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6章 女神祭に行こう
35話 2度目の祭り最終日
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2017.09.05【編集】
35話と35.5話合体しました。ページ数減ってますのでご注意ください。
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翌日の祭りは宿のベランダからおとなしく眺めていました。
昨日はウリュ君とコカトリスの肉冠(トサカ)と肉垂を切り落としゴリゴリ潰して……まあ薬にするまで何段階も工程があるんですが、そこの説明はいいでしょう。
無事【石化解除ポーション】完成したのですが、薬を小分けする小瓶がないのでどこか他の街で購入するまでツボでインベントリに収納です。インベントリ劣化しないから助かります。初級ヒールポーションの50倍くらいのお値段で売れるんですがまあお金はそこそこあるんで、小瓶を購入したらアレクス君とウリュ君のポーションセットに仲間入りです。
アレクス君は結構頑張った。
「ムムム、むぅ…」
と、唸りながら頑張ってた。最初の頃の《魔力感知》の練習思い出すわ。
これから毎日朝と夜に《魔力操作》の訓練をすることと、常に《魔力纏い》をすることで魔力総量をあげる。
《身体強化》常に発動するといい魔力総量上げになるんだけどアレクス君はまだ微妙なコントロールができないからドアを開けようとして壊したりしそうなので、却下。
ん?こっち見た?気のせいか。
今ちょうど宿の前の大通りを山車が通過していきます。皇王様がベールをつけて一番上段に座っていました。
山車の一番上って高さ的に2階なのでよく見えるんですがベール越しなのでよくわからない。
まあ、見たからなんだってことだけど。
アイドルのコンサートでステージから視線が向くと『今私と眼があったわ』『私に手を振ってくれた』とか言う痛いファンみたいでやだ。うん、こっち見てない、気のせい気のせい。
ウリュ君がなぜか山車の一番上を睨みつけている。
背後から両頬をむにゅっとつまんで見た。や、やわやわです。
「ナニ、ちゅるんでちゅか」
むにむにむに…
「お、オネーひゃん?」
「そんな怖い顔しない。ウリュ君は笑顔が似合うの」
「うう…、わかりまひたかや、ほっへはにゃひてくだひゃい」
「そう(もっと触ってたいけど)お昼まで時間があるし一緒にお菓子でも作る?」
「うん」
「オレも!」
アレクス君も手をあげる。
「じゃあ、部屋に戻って……ロッテ嬢?」
「わたくしも、お菓子を作るところが見たいですわ。
いえ、見るだけじゃなく
そう、お手伝い
お手伝いがしたいんですの、エルさん」
わかりました。食べたいんですねロッテ嬢。
「すみません、エルさん。差し支えなければこちらで作ってもらってもよろしいでしょうか」
トーナさんがそういいながら頭を下げてきた。
ではクレープなど作って見ましょうか。フルーツとか自分で乗せて巻いてってできるから。
あれ?それじゃあ作り置きじゃなくてその場で食べることになるか?
私がクレープの生地を作っている間に、ロッテ嬢にはトーナさん監修の元、フルーツのカットをお願いした。
苺にブルーベリー、桃にオレンジにマンゴー。エオカには四季ダンジョン産のフルーツがいっぱい売られていたのでインベントリに買い置きしてあったのだ。
ロッテ嬢はボールでじゃぶじゃぶ水洗いをしたのち、ヘタをとったり皮をむいたりしている。
まあ、時々つまみ食いするのは大目に見ましょう。
アレクス君にはクリームを泡だててもらう。《魔力操作》で身体に魔力を循環させつつかき混ぜるように指示しました。
ウリュ君はボールを支える係。最近氷魔法も使えそうな感じなのでボールをもう一回り大きい水を入れたボールに重ね、その水の温度を下げ氷を作るように、間違ってもクリーム凍らせないように。
食と勉強を兼ねた、これぞ食育!え?違う?まあいいの、別に。
では私は魔導コンロを取り出しクレープ生地を焼いていく。バターをフライパンに載せるとジュワッと溶けて香りが広がる。
クレープ生地は片面焼きでいいでしょう。両面焼く人もいるのかな。
生地を流し込み、おたまの底で広げていくと綺麗に薄焼きのクレープ生地が出来上がる。ついでに肉や野菜のクレープも作れるよう大目に焼き上げるかな。
クレープ生地の焼きをトーナさんと交代しクレープの包みをそれぞれ自分たちでやってもらう。
インベントリから紙束を出す。A4くらいの紙は実は手紙用の上質なものでクレープの包み紙にはもったいないけど他に良さそうなものがなかった。
ホイップしたクリームは絞り出し袋(何かの胃袋とかで作られている)にセット済み。
紙の上に生地を広げ真ん中から上の45度くらいの三角形に好みのフルーツを並べる。
「……ロッテ嬢、載せすぎです。それじゃあ溢れますよ」
生地の上にこんもり積み上げられるフルーツ。
「だって、どのフルーツも美味しそうですもの。
せっかくたくさん種類がありますのに
全部味わって見たいと思いませんか
思いますわよね」
そうアレクス君を見ると、ここにもご同類がいた。
「何も一枚に全部載せなくとも、分ければいいじゃないですか」
はっと息をのむロッテ嬢とアレクス君。
「「二つ作っても」よろしくて?」いいの?」
好きなだけ作りなさいな。ただし、一度に食べていいとは言ってませんよ、言ってませんからね。
そして出来上がった数々のクレープ。案の定3時のお茶まで待てるはずもなく、昼食の一品になりました。
ウィルさんたちにはレタスやキュウリと甘辛く味付けした角牛の薄切り肉を巻いたものを用意しましたが、当然肉スキーはそれも食べましたよ。
肉スキー、二人と一匹に増えました。
そしてなぜか3時のお茶の時間もクレープでした。
おかしいな、生地30枚くらい焼いたのに残ってない。
マジェスティハニーゼリーとかジャムとか出さなくてよかったよ。
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そろそろ出発?
同時進行で書いてると、どちらかの筆が進むともう片方の進みがかなり悪くなるのは仕方ないことなんでしょうかね?
35話と35.5話合体しました。ページ数減ってますのでご注意ください。
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翌日の祭りは宿のベランダからおとなしく眺めていました。
昨日はウリュ君とコカトリスの肉冠(トサカ)と肉垂を切り落としゴリゴリ潰して……まあ薬にするまで何段階も工程があるんですが、そこの説明はいいでしょう。
無事【石化解除ポーション】完成したのですが、薬を小分けする小瓶がないのでどこか他の街で購入するまでツボでインベントリに収納です。インベントリ劣化しないから助かります。初級ヒールポーションの50倍くらいのお値段で売れるんですがまあお金はそこそこあるんで、小瓶を購入したらアレクス君とウリュ君のポーションセットに仲間入りです。
アレクス君は結構頑張った。
「ムムム、むぅ…」
と、唸りながら頑張ってた。最初の頃の《魔力感知》の練習思い出すわ。
これから毎日朝と夜に《魔力操作》の訓練をすることと、常に《魔力纏い》をすることで魔力総量をあげる。
《身体強化》常に発動するといい魔力総量上げになるんだけどアレクス君はまだ微妙なコントロールができないからドアを開けようとして壊したりしそうなので、却下。
ん?こっち見た?気のせいか。
今ちょうど宿の前の大通りを山車が通過していきます。皇王様がベールをつけて一番上段に座っていました。
山車の一番上って高さ的に2階なのでよく見えるんですがベール越しなのでよくわからない。
まあ、見たからなんだってことだけど。
アイドルのコンサートでステージから視線が向くと『今私と眼があったわ』『私に手を振ってくれた』とか言う痛いファンみたいでやだ。うん、こっち見てない、気のせい気のせい。
ウリュ君がなぜか山車の一番上を睨みつけている。
背後から両頬をむにゅっとつまんで見た。や、やわやわです。
「ナニ、ちゅるんでちゅか」
むにむにむに…
「お、オネーひゃん?」
「そんな怖い顔しない。ウリュ君は笑顔が似合うの」
「うう…、わかりまひたかや、ほっへはにゃひてくだひゃい」
「そう(もっと触ってたいけど)お昼まで時間があるし一緒にお菓子でも作る?」
「うん」
「オレも!」
アレクス君も手をあげる。
「じゃあ、部屋に戻って……ロッテ嬢?」
「わたくしも、お菓子を作るところが見たいですわ。
いえ、見るだけじゃなく
そう、お手伝い
お手伝いがしたいんですの、エルさん」
わかりました。食べたいんですねロッテ嬢。
「すみません、エルさん。差し支えなければこちらで作ってもらってもよろしいでしょうか」
トーナさんがそういいながら頭を下げてきた。
ではクレープなど作って見ましょうか。フルーツとか自分で乗せて巻いてってできるから。
あれ?それじゃあ作り置きじゃなくてその場で食べることになるか?
私がクレープの生地を作っている間に、ロッテ嬢にはトーナさん監修の元、フルーツのカットをお願いした。
苺にブルーベリー、桃にオレンジにマンゴー。エオカには四季ダンジョン産のフルーツがいっぱい売られていたのでインベントリに買い置きしてあったのだ。
ロッテ嬢はボールでじゃぶじゃぶ水洗いをしたのち、ヘタをとったり皮をむいたりしている。
まあ、時々つまみ食いするのは大目に見ましょう。
アレクス君にはクリームを泡だててもらう。《魔力操作》で身体に魔力を循環させつつかき混ぜるように指示しました。
ウリュ君はボールを支える係。最近氷魔法も使えそうな感じなのでボールをもう一回り大きい水を入れたボールに重ね、その水の温度を下げ氷を作るように、間違ってもクリーム凍らせないように。
食と勉強を兼ねた、これぞ食育!え?違う?まあいいの、別に。
では私は魔導コンロを取り出しクレープ生地を焼いていく。バターをフライパンに載せるとジュワッと溶けて香りが広がる。
クレープ生地は片面焼きでいいでしょう。両面焼く人もいるのかな。
生地を流し込み、おたまの底で広げていくと綺麗に薄焼きのクレープ生地が出来上がる。ついでに肉や野菜のクレープも作れるよう大目に焼き上げるかな。
クレープ生地の焼きをトーナさんと交代しクレープの包みをそれぞれ自分たちでやってもらう。
インベントリから紙束を出す。A4くらいの紙は実は手紙用の上質なものでクレープの包み紙にはもったいないけど他に良さそうなものがなかった。
ホイップしたクリームは絞り出し袋(何かの胃袋とかで作られている)にセット済み。
紙の上に生地を広げ真ん中から上の45度くらいの三角形に好みのフルーツを並べる。
「……ロッテ嬢、載せすぎです。それじゃあ溢れますよ」
生地の上にこんもり積み上げられるフルーツ。
「だって、どのフルーツも美味しそうですもの。
せっかくたくさん種類がありますのに
全部味わって見たいと思いませんか
思いますわよね」
そうアレクス君を見ると、ここにもご同類がいた。
「何も一枚に全部載せなくとも、分ければいいじゃないですか」
はっと息をのむロッテ嬢とアレクス君。
「「二つ作っても」よろしくて?」いいの?」
好きなだけ作りなさいな。ただし、一度に食べていいとは言ってませんよ、言ってませんからね。
そして出来上がった数々のクレープ。案の定3時のお茶まで待てるはずもなく、昼食の一品になりました。
ウィルさんたちにはレタスやキュウリと甘辛く味付けした角牛の薄切り肉を巻いたものを用意しましたが、当然肉スキーはそれも食べましたよ。
肉スキー、二人と一匹に増えました。
そしてなぜか3時のお茶の時間もクレープでした。
おかしいな、生地30枚くらい焼いたのに残ってない。
マジェスティハニーゼリーとかジャムとか出さなくてよかったよ。
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そろそろ出発?
同時進行で書いてると、どちらかの筆が進むともう片方の進みがかなり悪くなるのは仕方ないことなんでしょうかね?
応援ありがとうございます!
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