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繋がれた未来~不安定な魂~
最強の親子
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「わからへーん、助けてぇカイ!」
「…コウは本当に計算が苦手だよね。見せて。」
49998×34950、か…なるほど…
「途中でなにやってるか分からんくなってしまうねん。」
「コウは真面目すぎるんだよ。いい?まず…」
そう言いかけてはっとする。書いた方が分かりやすい気がしてきた…
そこら辺にあった裏紙に計算方法を書く。
(50000ー2)×34950
「こうすると普通に計算するよりも簡単に解けるよ。」
「ほんまや、、カイはなんでも知ってるな……うん?なぁカイ、、もうそろそろ3時やんな?」
チラッと時計を見ると短針は3の少し前を指していた。あと3分ぐらいで3時になるだろう。
「時計の針が狂っていなかったらそうだろうね…それがどうしたの?」
「…忘れたん?3時からおっちゃんと剣の稽古するって約束しとったやん!早よ訓練場行かな!!」
それを言い終わるとコウは僕の腕を掴んで部屋を急いで出る。
「…そんなに急ぐこと?」
「おっちゃん時間にはうるさいねん!前うっかり忘れたことあんねんけど、次の訓練の時にいつもの2倍走らされてん!」
それは…控えめに言って鬼だな…まあ忘れていたコウが全面的に悪いんだけど…あれっ?あの人なんで...
「ちょっ、、ちょっと待って!僕、どうしても外せない用事を思い出したから先に行ってて!」
「わっ、分かったけど早よ来てや!!」
そう言って駆けていくコウの後ろ姿を見送り、さっときた道を戻る。
角を曲がった所に目的の人物がいた。
「うん?君は…」
「お久しぶりです、叔父様。先ほど姿が見えたので挨拶をしておこうと思って…」
「そうか…大変な目に会ったみたいだが元気そうで安心したよ。ところで、私は父上に会いに来たんだがどこにいらっしゃるか知ってるか?」
「お祖父様ですか?今から剣の稽古をするので訓練場にいると思いますよ。」
「…訓練場か…一緒に行ってもいいか?」
「構いませんよ。」
本当は気まずいから全力で拒否したいところだか仕方がない。
そう思いながら訓練場はと向かう足はどこかぎこちなかった。
♢
「カイ、遅かったじゃないか。何をし…クレイン?どうしてお前がここにいるんだ?」
「カイくんと途中で会ったので連れてきて貰ったんです。彼が遅れたのは私のせいですから責めないであげてくださいね。」
まあ会ってなくてもどのみち遅れていたような気がするけどね…
「…私はそのくらいのことで叱らないんだがな…まあいい。そうだ、クレイン、私と手合わせしてくれ。皆にもいい見本になるだろう。」
「別に構いませんが我々が戦うと子供達が怯えてしまうかもしれませんよ。」
コウやエレンなら眼を輝かせるかもしれないがユウリやイリアスは怯えるかもしれないな…もちろん僕も。
「それじゃあ準備しろ」
そう言ってお祖父様が叔父様に真剣を放り投げた。
叔父様はそれを危なげなく受け取り訓練場の真ん中へと赴く。
叔父様がコインを指で弾く。
コインが地面に落ちた瞬間物凄い風が僕らを襲った。
ガキン、という音が立て続けに続く。
瞬きをする間にも位置が変わるため眼では到底追うことが出来なかった。
「クレイン様は昔冒険者として活動していてランクをAまであげた人だからな…」
「そうなんだ…相変わらずよく知ってるね。」
たしかお祖父様は現Sランク冒険者だったはずだ。勝敗は決定的だろう。
「…みんな、この戦い見える?」
「俺は見えへんな。」
「僕も見えません」
のこり2人もぶんぶんと首を横に振っている。
そんなことをダラダラと話していると勝負がついたようだ。
お祖父様に首筋に剣を突きつけられた叔父様が悔しそうにため息をついた。
「…私の負けです。」
「デスワーク続きで体が鈍ったんじゃないか?切れがなかったぞ。」
「誰のせいだと…私は父上と手合わせをするために来たのでは断じてありません。...父上が少し前に私に押し付けた件について少しお話があるんですが...」
そう言って叔父様がいい淀むと何かを察したのかお祖父様は少し考える素振りをした。
「皆、少しクレインと話をしなければいけなくなったから少しここで待っていてくれ。なに、そんなに時間はかからないはずだ。適当に時間を潰しておいてくれ。」
お祖父様はそう言って有無を言わせず叔父様を連れて訓練場を出ていった。
ちらりと見えたお祖父様の瞳に恐ろしいほどの殺気を感じた気がした。顔は微笑んでいるため僕の眼にはそれがひどく奇妙に写った。
何かあったのだろうか…そう思うも意味はなく冷たくなった風が僕の頬をなでたのだった。
「…コウは本当に計算が苦手だよね。見せて。」
49998×34950、か…なるほど…
「途中でなにやってるか分からんくなってしまうねん。」
「コウは真面目すぎるんだよ。いい?まず…」
そう言いかけてはっとする。書いた方が分かりやすい気がしてきた…
そこら辺にあった裏紙に計算方法を書く。
(50000ー2)×34950
「こうすると普通に計算するよりも簡単に解けるよ。」
「ほんまや、、カイはなんでも知ってるな……うん?なぁカイ、、もうそろそろ3時やんな?」
チラッと時計を見ると短針は3の少し前を指していた。あと3分ぐらいで3時になるだろう。
「時計の針が狂っていなかったらそうだろうね…それがどうしたの?」
「…忘れたん?3時からおっちゃんと剣の稽古するって約束しとったやん!早よ訓練場行かな!!」
それを言い終わるとコウは僕の腕を掴んで部屋を急いで出る。
「…そんなに急ぐこと?」
「おっちゃん時間にはうるさいねん!前うっかり忘れたことあんねんけど、次の訓練の時にいつもの2倍走らされてん!」
それは…控えめに言って鬼だな…まあ忘れていたコウが全面的に悪いんだけど…あれっ?あの人なんで...
「ちょっ、、ちょっと待って!僕、どうしても外せない用事を思い出したから先に行ってて!」
「わっ、分かったけど早よ来てや!!」
そう言って駆けていくコウの後ろ姿を見送り、さっときた道を戻る。
角を曲がった所に目的の人物がいた。
「うん?君は…」
「お久しぶりです、叔父様。先ほど姿が見えたので挨拶をしておこうと思って…」
「そうか…大変な目に会ったみたいだが元気そうで安心したよ。ところで、私は父上に会いに来たんだがどこにいらっしゃるか知ってるか?」
「お祖父様ですか?今から剣の稽古をするので訓練場にいると思いますよ。」
「…訓練場か…一緒に行ってもいいか?」
「構いませんよ。」
本当は気まずいから全力で拒否したいところだか仕方がない。
そう思いながら訓練場はと向かう足はどこかぎこちなかった。
♢
「カイ、遅かったじゃないか。何をし…クレイン?どうしてお前がここにいるんだ?」
「カイくんと途中で会ったので連れてきて貰ったんです。彼が遅れたのは私のせいですから責めないであげてくださいね。」
まあ会ってなくてもどのみち遅れていたような気がするけどね…
「…私はそのくらいのことで叱らないんだがな…まあいい。そうだ、クレイン、私と手合わせしてくれ。皆にもいい見本になるだろう。」
「別に構いませんが我々が戦うと子供達が怯えてしまうかもしれませんよ。」
コウやエレンなら眼を輝かせるかもしれないがユウリやイリアスは怯えるかもしれないな…もちろん僕も。
「それじゃあ準備しろ」
そう言ってお祖父様が叔父様に真剣を放り投げた。
叔父様はそれを危なげなく受け取り訓練場の真ん中へと赴く。
叔父様がコインを指で弾く。
コインが地面に落ちた瞬間物凄い風が僕らを襲った。
ガキン、という音が立て続けに続く。
瞬きをする間にも位置が変わるため眼では到底追うことが出来なかった。
「クレイン様は昔冒険者として活動していてランクをAまであげた人だからな…」
「そうなんだ…相変わらずよく知ってるね。」
たしかお祖父様は現Sランク冒険者だったはずだ。勝敗は決定的だろう。
「…みんな、この戦い見える?」
「俺は見えへんな。」
「僕も見えません」
のこり2人もぶんぶんと首を横に振っている。
そんなことをダラダラと話していると勝負がついたようだ。
お祖父様に首筋に剣を突きつけられた叔父様が悔しそうにため息をついた。
「…私の負けです。」
「デスワーク続きで体が鈍ったんじゃないか?切れがなかったぞ。」
「誰のせいだと…私は父上と手合わせをするために来たのでは断じてありません。...父上が少し前に私に押し付けた件について少しお話があるんですが...」
そう言って叔父様がいい淀むと何かを察したのかお祖父様は少し考える素振りをした。
「皆、少しクレインと話をしなければいけなくなったから少しここで待っていてくれ。なに、そんなに時間はかからないはずだ。適当に時間を潰しておいてくれ。」
お祖父様はそう言って有無を言わせず叔父様を連れて訓練場を出ていった。
ちらりと見えたお祖父様の瞳に恐ろしいほどの殺気を感じた気がした。顔は微笑んでいるため僕の眼にはそれがひどく奇妙に写った。
何かあったのだろうか…そう思うも意味はなく冷たくなった風が僕の頬をなでたのだった。
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