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一章
夜の訪問
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ホゥーホゥーと、夜に鳴く鳥の声に目を覚ませば、足元で寝ていた脛擦りのチャモが少し迷惑そうに欠伸をして、また布団の上を移動して眠りにつく。
ベッドから起き上がり窓の外を見れば、宿舎の敷地で着物姿の御守さんが立っていた。
そして、それに対峙しているのは、道路に立っている青白く光る少年だった。
白い髪に白から青へのグラデーションの羽織を着ている。
どこかで見た気もするけれど、思い出せない。
二人は剣呑な雰囲気で何か聞き取れはしないけれど、声を荒立てていた。
怒っているのだけは分かる。少年の方はそれを気にも留めるでも無し、御守さんが迷惑そうに顔をゆがめている感じだ。
少年が上を向き、こちらを見た。
少年の口が動く。『みつけた』と、聞こえた訳ではないのに、ハッキリそう耳に響いた。
御守さんも私の方を向く。
少年が道路から敷地に足を踏み入れようとすると、青白い閃光が瞬く。
まるで雷か、高圧電流でも流れたのではないかと思ってしまった。
途端に、宿舎内がドタバタと音がして、皆が飛び出すように外へと出ていた。
「まののん! 起きてっか!?」
部屋のドアが勢いよく開けられ、二階堂さんが入ってくる。
慌てた様子の表情に、あの少年は妖達にとっては、招きたくない人なのだろうか? と、考えこむ。
「二階堂さん、あの子は誰なんですか?」
「あれは……海の主だよ。長く生きてる分、話が通じねぇ厄介な爺だ」
「じじい? 若く見えるけど……」
「妖に年齢はほぼねぇよ」
窓ガラス越しに外を見て、御守さんの後ろに宿舎の人達が集まっていた。
相変わらず、少年は青白い稲妻のような物をバチバチいわせて、宿舎の敷地へ入ろうと試みている。
「二階堂さん、私、あの海の主さんに、何処かであった気がするんです……」
「あー、まぁ、そうだろうな」
「二階堂さん、何か知っているんですか!?」
「え、いや……」
二階堂さんを下から見上げて揺さぶると、外で大きな爆発音がした。
ミシミシと音を立て何かが軋む音がする。敷地内に少年が近付く度にミシミシと音を立て、御守さん達が攻撃態勢をとって身構えていた。
バリンと砕ける音がすると、少年が敷地に侵入し、御守さん達が一斉に飛び掛かる。
まるで、竜巻のようだった。水が少年の周りを渦巻き、近付いた宿舎の人達を渦の中に取り込んでいく。
「くそっ! 椿木が居ねぇ時に……っ! 行くぞ! まののん!」
「きゃあっ!」
二階堂さんに手を引かれ、自分の部屋から一階へと駆け降りる。
そして、食堂へと入り込むと二階堂さんは厨房へと行き、食器棚をずらし始めた。
「あの、二階堂さん? どうするんですか!?」
「あいつの狙いは、まののんだからな。まののんを隠す!」
「私? なんで?」
「それは、あいつがまののんの血縁者だからだよ!」
「え?」
私の血縁者? あの少年が?
二階堂さんが食器棚をズラし、隠された正方形の扉を開けると、私を押し込む。
「ちょっ! 二階堂さん!」
「まののんは、そのまま奥で大人しくしてくれ!」
二階堂さんに懐中電灯を握らされて、突き飛ばされると扉を閉められ、食器棚をズラす音がする。
扉を叩いても「大人しく! いいから、行け!」と怒鳴られ、真っ暗な中を私は手に持った懐中電灯だけを頼りにするしか無かった。
ベッドから起き上がり窓の外を見れば、宿舎の敷地で着物姿の御守さんが立っていた。
そして、それに対峙しているのは、道路に立っている青白く光る少年だった。
白い髪に白から青へのグラデーションの羽織を着ている。
どこかで見た気もするけれど、思い出せない。
二人は剣呑な雰囲気で何か聞き取れはしないけれど、声を荒立てていた。
怒っているのだけは分かる。少年の方はそれを気にも留めるでも無し、御守さんが迷惑そうに顔をゆがめている感じだ。
少年が上を向き、こちらを見た。
少年の口が動く。『みつけた』と、聞こえた訳ではないのに、ハッキリそう耳に響いた。
御守さんも私の方を向く。
少年が道路から敷地に足を踏み入れようとすると、青白い閃光が瞬く。
まるで雷か、高圧電流でも流れたのではないかと思ってしまった。
途端に、宿舎内がドタバタと音がして、皆が飛び出すように外へと出ていた。
「まののん! 起きてっか!?」
部屋のドアが勢いよく開けられ、二階堂さんが入ってくる。
慌てた様子の表情に、あの少年は妖達にとっては、招きたくない人なのだろうか? と、考えこむ。
「二階堂さん、あの子は誰なんですか?」
「あれは……海の主だよ。長く生きてる分、話が通じねぇ厄介な爺だ」
「じじい? 若く見えるけど……」
「妖に年齢はほぼねぇよ」
窓ガラス越しに外を見て、御守さんの後ろに宿舎の人達が集まっていた。
相変わらず、少年は青白い稲妻のような物をバチバチいわせて、宿舎の敷地へ入ろうと試みている。
「二階堂さん、私、あの海の主さんに、何処かであった気がするんです……」
「あー、まぁ、そうだろうな」
「二階堂さん、何か知っているんですか!?」
「え、いや……」
二階堂さんを下から見上げて揺さぶると、外で大きな爆発音がした。
ミシミシと音を立て何かが軋む音がする。敷地内に少年が近付く度にミシミシと音を立て、御守さん達が攻撃態勢をとって身構えていた。
バリンと砕ける音がすると、少年が敷地に侵入し、御守さん達が一斉に飛び掛かる。
まるで、竜巻のようだった。水が少年の周りを渦巻き、近付いた宿舎の人達を渦の中に取り込んでいく。
「くそっ! 椿木が居ねぇ時に……っ! 行くぞ! まののん!」
「きゃあっ!」
二階堂さんに手を引かれ、自分の部屋から一階へと駆け降りる。
そして、食堂へと入り込むと二階堂さんは厨房へと行き、食器棚をずらし始めた。
「あの、二階堂さん? どうするんですか!?」
「あいつの狙いは、まののんだからな。まののんを隠す!」
「私? なんで?」
「それは、あいつがまののんの血縁者だからだよ!」
「え?」
私の血縁者? あの少年が?
二階堂さんが食器棚をズラし、隠された正方形の扉を開けると、私を押し込む。
「ちょっ! 二階堂さん!」
「まののんは、そのまま奥で大人しくしてくれ!」
二階堂さんに懐中電灯を握らされて、突き飛ばされると扉を閉められ、食器棚をズラす音がする。
扉を叩いても「大人しく! いいから、行け!」と怒鳴られ、真っ暗な中を私は手に持った懐中電灯だけを頼りにするしか無かった。
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