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一章 悪役令嬢フェルミナ・ドロッセル
ヒロイン……あれ?違うな
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誕生日プレゼントのお礼状……印刷のカードにギフトカードでも添えてしまいたい。
山のように積まれたプレゼントを、一つずつルカリオンが「どこの誰さんです」と教えてくれて、羽ペンでカリカリと名前にプレゼントの素晴らしいところを一つ見付けて手紙に添える。
「ううっ、手が痛い」
「坊ちゃんの回復魔術が、わたしにも使えたら良かったのですが、出来ることは精々、坊ちゃんのお手伝いぐらいです」
そのお手伝いが、読み上げと書いた礼状の指摘なんだけどな。
とても手厳しい。
そして、礼状の後には何があるか? プレゼント返しだよ。
相手の誕生日に贈り返せばよくないか? と、思うのだけど……こうした物は、すぐに返して貸し借り無しが暗黙の貴族ルール。
お返しをしない場合は、相手にとって『何かあれば、あの時のお礼をしますよ』という含みに取られてしまうのだ。貴族は面倒くさい。
「それにしても、坊ちゃんの字は可愛いですね」
「そりゃどうも……」
姉の宿題を俺が代筆してたからね! そのおかげで一学年上の勉強も身についていたから、勉強では苦労しなかったけどな。
「あ、ルカリオン。頼んでおいた人探し、どんな感じだ?」
「ああ、あの訳の分からない人探しですね」
俺がルカリオンに頼んだのは、街の店や教会に『桜色の髪の毛、オレンジに黄色のような目をした、四歳ぐらいの人物を探して欲しい』というものだ。
そう、ヒロインを探そうというわけなのだが、たった二日でどの程度の感じもないけれど、一応聞いてみておく。
「年齢は違いますが、坊ちゃんの条件にピッタリの人物なら一人居ましたよ」
「本当か! どこの誰!?」
「む……ぅ」
眉間にしわを寄せて、面白くなさそうな顔をするルカリオンに「教えて! 教えて!」と騒ぐと渋々教えてくれた。
「インハース通りの酒場に、テレシアという、オニ、オネエサン? が居ますよ」
「鬼? お姉さん?」
「坊ちゃんには、まだ早い世界の人物です」
「えー! 会いに行っても良いか?」
ますます不機嫌な顔をして撫すくれるルカリオンに、「お礼のプレゼントを注文しなきゃいけないだろ? 外出はするんだし、良いだろー」と、なんとか説得して、いざヒロインを探してレッツゴー!
ドロッセル家の広い庭から門を馬車で抜け、ルカリオンと一緒に街へと繰り出す。
俺に不釣り合いな宝石を贈ってきた人たちへの贈り返しは、両親が担当で、俺はルカリオンと執事がピックアップしたお返しの品を店に注文して、ついでに書き終えたお礼状付きでプレゼントを各家に配達してもらうのだ。
店に着くとメモを見せて、見本品を出してもらい、ルカリオンが発注書を書き、俺は店の人に出されたお茶を一口飲んで「あ、公爵家はやっぱり公爵家だな」と、茶葉の違いを思い知った。
不味くは無いけど、安物だなと分かるぐらいには味が違う。
口直しのお菓子も、姉が始めて作った乾パンの強度をほこるクッキーを思い出した。
「坊ちゃん、大丈夫ですか?」
「平気だよ。慣れているからな」
子供の歯だし、欠けたところで生え変わる。うん、姉のクッキーよりかは大丈夫だ。
頬を両手でふにふにと押しながら、用事を済ませて目的地のインハース通りへと向かう。
まだ夕方には早い時間帯なので、主婦層が買い物をしている時間帯のようだ。
「気が進みませんねぇ……」
「いいから、いいから。きっと、運命の出会いってやつがあるからさ」
ルカリオンは肩を落として、少しへの字にした口元をもとに戻すと、酒場らしき木のドアを開けた。
開店前なのか、人の気配がしない暗い店内。
暗がりの中で樽が動いたと思えば、それは人だった。
桜色の髪、オレンジから黄色のグラデーションがかった目の色。
「ひっ!」
あわわ……と、俺が口をパクパクさせて指を上げ、ルカリオンの顔を見る。
「坊ちゃん。こちらが、テレシアさんです」
「嘘ぉ……」
樽もとい、テレシアさんは重たそうな体を動かしてこちらに近付く。
つぶらな瞳にバサバサしたまつ毛だけを見れば、可愛い……と、言えなくもないかもぉ? うーん? でも、ヒロインって風じゃないよな?
「ここはボクたちが来る場所じゃあなくってよ? うふん」
「申し訳ありませんね。坊ちゃんがお探しの人物を辿っていたところ、あなたに辿り着いたもので」
「あらぁ? アタシに何か御用なのかしらぁ?」
くねらせても全然体がS字線を描かないテレシアさんの声は、とても低く野太い声だった。
うん。性別は男性! はい! ヒロインじゃないよねぇぇぇ!! でも、俺も性別が男だし、一応話はしておくべきだろう。
「薄い桃色の髪の毛に、オレンジに黄色がかった目をした子供を探しているんだけど、オジさ……オネエサンは知ってる?」
俺がオジさん呼びしようとした時の殺気立つ目に、オネエサンと震える声になった。
怖いんですけどぉぉぉ!!
「子供ねぇ。それなら、アタシの妹が子供を産んだと思うけど、アタシにそっくりだって話だから、髪と目の色が同じかもしれないわね」
「本当に!? その子は何処に?」
「残念だけど、妹は駆け落ちで家を飛び出してね。手紙も一回きりだし、どこで何をしているかも分からないのよ」
「そう、なんですか……」
テレシアさん似というのが、若干「マジか?」という気はするけど、ヒロインは存在するかもしれない。
「そうねぇ、もし妹から連絡があるようなら、教えてあげるわよ」
「ありがとうございます! もし連絡があったら、ドロッセル公爵家に連絡を下さい!」
「やだぁ! ボクちゃんってば、いいところの子供だと思ったけど、公爵家の子だったのね」
「ご連絡を下さる場合は、こちらをお使いください」
ルカリオンはドロッセル公爵家の紋章の入ったカードを手渡す。
この赤いカードは、連絡用のカードで、裏面に文字を入れると連絡が公爵家に来るようになっている。
テレシアさんにお礼を言って、元来た道を帰り、待たせていた馬車に乗って帰路へと向かった。
馬車の中では、ルカリオンが面白くなさそうな顔をしていて、そういう顔をされてもさ、ヒロインが現れたらルカリオンにも恋人が出来るかもしれないんだけどなぁと、頬を指で掻く。
俺は全力でルカリオンの恋を応援するし、ヒロインが王子狙いでも応援していくつもりだ。
とにかく、俺としては、悪役ポジションから友人ポジションを狙っていきたい。
死刑エンディングを回避して、貴族生活を謳歌できたらいいんじゃないかな。
山のように積まれたプレゼントを、一つずつルカリオンが「どこの誰さんです」と教えてくれて、羽ペンでカリカリと名前にプレゼントの素晴らしいところを一つ見付けて手紙に添える。
「ううっ、手が痛い」
「坊ちゃんの回復魔術が、わたしにも使えたら良かったのですが、出来ることは精々、坊ちゃんのお手伝いぐらいです」
そのお手伝いが、読み上げと書いた礼状の指摘なんだけどな。
とても手厳しい。
そして、礼状の後には何があるか? プレゼント返しだよ。
相手の誕生日に贈り返せばよくないか? と、思うのだけど……こうした物は、すぐに返して貸し借り無しが暗黙の貴族ルール。
お返しをしない場合は、相手にとって『何かあれば、あの時のお礼をしますよ』という含みに取られてしまうのだ。貴族は面倒くさい。
「それにしても、坊ちゃんの字は可愛いですね」
「そりゃどうも……」
姉の宿題を俺が代筆してたからね! そのおかげで一学年上の勉強も身についていたから、勉強では苦労しなかったけどな。
「あ、ルカリオン。頼んでおいた人探し、どんな感じだ?」
「ああ、あの訳の分からない人探しですね」
俺がルカリオンに頼んだのは、街の店や教会に『桜色の髪の毛、オレンジに黄色のような目をした、四歳ぐらいの人物を探して欲しい』というものだ。
そう、ヒロインを探そうというわけなのだが、たった二日でどの程度の感じもないけれど、一応聞いてみておく。
「年齢は違いますが、坊ちゃんの条件にピッタリの人物なら一人居ましたよ」
「本当か! どこの誰!?」
「む……ぅ」
眉間にしわを寄せて、面白くなさそうな顔をするルカリオンに「教えて! 教えて!」と騒ぐと渋々教えてくれた。
「インハース通りの酒場に、テレシアという、オニ、オネエサン? が居ますよ」
「鬼? お姉さん?」
「坊ちゃんには、まだ早い世界の人物です」
「えー! 会いに行っても良いか?」
ますます不機嫌な顔をして撫すくれるルカリオンに、「お礼のプレゼントを注文しなきゃいけないだろ? 外出はするんだし、良いだろー」と、なんとか説得して、いざヒロインを探してレッツゴー!
ドロッセル家の広い庭から門を馬車で抜け、ルカリオンと一緒に街へと繰り出す。
俺に不釣り合いな宝石を贈ってきた人たちへの贈り返しは、両親が担当で、俺はルカリオンと執事がピックアップしたお返しの品を店に注文して、ついでに書き終えたお礼状付きでプレゼントを各家に配達してもらうのだ。
店に着くとメモを見せて、見本品を出してもらい、ルカリオンが発注書を書き、俺は店の人に出されたお茶を一口飲んで「あ、公爵家はやっぱり公爵家だな」と、茶葉の違いを思い知った。
不味くは無いけど、安物だなと分かるぐらいには味が違う。
口直しのお菓子も、姉が始めて作った乾パンの強度をほこるクッキーを思い出した。
「坊ちゃん、大丈夫ですか?」
「平気だよ。慣れているからな」
子供の歯だし、欠けたところで生え変わる。うん、姉のクッキーよりかは大丈夫だ。
頬を両手でふにふにと押しながら、用事を済ませて目的地のインハース通りへと向かう。
まだ夕方には早い時間帯なので、主婦層が買い物をしている時間帯のようだ。
「気が進みませんねぇ……」
「いいから、いいから。きっと、運命の出会いってやつがあるからさ」
ルカリオンは肩を落として、少しへの字にした口元をもとに戻すと、酒場らしき木のドアを開けた。
開店前なのか、人の気配がしない暗い店内。
暗がりの中で樽が動いたと思えば、それは人だった。
桜色の髪、オレンジから黄色のグラデーションがかった目の色。
「ひっ!」
あわわ……と、俺が口をパクパクさせて指を上げ、ルカリオンの顔を見る。
「坊ちゃん。こちらが、テレシアさんです」
「嘘ぉ……」
樽もとい、テレシアさんは重たそうな体を動かしてこちらに近付く。
つぶらな瞳にバサバサしたまつ毛だけを見れば、可愛い……と、言えなくもないかもぉ? うーん? でも、ヒロインって風じゃないよな?
「ここはボクたちが来る場所じゃあなくってよ? うふん」
「申し訳ありませんね。坊ちゃんがお探しの人物を辿っていたところ、あなたに辿り着いたもので」
「あらぁ? アタシに何か御用なのかしらぁ?」
くねらせても全然体がS字線を描かないテレシアさんの声は、とても低く野太い声だった。
うん。性別は男性! はい! ヒロインじゃないよねぇぇぇ!! でも、俺も性別が男だし、一応話はしておくべきだろう。
「薄い桃色の髪の毛に、オレンジに黄色がかった目をした子供を探しているんだけど、オジさ……オネエサンは知ってる?」
俺がオジさん呼びしようとした時の殺気立つ目に、オネエサンと震える声になった。
怖いんですけどぉぉぉ!!
「子供ねぇ。それなら、アタシの妹が子供を産んだと思うけど、アタシにそっくりだって話だから、髪と目の色が同じかもしれないわね」
「本当に!? その子は何処に?」
「残念だけど、妹は駆け落ちで家を飛び出してね。手紙も一回きりだし、どこで何をしているかも分からないのよ」
「そう、なんですか……」
テレシアさん似というのが、若干「マジか?」という気はするけど、ヒロインは存在するかもしれない。
「そうねぇ、もし妹から連絡があるようなら、教えてあげるわよ」
「ありがとうございます! もし連絡があったら、ドロッセル公爵家に連絡を下さい!」
「やだぁ! ボクちゃんってば、いいところの子供だと思ったけど、公爵家の子だったのね」
「ご連絡を下さる場合は、こちらをお使いください」
ルカリオンはドロッセル公爵家の紋章の入ったカードを手渡す。
この赤いカードは、連絡用のカードで、裏面に文字を入れると連絡が公爵家に来るようになっている。
テレシアさんにお礼を言って、元来た道を帰り、待たせていた馬車に乗って帰路へと向かった。
馬車の中では、ルカリオンが面白くなさそうな顔をしていて、そういう顔をされてもさ、ヒロインが現れたらルカリオンにも恋人が出来るかもしれないんだけどなぁと、頬を指で掻く。
俺は全力でルカリオンの恋を応援するし、ヒロインが王子狙いでも応援していくつもりだ。
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