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2章 冒険者になろう
8話 ようやく冒険者になりました
しおりを挟むC級冒険者の『風の牙』と名乗る4人の冒険者チームがそこにいた。
リーダーはバスタードソードを持った戦士の男性。双剣の男性はレンジャー。あとは弓士の女性と魔術士の女性。バランスのいいチームだね。男女比2:2か、誰と誰がカップルかな?いや、まさかのレンジャー受けの戦士攻?フッ。腐った想像してしまった。
「魔術士は1人か、じゃ、そこの娘はアイラに任せる。弓持ってる子はカナン頼むわ。ショートソードの坊主はゲッツな、あとは俺んとこ、1人槍使いか?」
私の背負ってるグレイブを見て戦士のルードさんがどうすっかな、とひとりごちる。
「剣も使いますので剣でお願いします。」
「おう、じゃあ、そこの木剣使って一人づつ俺に打ち込んでこい」
そんな感じで始まった。何度か打ち合いルードさんがアドバイスをくれる。そして打ち合う。そんな感じで少年二人とハーレムチームの青年と順に済み最後が私の番になる。
「お願いします」
さりげなくインベントリから木剣を出しておいた。練習用に用意された剣はブロードソードタイプとロングソードタイプだったので細身の剣が無かったから。挨拶したあと剣を正面に構え空いた手を後ろ腰に添える。ルードさんは適当に正面に剣を構えているように見える。隙がありそうでない。誘ってるっぽいな、こちらからいかないといけないのか、仕方ない。
「いきます、はっ!」
気合いとともに真っすぐ踏み出し木剣を突き出す。振り払われるのは眼に見えてるのでそのまま突っ込むように見せかけフェイント。剣を引いてルードさんの手を狙い再度突き出す。だが読まれていたようで、ルードさんは剣を下げ刃で受けとめた。重さのあるバスタードソードに木剣は軽く弾かれる。数度繰り返し突き出すが全て払われ最後は大きく左に弾かれた。木剣を弾かれた勢いのままくるりと身を回し右下から切り上げる。しかしこれも軽く躱されてしまった。その後も悉く躱し、弾かれ、避けられた。C級は伊達じゃない、うん。
「オーケーお嬢ちゃん。どこかで正式に習ってたのか筋はいい。残念なのは剣が軽いってことか。刺突武器に重さは求められねえし。スピードがあるから手数を増やすといい。攻撃がマンネリ化しない様心がけな」
ルードさんはニカっと笑いアドバイスをくれた。私は乱れた息を整えながら礼をする。
「ありがとうございました」
ふと周りが静かなのに気がつく、周りの新人君たちがぽかんと口を開けこっちを見ている。何だろう?そこにルードさんが声をかけた。
「まあ、何事も練習あるのみ、実践は鍛錬をどれだけこなしたかが影響する。怠けりゃ命に関わるってこと忘れんな」
「「「「はい、ありがとうございました」」」」
こんな感じで初心者講習?は終わりランダさんがギルドカードを持って現れた。
「これであんた達は今日から『冒険者』だ。Gクラスの見習いだが今後の活躍を期待してる。命を粗末にするんじゃないよ。頑張って稼ぎな」
叱咤激励とカードを貰った。
うふふ、白いギルドカード。まだGクラスの見習いだけど今日から冒険者。自己紹介の時は『冒険者のエルと言います』と言うのだ。ギルドカードを掲げてクルクル回る……脳内イメージで。
実際にやったら変な目で見られるじゃん。
では早速依頼を受け…るんじゃなく宿に帰ってステータス確認をしませう。
◇◇◇◇◇
「ルード達もお疲れさん」
「ああ、ランダ、お疲れ。なあ、なんか今回毛色の違うお嬢ちゃんが一人混じってねえか?」
練習用の剣を木箱に戻しながらルードが言う。それを聞いたゲッツも
「最後の娘だろう?隙のない剣筋で、それに刺突武器…腰に差してたのはブロードソードだろうが多分エストックやレイピアを使ってるんだろうな」
初心者冒険者の前衛であれば一撃に威力のある剣を好むものが多い。とりあえず振り回して当たれば…と言うものだ。非力な女で前衛となれば(非力じゃない女性もいる)ショートソードやロングソードなどが多く選ばれる。
刺突武器を好んで使うのは貴族子息令嬢に多く見られ、護身ようか儀礼用として使う者が多いのだ。突進してくる魔獣に刺突武器は不向きとされている。
「だから槍を背負ってたんじゃない?それも珍しいけど。物腰もそこはかとなく優雅だしまさか貴族のお嬢様かい?」
カナンが会話に加わる。爵位はあっても領地のない法衣貴族の次男三男などが家督をつぐ必要が無く、冒険者になる事はよくあるが、貴族令嬢が冒険者になると言うのは聞いたことがない。
「ま、他人の事情を詮索しないってのも冒険者のお約束だ、さあぼちぼち次がくるんじゃねえか」
『風の牙』は次の新人を迎える準備を始めた。
◇◇◇◇◇
宿に帰ってギルドカードと用紙を眺める。
エレーニアは自分の所持ジョブを知っていた(エレーニア記憶検索)ただ単に衣瑠が知らなかっただけで。今まで気にして無かったから。ただ加護に関してはエレーニアも知らなかった。本当にいつ授かったんだろうね?
さて裏表示だがスキルは通常隠すモノだ。チームやクランでは連携を図るため教えあうことがあるが普通は教えない。いくつかジョブを載せるのがいいかな。
その前に『自分鑑定』をやってみる。
エレーニア=アリア=ディヴァン、16歳
所有職業
貴族令嬢・王妃(仮)・剣士・騎士・拳士・戦士・槍士・弓士・狩人・シーフ・レンジャー・獣使い・召喚師・魔術師・魔導師・薬師・魔法薬師・治療師・錬金術師・魔導技師・付与術師・鑑定師・釣り師・料理人・お針子・機織師・細工師・行商人
魔法属性
光・風・火・水・土・雷・闇・回復・空間・炎・氷・木・重力・時
んー、鑑定レベルが低いからかレベルまでは表示されない様だ。HPやパラメータも、数値化というか星化?するには能力が足りないのかな。
スキルも表示されてる。あれ、加護がなんか変な…
加護
@\>%€=#
>£$?€=#
+¢\€=#
バグってる?これも鑑定レベル低いせいか?鑑定師のレベル上がったら見れる様になるかな?
しかしほんとにどうなってるのかな。前からあったのか。
この世界は多神教でそのうちの一柱を信仰する国もあるがオルフェリアは多神教だ。エレーニアは月一くらいは神殿へはお祈りにいってたけどそれくらいで加護はつかないだろう。加護にどんな効果があるのかわからないけどおいおい調べてみよう。
一応表示するのはジョブから
剣士・槍士・狩人・獣使い・召喚師・魔術師・薬師・魔法薬師・釣り師・料理人・行商人
魔法属性は
光・風・火・水・土
と言う感じにした。ジョブは多いけどレイディ連れてるから獣使い系いるのよね。
さあ、明日は初依頼受注だ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次話明日更新予定です。
誤字修正FじゃなくてGクラスでした。
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