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セイクリッド・マテリアル編
150. 自称『嫁』vs自称『正妻』vs『元カノ』後編
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「少し話が逸れたが、そんな事情でユーラとゼフィーリア達の護衛に人手が足りない。という訳で雪。改めてお前にユーラの護衛を頼みたい」
ユーゴに頼まれた雪はしかし、プイッとそっぽを向いた。
「やーですわ」
「は!? 何でだよ。さっき『否やはありません』とかいってたじゃねぇか!」
前言をあっさりと翻されてユーゴは焦った。初めて雪が反抗的な態度を取ったことに、少し慌てたということもある。
「少し事情が変わりました。私、旦那様に付く悪い虫を護ろうとは思いません」
「カッチーン。何コイツ。マ? 神にケンカ売るなんて巫女失格じゃん? てか別にウチ、こんなヤツに護って貰わなくても良いし? だってウチにはユーくんがいるから、ユーくんに護ってもらうし。ねー?」
ねー? の部分でユーゴの肩に自分の頭を乗せたユーラを見て、今度はゼフィーリアが異議を申し立てる。
「ちょっと待って! 勇悟にはすでに私たちを護ってもらうように頼んでるんですけど?」
「却下します。私が許可いたしません」
「は? 何で貴女にそんな権限があるのよ?」
「妻ですから」
「いやいや。勇悟は認めてないって言ってたじゃない。その点、私はちゃんと付き合っていましたから」
「ゼ、ゼフィ……?」
離れた場所から様子をうかがっていたマルガレーテ。話している内容は聞こえないが、いつも朗らかな親友が見せたことのない険悪な態度に驚きを隠せず、ちょっと引いている。
「ゼフィーリアさんと仰せられましたか。貴女は旦那様とお付き合いをしていたとのこと。しかし現在はそうではない。つまり過去の女。しかも、それも前世での話。お話になりませんね」
「確かにね! でもユキだっけ? アンタもつい最近知り合ったんでしょ? その点ウチはユーくん視点で数十年一緒にいるもんね~。しかもユーくんのチート能力はウチが与えてるから、一番力になってあげてるし? つまり、ウチしか勝たん!」
「それを言うならば、私だって旦那様にお料理を召し上がって頂くと、『今まで食べた食事で一番美味しい』仰って頂きました。主人の胃袋を至福で満たせるのは、正妻の為せる業といえましょう」
「は? だったら私だって……」
ユーゴにしてみれば下らない───というか、よく理解らない内容で白熱しだした三人。
だが当人たちにしてみれば一歩も退けないようで、だんだんとヒートアップしてきた。
このままだと収集がつかない事態になる。
困惑したユーゴと鉄太は顔を見合わせた。
その時、
「あのう~……私が何とかしましょうか~?」 と声がかけられた。
ユーゴと鉄太が振り返ると、そこには分厚い眼鏡をかけた三つ編みおさげのメイドが立っていた。
ユーゴは彼女に見覚えがあった。何度か会話したこともあったはずだ。名はなんと言ったか……
「ルーナ。何とかできると?」
鉄太が三つ編みメイドの名を呼んだ。
そう、ルーナだ。ユーゴは思い出した。
確か雪やフィールエルたちより以前に入店した娘で、二号店の立ち上げメンバーに立候補した剛の者だ。
「私に秘策ありですよ~。見たところ一人の男性を三人の女性が取り合っていがみ合っている様子。こういう時は共通の敵が出現すると、いがみ合っていた人達は結託するんですよ~」
「というと?」
「具体的にどうするんだ?」
「それはですね~……」
鉄太とユーゴにだけ聞こえるよう、声を潜めてルーナは耳打ちする。そう気を遣わなくても女達の三つ巴は白熱しだしたので、ユーラウリア達はルーナに気づいていないのだが。
「マジかよ……」
ルーナの提案を聞いたユーゴは、やや渋い顔をした。
「でも、今んとこその案がベターやないですか?」
「しかしなぁ……」
「ユーゴさんがあの人達を無理矢理引き離すことは出来るっち思うっスけど、それで収まるのはこの場だけっスよ。このメンバー同士で顔を突き合わす以上、再燃させないことが大事やないっスか? 幸いルーナがその役を引き受けてくれるみたいやし、いったん甘えさせてもらって、その間により良い案を考えましょうよ。ほらもう、なんか取っ組み合いが始まりそうっスよ」
「……仕方ないか。おい、お前らに重要な話がある」
「「「 え? 」」」
ユーゴが諦念のため息を吐いて女性三人に声をかけると、縄張り争い中の動物並みに興奮していた彼女たちはピタリと動きを止めてユーゴの方を視た。
「お前らには言ってなかったが、実は俺は、この───」
そう言いながら、ユーゴはルーナの肩に手を回して引き寄せ、
「───ルーナと付き合ってるんだ」
爆弾を投下した。
燃え広がる火を吹き飛ばすために爆弾を投下したようなものだが、その威力が強すぎて地表まで抉ってしまったようだ。その証拠に───
「「「 ……ぴぃ? 」」」
三人娘には衝撃が強すぎたのか、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした後、一時的な幼児後退を起こして───つまりこの場合鳩が雛に還って───挙げ句の果てに脳がバグって言語障害を起こしたのか、疑問詞が雛の鳴き声みたいになってしまったのだ。
「ぴぃっ!? ぴぃぴぃぴぃぴぃぴよぴーっ!」
「ぴぴぴっ! ぴーぴーぴぃぴーっ!」
「ぴよぴよぴーっ!」
「おい落ち着け。これじゃ誰が何を言ってんのかわからねぇよ」
頬を引きつらせているユーゴの指摘に真っ先に我に返ったのは、ユーラウリアである。
「ハッ!? ウチとしたことが人間と同じレベルのリアクションをしちゃうなんて……。これってまさか依代の弊害? いやそんなことより、ちょっとユーくん。それって何の冗談? それはさすがに笑えんてぃーだよ?」
続いて雪、ゼフィーリアも次々と混乱から立ち直った。
「そうです旦那様! 雪はそんなこと伺っておりません!」
「そんな取ってつけたような嘘が私に通用すると思うの? 何を考えているか分からないけど」
「う、嘘じゃない……」
さすがに幼馴染の眼は誤魔化せないよなと思ったユーゴだが、それでもすぐに白旗を挙げるのは癪なので、往生際悪く抵抗することにした。
「じゃあ、証拠を見せてもらえるわよね?」
だが、ゼフィーリアは追求の手を緩めない。
「う……」
やっぱりそうくるか。ユーゴは諦めて降参することにしたが……
「いいですよ~」
ルーナがいともあっさりと承諾した。
そしてソファに座るユーゴの両膝を開き、その間に体を潜りこませるという意味不明な行動をした。
「「「「「 ????? 」」」」」
これから何が起こるかわからない一同を他所に、ルーナは徐ろに両手をユーゴの股間に手を伸ばす。
「なっ……! まさか……おい、ちょっと止めろ!」
ルーナの手がユーゴのジーンズパンツのジッパーに届くのと、彼女の狙いに気づいたユーゴの手がルーナの手首を掴むのは同時だった。
「え~? なんで止めるんですか~? いつもやっていることでしょ~? 恥ずかしがらなくても」
「ばっ……ちょっとこれはやりすぎだろっ? いくらなんでも!」
続いてユーゴは、「そんな演技はしなくて良い」と小声で窘めた。
「じゃ~それなら~」
ジッパーから手を離したルーナは、そのまますっと背筋を伸ばし、自身の目線の高さとユーゴのそれを合わせた。
そして───
「むっ!? むぐっ」
───自分とユーゴの唇を合わせた。
ユーゴに頼まれた雪はしかし、プイッとそっぽを向いた。
「やーですわ」
「は!? 何でだよ。さっき『否やはありません』とかいってたじゃねぇか!」
前言をあっさりと翻されてユーゴは焦った。初めて雪が反抗的な態度を取ったことに、少し慌てたということもある。
「少し事情が変わりました。私、旦那様に付く悪い虫を護ろうとは思いません」
「カッチーン。何コイツ。マ? 神にケンカ売るなんて巫女失格じゃん? てか別にウチ、こんなヤツに護って貰わなくても良いし? だってウチにはユーくんがいるから、ユーくんに護ってもらうし。ねー?」
ねー? の部分でユーゴの肩に自分の頭を乗せたユーラを見て、今度はゼフィーリアが異議を申し立てる。
「ちょっと待って! 勇悟にはすでに私たちを護ってもらうように頼んでるんですけど?」
「却下します。私が許可いたしません」
「は? 何で貴女にそんな権限があるのよ?」
「妻ですから」
「いやいや。勇悟は認めてないって言ってたじゃない。その点、私はちゃんと付き合っていましたから」
「ゼ、ゼフィ……?」
離れた場所から様子をうかがっていたマルガレーテ。話している内容は聞こえないが、いつも朗らかな親友が見せたことのない険悪な態度に驚きを隠せず、ちょっと引いている。
「ゼフィーリアさんと仰せられましたか。貴女は旦那様とお付き合いをしていたとのこと。しかし現在はそうではない。つまり過去の女。しかも、それも前世での話。お話になりませんね」
「確かにね! でもユキだっけ? アンタもつい最近知り合ったんでしょ? その点ウチはユーくん視点で数十年一緒にいるもんね~。しかもユーくんのチート能力はウチが与えてるから、一番力になってあげてるし? つまり、ウチしか勝たん!」
「それを言うならば、私だって旦那様にお料理を召し上がって頂くと、『今まで食べた食事で一番美味しい』仰って頂きました。主人の胃袋を至福で満たせるのは、正妻の為せる業といえましょう」
「は? だったら私だって……」
ユーゴにしてみれば下らない───というか、よく理解らない内容で白熱しだした三人。
だが当人たちにしてみれば一歩も退けないようで、だんだんとヒートアップしてきた。
このままだと収集がつかない事態になる。
困惑したユーゴと鉄太は顔を見合わせた。
その時、
「あのう~……私が何とかしましょうか~?」 と声がかけられた。
ユーゴと鉄太が振り返ると、そこには分厚い眼鏡をかけた三つ編みおさげのメイドが立っていた。
ユーゴは彼女に見覚えがあった。何度か会話したこともあったはずだ。名はなんと言ったか……
「ルーナ。何とかできると?」
鉄太が三つ編みメイドの名を呼んだ。
そう、ルーナだ。ユーゴは思い出した。
確か雪やフィールエルたちより以前に入店した娘で、二号店の立ち上げメンバーに立候補した剛の者だ。
「私に秘策ありですよ~。見たところ一人の男性を三人の女性が取り合っていがみ合っている様子。こういう時は共通の敵が出現すると、いがみ合っていた人達は結託するんですよ~」
「というと?」
「具体的にどうするんだ?」
「それはですね~……」
鉄太とユーゴにだけ聞こえるよう、声を潜めてルーナは耳打ちする。そう気を遣わなくても女達の三つ巴は白熱しだしたので、ユーラウリア達はルーナに気づいていないのだが。
「マジかよ……」
ルーナの提案を聞いたユーゴは、やや渋い顔をした。
「でも、今んとこその案がベターやないですか?」
「しかしなぁ……」
「ユーゴさんがあの人達を無理矢理引き離すことは出来るっち思うっスけど、それで収まるのはこの場だけっスよ。このメンバー同士で顔を突き合わす以上、再燃させないことが大事やないっスか? 幸いルーナがその役を引き受けてくれるみたいやし、いったん甘えさせてもらって、その間により良い案を考えましょうよ。ほらもう、なんか取っ組み合いが始まりそうっスよ」
「……仕方ないか。おい、お前らに重要な話がある」
「「「 え? 」」」
ユーゴが諦念のため息を吐いて女性三人に声をかけると、縄張り争い中の動物並みに興奮していた彼女たちはピタリと動きを止めてユーゴの方を視た。
「お前らには言ってなかったが、実は俺は、この───」
そう言いながら、ユーゴはルーナの肩に手を回して引き寄せ、
「───ルーナと付き合ってるんだ」
爆弾を投下した。
燃え広がる火を吹き飛ばすために爆弾を投下したようなものだが、その威力が強すぎて地表まで抉ってしまったようだ。その証拠に───
「「「 ……ぴぃ? 」」」
三人娘には衝撃が強すぎたのか、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした後、一時的な幼児後退を起こして───つまりこの場合鳩が雛に還って───挙げ句の果てに脳がバグって言語障害を起こしたのか、疑問詞が雛の鳴き声みたいになってしまったのだ。
「ぴぃっ!? ぴぃぴぃぴぃぴぃぴよぴーっ!」
「ぴぴぴっ! ぴーぴーぴぃぴーっ!」
「ぴよぴよぴーっ!」
「おい落ち着け。これじゃ誰が何を言ってんのかわからねぇよ」
頬を引きつらせているユーゴの指摘に真っ先に我に返ったのは、ユーラウリアである。
「ハッ!? ウチとしたことが人間と同じレベルのリアクションをしちゃうなんて……。これってまさか依代の弊害? いやそんなことより、ちょっとユーくん。それって何の冗談? それはさすがに笑えんてぃーだよ?」
続いて雪、ゼフィーリアも次々と混乱から立ち直った。
「そうです旦那様! 雪はそんなこと伺っておりません!」
「そんな取ってつけたような嘘が私に通用すると思うの? 何を考えているか分からないけど」
「う、嘘じゃない……」
さすがに幼馴染の眼は誤魔化せないよなと思ったユーゴだが、それでもすぐに白旗を挙げるのは癪なので、往生際悪く抵抗することにした。
「じゃあ、証拠を見せてもらえるわよね?」
だが、ゼフィーリアは追求の手を緩めない。
「う……」
やっぱりそうくるか。ユーゴは諦めて降参することにしたが……
「いいですよ~」
ルーナがいともあっさりと承諾した。
そしてソファに座るユーゴの両膝を開き、その間に体を潜りこませるという意味不明な行動をした。
「「「「「 ????? 」」」」」
これから何が起こるかわからない一同を他所に、ルーナは徐ろに両手をユーゴの股間に手を伸ばす。
「なっ……! まさか……おい、ちょっと止めろ!」
ルーナの手がユーゴのジーンズパンツのジッパーに届くのと、彼女の狙いに気づいたユーゴの手がルーナの手首を掴むのは同時だった。
「え~? なんで止めるんですか~? いつもやっていることでしょ~? 恥ずかしがらなくても」
「ばっ……ちょっとこれはやりすぎだろっ? いくらなんでも!」
続いてユーゴは、「そんな演技はしなくて良い」と小声で窘めた。
「じゃ~それなら~」
ジッパーから手を離したルーナは、そのまますっと背筋を伸ばし、自身の目線の高さとユーゴのそれを合わせた。
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───自分とユーゴの唇を合わせた。
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