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1章 どうやら転生したようだが
10話 隣の領地も1歩から
しおりを挟む待つことしばし。
村長さんが結構大きな背負い袋を持ってイナミさんとやってきた。
「袋に小麦粉と何種類かの乾燥野菜を入れてある。結構重いが大丈夫かの?」
16歳のボンキュッボンの美少女だがグレイブ振り回す体力も腕力もあります。村から離れればインベントリに入れるしね。
「大丈夫です、こう見えても冒険者になろうと鍛えていますから」
「エルさん、コレを。あまり日持ちがしませんので早めに使ってください」
イナミさんが差し出したのは小さな壺。蓋を開けると茶色い粘土のような物が、もしやコレは生イースト!これがあればナンもどきからふっくらパンにレベルアップできるではないか。
「ありがとうございます、少ないのですが代金がわりに」
マジックバックから角兎の毛皮と魔石(インベントリにあった小さい魔石も足してある)を渡す。小さな農村だから余裕はあまりないと思う、領主の娘として領民に負担はかけられないのだよ。村長とイナミさん二人と多少押し合いながらも受け取ってもらった。
ガルフさんが門を開けてくれたので背負い袋を持って出る。最後に三人に別れを言って歩き出すと静かに門がしまった。いつかレミーちゃんの元気な姿がみたいな。身分証手に入れたらお土産持って来ようかな。じゃあ次目指しますか。
塔で1週間ボッチで過ごしたせいか、久しぶりの人間(イナミさん)に思わぬ肩入れをしてしまった衣瑠であった。
◇◇◇◇◇
道中《エリアサーチ》で獲物を探しつつ移動する。アオ村を出たのは昼をとっくに回っていたが日暮れまで頑張って進んだ。
獲物:角兎3匹、猪1匹、角豚2匹、食べれる野草、山菜、各種薬草、各種茸類。
何気に豊作だ、この辺りの土地は肥えているようで、季節も春というのがよかったのだろう。
狩りながらなので大して進めなかった。明日はもう少し進もう。では早めに夜営準備しますか。
街道脇の森の中で夜営に良さげな場所をさがす。今日は《風結界》の他、《土結界》で高さ2メートルの土壁も作って中に一人用テントを張った。インベントリにあったテントも魔道具です。魔力を流すと形状記憶よろしく勝手に広がる。
ついでに認識阻害と気配消去の魔法もかけておくか、ひとり旅で見張りたてないからな。
さて、イナミさんに貰った生イースト使ってパンをこねる。発酵に時間がかかるのでマジックバックバックに入れて明日の朝焼こう。生イーストはインベントリに入れると腐らないが増えない。悩みどころだ。《氷作成》で作った氷の箱に布で包んで今晩は入れておこう。獲物は全部解体して角豚とキノコと山菜使ってシチューを作る。ミルクがないのがさみしい。残りのナンもどきで夕食をすます。本日も美味しゅうございました。
流石にお風呂は無理だ、何かいい魔法ないかな。光魔法の《浄化》がある。通常は対アンデットに使う魔法だが、いつか読んだ転生系のネット小説で《浄化》で綺麗になったと言うのがあったので試しに使ってみよう。
「《浄化》」
白く淡い光が身体を包み込む、なんだか暖かくって気持ちがいい。あ、終わった、だいたい3秒くらいかな、見回すと服の汚れがなくなっている。身体も微妙にさっぱりした感じがする、コレは成功ではないだろうか。よし、お風呂の気持ちよさとは違うが野宿でコレはいい方でしょう。食器系もコレ使えるのかな?でも洗い物に《浄化》まで使うのはちょっと気がひける。まあ、水魔法でできるし、寒くなったらお風呂の時みたいに水と火の合成魔法の《温湯》で洗えばいい。さあ寝ましょう。
朝です。あた~らし~い~あ~さがきま~した、きぼ~うのあ~さ~がきた~よ~♫
顔を洗ったらパンを焼こう。丸く伸ばしてフライパンへ、柔らかいナンもどき(やや厚め)を焼き上がり次第インベントリへ、ホカホカで保存。魔道オーブンとかあったらパンを焼けるのにな。大きな街に行ったらさがしてみるか、流石にインベントリには無かった。角豚のお肉をスライスして塩胡椒で焼く、野草と一緒に柔らかナンもどきに挟んで昼用のサンドイッチにする。
朝食は昨日のスープの残りと柔らかナンもどきに角豚炒めです。うまうま、合掌。
では片付けのち出発、今日も狩りながら参りましょう。土結界は忘れずつぶします。
今日の獲物:角兎5匹、角鹿1匹、角鼠3匹、しかし角鼠は食べる気しないので魔石だけとって後は森の栄養。食べれる野草、山菜、各種薬草、各種茸類。
昨日から《エリアサーチ》使いっぱなしの所為か熟練度が上がり検索範囲が広がった。ヨシヨシ。
では今日も夜営準備(以下略
う~ん、もう朝か、2日目にしてテント暮らしに慣れて来たな。各種魔道具と、インベントリのおかげでかなり快適生活ですが何か?
ちょっとゆっくりし過ぎか?ほとんど距離稼げてない。ある程度肉ゲットしたのでスピードアップしよう。通常徒歩だと隣のエイデ領まで5日、さらにそこから隣国ウェイシア王国まで馬車を使ったとして10日ほどかかる。
冒険者登録するなら隣国まで行ってからの方がいいだろう。国内では偽名を使っていても見つかる可能性が高い。パパン優秀だし。
『旅に出ます、探さないでください』って置き手紙した………した?………あれ?したっけ?書こうとして後でって思って………
ヤバい、忘れたよ、置き手紙。しかし今更戻るのも邪魔臭い。どうしよう、でも塔に幽閉して放ったらかしにされたんだから逃げたって仕方ないって思ってくれるよね。うん、ダイジョーブ、ダイジョーブ(棒読み)
さて、移動速度を上げる方法はいくつかあるが、ここは自力より他力、とゆうことで。
【召喚魔法】行ってみよう!!
学院で、と言うより乙女ゲームの中で【召喚獣バトル】がある。ミニダンジョンRPGゲームの中で倒した魔獣と契約し召喚獣とする。契約した召喚獣は普段どこでいるのか知らないが召喚するとやってきて、相手の召喚獣とたたかうのだ。どこぞのポケ◯ンバトルのようだ。
エレーニアちゃんも何匹か契約しております。その中で移動に最適な魔獣さんをお呼びしよう。
「君に決めたっ!!《魔獣召喚》!」
君に決めたって呪文はないw言ってみたかっただけだから。
〈なんちゃってマップ〉
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2016.11.4歌の部分ご指摘いただきちょっと変更しました。コレで大丈夫かな?
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