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人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~
勇者と踊ろう 中編
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一直線に、《おじいさん》に向かってにくる勇者。その先には【ヒトバサミ】が並んでいます。
【ヒトバサミ】を作動させます! 《勇者》は突然の出来事に、反応が遅れたようです。
「うわっ! な、なんだこれは!」
【ヒトバサミ】はうまく《勇者》を挟みました。さらにここから【毒の霧】を追加します。勇者を動けなくして、体力を削ります。
《人食い花》(HP4000/4000:TP1850/2000)
小さな青い花が、勇者の周りに咲き乱れました。そして無色無臭の毒の霧を散布します。
「魔物の仕業か……くそっ! トラップは専門外だ! 《シーフ》のケイトがいれば……」
《勇者》の体力を削っていきます。多少耐性があるようですが、順調に削れています。
さらにトラップを重ねます。
────シュルルルル……。
【茨の篭】でさらに動きを封じます。
三つのトラップで《勇者》を封じた直後、その仕掛けの上の方に『ダイナミックコンボ!』という文字が現れ、その後、『ダメージx2』という表示が現れました。
こんなことは初めてです。意味は分かりませんが、《勇者》の体力の減りが一段と早くなりました。
もしかすると『ダイナミックコンボ!』というのは、ある種のトラップを重ねることを指すのかもしれません。それをすることによって、体力の減る速度が上がる……そういうことなのでしょう。
これは使えそうです。私は、新たな技を習得したようです。
…………。
《勇者》の様子がおかしいです…………何か光を放っています……。
「────【ブレイク】!」
突然《勇者》が叫びました。その瞬間、仕掛けた【ヒトバサミ】と【茨の篭】が破壊されました。スキルでも使用したのでしょうか……。
「ステータス異常……毒? 散布型か!」
次に《勇者》はバトルアクスを構えました。今度は何を……。
「【リフレッシュミスト】!」
バトルアクスを地面に叩きつけました。地割れが走り、そこから何かキラキラと輝くものが噴き出します。
その効果のせいなのか……青い花は枯れ、【毒の霧】は消失してしまいました。
「ハァ、ハァ、ハァ…………思ったより…………ダメージがでかい……毒のせいか……。【ブレイク】は使いたくなかったが……体力を犠牲にして正解だった……」
息を切らせながら、《勇者》は《おじいさん》の方に目線を向けました。
《勇者》(HP4500/7530)
《勇者》の体力を3000ポイントは減らすことができました。
私が《勇者》に与えていたダメージは2000ポイントぐらいだったのですが、トラップ壊滅後に、1000ポイントのダメージが入っていました。おそらく、自分の体力を使用するスキルを使ったのでしょう。
「じいさん! 今助けるからな! 待ってろ!」
まだ、あきらめていないようです。《おじいさん》のもとへと再度、突っ込みます。それでこそ勇者です。さあ、次の罠にかかってもらいましょうか……。
《勇者》は、次の【ヒトバサミ】の上に乗りました。罠を作動させます。いとも簡単に挟み込むことができました。
「くっ! 【ブレイク】!」
《勇者》の体力ゲージが一気に1000ポイント下がりました。【ヒトバサミ】が破壊されます。
まさか……。ここで躊躇なく体力を削り、罠を破壊するだなんて…………。
「まだあるのかよ、ならこの先にもあるはずだな……」
《勇者》(HP3500/7530)
《勇者》は、バトルアクスを構えます。そして前方に振り下ろします。こんどは何を…………。
「吹き飛べ! 【衝撃陣】!」
地面にバトルアクスを叩きつけました。さっきとは違います。土煙を上げて地面生えている雑草をすべて吹き飛ばしました。【ヒトバサミ】が丸見えです。
「これだけか」
仕掛けた【ヒトバサミ】を避け、《おじいさん》のところへ向かってきます。これでは、仕掛けた意味がありません。
しょうがありません……《勇者》には絶望を味わってもらいます。《逆人魚》は、即座に《おじいさん》を丸飲みです。
「まだだー!」
《勇者》は絶望するどころか、そのまま《逆人魚》に切りかかってきました。そして、《逆人魚》の腹を裂きました。中から《おじいさん》が粘液まみれで出てきます。
何という執念…………これが勇者と言われる由縁なのですね…………。
ですが……彼は、この私に虫を食べさせ、屈辱を与えて喜んでいました。
もし、私が本当に食虫植物だったなら、無理な捕食のせいで枯れてしまっていたかもしれません。
それは、許されざることです…………。
「大丈夫か、じいさん!」
「あ、ありがとうございます」
「ほら、つかまれ!」
《勇者》は、《おじいさん》に肩を貸し、運ぼうとします。
まだ《勇者》は、《おじいさん》が偽物であることに気付いていません。まだ、チャンスはあります。
罠は壊されてしまいましたが、このチャンス……逃すことはできません。
逃がしたら、トラップの対策を練られてしまいます。なんとしてもここで仕留めなければ……。
《人食い花》(HP4000/4000:TP1850/2000)
《勇者》(HP3500/7530)
【ヒトバサミ】を作動させます! 《勇者》は突然の出来事に、反応が遅れたようです。
「うわっ! な、なんだこれは!」
【ヒトバサミ】はうまく《勇者》を挟みました。さらにここから【毒の霧】を追加します。勇者を動けなくして、体力を削ります。
《人食い花》(HP4000/4000:TP1850/2000)
小さな青い花が、勇者の周りに咲き乱れました。そして無色無臭の毒の霧を散布します。
「魔物の仕業か……くそっ! トラップは専門外だ! 《シーフ》のケイトがいれば……」
《勇者》の体力を削っていきます。多少耐性があるようですが、順調に削れています。
さらにトラップを重ねます。
────シュルルルル……。
【茨の篭】でさらに動きを封じます。
三つのトラップで《勇者》を封じた直後、その仕掛けの上の方に『ダイナミックコンボ!』という文字が現れ、その後、『ダメージx2』という表示が現れました。
こんなことは初めてです。意味は分かりませんが、《勇者》の体力の減りが一段と早くなりました。
もしかすると『ダイナミックコンボ!』というのは、ある種のトラップを重ねることを指すのかもしれません。それをすることによって、体力の減る速度が上がる……そういうことなのでしょう。
これは使えそうです。私は、新たな技を習得したようです。
…………。
《勇者》の様子がおかしいです…………何か光を放っています……。
「────【ブレイク】!」
突然《勇者》が叫びました。その瞬間、仕掛けた【ヒトバサミ】と【茨の篭】が破壊されました。スキルでも使用したのでしょうか……。
「ステータス異常……毒? 散布型か!」
次に《勇者》はバトルアクスを構えました。今度は何を……。
「【リフレッシュミスト】!」
バトルアクスを地面に叩きつけました。地割れが走り、そこから何かキラキラと輝くものが噴き出します。
その効果のせいなのか……青い花は枯れ、【毒の霧】は消失してしまいました。
「ハァ、ハァ、ハァ…………思ったより…………ダメージがでかい……毒のせいか……。【ブレイク】は使いたくなかったが……体力を犠牲にして正解だった……」
息を切らせながら、《勇者》は《おじいさん》の方に目線を向けました。
《勇者》(HP4500/7530)
《勇者》の体力を3000ポイントは減らすことができました。
私が《勇者》に与えていたダメージは2000ポイントぐらいだったのですが、トラップ壊滅後に、1000ポイントのダメージが入っていました。おそらく、自分の体力を使用するスキルを使ったのでしょう。
「じいさん! 今助けるからな! 待ってろ!」
まだ、あきらめていないようです。《おじいさん》のもとへと再度、突っ込みます。それでこそ勇者です。さあ、次の罠にかかってもらいましょうか……。
《勇者》は、次の【ヒトバサミ】の上に乗りました。罠を作動させます。いとも簡単に挟み込むことができました。
「くっ! 【ブレイク】!」
《勇者》の体力ゲージが一気に1000ポイント下がりました。【ヒトバサミ】が破壊されます。
まさか……。ここで躊躇なく体力を削り、罠を破壊するだなんて…………。
「まだあるのかよ、ならこの先にもあるはずだな……」
《勇者》(HP3500/7530)
《勇者》は、バトルアクスを構えます。そして前方に振り下ろします。こんどは何を…………。
「吹き飛べ! 【衝撃陣】!」
地面にバトルアクスを叩きつけました。さっきとは違います。土煙を上げて地面生えている雑草をすべて吹き飛ばしました。【ヒトバサミ】が丸見えです。
「これだけか」
仕掛けた【ヒトバサミ】を避け、《おじいさん》のところへ向かってきます。これでは、仕掛けた意味がありません。
しょうがありません……《勇者》には絶望を味わってもらいます。《逆人魚》は、即座に《おじいさん》を丸飲みです。
「まだだー!」
《勇者》は絶望するどころか、そのまま《逆人魚》に切りかかってきました。そして、《逆人魚》の腹を裂きました。中から《おじいさん》が粘液まみれで出てきます。
何という執念…………これが勇者と言われる由縁なのですね…………。
ですが……彼は、この私に虫を食べさせ、屈辱を与えて喜んでいました。
もし、私が本当に食虫植物だったなら、無理な捕食のせいで枯れてしまっていたかもしれません。
それは、許されざることです…………。
「大丈夫か、じいさん!」
「あ、ありがとうございます」
「ほら、つかまれ!」
《勇者》は、《おじいさん》に肩を貸し、運ぼうとします。
まだ《勇者》は、《おじいさん》が偽物であることに気付いていません。まだ、チャンスはあります。
罠は壊されてしまいましたが、このチャンス……逃すことはできません。
逃がしたら、トラップの対策を練られてしまいます。なんとしてもここで仕留めなければ……。
《人食い花》(HP4000/4000:TP1850/2000)
《勇者》(HP3500/7530)
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