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お天気お姉さんの秘密

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昨日、すごい真実を発見してしまった。

「お天気お姉さんは、気温が寒いほど美人になる!」
今、この衝撃の真実を然るべき機関に特許申請しようと、準備を勧めている所だ。

申請にあたり理由を分析することにした。

真っ先に思いついたのは、昔の中国の纏足である。小さい頃から足を縛ることで足を小さくして、まともに歩けなくなる。そのよちよち歩きがなんともセクシーだというのだ。当時、禁止されていた国の女性からも、羨望の眼差しで見られていたそうだ。

私の鋭い洞察力により、この病み具合を分析して、お天気お姉さんの寒さに青ざめた様子と、纏足のフラフラ歩き女性の病み具合との間に共通点を見いだしたという訳だ!

病んでいる美しさというのは、地雷メークにも引き継がれている。そこまで行かなくても、一般的なアイシャドウなども、冷静に考えれば、二日酔いの病人が徹夜麻雀をしてから親父ギャグを30分聞かされたかのような病み具合だ。当然ハイヒールも纏足と同じ種類になる。

問題は、なぜ病んでいると美しいのかという事だ。思い当たったのが、実は、私の中には4歳まで人格がもう一つあった。二重人格かイマジナリーフレンドか憑依霊かは分からないが、その人格は同い年の女の子だった。ボロボロの服とボサボサヘアなのだが、妙に可愛らしかった。

彼女の気持ちは、「こんなに汚れてしまった弱い私のお世話をして!」のような感じだった。赤ちゃんが、自分のお世話を出来ないので可愛さでアピールしているような感じだ。自分の内部にいた存在と、一緒に感じた感覚なので間違いなく断言できる。

なんとなく、答えが見えてきた気がする。男性なら母性本能をくすぐるようなタイプ。頼りなさを武器にするタイプで、キャンディーズの歌詞にある「ボタンのとれてるポケットの年下の男の子」とおなじだ。世代は全く合わないのだが、父親から聞いたのだ!

寒さで青ざめたお天気お姉さん、ボロボロでお世話して、アイシャドーの青ざめ、纏足・ハイヒールのフラフラ歩きの点が線に繋がった!!

その線の結論をここに書き記しておこう。「病みが美人に見える理由は、寒い日、もしお天気お姉さんが鼻水を垂らしていたら、思わずイケないモノを見てしまった!と思い、いたたまれない気持ちになってお嫁に貰ってあげようと思うからだ。」
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