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一目惚れ
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会見の後、イシス一行は質実剛健をモットーにした合理的で質素なイシス建築とは程遠い、グラーツ王宮の贅を尽くした貴賓室に案内された。
歴史を感じる調度品の整った部屋に、本来であれば感嘆の息であろうがアーシェンの心はここにあらず、ベットにパタッと横になった。
先ほど広間で何が起こったのか、未だに消化できていない。その後、ウルシュおじ様やアレンに何か言われたような気がしたが、上の空だった。
まるで夢を見ているようだった。
あんなに男性らしい男性がこの世にいただなんて。
泉で一緒に過ごしていた銀色の可愛い狼が、あんなに凛々しい男性だったなんて、どうしても信じられない。
鋭い目で見られ時は腰が抜けてしまいそうになった。
あの声で話しかけられたら頭が真っ白になってしまった。
どうしよう。どうしよう。
手にキスをされてしまった。
まだドキドキしている。
今度お会いする時は、どうしたらいいの。
レイドがアーシェンに跪いて、周囲が驚愕している頃、妹のエスメラルダは物語からそのまま出てきたような麗しい王子様に目を奪われていた。
さらさらの輝くような金の髪に、見たこともない黄金の瞳。理知的な眼差し。上品な佇まい。
実はエスメラルダは両親に似た長身と、狼獣人の頑丈な身体、無駄にある剣の才能のせいでひた隠してきたが、小さな頃からの愛読書は恋愛小説なのである。
こんなに背が高い剣術使いなのに、ついでに兵器や爆薬にも詳しいのに、愛だの恋だのに憧れているのである。
辺境にいるときは、周りはむさ苦しい男達ばかり。
帝都に来てからは、脳筋のむさ男にひ弱そうな貴族の男達が加わっただけ。
現実とはこんなものだ。おとぎ話とは別世界だと割り切って生きていたが
昔々あるところに王子様がおりました。
の、あの王子様がとうとう本から出てきてくれたのだ。
エスメラルダ14才。
12才のアレン少年に一目惚れである。
そういえば肝心の兄上の番のことが記憶にない。
確か黒い髪だったような。
歴史を感じる調度品の整った部屋に、本来であれば感嘆の息であろうがアーシェンの心はここにあらず、ベットにパタッと横になった。
先ほど広間で何が起こったのか、未だに消化できていない。その後、ウルシュおじ様やアレンに何か言われたような気がしたが、上の空だった。
まるで夢を見ているようだった。
あんなに男性らしい男性がこの世にいただなんて。
泉で一緒に過ごしていた銀色の可愛い狼が、あんなに凛々しい男性だったなんて、どうしても信じられない。
鋭い目で見られ時は腰が抜けてしまいそうになった。
あの声で話しかけられたら頭が真っ白になってしまった。
どうしよう。どうしよう。
手にキスをされてしまった。
まだドキドキしている。
今度お会いする時は、どうしたらいいの。
レイドがアーシェンに跪いて、周囲が驚愕している頃、妹のエスメラルダは物語からそのまま出てきたような麗しい王子様に目を奪われていた。
さらさらの輝くような金の髪に、見たこともない黄金の瞳。理知的な眼差し。上品な佇まい。
実はエスメラルダは両親に似た長身と、狼獣人の頑丈な身体、無駄にある剣の才能のせいでひた隠してきたが、小さな頃からの愛読書は恋愛小説なのである。
こんなに背が高い剣術使いなのに、ついでに兵器や爆薬にも詳しいのに、愛だの恋だのに憧れているのである。
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の、あの王子様がとうとう本から出てきてくれたのだ。
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そういえば肝心の兄上の番のことが記憶にない。
確か黒い髪だったような。
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