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人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~
アズールの探し物
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私は、今回の失敗を踏まえて、もう少し(捕獲領域)を広げてから餌場に行くことにしました。
なるべく森から本体が出ないように、出口付近に陣を張り、橋の近くを歩いている人間たちを森へ誘い込みます。
…………さっそく来ました。二人の冒険者崩れの男が橋の傍を通りかかります。モヒカンで筋肉質の男と、やはりモヒカンで体の細い男でした。
《マリアンヌ》を【複製】し、橋の上から二人の男に話しかけます。もちろん、肌の露出は多めにしてあります。
「お兄さんたち、暇そうね。こんなところをふらふらして……」
「お、俺たちのことか、ぐへへ。ああ、暇だよ、暇。すげえ暇」
「まー、あっしら今やることないっすからね」
「ええ~、やることなら、あるでしょ」
すこし、スカートを上げて太ももを見せてあげます。
「ああ、ありそうだなぐへへ」
「今、やること、できたとこっす」
つられて橋を渡ってきました。《マリアンヌ》を森へ移動させ、奥へと誘います。
「うえっ。なんだこれ、ベトベトだ」
「こっちもっす……」
【樹液】にかかりました。その瞬間、私は姿を現します。
「なんか、近づいてくるっす!」
「あ、あれ花じゃねえか!」
「花の化けもんっす!」
ああ、なんて簡単に捕まるのでしょうか……なんの手ごたえもありません……。
私は、大きく口を開けて二人に近づきます。
「なんか、やべえぞあの花!」
「兄貴、助けてぇ! あああああ!」
い・た・だ・き・ま・す!
「「うわああぁぁぁぁ!」」
────パクリッ。
……………………。
こんな感じで私は毎日、人間を釣っては食べ、釣っては食べを繰り返していました。
ですが、この付近の町の人間を狙い過ぎると、不信感を持たれます。冒険者や旅行者を狙った方が良いかもしれません。
私は、町の人間にうわさを流すことを思いつきました。たとえば、「レアな薬草が見つかった」、「幸せを呼ぶ黄金の《羽ウサギ》を見た」という具合です。
適当に人間を【複製】して、町の人にさりげなく伝えることにしました。
この町と関係のない人間たちの耳にはいれば、おそらくその方たちは興味をもってここへ来るかもしれません。
私はその方たちを、おいしくいただきます。完璧な作戦です!
────1週間が経過しました。
今日も森は平和です。
しばらくて、とても食欲をそそる香りが近づいてきました。濃い人間の臭いです。
ごちそうでしょうか……。
よく見たら、その臭いの元は、青装束の男でした。《アズール》さんです。やはり、HPゲージが表示されません。
私は、会話役に《マリー》を【複製】します。
「やぁ、マドモアゼル。元気にやってますかぁ」
「こんにちは、《アズール》さん。いつにも増しておいしそうですね。今日は何用でしょうか」
元気よく私に話しかけてきました。ですが、ちょっと行動に焦りが見えます。
「そうです、今日は用事があってきたのでぇす。探し物があるのですよぉ」
「探し物? といいますと?」
「この地に伝わる秘宝『世界樹の接ぎ木』を探しているのでぇす」
「『世界樹の接ぎ木』……ですか?」
「そうでぇ~す。こちらに持ち主がいるとのうわさを聞きましてねぇ、取引の約束を取り付けたんですよぉ。それで数日前、こちらに出向きましたが、あ~ら不思議……家の中は荒らされ、持ち主は見当たらな~い。家の中を探しても、『世界樹の接ぎ木』のようなもは、発見できませんでしたねぇ」
「その方は、どういった方なのでしょうか」
「青い猫の亜人で闇医者をやっていますねぇ。名前はたしか……《サファイア》といいましたねぇ」
「《サファイア》……ですか」
「何やら町のうわさで、この森でレアな薬草が取れる! と聞いたもので……。相手は医者ですからねぇ……もしかすると、こちらの森で薬草探しをしてるかも、と思いましてねぇ」
ああ……そのうわさは……私が流したうわさじゃないですか……。
「ところで私は、何をすればよいのでしょうか?」
レアな薬草の件については、あまり話をしたくないので、無理やり話を進めました。
「『世界樹の接ぎ木』を探してもらいたいのが本音ですねぇ。もし、見つかったなら『エナジークリスタル』666個集めるという仕事は放棄して構いませぇん。それだけ重要度が高い代物なのでぇ~す」
「ということは、『エナジークリスタル』666個分の力を、それ1つで全て解決できるというものなのですね」
「その通りですねぇ。できれば、早い方がいいのですよぉ。もし、見つけてもらえたなら、いい物をプレゼントしますからねぇ」
「そうですか、それはとても楽しみです」
「それでは、良い食事を! マドモアゼル!」
アズールさんは、そう言うと、人間の居住区に行ってしまいました。
────探し物……ですか……。
そういえば、《サファイア》という亜人は食べてもよいのでしょうか……猫の亜人は初めてですので、どんな味がするか気になります。《ウナギ猫》よりおいしいとよいのですが……。
なるべく森から本体が出ないように、出口付近に陣を張り、橋の近くを歩いている人間たちを森へ誘い込みます。
…………さっそく来ました。二人の冒険者崩れの男が橋の傍を通りかかります。モヒカンで筋肉質の男と、やはりモヒカンで体の細い男でした。
《マリアンヌ》を【複製】し、橋の上から二人の男に話しかけます。もちろん、肌の露出は多めにしてあります。
「お兄さんたち、暇そうね。こんなところをふらふらして……」
「お、俺たちのことか、ぐへへ。ああ、暇だよ、暇。すげえ暇」
「まー、あっしら今やることないっすからね」
「ええ~、やることなら、あるでしょ」
すこし、スカートを上げて太ももを見せてあげます。
「ああ、ありそうだなぐへへ」
「今、やること、できたとこっす」
つられて橋を渡ってきました。《マリアンヌ》を森へ移動させ、奥へと誘います。
「うえっ。なんだこれ、ベトベトだ」
「こっちもっす……」
【樹液】にかかりました。その瞬間、私は姿を現します。
「なんか、近づいてくるっす!」
「あ、あれ花じゃねえか!」
「花の化けもんっす!」
ああ、なんて簡単に捕まるのでしょうか……なんの手ごたえもありません……。
私は、大きく口を開けて二人に近づきます。
「なんか、やべえぞあの花!」
「兄貴、助けてぇ! あああああ!」
い・た・だ・き・ま・す!
「「うわああぁぁぁぁ!」」
────パクリッ。
……………………。
こんな感じで私は毎日、人間を釣っては食べ、釣っては食べを繰り返していました。
ですが、この付近の町の人間を狙い過ぎると、不信感を持たれます。冒険者や旅行者を狙った方が良いかもしれません。
私は、町の人間にうわさを流すことを思いつきました。たとえば、「レアな薬草が見つかった」、「幸せを呼ぶ黄金の《羽ウサギ》を見た」という具合です。
適当に人間を【複製】して、町の人にさりげなく伝えることにしました。
この町と関係のない人間たちの耳にはいれば、おそらくその方たちは興味をもってここへ来るかもしれません。
私はその方たちを、おいしくいただきます。完璧な作戦です!
────1週間が経過しました。
今日も森は平和です。
しばらくて、とても食欲をそそる香りが近づいてきました。濃い人間の臭いです。
ごちそうでしょうか……。
よく見たら、その臭いの元は、青装束の男でした。《アズール》さんです。やはり、HPゲージが表示されません。
私は、会話役に《マリー》を【複製】します。
「やぁ、マドモアゼル。元気にやってますかぁ」
「こんにちは、《アズール》さん。いつにも増しておいしそうですね。今日は何用でしょうか」
元気よく私に話しかけてきました。ですが、ちょっと行動に焦りが見えます。
「そうです、今日は用事があってきたのでぇす。探し物があるのですよぉ」
「探し物? といいますと?」
「この地に伝わる秘宝『世界樹の接ぎ木』を探しているのでぇす」
「『世界樹の接ぎ木』……ですか?」
「そうでぇ~す。こちらに持ち主がいるとのうわさを聞きましてねぇ、取引の約束を取り付けたんですよぉ。それで数日前、こちらに出向きましたが、あ~ら不思議……家の中は荒らされ、持ち主は見当たらな~い。家の中を探しても、『世界樹の接ぎ木』のようなもは、発見できませんでしたねぇ」
「その方は、どういった方なのでしょうか」
「青い猫の亜人で闇医者をやっていますねぇ。名前はたしか……《サファイア》といいましたねぇ」
「《サファイア》……ですか」
「何やら町のうわさで、この森でレアな薬草が取れる! と聞いたもので……。相手は医者ですからねぇ……もしかすると、こちらの森で薬草探しをしてるかも、と思いましてねぇ」
ああ……そのうわさは……私が流したうわさじゃないですか……。
「ところで私は、何をすればよいのでしょうか?」
レアな薬草の件については、あまり話をしたくないので、無理やり話を進めました。
「『世界樹の接ぎ木』を探してもらいたいのが本音ですねぇ。もし、見つかったなら『エナジークリスタル』666個集めるという仕事は放棄して構いませぇん。それだけ重要度が高い代物なのでぇ~す」
「ということは、『エナジークリスタル』666個分の力を、それ1つで全て解決できるというものなのですね」
「その通りですねぇ。できれば、早い方がいいのですよぉ。もし、見つけてもらえたなら、いい物をプレゼントしますからねぇ」
「そうですか、それはとても楽しみです」
「それでは、良い食事を! マドモアゼル!」
アズールさんは、そう言うと、人間の居住区に行ってしまいました。
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