29 / 63
人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~
接ぎ木の行方
しおりを挟む
《サファイア》の話によれば、『世界樹の接ぎ木』は《借金鳥》が持っているとのことでした。こうなると探すのは大変です。
《借金鳥》は森に点在しますが、全て狩るのは時間がかかりそうです。何かよい方法はないかと、私は試行錯誤を繰り返します。
私は、《借金鳥》と《マリー》を【複製】して、会話をさせて観察してみました。
「私、マリーだよー。鳥さんは?」
「タワシマリー、ワタシマリー」
「タワシじゃないよ! マリーだよ!」
「マリジャナタワシー、マリジャナタワシー」
…………知能は高いようですが……これでは時間がかかりそうです。
「ねえ、何してるのー」
パタパタと、妖精が飛んできます。《フィオレ》でした。私が《マリー》で話しかけます。
「《借金鳥》の観察です」
「ほっほー。どれどれ?」
《フィオレ》は、《借金鳥》の顔を覗き込みます。《借金鳥》は《フィオレ》の目をつつきました。
「目、目がああぁぁ! んぎゃああぁぁ」
目を抑えて、とても苦しそうに飛んでいました。どうやら目を潰されたようです。その後、私の口の中に吸い込まれるように入ってきます。
……パクリ。
食べました。でも、すぐお腹をすり抜けて出てきます。
「わーびっくりしたー。目が一瞬見えなくなったよ……」
目をつつかれて潰されたら、見えなくなるのは当然だと思うのですが……。それよりも、私の体をすり抜けたら潰された目が治るなんて…………どんな効果でそうなっているのでしょうか……謎です……。
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。すごく痛かったけど~。で、何の観察なの?」
「言葉がわかるかどうか、観察していたのですが……」
「んー。この鳥の言葉は、モノマネだよ」
「モノマネ……ですか?」
「普通の会話は、こんな感じかな……カ~カッ……カカカカッ……カーカーカーカカカカッカッカーッ」
すると、《借金鳥》も、大きく口を開けて同じような声をあげました。
「カ~カッ……カ~カカカカカカカカカカカカカッカッカカーッカカカ」
まるで、金属音のような音です。
「今ね、『こんにちは! 今日は儲かってますか?』って聞いたの。そしたらさ、『ああ? 見りゃーわかんだろぉてめえ何様だぁ? 食うぞゴルァ』って言ってたの」
「分かるのですか?」
「少しだけなら」
これは驚きです。まさか、鳥の言葉がわかるとは思いもよりませんでした。妖精……恐るべしです。ですが……これは使えます。
「じゃあ《フィオレ》さん。もしよければ、通訳をお願いしてもいいでしょうか」
「うん、かまわないよー」
「そうですか、ありがとうございます」
「そのかわり、蜜ちょうだいね」
「構いませんよ」
そういえば、よく《借金鳥》がこの森の上空を飛ぶのを目撃します。その群れに混じって情報を聞き出して欲しいと命令しました。あとは、群れを待つだけです。
夕方になりました。大群が空を飛んで行きます。複製体の《借金鳥》は大空高く飛び、群れに合流します。捕獲領域外付近で群れから離脱して帰ってきました。
《借金鳥》は、《フィオレ》に話しかけます。
「ねえ、《シュカ》。光る枝を持ってる鳥、見つかったそうよ。でも、光るものと交換じゃないとダメみたい」
「見つかったのですか! まあ、タダではないようですね……光るものですか……」
光るもの……お金、金属……前回《サファイア》を罠にハメたときに使った光物があったような気がしました。それを使ってみましょう。たしか、あれは……ボウガンの矢じりでした。
とりあえず、《借金鳥》にその矢じりを持たせ、帰りの群れに合流させることにします。
帰りの《借金鳥》の群れが飛んできました。【複製】の《借金鳥》は、矢じりをくわえて上昇します。
『世界樹の接ぎ木』を持ち帰れるとよいのですが……。
…………。
しばらくして、《借金鳥》が、何かを首にぶら下げて戻ってきました。
「《シュカ》、戻ってきたよ」
戻ってきた《借金鳥》は、《フィオレ》と話をしています。
「『綺麗な矢じりをありがとう。こんなのでよければ、持って行っていいよ』と、相手方の《借金鳥》さんが言ってたそうよ」
「そうですか、よくやりましたね」
私は、この優秀な《借金鳥》をねぎらいました。これで、アズールさんからプレゼントをもらえそうです。いったい何をプレゼントしてもらえるのか、とても楽しみです。
蔓を伸ばして『世界樹の接ぎ木』を《借金鳥》から受け取ります。
突然、接ぎ木の入った筒のフタが外れ、中身が落ちました。その接ぎ木は綺麗なエメラルドグリーンの輝きを放っていました。
「これが、接ぎ木ですか……美しいですね」
私は、落とした接ぎ木を拾い上げようと蔓を伸ばしました。すると、触れた瞬間、接ぎ木は激しい光を放ちました。
「な、なんですか……これは……!」
《借金鳥》は森に点在しますが、全て狩るのは時間がかかりそうです。何かよい方法はないかと、私は試行錯誤を繰り返します。
私は、《借金鳥》と《マリー》を【複製】して、会話をさせて観察してみました。
「私、マリーだよー。鳥さんは?」
「タワシマリー、ワタシマリー」
「タワシじゃないよ! マリーだよ!」
「マリジャナタワシー、マリジャナタワシー」
…………知能は高いようですが……これでは時間がかかりそうです。
「ねえ、何してるのー」
パタパタと、妖精が飛んできます。《フィオレ》でした。私が《マリー》で話しかけます。
「《借金鳥》の観察です」
「ほっほー。どれどれ?」
《フィオレ》は、《借金鳥》の顔を覗き込みます。《借金鳥》は《フィオレ》の目をつつきました。
「目、目がああぁぁ! んぎゃああぁぁ」
目を抑えて、とても苦しそうに飛んでいました。どうやら目を潰されたようです。その後、私の口の中に吸い込まれるように入ってきます。
……パクリ。
食べました。でも、すぐお腹をすり抜けて出てきます。
「わーびっくりしたー。目が一瞬見えなくなったよ……」
目をつつかれて潰されたら、見えなくなるのは当然だと思うのですが……。それよりも、私の体をすり抜けたら潰された目が治るなんて…………どんな効果でそうなっているのでしょうか……謎です……。
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。すごく痛かったけど~。で、何の観察なの?」
「言葉がわかるかどうか、観察していたのですが……」
「んー。この鳥の言葉は、モノマネだよ」
「モノマネ……ですか?」
「普通の会話は、こんな感じかな……カ~カッ……カカカカッ……カーカーカーカカカカッカッカーッ」
すると、《借金鳥》も、大きく口を開けて同じような声をあげました。
「カ~カッ……カ~カカカカカカカカカカカカカッカッカカーッカカカ」
まるで、金属音のような音です。
「今ね、『こんにちは! 今日は儲かってますか?』って聞いたの。そしたらさ、『ああ? 見りゃーわかんだろぉてめえ何様だぁ? 食うぞゴルァ』って言ってたの」
「分かるのですか?」
「少しだけなら」
これは驚きです。まさか、鳥の言葉がわかるとは思いもよりませんでした。妖精……恐るべしです。ですが……これは使えます。
「じゃあ《フィオレ》さん。もしよければ、通訳をお願いしてもいいでしょうか」
「うん、かまわないよー」
「そうですか、ありがとうございます」
「そのかわり、蜜ちょうだいね」
「構いませんよ」
そういえば、よく《借金鳥》がこの森の上空を飛ぶのを目撃します。その群れに混じって情報を聞き出して欲しいと命令しました。あとは、群れを待つだけです。
夕方になりました。大群が空を飛んで行きます。複製体の《借金鳥》は大空高く飛び、群れに合流します。捕獲領域外付近で群れから離脱して帰ってきました。
《借金鳥》は、《フィオレ》に話しかけます。
「ねえ、《シュカ》。光る枝を持ってる鳥、見つかったそうよ。でも、光るものと交換じゃないとダメみたい」
「見つかったのですか! まあ、タダではないようですね……光るものですか……」
光るもの……お金、金属……前回《サファイア》を罠にハメたときに使った光物があったような気がしました。それを使ってみましょう。たしか、あれは……ボウガンの矢じりでした。
とりあえず、《借金鳥》にその矢じりを持たせ、帰りの群れに合流させることにします。
帰りの《借金鳥》の群れが飛んできました。【複製】の《借金鳥》は、矢じりをくわえて上昇します。
『世界樹の接ぎ木』を持ち帰れるとよいのですが……。
…………。
しばらくして、《借金鳥》が、何かを首にぶら下げて戻ってきました。
「《シュカ》、戻ってきたよ」
戻ってきた《借金鳥》は、《フィオレ》と話をしています。
「『綺麗な矢じりをありがとう。こんなのでよければ、持って行っていいよ』と、相手方の《借金鳥》さんが言ってたそうよ」
「そうですか、よくやりましたね」
私は、この優秀な《借金鳥》をねぎらいました。これで、アズールさんからプレゼントをもらえそうです。いったい何をプレゼントしてもらえるのか、とても楽しみです。
蔓を伸ばして『世界樹の接ぎ木』を《借金鳥》から受け取ります。
突然、接ぎ木の入った筒のフタが外れ、中身が落ちました。その接ぎ木は綺麗なエメラルドグリーンの輝きを放っていました。
「これが、接ぎ木ですか……美しいですね」
私は、落とした接ぎ木を拾い上げようと蔓を伸ばしました。すると、触れた瞬間、接ぎ木は激しい光を放ちました。
「な、なんですか……これは……!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる