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7章
1話 依頼達成を報告しました
しおりを挟む──イラナイ
──フヨウヒンダ
──ダレモ
──ダレモオマエヲヒツヨウトシナイ
そんなことない、そんなことないもの
──ミヨ、スデニオマエノカワリハイル
オマエノバショナドナイ
オマエノカエリヲマツモノナドイナイ
違う!かあ様も、とう様も、ねえ様もきっと待って……
──フヨウヒン、イラナイムスメ
「違うっ…」
ガバリと飛び起きる。昨日買ったばかりの新しい掛布がベッドからズレ落ちそうになり思わず引っ張った。
「ん、オネーちゃん?」
隣でウリュ君が目を薄く開ける。アレクス君はベッドの横に置いたいつものマットレスで、ミニアを抱きしめスヤスヤ寝息をたてていた。
ミニアは顔を上げチラリとこちらを見たがまた目を閉じた。
叫んで飛び起きたと思ったがさほど大きな声ではなかったようだ。
外はまだ暗い。掛布の位置を直して横になる。
すると寝ぼけているのかウリュ君が私の頭を抱えるように抱きついてきた。
「う、ウリュ君?」
「大丈夫、ここにいまちゅちゃんと…今度は……」
そのあとは寝息しか聞こえなくなった。
この姿勢はチョット寝辛いかも。
でもすごく安心できてすぐに睡魔に意識を持っていかれた。
昨日は結局冒険者ギルドの宿をとりました。商業ギルドの宿舎は男女別だったので。そういえば四季ダンジョン出張所も男女別って言ったのをコネリーさんに無理やりねじ込んだんだった。
いや、そろそろ別の部屋でもいいとも思うのですが。
アレクス君も背が伸びてきたし、年齢の割に小さくて言動が幼かったのですっかり子供扱いでしたが、彼ももうすぐ14歳なのだから。
まあ、本当のところは、商業ギルドの宿舎は従魔連れ込み禁止だったから。厩舎と言われてレイディはいつもと似た感じだったんだけど、ミニア用がね、檻だったんですよ。
速攻冒険者ギルドに移動したみたいです。
ミニアが増えた分2階の家具付き個室は狭いので今回は4階家具なしの大部屋にしたようです。
ウリュ君が商業ギルドの前で待っててくれて事情を説明してくれました。
なので宿に行く前にお買い物を済ませることにしました。
何を買うのかって?ベッド及び寝具一式です。もう買っちゃいましょう。これでどこでも快適睡眠です。
サイズ的にはセミダブルってとこでしょうか。フレームは木製でシンプル且つ頑丈なもの。マットレスは3層構造で下が藁、中段に綿、上段にスリーピングシープという魔物の毛が詰まった硬すぎず柔らかすぎずな一品です。今まで使っていたマットレスより少し上モノ。一応枕3個とコッコ鳥の羽毛の掛け布団、シーツは交換用も含めて3枚。これでオッケーでしょう。さあ宿に行きましょう。
4階の大部屋は家具が無い分広く感じます。だいたいチーム4人、無理したらから5人泊まれて800だから1人200メル以下になるんだよ。
前私達が止まっていた部屋は家具付き一人部屋(だけど3人で止まってた)で1000メルだったからどんだけ安いか。ベッド付きの大部屋もあるけどそこは金のない冒険者のためにこういう格安部屋があるんだ。まあ普通の宿と違って人数じゃなく部屋料金設定だからね。
さて、部屋に入ったら早速ベッドのほかテーブルセット、衝立、風呂桶をセットする。
テーブルの上にお茶とお菓子を用意してミニアには燻製肉を皿に用意する。
「夕食まで少し時間があるから休憩したら依頼達成の手続きに行こう。これでみんなランクアップだよ」
ミニアも一緒に冒険者ギルドに行きました。
「冒険者ギルド、エオカ支部、担当のマークです。依頼達成処理ですね。ギルドカードをお出しください」
言われてそれぞれギルドカードをカウンターに置く。
「しばらくお待ちください。・・・これは護衛指名依頼ということでCランクアップの条件達成ということになりますか・・・はい、確認できました。依頼報酬の支払いはすでに支払い済みということなのでギルドカードの書き換えになりますね。少しお待ちください」
奥に一度引っ込んでから5分ほどで戻ってきたマークさん。ギルドカードを差し出してきた。
「表面に間違いがないか確認をお願いします」
DからCはシルバーのままなのでカードは同じだ。
名前:エル・年齢:16歳・性別:女
出身地:ディヴァン領、オルフェリア王国
職業:魔法剣士、冒険者
所属:ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部
ランク:C
チーム:金色の翼/リーダー
チームメンバー
・アレクス(剣士)・ウリュ(魔法弓士)
賞罰:ー
名前:アレクス・年齢:13歳・性別:男
出身地:シーデ村、北方連合国
職業:剣士、冒険者
所属:ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部
ランク:C
チーム:金色の翼/メンバー
賞罰:ー
名前:ウリュ・年齢:10歳・性別:男
出身地:北方連合国
職業:魔法弓士、冒険者
所属:ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部
ランク:C
チーム:金色の翼/メンバー
賞罰:ー
全員Cランクになりました。
「みなさんランクアップおめでとうございます。今後のご活躍に期待しております。なお、Bランクへのアップ条件ですが、『指定盗賊の討伐隊への参加』の方は現在ありませんのでBランク魔物の討伐3体、もしくはAランク魔物1体の討伐となります。現在はダンジョン深部以外の魔物出現報告もありませんので、無理なダンジョン探索はなさらないようにしてくださいね」
私達はマークさんに礼を言ってギルドハウスを出た。
最後の注意、ランクアップ条件の提示は必要だからいうんだけど、聴くと無理してランクアップを図ろうとダンジョンに潜る冒険者もいるんだとか。それで釘刺すのも忘れずにってところかな。
盗賊の『闇鴉』を捕まえた時【岩落とし】のメンバーもリーダーに無理せずBランク魔物を倒そうとかいってたし。
私たちはすでにAランクのジャイアントシルバーゴーレム倒してるんだけどね。
「さあ、じゃあCランクアップのお祝いに金牛亭に行こうか」
「やったぁ、肉肉~」
「ミニアも入れまちゅか?」
「ミニアお行儀いいし、シルカさんか、ビグさんに頼んでみるよ」
「ミニア、金牛亭のお肉美味しいんだぜ」
『ほんと、楽しみ~』
あとでレイディにも角牛肉持って言ってあげよう。
そうして無事ランクアップし、金牛亭でたくさん食べまくり宿に戻ったのだった。
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