異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~

存在証明

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ルーヴルへの旅路

翼をもった鳥はどこへ行く?

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次の日、僕は1人で外に出た。

「ここか…」

そう言って目の前の大きな神殿を見上げる。

中に入るとそこにはたくさんの椅子が敷き詰められていた。そのうちの1つに座って、ポケットからあるものを取り出した。

それは僕が長い悪夢から目覚めたときに手に持っていたものだ。なぜだかコウやイリアスには見えてないようだったが、僕にとっては酷く懐かしいものだった。

今僕は、昔レイと遊んだチェスの駒の1つのルークを握りしめている。ルークとは遮る駒がない限り、上下左右にいくつでも動くことができる駒である。クイーンの次に価値のある駒と言えるだろう。どうしてこの駒なのか、そもそもなぜチェスの駒を僕に渡したのか、それを今本人に聞こうと思う。

レイに会いたい。そう心の中で強く思うと、ルークが心なしか光ったように感じたその瞬間、当然眠気に襲われて眠ってしまった。

















in天界


「カイロス、あの時はありがとな。おかげで少し未来を変えれた。」

金髪の男が黒髪の男にそう言った。

「…いいよ、レイのお願いだし。…でも僕が介入したせいで彼の瞳が緑になっちゃったけどいいの?」

「ああ、それはカイロスのせいじゃなくて遺伝によるものだし、別にかまわな「おーい!そんなとこで何やってんだ?」」


「タナトス…」


「おい、タナトス!テメエのせいで俺の親友の友達が殺されかけてるんだが?責任とれよ!!」


「レイ、いきなりなんの話だ?てゆうかお前今謹慎中じゃなかったか?」


「そうだが??」


「んじゃあ謹慎しとけよ。ノア様に言いつけるぞ」


「ノア様も知ってるから問題ない。話を逸らすな!責任とれ!」


「…カイロス、お前が説明してくれ。こいつとは会話にならん。」

「はぁ?なんだと!」

「…この前、レイが自分のお気に入りを転生させたのは知ってるよね?今、そのお気に入りには赤眼の仲間がいるんだけど、あの世界ってタナトス信者が赤眼をえらく嫌ってるからその赤眼の子と仲の良いお気に入りが被害を被ったらどうしてくれるんだ、責任とれよって言ってるんだと思う。」


「なるほどな。たしかあの赤眼の暗黒神エレボスが俺の眼を潰したとかなんとかで嫌ってるんだっけ?そんなの3秒で治ったし神にとってはかすり傷でもないのに、あんなに騒ぐなんてアホだよな、アイツら。てゆうか、俺よりもノア様を信仰しやがれ。」

そうタナトスが告げた時、ピカッと光った魂が上からゆっくりと落ちてきた。

「どうやらそのお気に入りがお前に会いに来たようだな。俺も会っていいか?」


「ダメに決まってるだろ?逆になんでいいと思ったんだ?ほら、早くどっか行け!」


「仕方ないな~」

そう言ってタナトスは闇の中へ消えた

レイとカイロスの前に魂がたどり着くとレイはその魂に優しく触れた。


「このままだと話が出来ないから人の形に変えてあげる」


そう言った瞬間魂が人間の形に変わった。


「……zzz」


「おーい、起きろ~」


「……うーん、…Zzz」


「…起きないね」


「まあ、昔からコイツはそういうヤツだからな…仕方ない、無理やり起こすか」

レイが指を鳴らした瞬間、カイがバッと体を起こして目の前の人ならざる者を見た瞬間あからさまに嫌な顔をした。

「気分はどうだ?」


「…最高だよ、さっきまではね。久しぶり、…相変わらずの性格だね、レイ」


「よく俺だって分かったな。」


「…雰囲気かな。ところでその隣の方は誰なの?」


「コイツか?コイツはカイロスだ。俺の弟分で時空間を操る神だ。カイを異世界に転生させる時に協力してくれたんだ。」


「そうなんだ。…ありがとうございます、時空神カイロス様。そして、ウチのバカがいつもお世話になっています。」


「…ううん、そんなことないよ。…あと、ため口で構わないよ」


「いいの?あとでレイと僕が迷惑をかけた分、お供えしとくよ。それで、どうして僕にあんなものを渡したの?」


「昔のお前はプレイする側だった。カイ対世界中の人間で対戦していて、結局は自分の命を代償に復讐という望んだ結末を迎えた。
プレイヤーは勝負が決まるまで身動きできない。前に進むことも寄り道することもできず、誰かに助けを求めることもできない孤独な存在だ。
その点ではお前は紛れもなくプレイヤーだった。でも、今回の生は違うだろう?お前には仲間がいる。支えてくれる大人がいる。
ルークっていうのは障害物がなければ上下左右どこでも好きなだけ移動できる優秀な駒だ。
障害物は周りが何とかしてくれる。だからお前はこの世界で好きに駆け回っていいんだ。
昔みたいに囚われる必要はもうない。この世界でお前を縛り付けるものはなにもないんだ。
それを伝えたくてその駒をお前に贈ったんだ。絶対にその事を聞いてくるだろうと思ってな。」


「なるほどね。…………そういえば僕も君に伝えたいことがあったんだ。君に出会えて本当に良かった、ありがとう」


「こっちこそありがとう、カイ。そろそろ時間切れだから魂を元に戻すよ。眼を瞑ってくれ」

レイがカイの頭に手をかざしたその瞬間、もうカイの姿はどこにもなかった。

「…レイ?時間切れとか無いと思うんだけど…」


「ああ、そうだな。」

カイロスはそう呟くレイの顔がほんのり赤くなっていることに気づいた。

「)コソッ ミイラ取りがミイラになるってこういうことを言うんだ…」


「カイロス、カイはもう大丈夫そうか?」


「うん。初め見たときの魂はかなり壊れかかっていたけど、今回のはほとんど修復されていたからもう大丈夫だと思う。」


「そうか、それは良かった。」

そう言ってレイは嬉しそうに眼を細めた。
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