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一章 兵器化編
約18話 初戦闘?
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歩き始めて一日が経った。
さっきララから聞いたことだが、この体、休憩や休息は必要なものの、睡眠は取っても取らなくても良いらしい。
いくらその辺の石ころで遊ぶほど無警戒でも、意識を手放すことはさすがに不安だったのでありがたいことだ。
…寝ない分、夜中は暇すぎてずっとララとお喋りしていたが。実体の無い人工知能と夜通し話続ける俺…、端から見れば『なんか危ない薬でもやってんのか?』とか思われてそうである。
で、今現在、俺は歩きながら暇潰しに石ころを蹴って…いるのではなく、変形の練習をしていた。
もっと変形に慣れていけば、複雑な構造の銃とかも創れるようになるから……とかでは勿論ない。
そもそも銃の内部構造とかこれっぽっちも知らないし、何より腕や手に爆薬つめるとか絶対に嫌だ。
ならなぜ変形の練習を重ねているのか。
それは……
「武器を俺流に魔改造するためさ!」
【…マスター、どうしました急に?気でも触れてしまわれたので?】
「いや、なんでも…」
ん“、ん“ん“っ……つまり俺は、自分の武器に装飾品の類いを付けたいから変形の練習をしているのだ。
もう武器は剣でいいもん!
剣が最適だって答え出たもん!
鎌とかアックスとか憧れるけど右手一本じゃ威力出にくいし、素人に扱える代物でもないんだもん!
…ならせめて格好いい剣にしたい。
因みに武器の色は変えられるので、ソードの色は黒一色で登録しておいた。妙に着色するより黒で染めたほうが、シンプルかつ未知数って感じで威圧感があるよね。
んで、練習の内容だが、ララの提案により俺は今ひたすらに鎖のチェーンを創っている。
なんでも、チェーンは目が荒くても作れるし、目を細かく出来るようになれば成長が眼に見えて分かるからオススメなんだとか。
(でも、クッソムズいんだよなあ…)
俺は鎌のカーブを創るので精一杯ってレベルだったので、早くも挫折しかけていた。
というのも俺の目の前には、バイオウェポンの使用限度ギリギリぐらいの大きさでできた巨大な輪っかがあるのだ。
チェーンを作ろうとして輪っかが出来たのは決してふざけているわけではなく、まず鎖の内の一粒を作ろうとしたらこうなったのだ。
…つまるところ、技量が無さすぎるのだ。
まあだからこそ練習してるんだけどね!それにしても酷すぎるって話。
(ホント、武器登録機能には感謝しなきゃなぁ…)
俺は登録の有り難みをしっかりと心に刻み、腕をうねうね変形させながら歩いて行った。
ーーーーーーーーーーーーーー
歩き始めて3日目。
海音は完全に変形を我が物とし、漆黒の剣には紅色に光輝く宝石がついている…という妄想をしながら歩いていた。
実際は、輪っかが2つ増えてオリンピックのマークみたいになっただけ。
まあ、数が増えた上ちゃんと輪っかが鎖みたいに長方形っぽい輪っかになってる辺り、ちゃんと成長はしているのだが…。
【あの…、マスター。武器と同じ素材で装飾品を作るのは少し慣れれば出来るようになるとは思いますが、剣に宝石を装飾するのは難しいと思いますよ。なにせ素材が全く違うのですから、左右の手で別々の絵を描くくらい無理です。それに加えて色まで変えるとなると】
「ああっ、もう!分かってるよっ!ちょっとばかし『出来たらいいな~』って思っただけじゃん…。思った以上に変形が上達しない俺に、なんでそんな畳み掛けるようなことを…」
【い、いえ。そんなつもりでは……私はただ変形の難易度の説明をと…。申し訳ございません、マスター。配慮が足りませんでした。】
「い、いや、そんな謝らなくても…。ララはただ俺に教えようとしてくれただけだし…」
【いえ、そんな訳にもいきません。こうしてマスターのことや一般的な知識を身につける為に人工知能があるのですから。】
「あ、そう……なら勝手にしてくれ…。あと当たり前のように読心するな」
前から思ってたけど、ララも俺の心が読めるみたい。
まあ俺の体の中にいるから読めるのかな~?って憶測立てれるから、得たいの知れないドルクよりは幾分マシだが…
ーーーーーーーーーーーーーー
歩き始めて10日目。
俺は変形能力を使い一週間かけて創り上げた格好いい形状の剣に見えるだけの変わった形の木の棒をブンブン振り回しながら歩いていた。
木の棒は濡れている上に腐敗していて黒いので、見た目はなんかそれっぽい。
変形の練習は今だ続けていて錬度は順調(?)に上がっているのだが、まだまだ未熟だ。
あまりに上達するのがゆっくりなので、近頃は『歩きながらやってるから仕方ない』とか『変形の練習方法が地味すぎて面白くないのが悪い』とか自分に言い聞かせていた。
そうでもしないとやっていけんのだ…。
それでも一人で石ころ蹴ってるよりは幾分マシだから続いているが。
海音は木の棒を投げ捨て、構想を練っていたソードを創ってみた。
「おい、見ろよララ!良い感じじゃないか?」
海音の右手には、ソードが握られていた。
理由は簡単なことだ。
自分の肘から刀剣部分だけ生えているのが気持ち悪かったからである。
装飾して見た目を格好良くしようと頑張ってるのに、元が気持ち悪いと本末転倒もいいところだ。
方法は単純だ。右腕は変形させずに、手のひらを変形させて剣を創ったのだ。
こうすることで柄ができ、柄と手のひらの接続部分を手を握ることによって隠す。
…これで外見は普通の漆黒の剣だ。…漆黒な時点で普通じゃないって?やだなぁ、もう。
んで、柄は無難に十字型。綺麗に直角を形作れるようになったのは練習の賜物だ。誉めてくれても良いんだぜ?
色は勿論柄から刃まで真っ黒である。当たり前だよね!カラフルな剣なんて考えられんし…。
柄ができたぶん刀身は短くなってしまったが、肘から出ているのではなく握っているのでリーチは伸びた。
どっちが戦闘に向いているかと聞かれると、どっちもどっちって感じだ。
とりあえずこれで武器登録しといたから、これからはソードと言えば柄付きをイメージしてね!
【そうですね…以前と比べるとかなり剣っぽさが出ているかと。流石マスターです。これからも変形の練習、頑張って下さい。】
「ふふん、そうだろうそうだろう!今なら何が出てきても負ける気がしないぜっ!」
『ガサガサッ』
木陰で何かが動いた。
「…ん?なんだ今の音?」
【これは恐らく……】
ララが言いかけた所で、そいつは陰から姿を現した。
『キュウウゥンッ!』
「ま、魔物かっ!?」
現れたのは、鹿のようなフォルムで額に長い角が一本生えた魔物だった。
色は全体的に茶色で、角は不自然なほど白くて美しい。
その鹿モドキはこちらに気づくや否や、唸り声を上げて威嚇してくる。目はみるみるうちに赤く染まり、いかにも『魔物ですよ』って感じだ。
今まで出会った魔物も目が赤かったから、魔物の目は赤いのが一般的なのだろうか?
【あれは一角獣ですね。穏便な性格で、こちらから刺激しなければ襲われることは滅多にありません。
…今魔物が出てきたのは半分マスターのせいな気がします。…証拠は無いですが。】
「なんで!?なんで俺のせいなの?…ってかメチャクチャ威嚇して来てるんですけど!別に刺激してないのに既に臨戦態勢入っちゃってるんですけどぉ!?」
【うーん…、なんででしょうか。そもそもホーンビーストは草食なのでこちらを襲うメリットが……】
ララの言葉が中途半端に途切れた。
ララに実体があるなら、「あっ」とか言って頭の上に電球が幻視出来そうだ。
「…何か心当たりでも?」
【はい。そういえば今の時期はホーンビーストの繁殖期です。おおかた、メスにちょっとでも良いとこを見せようと気張っているのでしょう。】
「…ってことは俺の勘違いとかじゃ無くて、向こうはバリバリ戦う気満々ってことか。」
なんだろう、ほんの少し共感できる。
俺は思わず溜め息をついた。
そしてホーンビーストを直視する。
(恐ぇー…。よくよく考えたら俺ってまともに魔物と対峙したこと無かったな。逃げてばっかだったし。しかも初めての魔物が小動物じゃなくて鹿。
ああ……小学生の頃、奈良に居た鹿に突進されてから苦手なんだよなぁ、鹿。)
【ホーンビーストの肉は食べられるので、できれば狩っておくことをオススメします。ハーレーでもよく食されていましたし、マスターの所持している干し肉もホーンビーストの肉なんですよ。】
ふむ…ララの言うことは最もだ。確かに食糧は確保しておいたほうが良いだろう。
研究所から食糧を根こそぎ持ってきたといっても、無限にあるわけでは無いのだ。いつか尽きてしまう。
なら自分で魔物を狩って増やせばいい。
でも魔物の出現頻度が低いので、目の前に現れて逃げも隠れもしない状況はチャンス以外の何者でもない。
…それは良いのだが、気になったことが一つ。
「ララって、一応兵器の取り扱い説明書なんだよね?そうなんだよね?なんで魔物の繁殖期とか肉の種類とか知ってるのさ…。いやまあ助かるけどさ…。」
【私には想像主の記憶や知識がインプットされていますので。マスターを異世界から呼び出した際、多少古くてもこの世界の知識があったほうが良いだろうという想像主の粋な計らいです。】
「へえ…ドルクにしては気が利いてるな。」
映像記録ではあんなでも、実は俺の事を心配してくれているのかも知れない。…牧野といっしょで、根は良いやつなのだ。多分。
戦闘に関係の無い話をしていると、痺れを切らしたのかホーンビーストがようやく動きだした。
こっちに向かって一直線に突っ込んでくる。
「うわっとっ!?」
軽くふいを突かれた俺は、素っ頓狂な声を上げながら横に回避する。
…が、ホーンビーストは続けざまに突進を決めてくる。
『キュウウウウゥッ!!』
「ちょっ、ちょっとタンマっ!」
再び横に飛ぶことで回避する。
俺はちょっとしたパニック状態になっていた。
言うなれば、デカい角の生えた大型犬が迷いなく突進してくるのだ。恐がるなと言うほうが無理ってもんだろう。
【少し落ち着いて下さい、マスター。こういう時はまず体を硬質化させて……】
『キュウウウウウウウウッッ!!!』
「いやあああぁぁぁっ!!!こっ、こっち来んなあああ!!!」
赤い目をギラつかせて再突進してくるホーンビーストに、俺は堪らず逃亡を謀った。
さっきララから聞いたことだが、この体、休憩や休息は必要なものの、睡眠は取っても取らなくても良いらしい。
いくらその辺の石ころで遊ぶほど無警戒でも、意識を手放すことはさすがに不安だったのでありがたいことだ。
…寝ない分、夜中は暇すぎてずっとララとお喋りしていたが。実体の無い人工知能と夜通し話続ける俺…、端から見れば『なんか危ない薬でもやってんのか?』とか思われてそうである。
で、今現在、俺は歩きながら暇潰しに石ころを蹴って…いるのではなく、変形の練習をしていた。
もっと変形に慣れていけば、複雑な構造の銃とかも創れるようになるから……とかでは勿論ない。
そもそも銃の内部構造とかこれっぽっちも知らないし、何より腕や手に爆薬つめるとか絶対に嫌だ。
ならなぜ変形の練習を重ねているのか。
それは……
「武器を俺流に魔改造するためさ!」
【…マスター、どうしました急に?気でも触れてしまわれたので?】
「いや、なんでも…」
ん“、ん“ん“っ……つまり俺は、自分の武器に装飾品の類いを付けたいから変形の練習をしているのだ。
もう武器は剣でいいもん!
剣が最適だって答え出たもん!
鎌とかアックスとか憧れるけど右手一本じゃ威力出にくいし、素人に扱える代物でもないんだもん!
…ならせめて格好いい剣にしたい。
因みに武器の色は変えられるので、ソードの色は黒一色で登録しておいた。妙に着色するより黒で染めたほうが、シンプルかつ未知数って感じで威圧感があるよね。
んで、練習の内容だが、ララの提案により俺は今ひたすらに鎖のチェーンを創っている。
なんでも、チェーンは目が荒くても作れるし、目を細かく出来るようになれば成長が眼に見えて分かるからオススメなんだとか。
(でも、クッソムズいんだよなあ…)
俺は鎌のカーブを創るので精一杯ってレベルだったので、早くも挫折しかけていた。
というのも俺の目の前には、バイオウェポンの使用限度ギリギリぐらいの大きさでできた巨大な輪っかがあるのだ。
チェーンを作ろうとして輪っかが出来たのは決してふざけているわけではなく、まず鎖の内の一粒を作ろうとしたらこうなったのだ。
…つまるところ、技量が無さすぎるのだ。
まあだからこそ練習してるんだけどね!それにしても酷すぎるって話。
(ホント、武器登録機能には感謝しなきゃなぁ…)
俺は登録の有り難みをしっかりと心に刻み、腕をうねうね変形させながら歩いて行った。
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歩き始めて3日目。
海音は完全に変形を我が物とし、漆黒の剣には紅色に光輝く宝石がついている…という妄想をしながら歩いていた。
実際は、輪っかが2つ増えてオリンピックのマークみたいになっただけ。
まあ、数が増えた上ちゃんと輪っかが鎖みたいに長方形っぽい輪っかになってる辺り、ちゃんと成長はしているのだが…。
【あの…、マスター。武器と同じ素材で装飾品を作るのは少し慣れれば出来るようになるとは思いますが、剣に宝石を装飾するのは難しいと思いますよ。なにせ素材が全く違うのですから、左右の手で別々の絵を描くくらい無理です。それに加えて色まで変えるとなると】
「ああっ、もう!分かってるよっ!ちょっとばかし『出来たらいいな~』って思っただけじゃん…。思った以上に変形が上達しない俺に、なんでそんな畳み掛けるようなことを…」
【い、いえ。そんなつもりでは……私はただ変形の難易度の説明をと…。申し訳ございません、マスター。配慮が足りませんでした。】
「い、いや、そんな謝らなくても…。ララはただ俺に教えようとしてくれただけだし…」
【いえ、そんな訳にもいきません。こうしてマスターのことや一般的な知識を身につける為に人工知能があるのですから。】
「あ、そう……なら勝手にしてくれ…。あと当たり前のように読心するな」
前から思ってたけど、ララも俺の心が読めるみたい。
まあ俺の体の中にいるから読めるのかな~?って憶測立てれるから、得たいの知れないドルクよりは幾分マシだが…
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歩き始めて10日目。
俺は変形能力を使い一週間かけて創り上げた格好いい形状の剣に見えるだけの変わった形の木の棒をブンブン振り回しながら歩いていた。
木の棒は濡れている上に腐敗していて黒いので、見た目はなんかそれっぽい。
変形の練習は今だ続けていて錬度は順調(?)に上がっているのだが、まだまだ未熟だ。
あまりに上達するのがゆっくりなので、近頃は『歩きながらやってるから仕方ない』とか『変形の練習方法が地味すぎて面白くないのが悪い』とか自分に言い聞かせていた。
そうでもしないとやっていけんのだ…。
それでも一人で石ころ蹴ってるよりは幾分マシだから続いているが。
海音は木の棒を投げ捨て、構想を練っていたソードを創ってみた。
「おい、見ろよララ!良い感じじゃないか?」
海音の右手には、ソードが握られていた。
理由は簡単なことだ。
自分の肘から刀剣部分だけ生えているのが気持ち悪かったからである。
装飾して見た目を格好良くしようと頑張ってるのに、元が気持ち悪いと本末転倒もいいところだ。
方法は単純だ。右腕は変形させずに、手のひらを変形させて剣を創ったのだ。
こうすることで柄ができ、柄と手のひらの接続部分を手を握ることによって隠す。
…これで外見は普通の漆黒の剣だ。…漆黒な時点で普通じゃないって?やだなぁ、もう。
んで、柄は無難に十字型。綺麗に直角を形作れるようになったのは練習の賜物だ。誉めてくれても良いんだぜ?
色は勿論柄から刃まで真っ黒である。当たり前だよね!カラフルな剣なんて考えられんし…。
柄ができたぶん刀身は短くなってしまったが、肘から出ているのではなく握っているのでリーチは伸びた。
どっちが戦闘に向いているかと聞かれると、どっちもどっちって感じだ。
とりあえずこれで武器登録しといたから、これからはソードと言えば柄付きをイメージしてね!
【そうですね…以前と比べるとかなり剣っぽさが出ているかと。流石マスターです。これからも変形の練習、頑張って下さい。】
「ふふん、そうだろうそうだろう!今なら何が出てきても負ける気がしないぜっ!」
『ガサガサッ』
木陰で何かが動いた。
「…ん?なんだ今の音?」
【これは恐らく……】
ララが言いかけた所で、そいつは陰から姿を現した。
『キュウウゥンッ!』
「ま、魔物かっ!?」
現れたのは、鹿のようなフォルムで額に長い角が一本生えた魔物だった。
色は全体的に茶色で、角は不自然なほど白くて美しい。
その鹿モドキはこちらに気づくや否や、唸り声を上げて威嚇してくる。目はみるみるうちに赤く染まり、いかにも『魔物ですよ』って感じだ。
今まで出会った魔物も目が赤かったから、魔物の目は赤いのが一般的なのだろうか?
【あれは一角獣ですね。穏便な性格で、こちらから刺激しなければ襲われることは滅多にありません。
…今魔物が出てきたのは半分マスターのせいな気がします。…証拠は無いですが。】
「なんで!?なんで俺のせいなの?…ってかメチャクチャ威嚇して来てるんですけど!別に刺激してないのに既に臨戦態勢入っちゃってるんですけどぉ!?」
【うーん…、なんででしょうか。そもそもホーンビーストは草食なのでこちらを襲うメリットが……】
ララの言葉が中途半端に途切れた。
ララに実体があるなら、「あっ」とか言って頭の上に電球が幻視出来そうだ。
「…何か心当たりでも?」
【はい。そういえば今の時期はホーンビーストの繁殖期です。おおかた、メスにちょっとでも良いとこを見せようと気張っているのでしょう。】
「…ってことは俺の勘違いとかじゃ無くて、向こうはバリバリ戦う気満々ってことか。」
なんだろう、ほんの少し共感できる。
俺は思わず溜め息をついた。
そしてホーンビーストを直視する。
(恐ぇー…。よくよく考えたら俺ってまともに魔物と対峙したこと無かったな。逃げてばっかだったし。しかも初めての魔物が小動物じゃなくて鹿。
ああ……小学生の頃、奈良に居た鹿に突進されてから苦手なんだよなぁ、鹿。)
【ホーンビーストの肉は食べられるので、できれば狩っておくことをオススメします。ハーレーでもよく食されていましたし、マスターの所持している干し肉もホーンビーストの肉なんですよ。】
ふむ…ララの言うことは最もだ。確かに食糧は確保しておいたほうが良いだろう。
研究所から食糧を根こそぎ持ってきたといっても、無限にあるわけでは無いのだ。いつか尽きてしまう。
なら自分で魔物を狩って増やせばいい。
でも魔物の出現頻度が低いので、目の前に現れて逃げも隠れもしない状況はチャンス以外の何者でもない。
…それは良いのだが、気になったことが一つ。
「ララって、一応兵器の取り扱い説明書なんだよね?そうなんだよね?なんで魔物の繁殖期とか肉の種類とか知ってるのさ…。いやまあ助かるけどさ…。」
【私には想像主の記憶や知識がインプットされていますので。マスターを異世界から呼び出した際、多少古くてもこの世界の知識があったほうが良いだろうという想像主の粋な計らいです。】
「へえ…ドルクにしては気が利いてるな。」
映像記録ではあんなでも、実は俺の事を心配してくれているのかも知れない。…牧野といっしょで、根は良いやつなのだ。多分。
戦闘に関係の無い話をしていると、痺れを切らしたのかホーンビーストがようやく動きだした。
こっちに向かって一直線に突っ込んでくる。
「うわっとっ!?」
軽くふいを突かれた俺は、素っ頓狂な声を上げながら横に回避する。
…が、ホーンビーストは続けざまに突進を決めてくる。
『キュウウウウゥッ!!』
「ちょっ、ちょっとタンマっ!」
再び横に飛ぶことで回避する。
俺はちょっとしたパニック状態になっていた。
言うなれば、デカい角の生えた大型犬が迷いなく突進してくるのだ。恐がるなと言うほうが無理ってもんだろう。
【少し落ち着いて下さい、マスター。こういう時はまず体を硬質化させて……】
『キュウウウウウウウウッッ!!!』
「いやあああぁぁぁっ!!!こっ、こっち来んなあああ!!!」
赤い目をギラつかせて再突進してくるホーンビーストに、俺は堪らず逃亡を謀った。
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