88 / 327
アルバード王立高等学院~新たな出会い~
特別試験2日目③~前準備~
しおりを挟む
長い夜が明け朝がやってきた。
「ハルシャ卿はよく眠れた?」
「まあまあかな。でも今日の活動に支障はないよ。それで殿下、今日は何をするの?」
と僕が言うと、よくぞ聞いてくれたとばかりに皆の中心にいく。
「今日は午後までにボスモンスターを倒したいと思っている。」
「ですが、どんな魔物かも分かっていませんよ?それに湖の中にいるのにどうやって倒すんです?」
「そもそも湖の中にいるっていうのが間違っている可能性がある。セシルの召喚獣である幸運鳥は魔力を探知することでいろいろな物の位置を特定する。したがってボスモンスターが湖の中にいるのか上にいるのか、鳥本人は分かっていたかもしれないが、感覚共有で繋がったセシルには細かすぎて分からなかったはずだ。」
「それだと湖の中にいる可能性も少しはありますよね?」
殿下のために少し掩護射撃する。
「いや、水の中にいる魔物を狩るのは至難の技。そんな魔物が1000pしかしないのは流石におかしいと思う。」
「と、言うわけだが納得したかな?」
「どっちにしろ我々に狩れるとは思いませんが…」
「ああ、私もそう思う。だからアイリス達と合流するつもりだ。」
「1000pはどうするんです?なんの対価もなければ手伝ってはくれないでしょうし、逆に対価を渡してしまえばボスモンスターを狩る意義が揺らぎます。」
「アイリスを拘束した時間分だけの魔石を向こうに譲渡するという約束をしている。同じ寮として特別ポイントを増やしておいても損はないから断る理由がない、と言われた。」
討伐部位は魔石だけでいいので譲渡は可能だ。しかし、このルールを悪用して強奪する者も出てくることは忘れてはならない。
違う寮であれば敵だと思って接するのが賢明だろう。
「それではまたスイレンを喚んでフローレス嬢を探しますね。」
召喚術を使うセシルを横目にふと疑問に思う。
「大勢の生徒の中からピンポイントで見つけれるの?」
「その心配は杞憂だよ、ハルシャ卿!アイリスはね、ノエルの次に魔力が高いんだ。だからすぐに分かると思うよ!」
そういうことか…それなら心配はいらないな
1時間後
「本当にすまないね、フローレス嬢。」
殿下が申し訳なさそうにそう言う。
「いえいえ、寮のためでもありますもの。構いませんよ。」
そうニコリと微笑む彼女はいつもと少し様子が違っていた。
「フローレス嬢、もしかして何かいいことあったの?」
「えっ、分かりますか?夢を見たんです。とってもいい夢を…」
少し意味ありげに笑う彼女を見て無用な詮索は身を滅ぼしそうだと思いそれ以上は何も聞かなかった。
「ひとまずメンバーも揃ったことだしそろそろ準備を始めようか。」
「えっ、でもまだどんな魔物か分かってないよ?」
流石に死に急ぎやしないか?
「いや、この1時間でセシルに頑張ってもらったため大体は把握できた。」
あぁ、だからブライアン卿が死にそうな顔をしているのか…
「ボスモンスターの名前は水魔鳥。水を操り獲物を溺れさせて殺す魔物だ。彼らの弱点は遅いことだ。」
なるほどね…フローレス嬢が輝きそうだ
「それじゃあ今回は僕の出番はなさそうだね。水魔法を使える相手に同じ属性は相性が悪すぎる。」
「そんじゃあ俺も出番がないな。火魔法しか上手く使えないし」
と僕に続いてカールが答える。
「いや、2人ともに出番はある。必ず接近戦になるのだから。」
あっ、やっぱり?そうそうサボれないか…
「どういうこと?」
シドさんがそう言って首をかしげる。
「魔法を使うにはある程度近寄らないといけないってことだよ。それじゃあ殿下、初め水魔鳥にどう攻撃するかも考えてあるの?」
「もちろん。それに関しては私の召喚獣を使おうと思う。」
「殿下の?」
「まあ見ててくれ。一応これでも召喚術は得意な方なんだ。」
「我が召喚に応えよ、イメルダ!」
出てきたのは普通の白猫、に見える魔物。
「もっ、もしかしてそれ変身猫?」
変身猫とはその名の通りどんなものにでも化けれる魔物である。
かなり希少種で載っていない図鑑もある。
作戦については理解した。その歳でこの作戦を一瞬で思い付くとはなかなか凄い人だ。
これは期待できそうだ、そう思いお互い眼を見つめあい周りに気づかれない程度にニヤッと笑った。
「ハルシャ卿はよく眠れた?」
「まあまあかな。でも今日の活動に支障はないよ。それで殿下、今日は何をするの?」
と僕が言うと、よくぞ聞いてくれたとばかりに皆の中心にいく。
「今日は午後までにボスモンスターを倒したいと思っている。」
「ですが、どんな魔物かも分かっていませんよ?それに湖の中にいるのにどうやって倒すんです?」
「そもそも湖の中にいるっていうのが間違っている可能性がある。セシルの召喚獣である幸運鳥は魔力を探知することでいろいろな物の位置を特定する。したがってボスモンスターが湖の中にいるのか上にいるのか、鳥本人は分かっていたかもしれないが、感覚共有で繋がったセシルには細かすぎて分からなかったはずだ。」
「それだと湖の中にいる可能性も少しはありますよね?」
殿下のために少し掩護射撃する。
「いや、水の中にいる魔物を狩るのは至難の技。そんな魔物が1000pしかしないのは流石におかしいと思う。」
「と、言うわけだが納得したかな?」
「どっちにしろ我々に狩れるとは思いませんが…」
「ああ、私もそう思う。だからアイリス達と合流するつもりだ。」
「1000pはどうするんです?なんの対価もなければ手伝ってはくれないでしょうし、逆に対価を渡してしまえばボスモンスターを狩る意義が揺らぎます。」
「アイリスを拘束した時間分だけの魔石を向こうに譲渡するという約束をしている。同じ寮として特別ポイントを増やしておいても損はないから断る理由がない、と言われた。」
討伐部位は魔石だけでいいので譲渡は可能だ。しかし、このルールを悪用して強奪する者も出てくることは忘れてはならない。
違う寮であれば敵だと思って接するのが賢明だろう。
「それではまたスイレンを喚んでフローレス嬢を探しますね。」
召喚術を使うセシルを横目にふと疑問に思う。
「大勢の生徒の中からピンポイントで見つけれるの?」
「その心配は杞憂だよ、ハルシャ卿!アイリスはね、ノエルの次に魔力が高いんだ。だからすぐに分かると思うよ!」
そういうことか…それなら心配はいらないな
1時間後
「本当にすまないね、フローレス嬢。」
殿下が申し訳なさそうにそう言う。
「いえいえ、寮のためでもありますもの。構いませんよ。」
そうニコリと微笑む彼女はいつもと少し様子が違っていた。
「フローレス嬢、もしかして何かいいことあったの?」
「えっ、分かりますか?夢を見たんです。とってもいい夢を…」
少し意味ありげに笑う彼女を見て無用な詮索は身を滅ぼしそうだと思いそれ以上は何も聞かなかった。
「ひとまずメンバーも揃ったことだしそろそろ準備を始めようか。」
「えっ、でもまだどんな魔物か分かってないよ?」
流石に死に急ぎやしないか?
「いや、この1時間でセシルに頑張ってもらったため大体は把握できた。」
あぁ、だからブライアン卿が死にそうな顔をしているのか…
「ボスモンスターの名前は水魔鳥。水を操り獲物を溺れさせて殺す魔物だ。彼らの弱点は遅いことだ。」
なるほどね…フローレス嬢が輝きそうだ
「それじゃあ今回は僕の出番はなさそうだね。水魔法を使える相手に同じ属性は相性が悪すぎる。」
「そんじゃあ俺も出番がないな。火魔法しか上手く使えないし」
と僕に続いてカールが答える。
「いや、2人ともに出番はある。必ず接近戦になるのだから。」
あっ、やっぱり?そうそうサボれないか…
「どういうこと?」
シドさんがそう言って首をかしげる。
「魔法を使うにはある程度近寄らないといけないってことだよ。それじゃあ殿下、初め水魔鳥にどう攻撃するかも考えてあるの?」
「もちろん。それに関しては私の召喚獣を使おうと思う。」
「殿下の?」
「まあ見ててくれ。一応これでも召喚術は得意な方なんだ。」
「我が召喚に応えよ、イメルダ!」
出てきたのは普通の白猫、に見える魔物。
「もっ、もしかしてそれ変身猫?」
変身猫とはその名の通りどんなものにでも化けれる魔物である。
かなり希少種で載っていない図鑑もある。
作戦については理解した。その歳でこの作戦を一瞬で思い付くとはなかなか凄い人だ。
これは期待できそうだ、そう思いお互い眼を見つめあい周りに気づかれない程度にニヤッと笑った。
24
あなたにおすすめの小説
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。
まったく知らない世界に転生したようです
吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし?
まったく知らない世界に転生したようです。
何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?!
頼れるのは己のみ、みたいです……?
※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。
私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。
111話までは毎日更新。
それ以降は毎週金曜日20時に更新します。
カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる