3 / 80
女性国家
しおりを挟む
イシスは世界でも稀な、女性のための女系相続の国だ。
国を代々治めるのは金髪金目の男女の双子。
国王と女王の2王制度で、女王が必ず産むと言われる男女の双子に不思議な力が備わっており、その双子が国の結界や神殿の仕組みを維持している。
結界で閉ざされた豊かで暖かい国
女性の出生率と人口が9割を占める世にも稀な国。
女性の殆どは結婚せず一人で女児を産み育て、社会を回す。
王族は不思議な力を使い、国内外から集めた男性の子種と画像を神殿に保管しておき、女性が産みたい時期になったら、その中から好きな種を選んで妊娠できる仕組みを作った。
人口の1割の可能性で男児も産まれるが、その場合は必ず女児との双子となって出生する。
男児は大きくなったら、結婚する相手を探すか、難しいようだったら仕事に生涯を捧げるか、少数だが外国へ渡る者もいる。
子種の登録は義務ではないが、遺伝子を残すために神殿に登録する人が殆どだ。
父親の容姿がどうあれ、国民の殆どは金髪で産まれてくることが多く、母親の遺伝が8割と言われている。
年中温暖な気候で水質にも恵まれ、植物や果物も実り豊かなため肉を食す人は少なく、皆スラリとしている。
聖水が国中を流れており身体に良いが、洗浄成分が強いため服や布を洗うと段々白くなっていく。
結果、国民は白い服を着ることになり、古代神話に出てくるような統一感のある風景が出来上がっている。
魔法の国とも女神の国とも言われる所以である。
これが世にも不思議な国イシス。
そんな結界の張られた鎖国に入って、なぜか黒髪の少女と泉で寛いでいるのが、狼にとっては不思議な出来事のはずだが、番に出逢えたことで有頂天になっており気がついていない。
「ねえアレン。この子はやっぱり肉食よね。お肉を買える場所って知ってる?」
「うーん。父上が燻製にしていた何かの肉ならあったけど、狼を王宮の森に入れたってわかったら追い出されるよね」
「お父様にはやっぱり言わない方がいい?」
「父上はアーシェンが絡むと心配性になるからなあ」
王宮の森、ここがそうだとすれば。
アレン少年が王子だろうか。
そうすると、アーシェンは双子の片割れの王女、次期女王だろうか?
金髪金目のアレンと、黒髪黒目のアーシェン。
全く似ていないが、もし王女だとすれば伴侶は不要のイシスの次期国主、番として求婚することは難しくなる。
「ごめんアーシェン僕、そろそろ授業だからもう行くね。夜までに何か食料持ってくるよ」
手をふるアーシェンに狼はスリスリと体をくっつける。まだふらつくが、どこも痛くないので思う存分番に甘える。
「ふふふっ。甘えん坊さん。さっきのはアレン。双子の兄なの」
番はつらつらと身の上を話してくれた。
国を代々治めるのは金髪金目の男女の双子。
国王と女王の2王制度で、女王が必ず産むと言われる男女の双子に不思議な力が備わっており、その双子が国の結界や神殿の仕組みを維持している。
結界で閉ざされた豊かで暖かい国
女性の出生率と人口が9割を占める世にも稀な国。
女性の殆どは結婚せず一人で女児を産み育て、社会を回す。
王族は不思議な力を使い、国内外から集めた男性の子種と画像を神殿に保管しておき、女性が産みたい時期になったら、その中から好きな種を選んで妊娠できる仕組みを作った。
人口の1割の可能性で男児も産まれるが、その場合は必ず女児との双子となって出生する。
男児は大きくなったら、結婚する相手を探すか、難しいようだったら仕事に生涯を捧げるか、少数だが外国へ渡る者もいる。
子種の登録は義務ではないが、遺伝子を残すために神殿に登録する人が殆どだ。
父親の容姿がどうあれ、国民の殆どは金髪で産まれてくることが多く、母親の遺伝が8割と言われている。
年中温暖な気候で水質にも恵まれ、植物や果物も実り豊かなため肉を食す人は少なく、皆スラリとしている。
聖水が国中を流れており身体に良いが、洗浄成分が強いため服や布を洗うと段々白くなっていく。
結果、国民は白い服を着ることになり、古代神話に出てくるような統一感のある風景が出来上がっている。
魔法の国とも女神の国とも言われる所以である。
これが世にも不思議な国イシス。
そんな結界の張られた鎖国に入って、なぜか黒髪の少女と泉で寛いでいるのが、狼にとっては不思議な出来事のはずだが、番に出逢えたことで有頂天になっており気がついていない。
「ねえアレン。この子はやっぱり肉食よね。お肉を買える場所って知ってる?」
「うーん。父上が燻製にしていた何かの肉ならあったけど、狼を王宮の森に入れたってわかったら追い出されるよね」
「お父様にはやっぱり言わない方がいい?」
「父上はアーシェンが絡むと心配性になるからなあ」
王宮の森、ここがそうだとすれば。
アレン少年が王子だろうか。
そうすると、アーシェンは双子の片割れの王女、次期女王だろうか?
金髪金目のアレンと、黒髪黒目のアーシェン。
全く似ていないが、もし王女だとすれば伴侶は不要のイシスの次期国主、番として求婚することは難しくなる。
「ごめんアーシェン僕、そろそろ授業だからもう行くね。夜までに何か食料持ってくるよ」
手をふるアーシェンに狼はスリスリと体をくっつける。まだふらつくが、どこも痛くないので思う存分番に甘える。
「ふふふっ。甘えん坊さん。さっきのはアレン。双子の兄なの」
番はつらつらと身の上を話してくれた。
0
あなたにおすすめの小説
王宮侍女は穴に落ちる
斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された
アニエスは王宮で運良く職を得る。
呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き
の侍女として。
忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。
ところが、ある日ちょっとした諍いから
突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。
ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな
俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され
るお話です。
君は僕の番じゃないから
椎名さえら
恋愛
男女に番がいる、番同士は否応なしに惹かれ合う世界。
「君は僕の番じゃないから」
エリーゼは隣人のアーヴィンが子供の頃から好きだったが
エリーゼは彼の番ではなかったため、フラれてしまった。
すると
「君こそ俺の番だ!」と突然接近してくる
イケメンが登場してーーー!?
___________________________
動機。
暗い話を書くと反動で明るい話が書きたくなります
なので明るい話になります←
深く考えて読む話ではありません
※マーク編:3話+エピローグ
※超絶短編です
※さくっと読めるはず
※番の設定はゆるゆるです
※世界観としては割と近代チック
※ルーカス編思ったより明るくなかったごめんなさい
※マーク編は明るいです
置き去りにされた転生シンママはご落胤を秘かに育てるも、モトサヤはご容赦のほどを
青の雀
恋愛
シンママから玉の輿婚へ
学生時代から付き合っていた王太子のレオンハルト・バルセロナ殿下に、ある日突然、旅先で置き去りにされてしまう。
お忍び旅行で来ていたので、誰も二人の居場所を知らなく、両親のどちらかが亡くなった時にしか発動しないはずの「血の呪縛」魔法を使われた。
お腹には、殿下との子供を宿しているというのに、政略結婚をするため、バレンシア・セレナーデ公爵令嬢が邪魔になったという理由だけで、あっけなく捨てられてしまったのだ。
レオンハルトは当初、バレンシアを置き去りにする意図はなく、すぐに戻ってくるつもりでいた。
でも、王都に戻ったレオンハルトは、そのまま結婚式を挙げさせられることになる。
お相手は隣国の王女アレキサンドラ。
アレキサンドラとレオンハルトは、形式の上だけの夫婦となるが、レオンハルトには心の妻であるバレンシアがいるので、指1本アレキサンドラに触れることはない。
バレンシアガ置き去りにされて、2年が経った頃、白い結婚に不満をあらわにしたアレキサンドラは、ついに、バレンシアとその王子の存在に気付き、ご落胤である王子を手に入れようと画策するが、どれも失敗に終わってしまう。
バレンシアは、前世、京都の餅菓子屋の一人娘として、シンママをしながら子供を育てた経験があり、今世もパティシエとしての腕を生かし、パンに製菓を売り歩く行商になり、王子を育てていく。
せっかくなので、家庭でできる餅菓子レシピを載せることにしました
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!!
お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。
皆様、お気に入り登録ありがとうございました。
現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる