4 / 15
最弱勇者は名付ける
しおりを挟む
あー……これからどうしようかな。
自分の不甲斐なさに涙して、謎のホームレス少女を仲間にしてしまったが、正直そのあとのことは何も考えてなかった……
飯食わしとけばいいと思った。
まずこのスラム街のような街には人っ子一人おらず、無論食物も寝床も住むところもない。
一応散策して見たがあるのは雨を辛うじて防げるか防げないかという瓦礫の山だけ。勿論ここで二人で住むなんてことはできるはずもなく、だからこことは違う街に自ずと向かわなければならないのだ。
この世界で死ぬとどうなるかさっぱりわからない今、絶対に死ぬわけにはいかない。俺は慎重に動く男だ。猪突猛進は受け入れがたい。
ちなみに『自由な世界』ではプレイヤーがモンスターなどと戦って死んでしまうとそのプレイヤーのデータは二度と蘇らない。
…………絶対に死ねない。
そういえば全然考えてなかったが、一体この街は何処なのだろうか。
ゲームをしていた時にもこんな街を見かけたことはなかった。
もしかしたら新アップデートの追加データなのかもしれない。
実際その可能性が一番高い。
アップデートで新しい街や大陸ができることなんて『自由な世界』ではよくあることだ。
だとしたらこの街は何か新要素、またはストーリークエストがあるに違いない。
……あれ?
「そういえばさ、お前、名前はなんていうんだ?」
俺は名前も知らない人間を仲間にしようとしてたのか。我ながら驚愕。慎重に動く俺はどこに行った。
おそらくこの少女には何かしらこの街に関係するストーリーを持っているはずだ。そうでなければこんな謎の廃村に住んでいる筈がない。
なら尚更この少女について知っておかなければならない。
「私は……」
「私は?」
「……………………誰?」
まぁそんなもんだとは思ったぜ。
この手のキャラクターの名前はストーリーに関係する大切なものである。
簡単に教えてくれる物ではない。
例えば王様の隠し子だとか、生物兵器だとか。
何らかの事情で記憶喪失なのだろう。
しかし手掛かりが少なすぎて何もできない。
もしかしたらかなりでかいストーリーがあるのかもしれない。
「なぁ、なんか覚えてることはないのか?」
「……何も知らない。あ、でも食事の仕方は知ってる」
マナーとかかな?
「口に入れるだけ」
「そっかぁ……」
何にも知らないことがわかった。
「でも呼ぶ時とかに不便だなぁ……名前つけてやろうか?」
「いいの?」
「センスは保証しないけどな」
「別に…良いよ。食べ物くれたし」
「そうか……うーん……じゃあ……マナーからとって、マナ。お前の名前はマナだ!」
「マナー?私はマナー!」
「いや違ぇよ、マナだよ」
「マナー!マナー!」
「うるせぇな!もうマナだって言ってるだろ!」
「マナー!マナー!」
「しつこいわ!」
ーーーーーーーーーーーーーーー
パーティーにメンバーが増えました。
カグラ・タダヒロ
マナー NEW
ーーーーーーーーーーーーーーー
マナーで登録されている…
「…まぁいいか。さ…て、それじゃあ行くか」
「何処に?」
「人のいるところだよ」
この街から次の街へはニート的に考えれば少し距離があるが、まぁモンスターに会わなければ問題ないだろう。
そう、モンスターに会わなければ。
「何も出てくんなよ……」
何が出てきても死にかけるんだから
自分の不甲斐なさに涙して、謎のホームレス少女を仲間にしてしまったが、正直そのあとのことは何も考えてなかった……
飯食わしとけばいいと思った。
まずこのスラム街のような街には人っ子一人おらず、無論食物も寝床も住むところもない。
一応散策して見たがあるのは雨を辛うじて防げるか防げないかという瓦礫の山だけ。勿論ここで二人で住むなんてことはできるはずもなく、だからこことは違う街に自ずと向かわなければならないのだ。
この世界で死ぬとどうなるかさっぱりわからない今、絶対に死ぬわけにはいかない。俺は慎重に動く男だ。猪突猛進は受け入れがたい。
ちなみに『自由な世界』ではプレイヤーがモンスターなどと戦って死んでしまうとそのプレイヤーのデータは二度と蘇らない。
…………絶対に死ねない。
そういえば全然考えてなかったが、一体この街は何処なのだろうか。
ゲームをしていた時にもこんな街を見かけたことはなかった。
もしかしたら新アップデートの追加データなのかもしれない。
実際その可能性が一番高い。
アップデートで新しい街や大陸ができることなんて『自由な世界』ではよくあることだ。
だとしたらこの街は何か新要素、またはストーリークエストがあるに違いない。
……あれ?
「そういえばさ、お前、名前はなんていうんだ?」
俺は名前も知らない人間を仲間にしようとしてたのか。我ながら驚愕。慎重に動く俺はどこに行った。
おそらくこの少女には何かしらこの街に関係するストーリーを持っているはずだ。そうでなければこんな謎の廃村に住んでいる筈がない。
なら尚更この少女について知っておかなければならない。
「私は……」
「私は?」
「……………………誰?」
まぁそんなもんだとは思ったぜ。
この手のキャラクターの名前はストーリーに関係する大切なものである。
簡単に教えてくれる物ではない。
例えば王様の隠し子だとか、生物兵器だとか。
何らかの事情で記憶喪失なのだろう。
しかし手掛かりが少なすぎて何もできない。
もしかしたらかなりでかいストーリーがあるのかもしれない。
「なぁ、なんか覚えてることはないのか?」
「……何も知らない。あ、でも食事の仕方は知ってる」
マナーとかかな?
「口に入れるだけ」
「そっかぁ……」
何にも知らないことがわかった。
「でも呼ぶ時とかに不便だなぁ……名前つけてやろうか?」
「いいの?」
「センスは保証しないけどな」
「別に…良いよ。食べ物くれたし」
「そうか……うーん……じゃあ……マナーからとって、マナ。お前の名前はマナだ!」
「マナー?私はマナー!」
「いや違ぇよ、マナだよ」
「マナー!マナー!」
「うるせぇな!もうマナだって言ってるだろ!」
「マナー!マナー!」
「しつこいわ!」
ーーーーーーーーーーーーーーー
パーティーにメンバーが増えました。
カグラ・タダヒロ
マナー NEW
ーーーーーーーーーーーーーーー
マナーで登録されている…
「…まぁいいか。さ…て、それじゃあ行くか」
「何処に?」
「人のいるところだよ」
この街から次の街へはニート的に考えれば少し距離があるが、まぁモンスターに会わなければ問題ないだろう。
そう、モンスターに会わなければ。
「何も出てくんなよ……」
何が出てきても死にかけるんだから
0
あなたにおすすめの小説
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる