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人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~
リベンジ
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仕掛けが整ったところで、《サファイア》が姿を現しました。青い体を低くして茂みの中を移動しています。
目視するのは難しいですが、マップには、きちんと表示されているので、楽に動きを追うことができます。
そろそろ《サファイア》は、罠の近くを通ります。周囲に《借金鳥》の反応がないかを確認します。
────周囲に反応はありません。作戦開始です!
【複製】した《借金鳥》を飛ばします。
《サファイア》は、すぐに反応して《借金鳥》を追いかけます。
《借金鳥》は、穴の中に飛び込みました。そして光物をつつき始めます。
《サファイア》は、穴の入り口で止まりました。まさか、気付かれた!?
…………。
いえ、そうではないようです。《サファイア》は周囲を確認し、息を殺して身構えています。次の瞬間、地面を蹴って穴の中に飛び込みました。
それを確認した私は《借金鳥》に『ネコニップ』をつつかせます。
《サファイア》は《借金鳥》を捕まえます。
「「「ワンワン、ワワワン」」」
『ネコニップ』が鳴きました。
「ニャ? この匂いは~にゃあ? にゃんだか気持ちいいのニャ」
《サファイア》の表情が緩みました。どうやら、かなりの効き目のようです。体を転がしてゆっくりくつろぎ始めました。
こんな簡単に成功するとは、思ってもいませんでした。情報というのは馬鹿にできないですね……。『ネコニップ』だけで《サファイア》を無力化してしまいました。
それでは、【ヒトバサミ】を作動させます。
────クワシャッ……。
「ニャ! にゃんじゃごニャ~!」
あっさりと挟まれてくれました。
「力が入らにゃい……出れないニャ~にゃはは」
今の内に情報を聞き出そうと思います。【複製】の《マリー》を近づけます。
「猫亜人のおねえちゃん、やっと捕まえた」
「にゃ、にゃんと! おにょれ、人間めえ!」
「私、実は人間じゃないよ」
「にゃ、にゃんですとぉ! スンスン、そういえば、人間の臭いがしにゃいニャ」
《マリー》の会話の主導権を、私に切り替えます。《サファイア》と話しやすくするために、《マリー》を人間以外のものと認識させてみます。
「私は、この森の精霊です」
「せ、精霊様ニャか!?」
「そうです」
「ま、まさか、ずっと見ていたにゃか?」
「はい。あなたは、毎日毎日《借金鳥》を狩っていましたね」
「ごめんなさいニャ~。でも、探さなきゃいけないものがあったのニャ」
《マリー》を、精霊だと思い込んだようです。これは、『ネコニップ』の効果なのでしょうか……。
「探し物……ですか」
「そうニャ。筒に入った光る枝をさがしてるのニャ」
筒に入った光る枝……おそらく、それが『世界樹の接ぎ木』なのでしょう。
「そうですか。それで……なぜ《借金鳥》を襲うんでしょうか」
「あいつらに、持ってかれたニャ……」
「取られた、ということですか?」
「あいつら、あれの価値をわかってにゃいのニャ! あれが売れれば、借金なんて帳消しにできるのニャ!」
「どうして借金を?」
「あいつらのせいニャ。みんな人間が悪いニャ!」
「人間……ですか……」
「そうニャ…………私は自称『闇医者』をやっているにゃ。主に魔法で治せない病気を治すのが仕事なのニャ。魔法耐性のある菌を人間の体内から除去するのに『邪封の像』を使ったのニャ。それで治したまではよかったニャ」
「ふむ」
「治してやったのに、あいつら……100万ペニカを払わなかったニャ! 踏み倒されたニャ! せっかく儀式に必要な『邪封の像』を買うために50万ペニカも借金したのに……猫亜人に払う金はない! ボッタクリ猫! とか、いろいろひどいこと言われたニャ!」
やはり、人間はひどいことをする生き物ですね……。
「そうだったのですか……ひどい目に遭いましたね。でも大丈夫です、森の精霊たちは、あなたの味方です。さあ、この聖なる花の中へ飛び込むのです! 新しい力に目覚めるでしょう!」
私は、《サファイア》に近付き、姿を晒しました。おそらく『ネコニップ』の影響で、この《サファイア》には、私本体が神々しい花に見えていることでしょう。
「ほ、本当ニャか!」
「あなたの望みが叶う力を得られることでしょう…………さあ、時間がありません! この花は、もうすぐ消えてしまいます!」
ここまで信じてくれるとは、思ってもみませんでした。一度信用させると、御し易いようです。これで、賢者なのですから驚きです。
私は、【ヒトバサミ】の力を緩めてあげました。《サファイア》は、するっと罠から飛び出ます。
「ど、どうしようかニャ……」
「さあ、早く、消えてしまいますよ」
「あ、あ……新しい力、手に入れるニャ!」
《サファイア》は、あわてて私の口の中に飛び込みました。
私の棘のある花は《サファイア》を捕えました。そして、【食事】の強制力が働きます。
「あーたーらーしーいー、ちーかーらぁ~っ……お金欲しいニャッ! …………ニャ? ニャアアァァァァ、食われてるニャアアァァ!」
い・た・だ・き・ま・す!
────パクッ。
臭みが強いですが、味はまあまあです。かむほどに味がしみ出ます。小腹がすいたときに欲しくなる味でした。
あなたの恨み、私の記憶に刻みましょう。そしてあなたは【複製】として、私の新しい力となるのです。
LVUP!レベル 63
HP 6300
TP 3150
範囲 4300メートル
《スキル》
NEW!【蔓ネット】TP:100(LV1)丈夫な蔓でできた網を射出する。
【エナジークリスタル数 x 140】
目視するのは難しいですが、マップには、きちんと表示されているので、楽に動きを追うことができます。
そろそろ《サファイア》は、罠の近くを通ります。周囲に《借金鳥》の反応がないかを確認します。
────周囲に反応はありません。作戦開始です!
【複製】した《借金鳥》を飛ばします。
《サファイア》は、すぐに反応して《借金鳥》を追いかけます。
《借金鳥》は、穴の中に飛び込みました。そして光物をつつき始めます。
《サファイア》は、穴の入り口で止まりました。まさか、気付かれた!?
…………。
いえ、そうではないようです。《サファイア》は周囲を確認し、息を殺して身構えています。次の瞬間、地面を蹴って穴の中に飛び込みました。
それを確認した私は《借金鳥》に『ネコニップ』をつつかせます。
《サファイア》は《借金鳥》を捕まえます。
「「「ワンワン、ワワワン」」」
『ネコニップ』が鳴きました。
「ニャ? この匂いは~にゃあ? にゃんだか気持ちいいのニャ」
《サファイア》の表情が緩みました。どうやら、かなりの効き目のようです。体を転がしてゆっくりくつろぎ始めました。
こんな簡単に成功するとは、思ってもいませんでした。情報というのは馬鹿にできないですね……。『ネコニップ』だけで《サファイア》を無力化してしまいました。
それでは、【ヒトバサミ】を作動させます。
────クワシャッ……。
「ニャ! にゃんじゃごニャ~!」
あっさりと挟まれてくれました。
「力が入らにゃい……出れないニャ~にゃはは」
今の内に情報を聞き出そうと思います。【複製】の《マリー》を近づけます。
「猫亜人のおねえちゃん、やっと捕まえた」
「にゃ、にゃんと! おにょれ、人間めえ!」
「私、実は人間じゃないよ」
「にゃ、にゃんですとぉ! スンスン、そういえば、人間の臭いがしにゃいニャ」
《マリー》の会話の主導権を、私に切り替えます。《サファイア》と話しやすくするために、《マリー》を人間以外のものと認識させてみます。
「私は、この森の精霊です」
「せ、精霊様ニャか!?」
「そうです」
「ま、まさか、ずっと見ていたにゃか?」
「はい。あなたは、毎日毎日《借金鳥》を狩っていましたね」
「ごめんなさいニャ~。でも、探さなきゃいけないものがあったのニャ」
《マリー》を、精霊だと思い込んだようです。これは、『ネコニップ』の効果なのでしょうか……。
「探し物……ですか」
「そうニャ。筒に入った光る枝をさがしてるのニャ」
筒に入った光る枝……おそらく、それが『世界樹の接ぎ木』なのでしょう。
「そうですか。それで……なぜ《借金鳥》を襲うんでしょうか」
「あいつらに、持ってかれたニャ……」
「取られた、ということですか?」
「あいつら、あれの価値をわかってにゃいのニャ! あれが売れれば、借金なんて帳消しにできるのニャ!」
「どうして借金を?」
「あいつらのせいニャ。みんな人間が悪いニャ!」
「人間……ですか……」
「そうニャ…………私は自称『闇医者』をやっているにゃ。主に魔法で治せない病気を治すのが仕事なのニャ。魔法耐性のある菌を人間の体内から除去するのに『邪封の像』を使ったのニャ。それで治したまではよかったニャ」
「ふむ」
「治してやったのに、あいつら……100万ペニカを払わなかったニャ! 踏み倒されたニャ! せっかく儀式に必要な『邪封の像』を買うために50万ペニカも借金したのに……猫亜人に払う金はない! ボッタクリ猫! とか、いろいろひどいこと言われたニャ!」
やはり、人間はひどいことをする生き物ですね……。
「そうだったのですか……ひどい目に遭いましたね。でも大丈夫です、森の精霊たちは、あなたの味方です。さあ、この聖なる花の中へ飛び込むのです! 新しい力に目覚めるでしょう!」
私は、《サファイア》に近付き、姿を晒しました。おそらく『ネコニップ』の影響で、この《サファイア》には、私本体が神々しい花に見えていることでしょう。
「ほ、本当ニャか!」
「あなたの望みが叶う力を得られることでしょう…………さあ、時間がありません! この花は、もうすぐ消えてしまいます!」
ここまで信じてくれるとは、思ってもみませんでした。一度信用させると、御し易いようです。これで、賢者なのですから驚きです。
私は、【ヒトバサミ】の力を緩めてあげました。《サファイア》は、するっと罠から飛び出ます。
「ど、どうしようかニャ……」
「さあ、早く、消えてしまいますよ」
「あ、あ……新しい力、手に入れるニャ!」
《サファイア》は、あわてて私の口の中に飛び込みました。
私の棘のある花は《サファイア》を捕えました。そして、【食事】の強制力が働きます。
「あーたーらーしーいー、ちーかーらぁ~っ……お金欲しいニャッ! …………ニャ? ニャアアァァァァ、食われてるニャアアァァ!」
い・た・だ・き・ま・す!
────パクッ。
臭みが強いですが、味はまあまあです。かむほどに味がしみ出ます。小腹がすいたときに欲しくなる味でした。
あなたの恨み、私の記憶に刻みましょう。そしてあなたは【複製】として、私の新しい力となるのです。
LVUP!レベル 63
HP 6300
TP 3150
範囲 4300メートル
《スキル》
NEW!【蔓ネット】TP:100(LV1)丈夫な蔓でできた網を射出する。
【エナジークリスタル数 x 140】
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