異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~

存在証明

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夏休み~Dランク昇格編~

再出発

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どこかの偉い人はこう言った。楽しい時間は早く過ぎてしまうと。
どうやらその言葉は正しかったようだ。

ライズに来てから1ヶ月ほどがたち学院に戻る日がやってきた。

ちなみにだが、僕らは延期されたDランク昇格試験(筆記試験)にしっかりと全員合格し、晴れてDランク冒険者となった。

試験はかなり難しいと聞いていたとおり半数以上が落第するはめとなった。

Cランク試験を受けるにはDランク試験合格から2年以上たたなければならないのでこれは卒業後になるだろう。

もちろん推薦状などがあれば別になるが…

「ルーン、レインにもよろしく伝えといてね。」

そう言って僕はルーンを撫でる。

「それじゃあ準備はいいか?」

お祖父様の言葉に皆頷く。

最後に僕の瞳に写ったエレンの耳には僕があげた耳飾りがついてあった。

渡した当初は恥ずかしがって着けてくれなかったのに…

と思ったが少し嬉しかった。



馬車を走らせて30分、僕らは学院へと戻ってきた。

「カイ、これから本気を出しても構わないよ。それでカンニングを疑う者はほとんどいないだろう。お前が群を抜いて頭がよかったフィオレーナの子どもであることは皆知っている。それに、面と向かってハルシャ家を非難する者はクロード家ぐらいなもよだろう。」

あっ、そういえばハルシャ家はクロード家とは仲がよろしくなかったな。

「…わかった。今学期は期待しといてよ。本気を出すから。」


「ああ。だが、遅刻や無断欠席はほどほどにしておきなさい。学院長からお小言がくる。アイツの説教はちと面倒だからな。」

そう言ってお祖父様は苦笑する。

「わかったよ。…またね、お祖父様。」

そう言って僕らは寮へと歩き出した。


in寮

「明日から2学期か…」

そう言って思わずため息をついてしまう。そんな僕に気づいて殿下とセシルが僕の隣のイスに座った。

「カイが思っているよりも楽しいと思うよ。2学期はいろいろな行事があるからね。」

行事か…

「そういえばなんかあったね。資料を読み飛ばしたから知らないけど。」


「土の月の終わりにはクラブ対抗の催し、風の月の半ばには武道大会がありますよ。特別試験も一回以上はあると思います。」

つまり9月の終わりに文化祭、10月半ばに体育大会的なことがあるってことだろうか?

高校には行っていたがそのような面倒くさそうな行事がある時は毎回休んでいたからな…

まあでも、今の僕は昔のボクとは違うから今度こそ楽しめるかもしれないな。

「そういえば、今までどんな特別試験があったの?」


「そうだな、、この前やったサバイバル系は1年に一回は絶対でるよ。カイがいなかった今年の花の月に開催された特別試験は仮面仮想舞踏会中に事前に教えられた標的を見つけること、だったかな。全員の服に1~順に番号が書いてあって舞踏会中に標的の番号を書いて提出するんだ。」

「…なんか拍子抜けだね。」

仮面をつけて仮装もしたとしても眼か耳は見えているはずだ。色は変えられる可能性はあるけれど大きさは変えられない。眼よりも耳の方が見分けやすいが女性などは髪に隠れている可能性もあるから、眼の方がより確実である。

「そうですか?これ、結構難しいんですよ。よく知らない新入生が標的だったらおしまいなんです。魔力探知に優れている方であれば魔力を辿ればいいのでそう難しくはないんですけどね…」

まあ、そんな芸当ができるのはフローレス嬢などの魔法に関して卓越した才能がある人だけだろう。だがそんな人、この学院の中に2桁もいないだろう。

「…前言撤回。物凄く巧妙につくられているね。」

僕がいなければ、だけどね。

「学院長は頭のきれる方ですから。」


「…そういえば学院長ってどんな人なの?お祖父様も説教されたことあるみたいだったけど…」


「学院長は公爵がこの学院に入学する前から勤めていて父上も頭が上がらないんだ。生徒思いで素晴らしい方なんだけど、、なんていうか、説教が異様に長いんだよ。私は叱られたことがないからなにも言えないのだけどね。」

…目をつけられないように気をつけよう

「ねぇみんな!夏休み最終日なんだし遊びに行こう!」


「シド、宿題は終わってるのかい?」


「もっちのろんだよ!!みんなでやったじゃん!」

まあ僕はやってないが…

答えが全てわかっている宿題をすることはただの手の運動と同義だからな。

「カイはどうしたい?」


「僕?…まあいいよ」

もう壁は作らないって約束したしな…

「やったぁぁ!!それじゃあみんな用意して!」

そう叫ぶシドさんにみな苦笑する。

どうやら今から遊びに行かなくてはならないようだ。

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