9 / 63
人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~
明日になあれ
しおりを挟む
《勇者》と《魔法使い》は、その後一週間、毎日のように森を探索していました。
昼間は、彼らが探索しているので、思うように食事ができません。なので、夜間に動物や魔物を捕食する毎日が続きました。
本当に、邪魔です。鬱陶しいです。食べてしまいたいです。
ですが、我慢します。もう少しでスキルレベルも上がるころです。丁寧に狩ったおかげでレベルも40になりました。
あとはチャンスが来るのを待つだけです。
今日も、いつものように《勇者》たちが来ました。森にズカズカと入り込んできます。
「えーと、ごめんねアラン。明日は別の仕事が入ってるから来れないわ」
「そうか……わかった。俺は、あと三日ほどでここを切り上げようと思ってる。報告書もまとめたし、この分だと、おそらく何もないでしょ」
「そうね……。もしかすると、消えた家族は夜逃げだったとか……村の人たちも、実はムカつく領主の息子を殺してどこかへ逃亡した……なんて筋書だったりしてね」
「つじつまは大体あってる。報告書の備考欄にでも書いておくか」
「それにしても、この森……私たちが入ってきてはいけない気がするのは気のせいかしら……」
「そうだねぇ……森の精が俺たちを拒んでるのかもしれないぜ」
明日は、彼一人のようですね……これは捕食するチャンスです。《勇者》……いったいどんな味がするのでしょう……楽しみです。
早く明日にな~あれっ!
「あれ、かわいい。この花、なんて言う花なのかしら」
「花? なんだこのトゲトゲ……なんか血生臭くないか?」
「これってもしかして、食虫植物?」
「食虫植物か~、懐かしいな」
彼らが来た時は、【収縮】状態でやり過ごそうとしていたのですが……とうとう見つかってしまいました……でも、彼らは私を食虫植物ぐらいにしか見ていないようです。
小さい姿なら、人の目に映る私はそのようなものでしょう……怪しまれずに済みました。
「お、丁度こんなところに幼虫がいる」
男は、木の根元でうごめいていた幼虫を手に取り、こちらへ持ってきました。
「……こいつを食べさせてみるか」
──ちょっ! 何をする気ですか……そんなものを手に取って……!
「ふーん、それ、何の幼虫なの? 気持ち悪いわ……その黒と赤のまだら模様。それに……棘がある……」
「毒蛾の幼虫さ。見た目は気持ち悪いけど、成虫になると美しい羽を広げるんだ」
「へ~。あなたって物知りね。子供みたい」
「まあね!」
「褒めてない、褒めてないっ!」
「さあ、どんなふうに食べるかな」
ちょっと、やめてください……私、虫は嫌いです! ……冗談じゃないです。私の口に近付けないでください……押し込まないでください!
…………。
────食べなければ、怪しまれる…………。
──パクッ。
…………私は……虫を口に含んでしまいました……。
「ほら、食ったぜ!」
「ほんとだ。でも……動かないね」
「ん~。食虫植物じゃないのかな」
これは……屈辱です……私の口に虫を押し込むなんて……拷問です……まさか……人間にこんな仕打ちを…………されるなんて!
──グッチャグッチャグッチャ……。
「お、食べてる食べてる」
食感が……嫌です……変な味です……。
「やけに凶悪な食べ方ね……実は、これに食べられちゃったんじゃないの、村の人たち」
「かもな」
ドキッ……。
「なわけ、ないない。これが千匹も襲ってきたら、可能性はあるけどな」
「それもそうね……さ、こんなことしてないで、さっさと探索しましょう」
「へいへい」
…………。
彼らは、私の存在など、なかったかのようにこの場を離れて行きました…………。
口の中に広がる、この嫌な感じ……口直しせずにはいられません……。
やはり、人間は……残酷で馬鹿でガキでどうしようもないクズ! ……いや、クズ以下です!
明日が来るのが……楽しみです…………。こんなにも明日が待ち遠しいなんて……。
──あの勇者だけは……必ず捕食しなくては……。
早く……明日に…………なあぁぁ! ああぁぁ! れえええぇぇぇぇぇぇぇぇ!
【エナジークリスタル数 x 42】
昼間は、彼らが探索しているので、思うように食事ができません。なので、夜間に動物や魔物を捕食する毎日が続きました。
本当に、邪魔です。鬱陶しいです。食べてしまいたいです。
ですが、我慢します。もう少しでスキルレベルも上がるころです。丁寧に狩ったおかげでレベルも40になりました。
あとはチャンスが来るのを待つだけです。
今日も、いつものように《勇者》たちが来ました。森にズカズカと入り込んできます。
「えーと、ごめんねアラン。明日は別の仕事が入ってるから来れないわ」
「そうか……わかった。俺は、あと三日ほどでここを切り上げようと思ってる。報告書もまとめたし、この分だと、おそらく何もないでしょ」
「そうね……。もしかすると、消えた家族は夜逃げだったとか……村の人たちも、実はムカつく領主の息子を殺してどこかへ逃亡した……なんて筋書だったりしてね」
「つじつまは大体あってる。報告書の備考欄にでも書いておくか」
「それにしても、この森……私たちが入ってきてはいけない気がするのは気のせいかしら……」
「そうだねぇ……森の精が俺たちを拒んでるのかもしれないぜ」
明日は、彼一人のようですね……これは捕食するチャンスです。《勇者》……いったいどんな味がするのでしょう……楽しみです。
早く明日にな~あれっ!
「あれ、かわいい。この花、なんて言う花なのかしら」
「花? なんだこのトゲトゲ……なんか血生臭くないか?」
「これってもしかして、食虫植物?」
「食虫植物か~、懐かしいな」
彼らが来た時は、【収縮】状態でやり過ごそうとしていたのですが……とうとう見つかってしまいました……でも、彼らは私を食虫植物ぐらいにしか見ていないようです。
小さい姿なら、人の目に映る私はそのようなものでしょう……怪しまれずに済みました。
「お、丁度こんなところに幼虫がいる」
男は、木の根元でうごめいていた幼虫を手に取り、こちらへ持ってきました。
「……こいつを食べさせてみるか」
──ちょっ! 何をする気ですか……そんなものを手に取って……!
「ふーん、それ、何の幼虫なの? 気持ち悪いわ……その黒と赤のまだら模様。それに……棘がある……」
「毒蛾の幼虫さ。見た目は気持ち悪いけど、成虫になると美しい羽を広げるんだ」
「へ~。あなたって物知りね。子供みたい」
「まあね!」
「褒めてない、褒めてないっ!」
「さあ、どんなふうに食べるかな」
ちょっと、やめてください……私、虫は嫌いです! ……冗談じゃないです。私の口に近付けないでください……押し込まないでください!
…………。
────食べなければ、怪しまれる…………。
──パクッ。
…………私は……虫を口に含んでしまいました……。
「ほら、食ったぜ!」
「ほんとだ。でも……動かないね」
「ん~。食虫植物じゃないのかな」
これは……屈辱です……私の口に虫を押し込むなんて……拷問です……まさか……人間にこんな仕打ちを…………されるなんて!
──グッチャグッチャグッチャ……。
「お、食べてる食べてる」
食感が……嫌です……変な味です……。
「やけに凶悪な食べ方ね……実は、これに食べられちゃったんじゃないの、村の人たち」
「かもな」
ドキッ……。
「なわけ、ないない。これが千匹も襲ってきたら、可能性はあるけどな」
「それもそうね……さ、こんなことしてないで、さっさと探索しましょう」
「へいへい」
…………。
彼らは、私の存在など、なかったかのようにこの場を離れて行きました…………。
口の中に広がる、この嫌な感じ……口直しせずにはいられません……。
やはり、人間は……残酷で馬鹿でガキでどうしようもないクズ! ……いや、クズ以下です!
明日が来るのが……楽しみです…………。こんなにも明日が待ち遠しいなんて……。
──あの勇者だけは……必ず捕食しなくては……。
早く……明日に…………なあぁぁ! ああぁぁ! れえええぇぇぇぇぇぇぇぇ!
【エナジークリスタル数 x 42】
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる