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人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~
三人の男
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森に入ってくる人間が、少なくなってきました。
もしやと思い、北東の橋の所へ出向いてみました。すると、橋の向こう岸に、また立札が立ててありました。
”
町の皆様へ
森の中はビッグベアーが出て大変危険です
許可なく立ち入らないでください
許可なく立ち入る場合は自己責任とします
冒険者ギルド ギルド統括責任者 アレス・シュタイン
”
文章が追加されていました。それと、『自己責任』という言葉が使われています。それなのに、森に入ってこないということは、この言葉にはあまり意味がなかった。と、いうことになるのでしょうか……残念です。
《魔法使い》を【複製】し、立札を焼きました。
誰かが近づいてきます。私はそっと身を隠しました。
太った男たちが三人ほど、橋を渡ってきました。
一人は、頭が禿げています。もう一人は立派な髭があります。少し小さめの男は額に傷がありました。
「《ワイロスキー》兄貴! 本当にあるんスかね……『エリクサーハーブ』」
傷の男が声を上げました。
「あくまで噂だ。もし、見つかったら俺がこの森を買い取ることにする」
髭の男は、自信ありげに話します。
「いい考えです。まあ、ギャンブルするよりはましですね」
禿げの男は、傷の男を冷ややかな目で見ます。
「《ミツユスキー》! まるで俺のせいって言ってるような口ぶりっスね!」
「当然ですよ……《フセイスキー》。いくら損したと思ってるんですか」
三人は森へと入っていきます。
この人間たちの服装……丈夫そうな服に登山靴。そしてリュックを装備しています。この三人は、山を知っている人間たちのようです。
《シュカ》(HP6500/6500:TP3200/3250)
《ワイロスキー》(HP320/320)
《ミツユスキー》(HP300/300)
《フセイスキー》(HP280/280)
HPを見ると、通常の色で表示されています。レベルが低ければ、最大値でも黄色ゲージなのですが、この人間たちは、少しレベルが高い……そういうことなのでしょう。
ひとまず、捕獲開始です。脂がのって、とてもおいしそうです。
私は、【樹液】を三人の進行方向に設置します。ひっかかったら《魔法使い》の魔法で眠らせて一人づつ食べましょう。
「おい、止まれ!」
「なんスか? 兄貴」
「これは、なんかありますね」
三人は動きを止めました。禿げの男は、リュックから丸い玉を取り出しました。そして、それを地面に叩きつけます。
「『スキルズアイテム』【ディスカボール】!」
マップ上で、彼を中心に50メートルほどの波紋が広がります。そして、私の仕掛けた【樹液】がキラキラと光り始めました。
「ああ……罠ですね。この森、何かありそうです」
「ってことは、『エリクサーハーブ』があるってことだな。おそらく、これは侵入者よけの罠ってところか」
「いいっすね、いいっすねー!」
「バカ、浮かれんじゃねえ。それだけここはヤバいってことだ。気ィ抜くなよ」
「ういっス」
「とりあえず、『エリクサーハーブ』があることを確かめねえとな」
「もちろんですよ」
罠を知覚されたのでしょうか……警戒されてしまいました。彼らは、私の仕掛けた罠を全て避けていきました。
私は、少し離れて後を追います。ひとまず、小さくなって植木鉢に入り、魔法使いに持たせます。
先程、髭の男は、罠を張ったときに声をあげました。その後に禿げの男がアイテムを使っています。それで罠を見破られました。
気になるのは髭の男の能力です。罠があることを知覚したのか、それとも、罠をセットした時の周囲の変化を感じたのか……どちらにしろ、警戒する必要があるようです。
────まずは、相手の能力を見極めなければ…………。
もしやと思い、北東の橋の所へ出向いてみました。すると、橋の向こう岸に、また立札が立ててありました。
”
町の皆様へ
森の中はビッグベアーが出て大変危険です
許可なく立ち入らないでください
許可なく立ち入る場合は自己責任とします
冒険者ギルド ギルド統括責任者 アレス・シュタイン
”
文章が追加されていました。それと、『自己責任』という言葉が使われています。それなのに、森に入ってこないということは、この言葉にはあまり意味がなかった。と、いうことになるのでしょうか……残念です。
《魔法使い》を【複製】し、立札を焼きました。
誰かが近づいてきます。私はそっと身を隠しました。
太った男たちが三人ほど、橋を渡ってきました。
一人は、頭が禿げています。もう一人は立派な髭があります。少し小さめの男は額に傷がありました。
「《ワイロスキー》兄貴! 本当にあるんスかね……『エリクサーハーブ』」
傷の男が声を上げました。
「あくまで噂だ。もし、見つかったら俺がこの森を買い取ることにする」
髭の男は、自信ありげに話します。
「いい考えです。まあ、ギャンブルするよりはましですね」
禿げの男は、傷の男を冷ややかな目で見ます。
「《ミツユスキー》! まるで俺のせいって言ってるような口ぶりっスね!」
「当然ですよ……《フセイスキー》。いくら損したと思ってるんですか」
三人は森へと入っていきます。
この人間たちの服装……丈夫そうな服に登山靴。そしてリュックを装備しています。この三人は、山を知っている人間たちのようです。
《シュカ》(HP6500/6500:TP3200/3250)
《ワイロスキー》(HP320/320)
《ミツユスキー》(HP300/300)
《フセイスキー》(HP280/280)
HPを見ると、通常の色で表示されています。レベルが低ければ、最大値でも黄色ゲージなのですが、この人間たちは、少しレベルが高い……そういうことなのでしょう。
ひとまず、捕獲開始です。脂がのって、とてもおいしそうです。
私は、【樹液】を三人の進行方向に設置します。ひっかかったら《魔法使い》の魔法で眠らせて一人づつ食べましょう。
「おい、止まれ!」
「なんスか? 兄貴」
「これは、なんかありますね」
三人は動きを止めました。禿げの男は、リュックから丸い玉を取り出しました。そして、それを地面に叩きつけます。
「『スキルズアイテム』【ディスカボール】!」
マップ上で、彼を中心に50メートルほどの波紋が広がります。そして、私の仕掛けた【樹液】がキラキラと光り始めました。
「ああ……罠ですね。この森、何かありそうです」
「ってことは、『エリクサーハーブ』があるってことだな。おそらく、これは侵入者よけの罠ってところか」
「いいっすね、いいっすねー!」
「バカ、浮かれんじゃねえ。それだけここはヤバいってことだ。気ィ抜くなよ」
「ういっス」
「とりあえず、『エリクサーハーブ』があることを確かめねえとな」
「もちろんですよ」
罠を知覚されたのでしょうか……警戒されてしまいました。彼らは、私の仕掛けた罠を全て避けていきました。
私は、少し離れて後を追います。ひとまず、小さくなって植木鉢に入り、魔法使いに持たせます。
先程、髭の男は、罠を張ったときに声をあげました。その後に禿げの男がアイテムを使っています。それで罠を見破られました。
気になるのは髭の男の能力です。罠があることを知覚したのか、それとも、罠をセットした時の周囲の変化を感じたのか……どちらにしろ、警戒する必要があるようです。
────まずは、相手の能力を見極めなければ…………。
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