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千獣の魔王 編
051. VS 冥海の魔王軍
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パレアに魔力を流し込まれた海神槍が、どくんと拍動した。
同時に、それに呼応して大海原の海面も拍動した。
主が引き起こした事象を察知し、海面から顔を出していた冥海兵たちは泡を食って海中に潜る。
「……?」
何かしたのだろうかと、小指で耳をかきながら海を眺めていたユーゴは、足元の波が一気に引き込まれていくのに気付いた。
これは、ある大災害の前兆である。
「……津波かっ!!」
ネルから教わったことだ。海神槍は津波、大渦、凪を起こすことが出来る、と。
千里眼を発動し、波の規模を測る。
沖合で発生した津波はまだ小さい。しかし、沖に近づくにつれてその高さを増していく。
更に悪いことに海神槍の力によるものか、自然発生したものより遥かにその高さが凶悪なまでに増しているのだ。
不幸中の幸いは、その範囲が世界を覆い尽くすというほどに広くはないことだ。精々が数キロメートル。これが戦略的なものなのかパレアの実力なのかはわからないが、これなら何とかなりそうだとユーゴは算段を付けた。
ユーゴは両腕をクロスさせ、両掌を胸の前へ近づけた。
「鬼神鎧装。起動」
ユーゴの全身が黒い光に包まれ、皮膚が衣服を取り込んで、その色を黒く力強いものに変えていく。
シルエットがマッシュアップされ、金属質な部位が新たに作られた。
鬼神鎧装エクスブレイバー。
ユーゴのもう一つの姿。戦闘形態である。
「な、なによあの鎧。デ……デザインが無茶苦茶カッコイイじゃない!……いやいや、気を取られちゃダメよアタシ! これは戦争なんだから!」
エクスブレイバーの姿に一瞬見惚れてしまったパレアだが、首をブンブンと振って邪念を振り払う。
本来、エクスブレイバー状態の大きな利点は、元々常人離れしたユーゴの筋力をさらに爆発的に高めることとエクスブレイバー特有の兵装を使用できることの二点だった。
しかし、異世界を巡りだして利点がもう一つ増えた。
通常のユーゴの肉体では扱えないレベルの武装───神から送られた異世界クリアのご褒美のなかでも、特に威力が高いものが使用できることである。
「来たれ───【玄武】」
【無限のおもちゃ箱】から、黒く輝くブーツ状の装備が飛び出してきた。
玄武と名付けられたその装備は、エクスブレイバーの両脚にピッタリと装着された。
【四神封印式究極武装】という神造兵装のひとつであり、通常のユーゴでは起動すらさせられない。出力が足りないためである。
もし仮に起動できたとしても、その出力の反動に肉体が耐えきれないだろう。
それほどの威力なのだ。
ユーゴはどのように展開するかをイメージ。玄武がそれを読み取って、己の力を放つ。
六角形の手のひら大の盾。有形無形全てを阻む半透明にそれが幾つも連なり、やがて巨大な障壁を形成する。
千里眼で地形を読み取り、岸に沿って広げていく。
波がその姿を、大地に食らいつく凶暴な顎へと変えて行く。
「大いなる波に呑まれ、冥き海へ還りなさい! 禁怒涛!」
津波はその高さを200メートルまで伸ばした。このまま大地にぶつかれば沿岸部は根こそぎ破壊され、海に引きずり込まれ、あまつさえ押し出される土砂と水流に、内陸も甚大な害を被ってしまいかねない。
非常なる大海の牙が、まるで大地が紡ぐ黒いオーロラのように天高くそびえる障壁にぶつかった。
空中で一瞬で静止した大津波は、その勢いを失い、ズルズルと垂直に落下し、数秒後、海は落ち着きを取り戻した。
「あははははは……はは……は………………え?」
理解不能な状況に哄笑が止まり、思考停止したパレア。そんな彼女には目もくれず、ユーゴは次に超能力を発現させる。
「宇宙遊泳!」
ユーゴは両手が前に突き出し、こめかみに激痛が走るほど集中すると、水平線の彼方まで見渡す限りの海が───
爆ぜた。
いや、さながら大瀑布が逆流するように、海水が天に向かって落ちているのだ。
実はこの能力、ユーゴ自身にかかる重力を制御するだけではない。
いまユーゴが行ったのは、 “指定範囲の重力の反転” である。
「……………………はぁ?」
ゴオォォォォ……と、何故かパレアの後方で空に登っていく海水。
ユーゴはパレアの後方の海域を狙ったので、運良く巻き込まれなかったパレアは、空に海が昇っていくという海の支配者ですら聞いたこと無い現象を、呆気にとられながら見上げた。
しかしパレアはすぐに、己に迫る窮地を悟る。
「……ちょ、えっ!? やばいやばい!」
ユーゴが指定した範囲は押し並べて重力が反転する。
それはとりも直さず、海面から海底に至るまでの海水、およびそこに含まれる物質すべてが天に向かって落ちるということだが、それだけに及ばない。
上昇する海水に引っ張られ、周辺の海面近くの海水も飲み込まれていくのだ。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!!!」
流されまいと必死に尾びれを動かすパレアは泣き叫んでいる。もはや恥や外聞や魔王としての面子など知ったことではない。
実は転移魔法、あるいは海神槍を使用すればパレア一人は難を逃れられるのだが、パニックで思いつかなかった。
あの現象はまずい。
数百年に渡る海の覇権を巡る戦に勝ち抜いたパレアの勘が警告する。
千メートル上昇した時点で、ユーゴは宇宙遊泳を解除した。
海水に含まれる物質や生物、つまり冥界軍の大多数は、元通りの重力に掴まれて自由落下していき、海面に叩きつけられた。運良く衝撃に耐えられた者も、千メートル以上の上下した動きで水圧の変化に耐えられず、内側から破裂した。
その余波でまたちょっとした津波が起こったが、それも玄武の障壁が防いだ。
「……………………………むり」
次々と海面に浮かんでくる自軍兵の亡骸を呆然と眺め、パレアは呟いた。
そして脱兎のごとく、いや雑魚のごとく泳ぎだし、その場から逃泳した。
「無理無理無理無理無理無理無理無理無理むりー! なによアレ、本物のバケモノじゃない。あんなのに勝てっこないわよ!」
海神槍の大津波を防ぎ、パレアの攻撃が効かない。
逆に、海を持ち上げて落とすという天変地異を起こすのだ。しかも個人戦でも好きなようにあしらわれてしまった。
勝ちの目が見えない。
こうして、わずか数十分で、この世界の海を支配する冥海軍の精鋭部隊は全滅したのだった。
「……さすがに、疲れた」
変身を解き、その場に倒れ込んだユーゴ。
あいつらは大丈夫だろうか。
遠いベルトガルドで戦に備えている者たちを想った。
──────to be continued
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お読みいただき誠にありがとうございます。
この作品が
「面白い」 「続きが読みたい」 「推してもいい」
と少しでも思って頂けた方は、
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アマチュアである作者は皆様に支えられております。
この作品を皆様で盛り上げて頂き、書籍化やコミカライズ、果てはアニメ化などに繋がればいいなと思います。
この作品を読者の皆様の手で育てて下さい。
そして「この作品は人気のない時から知ってたんだぜ?」とドヤって頂けることが夢です。
よろしくお願いいたします。
同時に、それに呼応して大海原の海面も拍動した。
主が引き起こした事象を察知し、海面から顔を出していた冥海兵たちは泡を食って海中に潜る。
「……?」
何かしたのだろうかと、小指で耳をかきながら海を眺めていたユーゴは、足元の波が一気に引き込まれていくのに気付いた。
これは、ある大災害の前兆である。
「……津波かっ!!」
ネルから教わったことだ。海神槍は津波、大渦、凪を起こすことが出来る、と。
千里眼を発動し、波の規模を測る。
沖合で発生した津波はまだ小さい。しかし、沖に近づくにつれてその高さを増していく。
更に悪いことに海神槍の力によるものか、自然発生したものより遥かにその高さが凶悪なまでに増しているのだ。
不幸中の幸いは、その範囲が世界を覆い尽くすというほどに広くはないことだ。精々が数キロメートル。これが戦略的なものなのかパレアの実力なのかはわからないが、これなら何とかなりそうだとユーゴは算段を付けた。
ユーゴは両腕をクロスさせ、両掌を胸の前へ近づけた。
「鬼神鎧装。起動」
ユーゴの全身が黒い光に包まれ、皮膚が衣服を取り込んで、その色を黒く力強いものに変えていく。
シルエットがマッシュアップされ、金属質な部位が新たに作られた。
鬼神鎧装エクスブレイバー。
ユーゴのもう一つの姿。戦闘形態である。
「な、なによあの鎧。デ……デザインが無茶苦茶カッコイイじゃない!……いやいや、気を取られちゃダメよアタシ! これは戦争なんだから!」
エクスブレイバーの姿に一瞬見惚れてしまったパレアだが、首をブンブンと振って邪念を振り払う。
本来、エクスブレイバー状態の大きな利点は、元々常人離れしたユーゴの筋力をさらに爆発的に高めることとエクスブレイバー特有の兵装を使用できることの二点だった。
しかし、異世界を巡りだして利点がもう一つ増えた。
通常のユーゴの肉体では扱えないレベルの武装───神から送られた異世界クリアのご褒美のなかでも、特に威力が高いものが使用できることである。
「来たれ───【玄武】」
【無限のおもちゃ箱】から、黒く輝くブーツ状の装備が飛び出してきた。
玄武と名付けられたその装備は、エクスブレイバーの両脚にピッタリと装着された。
【四神封印式究極武装】という神造兵装のひとつであり、通常のユーゴでは起動すらさせられない。出力が足りないためである。
もし仮に起動できたとしても、その出力の反動に肉体が耐えきれないだろう。
それほどの威力なのだ。
ユーゴはどのように展開するかをイメージ。玄武がそれを読み取って、己の力を放つ。
六角形の手のひら大の盾。有形無形全てを阻む半透明にそれが幾つも連なり、やがて巨大な障壁を形成する。
千里眼で地形を読み取り、岸に沿って広げていく。
波がその姿を、大地に食らいつく凶暴な顎へと変えて行く。
「大いなる波に呑まれ、冥き海へ還りなさい! 禁怒涛!」
津波はその高さを200メートルまで伸ばした。このまま大地にぶつかれば沿岸部は根こそぎ破壊され、海に引きずり込まれ、あまつさえ押し出される土砂と水流に、内陸も甚大な害を被ってしまいかねない。
非常なる大海の牙が、まるで大地が紡ぐ黒いオーロラのように天高くそびえる障壁にぶつかった。
空中で一瞬で静止した大津波は、その勢いを失い、ズルズルと垂直に落下し、数秒後、海は落ち着きを取り戻した。
「あははははは……はは……は………………え?」
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ユーゴは両手が前に突き出し、こめかみに激痛が走るほど集中すると、水平線の彼方まで見渡す限りの海が───
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ユーゴはパレアの後方の海域を狙ったので、運良く巻き込まれなかったパレアは、空に海が昇っていくという海の支配者ですら聞いたこと無い現象を、呆気にとられながら見上げた。
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その余波でまたちょっとした津波が起こったが、それも玄武の障壁が防いだ。
「……………………………むり」
次々と海面に浮かんでくる自軍兵の亡骸を呆然と眺め、パレアは呟いた。
そして脱兎のごとく、いや雑魚のごとく泳ぎだし、その場から逃泳した。
「無理無理無理無理無理無理無理無理無理むりー! なによアレ、本物のバケモノじゃない。あんなのに勝てっこないわよ!」
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こうして、わずか数十分で、この世界の海を支配する冥海軍の精鋭部隊は全滅したのだった。
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