『魔王』へ嫁入り~魔王の子供を産むために王妃になりました~【完結】

新月蕾

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第31話 ふれあい

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 その夜のユリウスは彼の体に私を乗っけた。
 向かい合ってユリウスの太ももに座る形になった。

「あ、あの……?」

「この体勢は……嫌か?」

「い、嫌じゃないです」

「よかった」

 くしゃりと微笑むと、ユリウスは私の胸元のリボンをほどいた。

「……そうだ、寝間着はもっといろいろな種類用意させようか。俺が脱がせられないだろうからと、寝間着はリボンをほどけば脱がせられるものを用意してくれたが、ミラベルが自分で脱げるのならいろんな寝間着があってもいい」

「そ、そうですね……」

 ユリウスは露わになった私の胸を持ち上げた。
 普段ベッドに広がっているだろう私の銀の髪が、胸元に垂れてくる。

 ユリウスがやんわりとどかしても、髪はサラサラと落ちる。
 私は自分の手で邪魔になる髪をまとめ上げた。

 ユリウスがじっとそれを見る。
 なんだか胸を張ってるような体勢になっているのが恥ずかしい。

 ユリウスはしばらく私の姿をとっくりと見ると、私の腋を撫でた。

「ひゃあっ!」

 くすぐったさに跳びはねる。
 胸がたゆんと揺れた。

「も、もうっ!」

 私の抗議の声にユリウスは子供みたいにクスクスと笑う。
 楽しそうな姿に怒りより微笑ましさが勝ってしまう。

「くすぐったかったか?」

「くすぐったいです!」

「そうか」

 ユリウスは少し背を後ろに倒して私の体を斜め下から眺めた。

「きれいだ、ミラベル」

「……恥ずかしい」

 髪をまとめ上げている手を顔に当てたくなる。
 それを許さないようにユリウスは私の腋の下に両手を添え、私の体のラインを撫でていく。
 腹のくびれに来たところで、ユリウスはしばらくそこに手を留めた。

「ここか」

 へその下を愛おしげに撫でられる。

「……はい、ここにあなたが来ます。あなたのものが来ます」

 しばらくユリウスは私の胎の上をじっくりと撫でていた。
 ユリウスの上に跨っている私の下半身がじわじわと疼いていく。

「あ、あの……」

「どうした、ミラベル。モジモジして」

「ええと、あの……いっぱい、もっと、触ってほしい、です……」

「素直だな、君は」

 ユリウスは笑うと、私の胎の上に口付けた。

「まだ、そんなに濡れていないな。もう少しほぐそう」

 手をショーツの中に滑り込ませながらユリウスがそう言った。
 私は素直にうなずく。
 痛いのは、怖い。

 ユリウスの上に乗っかったままショーツを脱ぐのは少し手間だった。
 四苦八苦する私をくすくす笑いが襲う。

「もう!」

「すまない、かわいいよ、そんな君も」

「…………っ」

 そんな風に言われると、ごまかされてるとわかっていても、顔が赤くなって何も言えなくなる。

 ショーツをなんとか脱ぎ捨てて、さらけ出す。
 その頃には私は膝立ちになっていて、ユリウスを今度は見下ろしていた。

 ユリウスはまず蕾に触れた。
 最初は柔らかく。撫でるように、感じるほどでもない。もどかしい優しい触り方。
 それが次第に力が籠もってくる。
 赤くひくつく蕾が、この体勢だとよく見える。
 ユリウスがそこをくいくいと玩ぶ度に私の胎の中が疼く。

「ユリウス……あなたの寝間着が汚れるわ」

「ああ。脱がしてくれるか?」

 ユリウスが両手を広げた。
 ガウンのような寝間着。腰の辺りの紐を解く。
 胸元の合わせに手を突っ込むと、たくましい胸板が手に触れた。

 思わずため息が漏れる。
 思い切ってガウンの前を開いた。
 均衡の取れた胸板に思わず目を反らす。

「もっと俺を見てくれ……」

「は、はい……」
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