ほのぼの九尾さんの百合ハーレム観光(育成)日記 ~TS少女なわたし、神が邪魔でえっちぃことだけしていていられない~

ナギ@にわか

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7.宿でまったりしよう

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 まず、服屋さん。
 それっぽいところが近くにあったから迷わずに済んだ。買うのはわたしの服とか寝間着とか下着とか……

 センスが無いのは自覚しているし、店員さんに選んでもらいました。タオルとかも含めて合計530ユーラ。
 ……全然、悲しくなんてないよ?

 あ、でも、店員さんに胸の大きさを測ってもらったのは……ちょっと、本当にちょっとだけ興奮した。

 次は本屋さん。
 何故なら、わたしは魔法の使い方を知らない。かと言って、冒険者の人に教えてもらおうとも思えなかった。
 やる気のない人ばっかりだったから。

「……もう店を閉めるところだ」

 お店に入ったら、ガタイのいいおじいちゃんにそう言われてしまった。しょぼん。

「えっと、買う物は決まってるので少しだけ待ってもらえませんか?」
「……言ってみろ」
「魔法の使い方とか初歩の――」

 言い切る前に飛んでくる本たち。
 ……というか、おじいちゃんが投げたんだけど、大事な本をそんな風に扱っていいんですか?

「それで全部だ。……1500ユーラでいい」

 高……いのかな?
 でも、いつかは必要になるものだから、早いか遅いかの違いなんだよね。うん、買っちゃおう。

 銀貨15枚を渡すと、「……夜道には気をつけろ」なんていう、心配してくれてのことだとは思うんだけど、目付きが悪いせいで加害者側に見えることを言われる。

「ありがとうございます」
「ふん」

 ツンデレおじいちゃんかな?

 本屋を出る瞬間に異界倉庫へ収納。
 言われてみれば、日本でも夜道は危ない。日本より治安がいいはずのないこの街で、女の子の1人歩きはよろしくないと思う。

 なので、寄り道はせず、人通りの多いところを通って宿を探すことにした。まあ、10分もかからず見つかったから何も起こるはずないんだけど。

「いらっしゃいませなのー!」

 なの?
 特徴的な語尾に釣られて目を向けると、そこにはにゃんこが居た。正確には、猫耳の生えた可愛い女の子が。

 見た目は11歳、頑張っても12歳くらいで、肩の少し下まで伸びた黒髪。アホ毛がチャーミング。瞳は、右目が金色で左目が赤のオッドアイ。
 厨二病? いや、この世界では普通にあるのかも……。

「? お姉ちゃん、大丈夫なの?」
「え? あ、ちょっと見蕩れてたかも」
「にゃっ……出会って5秒で口説かれちゃったの。お姉ちゃん、ロリコンさんなの?」
「さすがに対象外というか……ごめんね?」
「本気で謝られると悲しくなってくるの」

 本当はありです。
 カグラ様みたいに歳上ってこともないだろうから、本当のことは言わないけど。こんな子に引かれたらショックで立ち直れない。

「冗談はさておき、お泊まりですか? お食事だけですか? なの」
「お泊まりです。というか、無理に『なの』を付けなくてもいいと思うよ?」
「ダメなの。ミイから『なの』が無くなったらそれはもうミイじゃないの」

 謎のこだわり。
 可愛くないと許されない語尾でもある。

「ミイちゃんって言うの?」
「正しくはミーニャなの」
「ミーニャ……うん、いい名前だね」

 頭を突き出してくるので、とりあえず撫でてみた。ぐりぐり押し付けてきて可愛い……。

「……部屋は空いてる?」
「ん~……2人部屋からしか空いてないの」
「そっか、なら2人部屋で」
「はいなの。朝食、夕食付きで120ユーラなの」
「ん、5日分お願い」

 キリのいい600ユーラ。
 服で530、本で1500、宿で600。
 1日で2630ユーラも使っちゃった。必要なものだから仕方ないよね? うん、仕方ない!

「ご飯はお部屋でも食べられるの」
「そうなんだ。でも、特に荷物も無いし、ここで食べようかな」
「分かったの。そちらの席に座ってお待ち下さいなの!」

 すたたーっと走っていくミーニャ。
 1階は食堂みたいになっていて、2階からは宿。2人部屋はひとりでも値段が同じみたいだから勿体ないけど、内装を見た感じ綺麗だし、ご飯も付いてるなら安いかもしれない。

 ……あれ? 女将さんは猫耳じゃない……まあ、娘じゃなくても、可愛いから看板娘として雇ってもらえたとか。
 もしくは、父親の方っていう可能性も。

 ……そういえば、レベルって上がってないのかな?

 ─────────────────────
 名前:神楽夜
 種族:九尾の狐〈Lv2〉
 職業:聖炎の奏者〈Lv3〉

 再生:95/95(40+20+30+5)
 魔力:98/391(106+180+10+30)(×1.2)
 筋力:73(27+13+30+3)
 体力:61(25+13+20+3)
 敏捷:183(109+23+45+6)
 器用:238(80+138+5+15)
 精神:200(70+108+5+17)
 抵抗:241(85+135+6+15)

 ◇技能◇
【聖炎】【九之魔塔】【眷属刻印】【幻術】【操炎】【言語翻訳】【鑑定】【魔力操作】【魔力強化】【視覚強化】【炎耐性】【闇耐性】【聖耐性】【剣術】

 ◇魔法◇
【火魔法】【聖魔法】【回復魔法】

 ◇変更可能職業◇
 《剣士Lv1》《魔術師見習いLv1》《火魔術師Lv1》《僧侶見習いLv1》《妖術師Lv1》《鑑定士Lv1》
 ─────────────────────

 上がってる……勝手にレベルアップしたら何かあると思ってたけど、そんなシステムを導入出来るならこのカグラ盤とか必要ないもんね。

 それと、名前を見た感じ、カグラ様もわたしの名前と同じ神楽だろうから、カグラ盤は神楽盤っていうことになる。
 新事実、漢字にすると違和感が少ない!

 パラメーターの加算は、素の自分、聖炎の奏者、剣士、魔術師見習い、の順。

 メインを魔術師見習いに変えた方がいいかもしれない。
 今回は3まで上がっているけど、ここからは上がりにくくなるはず。だとすれば、魔術師見習いにして新しい職業を出すのもありだろうか、と。

 ……でも、ゴブリン数体でこんなに上がるものかな。いや、確か職業によって経験値を獲得出来る方法があるとかなんとか。経験を積むことで、魂が成長するんだったっけ?

 聖炎の奏者は絶対に聖炎。火魔法と聖魔法、もしかしたら回復魔法も。魔法系が全く入らないっていうのは考えたくない。

 ……あえて剣士にしよう。魔法が今日中に使えるようになったら魔術師見習い。ならなかったら剣士。
 そう簡単に行くとは思えないからとりあえず剣士で。

 という訳で、ご飯が来るまでの間、本を読んで待ってようかな。

「………………」
「――お姉ちゃん」
「ぴっ!?」
「声が鳥さんみたいになったの」
「い、今、突然目の前に……」
「そんなわけないの。お姉ちゃんが本に集中してたら気づかなかっただけなの」

 そ、そうだろうけど、いきなり目の前に出てきたように見えたから……普通にホラーだった。思わず鳥の鳴き声のような悲鳴(2回目)を上げるのも仕方ないと思う。

「これは猪肉のステーキ、こっちはリリゴジュース……」

 説明は途中だけど、ミーニャの言葉に気になるものがあった。
 イノシシっぽい魔物の肉はそのまま猪肉なんだね。名前もイノシシなのか、それとも猪系っていう意味での猪肉なのか。
 まあ、食べられるものなのは間違いないし。

「お姉ちゃん、聞いてたの?」
「う、うん、聞いてたよ……?」
「と言いつつも?」
「本当は別のことを……」
「やっぱり聞いてなかったのっ!」

 しまった、フリが自然すぎて本当のことを言っちゃった。

「む~……」

 ミーニャが頬を膨らませてあざとい怒り方をする。でも、それがまたいい。お肉で餌付けしよっかな。

「はい、あーん」
「あーん♪」

 パクっとお肉を食べ、ご丁寧にフォークに付いたソースまで舐めとっていく。何だか見ちゃいけないものを見てしまったような、そんな気分に……。

「そんなに見つめられると照れちゃうの」
「そうですか」
「まさかの敬語なの……!」
「だって、なんかイラッとしたんだもん……」
「お姉ちゃんが『もん』って言うと、様になっててずるいの。それは子供の特権だと思うの」

 そんなこと言われましても。
 意識してない時に出てくるから、おかしいとも子供っぽいとも思わないんだよね。まあ、子供っぽいのは元々……だと思う。

「というか、お仕事は?」
「終わったから綺麗なお姉ちゃんの所に来たの」
「そこはかっこいい男の人の所に行かない?」
「かっこいい……男の人……?」

 近くで聞いていた「かっこいい男……ふっ、俺のことか」とか「今日こそ俺をお兄ちゃんと呼んでくれ!」とか「これを飲ませればお持ち帰り……イケるか?」とか言っている人たちを見渡しながら、何を言っているのか分からないといった風に首を傾げる。

 あ、最後の人は通報しておきますね。

「そんな人、どこにも居ないの」
「可哀想に……真顔で否定されるなんて……」

 薬を飲ませようとしていた人以外には同情する。まあ、ミーニャはわたしの隣に居るから、同情されてもムカつくだろうけど。

「気になって食べ辛いんだけど」
「お気になさらずなの~」
「えぇ……まぁ、そう言うなら……」

 凄く気になるけど食べることにした。
 猪肉なんて初めて食べたけど、野性味溢れるお肉だね。歯ごたえもあって、結構美味しい。ニンニクを使ったソースだから口が臭くなるのだけ心配。

 何気に何も食べていなかったのもあってすぐに食べ終わった。ミーニャがデザートにカットされたリリゴ(味はほとんど同じで桃のような色合い)を持ってきたので、本を読みながらのんびり食べる。
 ミーニャもちゃっかり食べてたけど。

「……そういえば、奴隷商って何時からやってるんだろ」

 ルナさんは今頃、何を食べてるのかな。
 そんなことを思っていたら、ふと抱いた疑問を呟いていたらしい。しかも、その答えは意外なところから得られた。

「ん~、いつでもやってると思うの。むしろ、奴隷なんて買うなら夜の方が都合がいいの」
「なるほど、言われてみればそうかも」
「お姉ちゃんは奴隷が欲しいの?」
「欲しいというか、気になってる人が居るだけなんだけどね……」

 そんな話を終えて部屋の場所を教えてもらう。
 おやすみ、と挨拶をして別れてから気づいたけど、ミーニャはどうして知ってたんだろう? 子供が知っててもおかしくないことなのかな……。

 部屋に入るとそんなことも気にならなくなる。
 高級感があるわけじゃない。ただ、2人部屋の広さと清潔感、不思議と落ち着く雰囲気があった。

 すると、思い出したように体が重くなる。
 慣れない体で何時間も森を歩いて、命のやり取りをして、自分よりも体の大きい男たちに啖呵を切って。……うん、疲れる要素満載だった。

 服を脱ぐと、寝間着も着ずベッドに倒れるわたし。仰向けになってワンピースを見ると、所々汚れているし、血も付いてる。

「……あ、蜘蛛の巣付いてるし」

 黄金色の輝きを放つ聖炎で、蜘蛛の巣だけを燃やす。……うん? 蜘蛛の巣だけを、燃やす?

 聖炎は燃やす対象を指定できる。
 ということは、汚れも燃やせるのでは?

 試しにやってみると、聖炎で包んだ後は元の真っ白なワンピースに。これは便利すぎるね。
 体とベッド、剣も同じようにキレイキレイ。
 ……ついでに、湿ったパンツも。

 はぁ……疲れた。
 疲れた……のに、色々と、カグラ様の体とかルナさんの柔らかさとかを思い出してムズムズしてきちゃうという……どこが、とは言わないけど。

 別に、いいよね?
 自分の体なんだし、しちゃっても。
 じゃないと、眠れない気がするし?

 そう、仕方ないことなのですっ!
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