家鴨の空【改訂版】

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15話_ 七夕祭り前日

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この消毒の匂い嫌いなんだよな。
鼻に残るし、なんか……独特と言うか。
病院の匂いって。
こっちの島に来ても、最初は病院だったなぁ……。
あの時……旬の事……見たんだったけ?
身体痛いなぁ……。
無茶しすぎたかな?
先輩……大丈夫かな?
でも……身体痛い……。
…………
……………………
…………………………
…………あれ……?また……知らない天井?
いや……見たことあるな……。
病院の天井だ……。
あ…………。
病院か…………。
視界がぼやけてる。
それに頭が割れるように痛い。
空「いっ……ぅぅ……いっ……あぁ……」
手空は顔を歪ませた。
指を動かしただけで、全身に針を刺したような激痛が走る。
起き上がれないや……。
旬が打たれて、お腹を抑えていた光景がフラッシュバックする。
……あれから……病院に運ばれたのか……。
あ……点滴されてるわ……。
……時間どれだけ……経ったんだ?
僕は何をしてたんだっけ……。
そう考えているうちに視界に人が入った。

由美子さんがベッド横の椅子で寝ていた。
由美子さんは、目に隈が出来て疲れた顔をしている。
空はしばらく由美子さんの寝顔を見ていた。

疲れた顔してる……。
由美子さんに……心配させたんだ……。
凄い心配してるだろうなぁ……。
匠さんとか……蒼穹とか……。

由美子「……ん…んぅ……」
由美子さんは目を覚ます。
由美子は、空を見て目を大きく開く。
由美子「あ~~!!!空君!気が付いたのね!良かった!本当に良かったわ!!」
由美子さんは嬉しそうに、一瞬で涙と鼻水が出てくる。


ごめんね……由美子さん。
心配かけて。
僕が馬鹿で……。
嘘ついて……。
皆に迷惑かけて……。
迷惑ばっかりかけて……。
謝りたい。
先輩はどうなったの?
篠山さんはどうなったの?
色々なことが次々と押し寄せてくる……。
僕……聞きたい事がたくさんあるんだ……。
でも由美子さんの泣き顔を見て……。
とりあえずは……僕は生きてた……。
無事だったと……安堵した。
声が掠れている。
喉がカラカラだ。

由美子「先生を呼んでくるわ!」
由美子さんは病室を飛び出していく。
…………………………………………………………

由美子さんから聞いたが、僕は丸2日間。
怪我で熱と痛みで魔されていたそうだ。
由美子さんは、付きっ切りで看病してくれてたようだ。
2日間は、目が覚めたと思っても……ぼんやりとしていて……。
由美子さんは必死に呼びかけてくれていたが、反応ができなかったようだ……。
身体のあちこちを切られていたから、ひどく腫れていた。
全身に包帯がされている。
顔や目は、ガーゼと包帯が巻かれている。
目が重いなぁと思ったのは、このせいだ。
特に、顔と太腿の傷がひどかったみたいだ。
傷が少し残るかもしれないと言われた。
東という男も…。
何で顔と太腿なんだよ……。
ひどく傷つけるなら……胸……とか……切れば良かったのに……。
傷の跡が残るのはそっちの方が良かった……。
医師からは怪我がひどいのでしばらく安静が必要と言われた。
……………………………………………………
僕は、先輩の事が心配だった。
無事なのかと……。
由美子さんに、何度か聞こうと思ったが……。
なぜか聞こうとすると、はぐらかされるように別の話題にされた。
けれど……あの後……事件はどうなったのか気になった……。
聞きたい事が沢山あったはずなのに……。
全然聞けなかった……。
それから少ししてから匠さんや蒼穹がお見舞いに来てくれた。
匠さんは涙ぐんで、僕が回復したのを喜んでくれた。
蒼穹も泣いていた。
由美子さんは、僕の看病中看護師の仕事を休んでいたらしく、回復したら忙しく仕事に戻り動き回っていて……。
事件の詳しいことも……先輩の事も聞くタイミングを逃してしまった……。
……………………………………………………
――七夕祭り前日――
コンコンと扉を叩く音が聞こえる。
亮二と義臣が部屋に入って来る。
亮二「よぅ!空!大丈夫か?」
義臣「空、お前……大丈夫なんか?怪我は?」
亮二と義臣は、僕を見るなり嬉しそうに言う。
空「ゔっ……痛たぁ……。うん……大丈夫……」
僕は痛みで顔をゆがめる。
亮二「おぃ!無理すんなって!」
義臣「空、まだ痛むんか?大丈夫か?」
僕は2人に心配されながら、上半身を起こした。
空「……うん……なんとか……すみませんでした……。心配かけて……。」
僕は2人に深く頭を下げる。
亮二「いいんだよ。気にすんな」
亮二は空の肩を軽く叩きながら言う。
肩を叩かれて、傷に響き僕は思わず痛っと声を漏らす。
亮二「あ、悪い!痛かったか?」
亮二は申し訳なさそうに言う。
2人は空のベッド横の椅子に座る。
亮二「俺ら長い間来れなかったんだよなぁー。由美子さんに内緒で来てるんだ。事件が大道寺組と絡んでるからなぁ。空に会わせろって頼んだけど無理だったわ。」
亮二は溜息をつく。
義臣「由美子さん、旬の叔父さんと色々あったからってさぁー」
義臣は悪戯っぽく言った後、口を手で慌てて塞ぐ。
空「えっ?」
空は驚く。
亮二「バカ、お前何言ってんだよ!それ話しちゃいけないことだろうがよ!」
亮二は義臣を睨みながら言う。
義臣「わりぃ!つい口が滑っちゃった!」
義臣は頭を下げて謝罪する。
空「先輩の……叔父さん?ところで……あの……先輩……は?大丈夫なんですか?」
空は亮二と義臣に不安げに尋ねる。
義臣「あの人は、しぶとく生きてるよ。」
亮二「ホント、しぶといよ。」
2人して苦笑する。
空は、その言い方を聞いて少し安堵する。
亮二「それでだ、昨日、兄貴にお前に伝えといてくれって言われて、(今後……俺に関わるなって……近づかない方が良い……危ないから)って。」
空は、痛々しく包帯を巻かれた手で、ベッドのシーツをギュッと掴み、顔を俯せる。
そして、東という男に言われた事を思い出す。
東「何もしてない?してなくはないでしょ?大道寺旬に近づき過ぎた。近づかない方が良いって忠告されなかった?みんなからさ?」
空は、唇を噛み眉間に皺を寄せる。
空は、ゆっくりと口を開く。
空「……それだけですか?」
空は冷静に亮二に尋ねる。
亮二「え?あぁ……伝言はこれだけだよ」
亮二は頭を掻きながら言う。
空「そうですか……」
空は静かに呟く。
義臣「兄貴とお前が付き合ってんのは、知ってるぜ?あの人、隠してなかったし……。でも、兄貴は、お前のことを考えて離れようとしてんだと思う。あの人は自分の立場も分かってる。それに……今回みたいな事件にならないようにって……。それに……お前のことが大事だから……別れた方が……」
義臣が空に理由を少し話す。
空「分かってますよ……いえ……分かってないです!……あの人……バカなんですか?」
空は声を荒げた。
亮二「空!落ち着けって!」
亮二は、空の肩を優しく叩く。
義臣「まぁ……分かるけどさ……」
義臣は目線をそらしながら呟く。
空「ふざけんなよ!!!!近づかない方がいい?大道寺旬さんは!バカなんですか!?自分から俺に話しかけたんだろうが!近づいてきたのはあの人です!好きだの!ちゅーしたいだの!言っておいて!今度は近づくな?ふざけんのも大概にしろよ!僕が!どんな思いで!どんな思いで!先輩と距離を縮めてたか知らないくせに!なんなんだよ!関わるな!?今頃遅いわ!」
空は、興奮して怒鳴るように言う。
亮二「ちょっ……空!落ち着け!大声出すなって!傷に触るから!」
亮二は慌てて空を止める。
義臣「そうだぞ!空!」
義臣も同調する。
空「別れるだ!?人に伝言頼んで、はい。終わりか?!僕は、あの人を許さない!会わせてください!あの人に!」
空は亮二に掴み掛かる勢いで怒鳴りつける。
亮二「わかった!わかったから!落ち着け!」
亮二は両手を上げて降参のポーズをする。
義臣「お、俺らが会わせてやるから!な?」
義臣は空を宥めるように言う。
空は、2人を見て少し冷静になる。
空「……すみません……取り乱しました……。」
亮二と義臣は、お互い顔を見合わせる。
亮二「いや、良いって」
義臣「そんなに怒るくらい本気だったんだな……」
空は、一瞬にして顔が真っ赤になる。
空「いや……その……えっと……」
空は恥ずかしくなり俯く。
亮二「とりあえず、勉強会で兄貴が空を怒らしてドラゴンが火を吹くみたいに怒って、鬼の角生やしてた。ってのは信じるわ、お前怒らすと怖ぇわ」
亮二は笑いながら言う。
義臣「なぁ?言っただろう?あの時」
義臣は亮二に言う。
空「あー!もう!勉強会の時は!先輩が集中しないで僕を触るから!怒ったんですよ!何を言いに来たんですか?先輩からの伝言だけですか?」
空は2人に言葉をぶつけた後、そっぽを向いた。
亮二「悪い悪い、空、明日兄貴に会えるようにしとくからよ、それで良いか?」
亮二は空の顔を覗き込むように見る。
空「……お願いします……」
空は小さな声で答えた。
亮二「ま、とりあえず今はちゃんと身体治せよ。傷が残ると面倒だしな」
亮二はそう言いながら、空の頭をポンと軽く叩いた。
義臣「そうそう。兄貴に会うとき、ぼろぼろだと説得力ねえぞ」
義臣もからかうように付け加える。
空「……分かりました。今日はもう帰ってください。由美子さんにバレたら怒られますよ」
空はそっぽを向いたまま、小さく言った。
亮二「へいへい。じゃあな」
義臣「また来るからな!」
二人はそれぞれ空に手を振り、病室を出て行った。
空は再び布団の中に潜り込んだ。

………………………………………………………………………………………………
七夕祭り当日は、島はとても賑わっており、祭りの準備で活気づいている町の音を聞きながら、ベッドで聞いていた。
僕らの事件は、島中で騒ぎになった。
もちろんニュースや新聞にも載った。
僕の身体は、深く切られていたのと極度の緊張感から来る疲労やストレスと、出血がひどく貧血状態に陥った為に数日~1週間の入院となった。
僕は体中が痛み……とても苦しかった……。
顔にも傷があったので、腫れて目が開かなかったので、少し瞼が重く感じる。
由美子さんから聞いた情報だが……。
犯人達は全員逮捕されたそうだ。
篠山は、未成年ってこともあり、色々な報道は出回らないが……。
何故か犯行内容がネットニュースで広がっている……。
話題は収まる気配がなくどんどん広がっていくばかりだった。
僕の時と同じように。
根も葉もない噂が飛び交っている……。
逮捕された東組の男によると大道寺組と東組は、揉めていたらしく息子を殺せば組同士が争うと想定したらしい……。
篠山は、そのときちょうど僕に執着しており、旬も僕と親密な関係にあると知り……利用したようだ。
ちなみに篠山は、今精神病棟に入院しているそうだ。
取り調べ中は、僕に対する執着心と妄想が酷く、手が付けられないほど精神的に追い詰められていると。
僕も警察の事情聴取を受け、被害届を提出した。
学校側の最初の対応が問題だったとか言っているが、起こってしまった事件を巻き戻す事はできない……。

――PM17:00――
亮二と義臣が病室に由美子さんにバレないように静かに迎えに来た。
亮二「よし、行くぞ」
亮二は小声で促す。
義臣「ちゃんと支えるから、無理すんなよ」
義臣は空の背中にそっと手を添える。
空「ありがとうございます」
空はゆっくりと立ち上がる。
空「ぃっ……たぁ……。はぁ……ぃってぇ……」
まだ足元がふらつく、全身が痛い、空は顔を歪める。
僕は、今誰かに支えられていないと、立つことさえままならない。
旬の病室まで廊下をゆっくりと進む。
亮二と義臣は、周囲に人がいないか確認しながら歩く。
病院に向かう途中でも祭りの雰囲気が漂っている。
島中に提灯が設置され昼間は賑やかで楽しげな雰囲気が漂っていた。
夜は、夜で灯りがともされ幻想的だった。
病院は、七夕祭り当日の今日、特別にイベントを企画していた。
七夕祭りの夜を楽しんで貰おうとのことで、外部の参加もOKとなっていた。
その為、島の人たちが病院内を行き来して楽しんでいた。
七夕祭りとは違い、露店や屋台などは出てないが、病院の食堂の一角に飲食物が出店され、売られている。
また、お風呂上がりに病室に持って行ける様にデザート類もあるようだ。
他には、毎年恒例のイベントだそうで、縁日などが行われるらしく射的などの遊戯もできるそうだ。
普段入院している患者さんは、なかなか娯楽がないので楽しみにしている人も多いとか。
あの事件が……無かったかのように……嘘のように……皆が笑顔で歩いてる。
まだ、病衣を着てるため隠されてるが……体中切られた傷が痛む。
色々な意味で緊張する。
病院に着くとエントランスでは七夕の飾り付けがしてあった。
花や風船などが飾ってありとてもカラフルな色で彩られていた。
また正面入口の横にある掲示板にはイベントの告知が書かれている。
…………………………………………………………………………………………
どんな顔をすればいいんだろう?
先輩は、どんな顔してる?
……大丈夫かな?
怖い……どうしよう?
でも……行かなきゃ……
僕は胸がドキドキする。
旬……。
あの時僕は…。
僕を助けてくれたことよりも……君を失うことがあの日凄く怖かった。
旬が居なくなることが嫌でたまらなかった。
旬は僕にとって大事な存在だったことに……気づいた。
でもあの時の僕は……弱くて……泣き虫で……情けなくて……。
後、一歩を踏み出すことさえ怖がってた。
本当は、気づいてた。
自分自身が旬に惹かれてる事を。
好きって感情を持つ事も……触れたいと思う事も……それがどういう意味かも全部知っていた。
知っていても目を背けて来た。
怖かったんだ。
同性だからとか……そういうのもあるけど一番は自分の気持ちに正直になる事が怖かったんだと思う。
だからずっと避けていた。
友達で居れなくなるとか……離れちゃうじゃないか?
……嫌われるかも?とか?
だけど…そんな僕に……何度も何度も…手を抓られながら……我慢してくれた。
今になって思うよ?
今更すぎるけど……。
あの頃の僕に……会ったら言ってやりたい、「旬」って人は……。
命がけで僕を守ってくれるよって……。
あの人の傍にいるだけで安心できるって。
あの頃の僕に……そう伝えたい。
病室の前で一度大きく深呼吸をする。
コンコンと病室の扉を叩く。

病室の前で一度大きく深呼吸をする。
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