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24章
恋仙人の天敵
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アリクイ獣人がいきなり窓から消えたと思うと、窓の外には落下中に黒い影。
リュエールが屋敷の屋根の上からアリクイ獣人に蹴りを放って叩き落したようだ。
うーん、うちの子ワイルド~。
「ちちうえだ!」
レーネルくんが窓に近寄り、私も窓に近寄り下を見れば、リュエールがアリクイ獣人を足蹴にグルルルルと唸っている。
愛娘に変な人を近寄らせたくないのはわかるけど、老人という話なので大丈夫かしら? と、少し相手の心配もしてしまう。
「リューちゃん、素早かったねぇ」
「大方、移動魔法でいつでも出れるようにしておいたのだろう」
成程、私達と違ってリュエールの移動魔法は瞬時に行えるのでそういう使い方も出来るよねぇ。うんうん。
ルーファスが人型に戻って窓からリュエールを見る。
アリクイ獣人は長い舌を伸ばして、リュエールの足に絡みついてリュエールの足を払い、リュエールが距離を取ると、アリクイ獣人は左右に片足ずつで跳ねながらリュエールをおちょくっているようだ。
「リュー、熱くなるな! ペースを乱されるぞ!」
「ちちうえ、がんばってー!」
「うー! がうがう!」
二階からの応援にリュエールの耳がピコッと動き、ジリジリとアリクイ獣人と睨み合っているが、アリクイ獣人は手を叩いて「ほれこっちじゃ、こっち」と揶揄っている。
「あっ、そうだ! おばあさま、うでわをかしてください!」
「良いわよ。誰に連絡するの?」
「イルマールおじさんです!」
レーネルくんがそう言って、私の腕に手を添えて、腕輪に魔力を流す。
「イルマールおじさん、いまおじかんだいじょうぶですか?」
『あれ? もしかしてレーネル君かな?』
「はい。そうです!」
『今は特に何も無いから大丈夫だよ。どうしたんだい?』
「いますぐ、おばあさまのおにわにきてください! おじさんのちからがひつようです!」
『わかった! 直ぐに向かう!』
何故イルマールくんなのか、首を傾げると、レーネルくんはリュエールによく似た笑みで私に「うでわ、ありがとうございました」とお礼を言う。
下ではまだリュエールとアリクイ獣人が睨み合っていて、私はアリクイってテレビか図鑑でしか見たことが無くて、よく知らなかったのだけど、細長い顔と舌くらいのイメージだったんだけど、手の爪が三日月状になっていて長くて結構危険な物のようだ。
三日月のような爪で攻撃をしてきたと思ったら、長い舌でリュエールの髪を引き抜こうとしたりして、とにかく攻撃が嫌らしいのだ……。
ルーファスがタシタシと足を踏んで、外に飛び出したいのを我慢しているのは、私と孫二人にスクルードが居るからだ。
ここを手薄にしてしまうわけにもいかないのである。
私がもう少し戦えれば良かったんだけど、私はそれ程の戦力にはならないから、ルーファスも出るに出られず、歯痒そうだ。
リュエールは攻撃の嫌らしさにイライラしてきたのか、少しずつ攻撃が当たってもこちらの拳が当たればいいやという戦法になったのか、避けずにやり合い始めて、赤い傷跡が増えていっている。
「ううーっ、うにゃーっ! りゅー!」
「スー、心配ない。羽を仕舞っておけ」
いつの間にか魔法を出しているのかスクルードの羽がパタパタと動いている。
リュエールに回復魔法でも使うつもりだったのかもしれない。でも、気持ちはわかる。私もリュエールが心配で先程から部屋をウロウロしてしまって落ち着かない。
「イルマールおじさんがきた!」
「うん? ああ、来たようだな。しかし何故イルマールなんだ?」
「ネコかのじゅうじんだからです!」
「ああ、そういえば、アリクイ族はジャガー族に一時期全滅寸前まで追い詰められたんだったな……」
「はい! じゃくてんです!」
おおっ、レーネルくん博識!
イルマールくんが庭に入ると、リュエールと何かを話して戦闘に加わると、先程までの勢いは何処へやらで、アリクイ獣人の動きが悪くなっている。
「退散じゃ、今日はこの辺にしておくぞい!」
「逃がすか!」
「待てっ!」
アリクイ獣人がヒョイヒョイと体ごと左右に跳びはねながら、リュエールとイルマールくんから逃げるように距離を離していく。
そして、背の高い木に登ると「シシシッ」と笑って懐から何かを放り投げると白い煙が庭に広がり、真っ白になって何も見えなくなってしまう。
「くそっ、逃げられたか!」
「うーっ! がうがうがうー!」
ルーファスが窓を開けるとスクルードが外に向かってがうがう騒ぎ、白い煙が収まり始めると、そこに居たのは意外な人物だった。
ハニーブロンドの髪に長い耳、エメラルド色の瞳、そして手には弓と矢に紐をつけた物を持っている白い着物の少女。
我がトリニア家の嫁にしてリュエールの番、キリンちゃんが立っていた。
そして足元には縄でぐるぐる巻きにされているアリクイ獣人である。
「わたしの子供に手を出そうなんて甘いよ! この森の妖精エルフの目は、濃い霧の中を見通すのだから、絶対に逃げることは出来ないんだからね!」
おおーっ、うちのお嫁さん強い!
リュエールも少し目を瞬かせた後、苦笑いでキリンちゃんに肩をすくめてみせて、キリンちゃんに「もう、無茶して」と怒られている。
なんだか珍しいものを見た気がする。
「ははうえー!」
「あっ、レーネル! わたしも、やる時はやるんだから! ふふっ」
笑顔のキリンちゃんに全てを持っていかれる感じで、アリクイ獣人の捕縛は終了した。
イルマールくんにお礼を言って帰ってもらったけど、今度ちゃんとお礼をしておこう。
「さーて、この人、どうしてくれようかしら?」
キリンちゃんがいつになく怖い笑顔だったのは、やはり子を守る母親だからだろう。
うん。母は強しだよねぇ。
リュエールが屋敷の屋根の上からアリクイ獣人に蹴りを放って叩き落したようだ。
うーん、うちの子ワイルド~。
「ちちうえだ!」
レーネルくんが窓に近寄り、私も窓に近寄り下を見れば、リュエールがアリクイ獣人を足蹴にグルルルルと唸っている。
愛娘に変な人を近寄らせたくないのはわかるけど、老人という話なので大丈夫かしら? と、少し相手の心配もしてしまう。
「リューちゃん、素早かったねぇ」
「大方、移動魔法でいつでも出れるようにしておいたのだろう」
成程、私達と違ってリュエールの移動魔法は瞬時に行えるのでそういう使い方も出来るよねぇ。うんうん。
ルーファスが人型に戻って窓からリュエールを見る。
アリクイ獣人は長い舌を伸ばして、リュエールの足に絡みついてリュエールの足を払い、リュエールが距離を取ると、アリクイ獣人は左右に片足ずつで跳ねながらリュエールをおちょくっているようだ。
「リュー、熱くなるな! ペースを乱されるぞ!」
「ちちうえ、がんばってー!」
「うー! がうがう!」
二階からの応援にリュエールの耳がピコッと動き、ジリジリとアリクイ獣人と睨み合っているが、アリクイ獣人は手を叩いて「ほれこっちじゃ、こっち」と揶揄っている。
「あっ、そうだ! おばあさま、うでわをかしてください!」
「良いわよ。誰に連絡するの?」
「イルマールおじさんです!」
レーネルくんがそう言って、私の腕に手を添えて、腕輪に魔力を流す。
「イルマールおじさん、いまおじかんだいじょうぶですか?」
『あれ? もしかしてレーネル君かな?』
「はい。そうです!」
『今は特に何も無いから大丈夫だよ。どうしたんだい?』
「いますぐ、おばあさまのおにわにきてください! おじさんのちからがひつようです!」
『わかった! 直ぐに向かう!』
何故イルマールくんなのか、首を傾げると、レーネルくんはリュエールによく似た笑みで私に「うでわ、ありがとうございました」とお礼を言う。
下ではまだリュエールとアリクイ獣人が睨み合っていて、私はアリクイってテレビか図鑑でしか見たことが無くて、よく知らなかったのだけど、細長い顔と舌くらいのイメージだったんだけど、手の爪が三日月状になっていて長くて結構危険な物のようだ。
三日月のような爪で攻撃をしてきたと思ったら、長い舌でリュエールの髪を引き抜こうとしたりして、とにかく攻撃が嫌らしいのだ……。
ルーファスがタシタシと足を踏んで、外に飛び出したいのを我慢しているのは、私と孫二人にスクルードが居るからだ。
ここを手薄にしてしまうわけにもいかないのである。
私がもう少し戦えれば良かったんだけど、私はそれ程の戦力にはならないから、ルーファスも出るに出られず、歯痒そうだ。
リュエールは攻撃の嫌らしさにイライラしてきたのか、少しずつ攻撃が当たってもこちらの拳が当たればいいやという戦法になったのか、避けずにやり合い始めて、赤い傷跡が増えていっている。
「ううーっ、うにゃーっ! りゅー!」
「スー、心配ない。羽を仕舞っておけ」
いつの間にか魔法を出しているのかスクルードの羽がパタパタと動いている。
リュエールに回復魔法でも使うつもりだったのかもしれない。でも、気持ちはわかる。私もリュエールが心配で先程から部屋をウロウロしてしまって落ち着かない。
「イルマールおじさんがきた!」
「うん? ああ、来たようだな。しかし何故イルマールなんだ?」
「ネコかのじゅうじんだからです!」
「ああ、そういえば、アリクイ族はジャガー族に一時期全滅寸前まで追い詰められたんだったな……」
「はい! じゃくてんです!」
おおっ、レーネルくん博識!
イルマールくんが庭に入ると、リュエールと何かを話して戦闘に加わると、先程までの勢いは何処へやらで、アリクイ獣人の動きが悪くなっている。
「退散じゃ、今日はこの辺にしておくぞい!」
「逃がすか!」
「待てっ!」
アリクイ獣人がヒョイヒョイと体ごと左右に跳びはねながら、リュエールとイルマールくんから逃げるように距離を離していく。
そして、背の高い木に登ると「シシシッ」と笑って懐から何かを放り投げると白い煙が庭に広がり、真っ白になって何も見えなくなってしまう。
「くそっ、逃げられたか!」
「うーっ! がうがうがうー!」
ルーファスが窓を開けるとスクルードが外に向かってがうがう騒ぎ、白い煙が収まり始めると、そこに居たのは意外な人物だった。
ハニーブロンドの髪に長い耳、エメラルド色の瞳、そして手には弓と矢に紐をつけた物を持っている白い着物の少女。
我がトリニア家の嫁にしてリュエールの番、キリンちゃんが立っていた。
そして足元には縄でぐるぐる巻きにされているアリクイ獣人である。
「わたしの子供に手を出そうなんて甘いよ! この森の妖精エルフの目は、濃い霧の中を見通すのだから、絶対に逃げることは出来ないんだからね!」
おおーっ、うちのお嫁さん強い!
リュエールも少し目を瞬かせた後、苦笑いでキリンちゃんに肩をすくめてみせて、キリンちゃんに「もう、無茶して」と怒られている。
なんだか珍しいものを見た気がする。
「ははうえー!」
「あっ、レーネル! わたしも、やる時はやるんだから! ふふっ」
笑顔のキリンちゃんに全てを持っていかれる感じで、アリクイ獣人の捕縛は終了した。
イルマールくんにお礼を言って帰ってもらったけど、今度ちゃんとお礼をしておこう。
「さーて、この人、どうしてくれようかしら?」
キリンちゃんがいつになく怖い笑顔だったのは、やはり子を守る母親だからだろう。
うん。母は強しだよねぇ。
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