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【番外編※不定期更新】〜嫌われ者の兄はやり直しの義弟達の愛玩人形になる〜
家族ごっこ ②
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一度目は憂鬱で仕方なかった侯爵家へ向かう道のりも、今はとても穏やかな気持ちで迎えることができた。
リエンは母の膝の上に乗り、無邪気な笑顔を向けている。
母もその笑顔を見て、安心したような表情を浮かべていた。
思えば母には辛い思いばかりさせてしまった。
シャルル兄さんに虐められる弱い私達を助けようと、兄さんとの間に入ってくれる事もあった。
しかし、侯爵家の跡継ぎでもある兄さんに強い言葉は言えず、罵倒する言葉は母にも向けられた。
きっと兄さんは今回も同じように私たちを蔑み罵倒してくるだろう。
だが、今の私は兄さんの言葉を大人しく聞いてあげるような優しさは持ち合わせていない。
何も言わず耐え忍んでいた私たちが反抗的な態度をとった時、兄さんは一体どんな表情を見せてくれるのだろうか……。
そう考えただけで、自然と口元が綻んだ。
そして、懐かしいウォールマン家へと到着する。一度目と同じように父が出迎え、母は兄さんの姿が見えずに表情を曇らせる。
私とリエンは顔を見合わせると、小さくほくそ笑み屋敷の中へと入っていった。
屋敷の中を案内されれば、使用人たちがチラチラと私達を見てくる。
一度目では緊張し、使用人たちの視線など気にしてなどいられなかったが……今はこいつらも私たちを蔑んだ目で見ているのが分かる。
まぁ、使用人たちはいつでも処分できる。
今はシャルル兄さんとの感動の対面に集中しようじゃないか。
談話室へと通されると、父がシャルル兄さんを呼びに行く。それから暫くすると、会いたくてたまらなかったシャルル兄さんが不機嫌な顔をして部屋へ入ってくる。
そして、私たちを見るなり睨みつけ一度目と同じ言葉を私たちにぶつけてくる。
「侯爵家の地位目当ての卑しい子爵家出身の奴らと家族になんて……俺は絶対に嫌です」
「——ッ! シャルル! なんて事を言うんだ! 謝りなさい! 待ちなさいシャルル!」
シャルル兄さんは一度目と同じように私たちに敵意剥き出しの言葉をぶつけると部屋を出て行く。兄さんの視線、言葉が懐かしく私はふっと笑みを溢す。リエンも同じような表情を浮かべていた。
父と母はシャルル兄さんの言動に私達が傷ついたと思っており、必死に慰めてくれる。
リエンはわざとらしくシャルル兄さんを怖がる素振りを見せ、父に抱きつき同情をかっていた。
私も「兄さんに嫌われてしまったのでしょうか……」などと、心にもないことを呟く。
『かわいそうな義弟』を演じれば父が味方につくのは容易だった。
それからは少しずつ少しずつシャルル兄さんが孤立していくように私たちは動き始める。
父を味方につけたあと、シャルル兄さんを慕う使用人たちを一人ずつ排除していく。
一度目では、そいつらもシャルル兄さんと同じように私たちを蔑んできた。
幼いリエンは上手に気弱な性格の三男坊を演じ、使用人たちは調子に乗りリエンを虐め始める。
使用人とは思えない威圧的な態度や、侮辱をこめて『子爵様』と呼び始める者もいた。
リエンが何も言い返さないことをいいことに、エスカレートする使用人たちの行動。
傍観者だった者たちまでもが、リエンを虐めることに加担し始めたタイミングで、父にリエンを助けて欲しいと伝えた。
話を聞いた父は驚き信じられないといった表情を見せる。
だが、実際にリエンが罵倒される姿を見せれば、憤慨した様子で使用人たちを問い詰めていた。
青ざめる使用人たちと、悲しげに俯き肩を震わせるリエン。
泣いているようにみえるが、リエンは俯いたまま小さく笑みをこぼし、込み上げる笑いを必死に我慢していただけだった。
あっという間にシャルル兄さんの味方は数を減らしていき、使用人の半数は入れ替わった。
私たちにとって、住みやすい場所となった侯爵家。
だが、これで終わりじゃない。
次は……シャルル兄さんの番だ。
リエンは母の膝の上に乗り、無邪気な笑顔を向けている。
母もその笑顔を見て、安心したような表情を浮かべていた。
思えば母には辛い思いばかりさせてしまった。
シャルル兄さんに虐められる弱い私達を助けようと、兄さんとの間に入ってくれる事もあった。
しかし、侯爵家の跡継ぎでもある兄さんに強い言葉は言えず、罵倒する言葉は母にも向けられた。
きっと兄さんは今回も同じように私たちを蔑み罵倒してくるだろう。
だが、今の私は兄さんの言葉を大人しく聞いてあげるような優しさは持ち合わせていない。
何も言わず耐え忍んでいた私たちが反抗的な態度をとった時、兄さんは一体どんな表情を見せてくれるのだろうか……。
そう考えただけで、自然と口元が綻んだ。
そして、懐かしいウォールマン家へと到着する。一度目と同じように父が出迎え、母は兄さんの姿が見えずに表情を曇らせる。
私とリエンは顔を見合わせると、小さくほくそ笑み屋敷の中へと入っていった。
屋敷の中を案内されれば、使用人たちがチラチラと私達を見てくる。
一度目では緊張し、使用人たちの視線など気にしてなどいられなかったが……今はこいつらも私たちを蔑んだ目で見ているのが分かる。
まぁ、使用人たちはいつでも処分できる。
今はシャルル兄さんとの感動の対面に集中しようじゃないか。
談話室へと通されると、父がシャルル兄さんを呼びに行く。それから暫くすると、会いたくてたまらなかったシャルル兄さんが不機嫌な顔をして部屋へ入ってくる。
そして、私たちを見るなり睨みつけ一度目と同じ言葉を私たちにぶつけてくる。
「侯爵家の地位目当ての卑しい子爵家出身の奴らと家族になんて……俺は絶対に嫌です」
「——ッ! シャルル! なんて事を言うんだ! 謝りなさい! 待ちなさいシャルル!」
シャルル兄さんは一度目と同じように私たちに敵意剥き出しの言葉をぶつけると部屋を出て行く。兄さんの視線、言葉が懐かしく私はふっと笑みを溢す。リエンも同じような表情を浮かべていた。
父と母はシャルル兄さんの言動に私達が傷ついたと思っており、必死に慰めてくれる。
リエンはわざとらしくシャルル兄さんを怖がる素振りを見せ、父に抱きつき同情をかっていた。
私も「兄さんに嫌われてしまったのでしょうか……」などと、心にもないことを呟く。
『かわいそうな義弟』を演じれば父が味方につくのは容易だった。
それからは少しずつ少しずつシャルル兄さんが孤立していくように私たちは動き始める。
父を味方につけたあと、シャルル兄さんを慕う使用人たちを一人ずつ排除していく。
一度目では、そいつらもシャルル兄さんと同じように私たちを蔑んできた。
幼いリエンは上手に気弱な性格の三男坊を演じ、使用人たちは調子に乗りリエンを虐め始める。
使用人とは思えない威圧的な態度や、侮辱をこめて『子爵様』と呼び始める者もいた。
リエンが何も言い返さないことをいいことに、エスカレートする使用人たちの行動。
傍観者だった者たちまでもが、リエンを虐めることに加担し始めたタイミングで、父にリエンを助けて欲しいと伝えた。
話を聞いた父は驚き信じられないといった表情を見せる。
だが、実際にリエンが罵倒される姿を見せれば、憤慨した様子で使用人たちを問い詰めていた。
青ざめる使用人たちと、悲しげに俯き肩を震わせるリエン。
泣いているようにみえるが、リエンは俯いたまま小さく笑みをこぼし、込み上げる笑いを必死に我慢していただけだった。
あっという間にシャルル兄さんの味方は数を減らしていき、使用人の半数は入れ替わった。
私たちにとって、住みやすい場所となった侯爵家。
だが、これで終わりじゃない。
次は……シャルル兄さんの番だ。
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