ど変態な姫騎士はガチパーティーから追放されて悦虐のソムリエを目指す

マイきぃ

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第十四話 魔剣と機械

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「皆、よくやってくれた、これで調査が進む! 君たちのおかげだ」
 ヒロシイ隊長の声だ。
 どうやら、私たちの歓喜の声を聞いて洞窟から出てきたようだ。

「もちろんですわ。私たちにかかれば、このようなクエスト、朝飯前ですわ」
 エリザは高らかに笑う。
 今回は、エリザが大活躍してくれたといっていいだろう。
 おまけに私もいい思いができてうれしい限りだ。

────資格ある者よ。道は開かれた。英知の結晶を授けよう────

「なんだこの声は?」

 当然、遺跡中央のピラミッドから天の声のようなもの聞こえてきた。
 その声と同時に、ピラミッドに大きな入り口が現れる。

「中に……来いというのか」

「クッコさん。行ってみましょう。あなたたちにも、行く権利がある!」
 隊長は、そう言って我々の後ろについた。

「よし、私が先行する」

「気をつけろ! まだここは調査していない場所だ!」
 隊長が注意を促した。
 もちろんそれは私の望むところ。どんな危険が待ち受けているか楽しみでしかたがない。

「遺跡の中を探検するのですわね」
 と、エリザはわくわくした様子で私の後ろにつく。
「教官、無理しちゃだめですよぉ~」
 と、エミリアも杖を小さく構えて後ろについた。

 ゆっくりと奥へ進む。
 途中、通路が暗くなる。だが、我々が通る場所だけに明かりが灯る。
 この遺跡は我々を歓迎してくれているのだろうか……だとすれば……。
 私は少々物足りなさを感じずにはいられなかった。

 奥の広間についた。
 広間の中央に棺がある。
 その棺に剣が刺さっていた。

「これは……魔剣グラムじゃないか!」
 その剣は、昔の資料で見たことのある剣と同じだった。竜をも倒す最強の剣だと記憶している。

────さあ、資格ある者よ、その剣を手にするのだ────

 また、天の声が聞こえる。

「これを抜けってことだろうか……」

 私は、剣を握りしめ、力を込めて引いた。
 すると、剣はあっけなく棺から抜けた。

「なんだ、手ごたえが全く……」

 すると、剣を抜いた棺が黄金に輝いた。

「ま、まぶしい!」

 まぶしい光の中、棺がゆっくりと開く。
 そして、その棺から何者かが姿を現した。
 中から出てきたのは……黒いコートを羽織った銀髪の美少年だった。

 その少年は、礼儀正しく一礼をして話す。
「あなたがご主人様ですか、私はシリアルナンバー2018、魔剣グラムの使い手、シグルドです」
 彼は、機械音性の混ざった少年の声話すと突然、コートを広げた。

「もっと……僕を見てください……ああ……なんだか久しぶりなので興奮します」
 と、シグルドと名乗る少年は裸体を晒しながら言った。もちろん、大事な部分は謎のピンクの光が発生していて見えない。

「はううううう! み、見せないでください……」
 エミリアが拒否反応を示した。だが、男の体など、私は父上の体で見飽きているが、そんなに恥ずかしいものなのだろうか。

「よく見ると、それは作りものですわね……あなたはもしや……機械……」
 エリザは、少年を注意深く見てつぶやく。

「き……機械……だと!?」
 まさか、露出狂の機械なのか!?

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