
・(週休2日制なら)2日は土日など連続して2日取れるのか、シフト制でバラバラか
・残業は多かったか
・給与は多かったか少なかったか
・オフィスは綺麗だったか
・全室禁煙か
・働いた職場に外国人はいたか、いたら多かったか
・上司は男性か女性か
・上司の年齢はあなたよりかなり上だったか、近かったか、年下だったか
他、あなたが気づいたことはすべて書き出しましょう。
あなたが派遣や契約社員などでいろいろな職場を体験している場合も、簡単でいいのですべての会社を書きます。
その後、右端にそれに対して当時あなたがどう感じたか書いていきましょう。
例えば、
・全室禁煙か → 部分禁煙だった。気持ち的には大丈夫だと思っていたがのどは痛くなる事が多かった。他の人はなんともなかったから自分はのどが弱い方かもしれない→次は全面禁煙を選んだ方がいいかも
・休日はシフト制→連続して2日取れないと疲れが残りやすい→自分は体力がない方かもしれない→次は土日祝など連続して取れる所を選ぼう
・上司は男性でかなり歳の離れたおじさん→自分は男性上司の方が気が楽→かなり年上の場合、多少偉そうな態度でも自分はあまり気にならない方→次も男性が多い職場を狙った方がいいかも
・経験した職種→工場(立ち仕事)黙々と作業し、人とあまり話さなくて良かった。→気楽に感じた→体力的に立ち仕事はきつい→次は座り仕事の多い工場系を探そうか
・職場の人数:5人→うわさ話が多くて気を遣う事が多かった。嫌だと感じた→次はもっと人数が多い所にしよう
と、事実+その事実に自分はどう感じたか、嫌だったのか特に何も思わなかったのかとても気楽だったのか、当時の自分の感情を思い出しながらどんどん書いていきましょう。事実を書くだけ書いて、それを読み返してから「じゃあ次の職場はこういう所がいいかも」と思ったらそれも書き込みます。
それが終わったら、働いた会社ごとにランキングします。どこが一番気持ちよく働けたか1位、2位と書いていきます。
ここまで作業が終わると、「自分に合っている仕事や職場が分からない」状態だったのが、ぼんやりとでも「この仕事・職場はストレスが少なかった」事がわかってきます。最初に書きましたが、「妥協」とは、つまりそうなのです。【この仕事や職場が自分が好きかどうか、得意かどうか、自分に合っているかどうか自分では分からないが】、「ストレスが少ない事」なのです。「いやいや、自分に合う天職や会社がわからない事がストレスなんだよ!」という方。その気持ちは大変分かります。ただそれは、医療や芸術など明らかに専門職でない人の場合で、一般の勤め人の場合は分からない人の方が多いのです。だから安心しろとは言いませんが、いつまでも合うものが分からないと何もできずに留まってしまっているよりも、「とりあえず」このストレスが少ない仕事・会社で、と動いてみる方が徐々に何が合うのか見えてくる事もあるのです。
次回は、自分に合う「会社(業種)」と「仕事内容」「職場の人間関係」をもう少し掘り下げていきます。
【働くことに妥協は必要だ】とよく言われますが、それはどういう意味なのでしょうか。
こればかりは一度、しかもそれなりの期間働いてみないとなんとも言えないのですが、あなたは「仕事内容」、「福利厚生」、「給与」のうち、どれがあなたの希望に合っていないとストレスを抱えやすいですか?
よく転職サイトなどで「仕事内容、人間関係、福利厚生、給与」の全部があなたの希望通りのところなどありません、と書いてありますが、そんな事誰でもわかってるんですよ。わかっていても、仕事・職場選びで分かっていない分もあるから迷ったり悩んだりするんです。もうちょっと踏み込んで書いてもらわないと、と思います。
つまり、言われなくても大抵の人が
①「人間関係」が悪い
②「体力」がついていかない
の両方はもちろん、どちらかがあっても続かないと思うので、それ以外で自分がストレスを感じることが少ない仕事であったり職場を選ぶことが【正しい妥協】と言えます。
では、自分は一体なにが合っていれば仕事を続けやすいのか。この疑問に対して、よく「自分でも自分が分からない事が多いから、親や友人にあなたの長所や得意分野を言ってもらう」と言うアドバイスが定石のように言われます。ですが、本当にあなたの事を良く知る他人がいればいいのですが、親ですら理解してくれている人は少ないのではないかと個人的に思います。また、あなたは「君はこれが向いている」と言われて、「そうか。じゃあそっちの分野に行ってみるか」と素直に受け取れる方でしょうか。大概は「腑に落ちていないのにいきなり方向転換はできない」と否定の感情を持つのではないでしょうか。結局の所、ほとんどの人は人生で方向転換を強いられたときは「自分で腑に落ちない限り」行動できないのではないかと思うのです。
以上の事から、自分はなにが合っていれば仕事が続けやすいのかを知るためには、自分の体験を掘り返して可視化する事が一番わかりやすく、且つ自分も納得しやすいのではないかと思います。
では具体的な方法をお伝えしていきます。A4ノートを用意しましょう。
ノートの1ページを真ん中で半分に折り、左端に一項目一行ずつ
・会社の業種
・経験した職種
・仕事は座り仕事(オフィスワーク)か立ち仕事(工場)か外回り(営業)か
・外資系か日系か
・人間関係は男性が多かったか女性が多かったか
・働いた職場の平均年齢はどれぐらいか(会社全体ではなく実際働いた職場です)
・働いた場所は人数が多かったか少なかったか
・会社までの通勤時間
・福利厚生は良かったか悪かったか
・週休2日制かどうか
・(週休2日制なら)2日は土日など連続して2日取れるのか、シフト制でバラバラか
・残業は多かったか
・給与は多かったか少なかったか
・オフィスは綺麗だったか
・全室禁煙か
・働いた職場に外国人はいたか、いたら多かったか
・上司は男性か女性か
・上司の年齢はあなたよりかなり上だったか、近かったか、年下だったか
他、あなたが気づいたことはすべて書き出しましょう。
あなたが派遣や契約社員などでいろいろな職場を体験している場合も、簡単でいいのですべての会社を書きます。
その後、右端にそれに対して当時あなたがどう感じたか書いていきましょう。
例えば、
・全室禁煙か → 部分禁煙だった。気持ち的には大丈夫だと思っていたがのどは痛くなる事が多かった。他の人はなんともなかったから自分はのどが弱い方かもしれない→次は全面禁煙を選んだ方がいいかも
・休日はシフト制→連続して2日取れないと疲れが残りやすい→自分は体力がない方かもしれない→次は土日祝など連続して取れる所を選ぼう
・上司は男性でかなり歳の離れたおじさん→自分は男性上司の方が気が楽→かなり年上の場合、多少偉そうな態度でも自分はあまり気にならない方→次も男性が多い職場を狙った方がいいかも
・経験した職種→工場(立ち仕事)黙々と作業し、人とあまり話さなくて良かった。→気楽に感じた→体力的に立ち仕事はきつい→次は座り仕事の多い工場系を探そうか
・職場の人数:5人→うわさ話が多くて気を遣う事が多かった。嫌だと感じた→次はもっと人数が多い所にしよう
と、事実+その事実に自分はどう感じたか、嫌だったのか特に何も思わなかったのかとても気楽だったのか、当時の自分の感情を思い出しながらどんどん書いていきましょう。事実を書くだけ書いて、それを読み返してから「じゃあ次の職場はこういう所がいいかも」と思ったらそれも書き込みます。
それが終わったら、働いた会社ごとにランキングします。どこが一番気持ちよく働けたか1位、2位と書いていきます。
ここまで作業が終わると、「自分に合っている仕事や職場が分からない」状態だったのが、ぼんやりとでも「この仕事・職場はストレスが少なかった」事がわかってきます。最初に書きましたが、「妥協」とは、つまりそうなのです。【この仕事や職場が自分が好きかどうか、得意かどうか、自分に合っているかどうか自分では分からないが】、「ストレスが少ない事」なのです。「いやいや、自分に合う天職や会社がわからない事がストレスなんだよ!」という方。その気持ちは大変分かります。ただそれは、医療や芸術など明らかに専門職でない人の場合で、一般の勤め人の場合は分からない人の方が多いのです。だから安心しろとは言いませんが、いつまでも合うものが分からないと何もできずに留まってしまっているよりも、「とりあえず」このストレスが少ない仕事・会社で、と動いてみる方が徐々に何が合うのか見えてくる事もあるのです。
次回は、自分に合う「会社(業種)」と「仕事内容」「職場の人間関係」をもう少し掘り下げていきます。
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