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第1章 異世界転移と旅立ち
第41話 訓練9 クエスト受注
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冒険者ギルドの扉をくぐり、受付にいるサブマスターのルイーズに話しかける。
「おはようございます。 お久しぶりですが、またいろいろとクエストを受けさせていただきますのでよろしくお願いいたします。」
「おはようございます。 わざわざ丁寧にありがとうございます。 クエスト受注は大歓迎なのでよろしくお願いいたします。 ヤスト様は装備を新調されたのですね。」
微笑まれながら話をしていると、先日ヤストがおこなった森の調査より更に詳しい調査を再度Cランクパーティーの冒険者に依頼していて、また結果は教えてもらえる事となった。
挨拶を済ませカバンの中のアリスとクエストボードを見ていく。
《Dランクのクエストを受けながら、ランクを上げていこうと思うんだが。》
(そうですね、Dランクのクエストなら油断しなければ達成出来ると思われます。 危険すぎるクエストと怪しいクエストは受けないで下さいね。)
《もちろんだよ。 クエストを受けるときにはアリスに相談するからな。》
アリスの背中を撫でながらクエストを選び、受付へ行く。
「それではこちらのゴブリン10匹討伐と、サーベルディア1匹の納品でよろしいですか?」
「それで大丈夫です。 サーベルディアはそのままこちらに持って来ればいいんですか?」
「魔物素材買取場に職員がおりますので、そちらで納品していただきサインを頂いてきて下さい。 万が一職員が不在の場合はこちらでもかまいませんのでよろしくお願いいたします。 それとDランク以上のゴブリン討伐クエストについては上位種も討伐された場合は報酬の上乗せがありますので、危険の無い範囲でお願いいたします。」
「えっ? Dランク以上のクエストしか上位種を倒しても報酬は出ないのですか?」
「そうなんです。 冒険者になりたてのFランク冒険者が力量に合わない上位種に挑んで帰らぬ人となる事例が多数ありましたので、最低でもEランク冒険者になってからでしか報酬を出さない規程になった経緯があるんですよ。」
「なるほどですね。 十分に気をつけて行ってきます。」
「お気をつけて行ってらっしゃいませ。」
前回の事があるのか、立って見送ってくれる。
クエストを選んでいた時にアリスと話をしていたのだが、今回のクエストの様に魔物を持ち帰ったり大きな荷物を運ぶ際は馬車等で出かけるか、簡単な荷車のような物があるのでそれを利用すればアイテムボックスも隠せるだろうと言う事で、雑貨屋にて購入する。
露天で美味しそうな食事も多めに買って行く。
時間停止機能のついているアイテムボックスには本当に感謝している。
門を潜り抜けて、いつもの森とは少しずれた道へと進む。
ゴブリンはどこにでもいるが、サーベルディアは水辺に生息するので川へ向かう。
川に着くまでにゴブリン4匹とスライム・ホーンラビット1匹を討伐した。
《1回休憩してから、サーベルディアを探そうか。》
(そうしましょう。 【気配察知】は止めないで下さいね。)
《もちろんだよ、最近は【気配察知】を使ったままで寝れるようになったし、1日中気配を探っているよ。 それも害意があるかどうかが分かるようになってからだけどな。》
(良かったです。 スキルレベル3までは害意がわかりませんからね。 レベルが5になれば更に関心があるかどうかも分かりますよ。)
《なるほどな。 こうやって毎日1日中スキルを使ってればどんどん上がるからありがたいな。》
(スキルの取得速度もスキルレベルの上昇率も、ギフトと称号のおかげですね。 アトゥム神に感謝ですね。)
《そうだな、ある程度強くなったら、また教会にお礼を言いに行こう。》
話をしていると、【気配察知】に魔物5体の反応が引っかかる。
アリスも気付いているため一緒に身を隠すと、ゴブリン4匹に囲まれたホブゴブリンが川岸に現れた。
(何か様子が違いますね。)
《そうだな、休憩というよりは水を汲みに来ているようだが。》
ヤストの言うとおり、ホブゴブリンの指示で4匹のゴブリンが皮の袋に水を汲んでいる。 そのうち2匹は腰にホーンラビットをぶら下げている。
《もしかして、ゴブリンの集落か何かがあってそこに持って帰るんだろうか?》
(そうかもしれません。 ホブゴブリンならともかく、ゴブリンは知能が低いので獲物を狩ってもすぐに食べてしまいますし、水を持ち歩くような事はしないと思われます。)
《これは後を着けたほうがいいんじゃないか?》
念話で話をしている間にも、ゴブリンは水を背負い、森の中に歩き出した。
《よし、気付かれないように付けよう。》
(気付かれたらすぐに攻撃してくださいね。 【気配察知】が察知出来るギリギリで付いていきましょう。)
《了解。》
それから察知出来るギリギリのところでホブゴブリン達の後を30分程尾行すると、掘っ立て小屋という言葉が相応しい、ボロボロの小屋が見えた。
《あれは家なのか?》
(知能は低いと話したじゃないですか、あれでもゴブリンだけでは作れませんよ。)
小屋全部と後方を【気配察知】で探ると魔物が合計32匹察知でき、その中にも先ほどのホブゴブリンを含めてゴブリン上位が3匹見られた。
(ヤスト、この場所を記憶して戻りましょう。 さすがに32匹は多いですし、今出かけているゴブリンや上位種3匹も気になります。)
《おれもさすがに無茶はしたくない。 戻ってギルドに報告しよう。》
相手に気付かれないようにそっと離れて町に戻っていく。
「スキル隠蔽を取得しました。」
戻っている最中にスキルを取得することが出来、魔物に1匹も気付かれることなく無事に町に到着したので、冒険者ギルドへの道を急いだ。
「おはようございます。 お久しぶりですが、またいろいろとクエストを受けさせていただきますのでよろしくお願いいたします。」
「おはようございます。 わざわざ丁寧にありがとうございます。 クエスト受注は大歓迎なのでよろしくお願いいたします。 ヤスト様は装備を新調されたのですね。」
微笑まれながら話をしていると、先日ヤストがおこなった森の調査より更に詳しい調査を再度Cランクパーティーの冒険者に依頼していて、また結果は教えてもらえる事となった。
挨拶を済ませカバンの中のアリスとクエストボードを見ていく。
《Dランクのクエストを受けながら、ランクを上げていこうと思うんだが。》
(そうですね、Dランクのクエストなら油断しなければ達成出来ると思われます。 危険すぎるクエストと怪しいクエストは受けないで下さいね。)
《もちろんだよ。 クエストを受けるときにはアリスに相談するからな。》
アリスの背中を撫でながらクエストを選び、受付へ行く。
「それではこちらのゴブリン10匹討伐と、サーベルディア1匹の納品でよろしいですか?」
「それで大丈夫です。 サーベルディアはそのままこちらに持って来ればいいんですか?」
「魔物素材買取場に職員がおりますので、そちらで納品していただきサインを頂いてきて下さい。 万が一職員が不在の場合はこちらでもかまいませんのでよろしくお願いいたします。 それとDランク以上のゴブリン討伐クエストについては上位種も討伐された場合は報酬の上乗せがありますので、危険の無い範囲でお願いいたします。」
「えっ? Dランク以上のクエストしか上位種を倒しても報酬は出ないのですか?」
「そうなんです。 冒険者になりたてのFランク冒険者が力量に合わない上位種に挑んで帰らぬ人となる事例が多数ありましたので、最低でもEランク冒険者になってからでしか報酬を出さない規程になった経緯があるんですよ。」
「なるほどですね。 十分に気をつけて行ってきます。」
「お気をつけて行ってらっしゃいませ。」
前回の事があるのか、立って見送ってくれる。
クエストを選んでいた時にアリスと話をしていたのだが、今回のクエストの様に魔物を持ち帰ったり大きな荷物を運ぶ際は馬車等で出かけるか、簡単な荷車のような物があるのでそれを利用すればアイテムボックスも隠せるだろうと言う事で、雑貨屋にて購入する。
露天で美味しそうな食事も多めに買って行く。
時間停止機能のついているアイテムボックスには本当に感謝している。
門を潜り抜けて、いつもの森とは少しずれた道へと進む。
ゴブリンはどこにでもいるが、サーベルディアは水辺に生息するので川へ向かう。
川に着くまでにゴブリン4匹とスライム・ホーンラビット1匹を討伐した。
《1回休憩してから、サーベルディアを探そうか。》
(そうしましょう。 【気配察知】は止めないで下さいね。)
《もちろんだよ、最近は【気配察知】を使ったままで寝れるようになったし、1日中気配を探っているよ。 それも害意があるかどうかが分かるようになってからだけどな。》
(良かったです。 スキルレベル3までは害意がわかりませんからね。 レベルが5になれば更に関心があるかどうかも分かりますよ。)
《なるほどな。 こうやって毎日1日中スキルを使ってればどんどん上がるからありがたいな。》
(スキルの取得速度もスキルレベルの上昇率も、ギフトと称号のおかげですね。 アトゥム神に感謝ですね。)
《そうだな、ある程度強くなったら、また教会にお礼を言いに行こう。》
話をしていると、【気配察知】に魔物5体の反応が引っかかる。
アリスも気付いているため一緒に身を隠すと、ゴブリン4匹に囲まれたホブゴブリンが川岸に現れた。
(何か様子が違いますね。)
《そうだな、休憩というよりは水を汲みに来ているようだが。》
ヤストの言うとおり、ホブゴブリンの指示で4匹のゴブリンが皮の袋に水を汲んでいる。 そのうち2匹は腰にホーンラビットをぶら下げている。
《もしかして、ゴブリンの集落か何かがあってそこに持って帰るんだろうか?》
(そうかもしれません。 ホブゴブリンならともかく、ゴブリンは知能が低いので獲物を狩ってもすぐに食べてしまいますし、水を持ち歩くような事はしないと思われます。)
《これは後を着けたほうがいいんじゃないか?》
念話で話をしている間にも、ゴブリンは水を背負い、森の中に歩き出した。
《よし、気付かれないように付けよう。》
(気付かれたらすぐに攻撃してくださいね。 【気配察知】が察知出来るギリギリで付いていきましょう。)
《了解。》
それから察知出来るギリギリのところでホブゴブリン達の後を30分程尾行すると、掘っ立て小屋という言葉が相応しい、ボロボロの小屋が見えた。
《あれは家なのか?》
(知能は低いと話したじゃないですか、あれでもゴブリンだけでは作れませんよ。)
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