転生したのに俺でした？ 相棒は猫？ 負け組人生からの脱出するやり直し人生⁈ 〜森猫外伝Ⅱ〜

〜気後れ、お疲れ、マイロード？

　どう言う事？

　俺の家族全員が生き返ったとか？




　「ただま～、友達連れて来たから。」

　「お邪魔します。」



　落ち着いて話したいので、俺は優斗くんをウチに招待した。



　「えっ…

　な、何で【プリンス優斗】サマが我が家なんかにいるの～⁈」


　「…って、なにその【プリンス優斗】サマって？

　ってか美名子、優斗くんの事、知ってんだな？」


　「…えっ？

　ウソ、知らないの、お兄ちゃん？

　ウチの学園で有名な【三大イケメン】の一人だよ⁈」


　…他の二人は誰だよ？

　確かに【アイドルグループ】に居そうな【弟系美少年】では有るな？


　「えっと、美名子ちゃんだよね、五十鈴ちゃんのお友だちの？

　僕はイケメンなんかじゃないケド、褒めてくれてありがとうね。」


　「わ、私の事、覚えていてくれたんですね！

　感激デス、優斗サマ！」



　興奮する妹を宥めて、俺たちは【俺の部屋】へ移動した。



　「…優斗くんって、有名人なんだな？

　知らなかったよ？」


　「…ハハハ、僕がと言うより、兄や姉たちが有名だったんで、僕はオマケみたいなモノですよ。」


　「ニャニャ⁈

　優斗にゃんニャ！

　それにトラにゃんも？

　ニャんでココに？」


　優斗くんを見て驚くマロン⁈

　ナンダなんだ、猫にも有名なのかよ？


　「この町で、優斗にゃんを知らにゃい猫は居にゃいニャ！」


　「ま、まさか優斗くんも猫と会話出来るのか⁈」

　「ん、いや、出来ませんよ、僕には。

　それより…」

　優斗くんは唇の前に人差し指をあてて、

　シィーって、仕草をすると、


　トトトトって足音が…


　「お、お兄ちゃん、お飲み物をお持ちしたしたわ！

　ドア開けて！」


　美名子がオレンジジュースとアイスコーヒーをグラスに入れて運んで来てくれた。

　何故かグラスの数は３つ有るのだけれど？

　オイオイ、お前なぁ～？

　あと、猫用のオヤツで塩分抜きニボシをふた皿持って。


　「わ、わたしも優斗サマとお話ししたいの！」

　「良いかな、優斗くん？

　少しだけ。」

　「僕は別に構いませんよ。」


　「わぁ～い、ありがとうございまぁ～す！」


　ひとまず三人で最近あった学園の噂話しや美名子のクラスで流行っている遊びについて雑談した。


　20分ほどしたら、

　「そろそろ私、お邪魔みたいだから。」

　と言い、妹は退室した。



　俺の妹も、割とミーハーだな？


　「でだ、さっきの話しの続きだけどさ…　」


　「シンくん、まだです。」

　そう言うと再び優斗くんは人差し指を…

　トトトトトトンっ⁈

　「あ、あの、【優斗王子】が来てるって？

　あ、本当だね、美名子ちゃん⁈」

　「ね、ね、ね⁈

　本当でしょ、お姉ちゃん⁈」


　カオル、お前もか！

　美名子はしっかりもう一つ、オレンジジュースを入れたグラス持って来ていた⁈


　結局、この日はあの話しの続きは出来なかった。


　しかしその晩、


　「そのお話し、ボクらがご説明しましょう。」

　新たな仲間が、俺の部屋にやって来た。
　


　「…君達、犬だよね？

　猫じゃないよね？」

　えっと、どう見ても警察犬とかでよくいる【シェパード】と【ドーベルマン】とか言う犬種だ？
　

　「ボクの名前は【アルファー】、優斗くんの家族だよ！」

　そうシェパード犬が話すと、次にドーベルマン犬が、

　「【ショットガン】と言います、以後よろしく願います。」


　「…君達、よくココまで来れたね？」

　猫ならともかく、2階の窓から成犬が侵入してくるとは⁈

　「訓練は怠りませんので。」

　「木登りは得意だよ！

　はい、コレ優斗くんからのお手紙だよ！」

　

　「手紙？」

　


　…メアド？携番か？


　…QRコード？


　「…コレを写せと？」


　


　「あ、ども。」


　「…優斗くん、ソコ何処？」

　「知り合いのラボです。」

　「〇ョッカーやデス〇〇ンの基地とかで無くて？」

　「ラボです。」

　「光〇力研究所とか科〇〇塞研究所とか？」

　「ラボです。」


　「えっと…」

　「ラボです。」


　うむ、先程から優斗くんの後ろで白衣を着た痩せたオジサンや小さいオジサン、太ったオジサンたちがチラホラ通り過ぎたり、【戦闘員】みたいな格好した人たちが通り過ぎている？

　「う、後は気にしないでください。

　何か、大きな実験が成功したみたいで、大騒ぎになってしまったんです。」



　QRコードから飛んだ先は、謎の【ラボ】なんだそうだ？


　中学生がこんな時間に居るには、不自然な場所そうだな？


　「実はシンくんの体験をある人に相談してみたんです、協力してもらえないかと思って。」


　「ちょ、ちょっと！

　何やってんの？

　大丈夫なのかい、その人は？」


　「えっと、一応親戚の人で【発明家】何ですけど？

　ここも、その人のラボなんです。

　【メイメイ】とその人が作ったんですよ。」


　…メイメイを作った人だって？