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第24章 結婚編
第383話 王宮での結婚祝賀会(中編)
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「さあ、次はウェディング・ケーキの入刀です。
皆様、特設ステージにご注目ください」
司会のヴァレンスが、会場右奥の特設ステージを指し示した。
ステージの幕が開くと、円卓の上に高さ1.2mのウェディング・ケーキが4つ置かれていた。
このウェディング・ケーキは『ルミエール・ド・エトワール』特製で、パティシエのヒカリが従業員と共に、ほぼ徹夜で作ったケーキなのだ。
新郎新婦はステージへ移動し、最初にフローラ王女が、カイトと一緒にウェディング・ケーキに入刀した。
次はアリエス王女、ジェスティーナ王女、エレナ公爵令嬢と順に4つのケーキにそれぞれナイフを入れた。
会場からは、その度に大きな拍手が湧き起こった。
「それでは、乾杯のご発声を、チェザーレ・アルテオン公爵閣下にお願い致します」
エレナの父であり、国王の弟であるアルテオン公爵が、その場で立ち上がり、マイクを握った。
「ご列席の皆さま、ご指名により、乾杯の音頭を取らせていただきます。
本当は、キチンとした挨拶を考えておったのですが、陛下に全部喋られてしまったので、私からは、ただ一言にしておきます。
カイト殿、娘のエレナを…
そして姪の王女3人を…
必ずや幸せにするのだぞ!」
アルテオン公爵はカイトの顔をジッと見つめ、ウンウンと何度も頷いた。
「それでは、乾杯したいと思います。
皆様、ご起立の上、グラスをお持ちください」
公爵の言葉に、参列者は一斉に立ち上がり、手元のグラスを掲げた。
「皆様、ご唱和ください。
新郎新婦の輝かしい門出と、ソランスター王国並びに友好諸国の更なる繁栄、更には本日ご参列の皆さま方のご健勝を祈念して、カンパーイ!」
参列者は、グラスを掲げ、カンパーイと唱和し、中身を空にすると、一斉に拍手した。
「公爵閣下、ありがとうございます。
それでは皆様、美味しそうな料理が並んでおりますので、ご賞味いただき、しばしご歓談くださいませ」
お腹を空かせた参列者達は、次から次へとサーブされるコース料理を美味そうに平らげ、ワインやビールなどで流しこんだ。
オレたちの席には、引切りなしに祝辞を述べる客が訪れ、主賓の5人はその応対に追われた。
主賓席の3m手前には規制線が敷かれ、聖騎士隊の精鋭12名が厳重な警戒を行っていた。
おまけに立ち止まらないように注意されるので、流れ作業のようであったが、ゼビオス・アルカディアやエルビン・サエマレスタ、アーロン・リセットなどと言葉を交わすことができた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
式は順調に進み、余興の時間となった。
「これより、余興に入らせていただきますので、皆様席へお戻りください」
客が席に戻ると、会場のひな壇に向かい右奥に設けられた特設ステージに、スポットライトが当たった。
「最初は、聖騎士隊9名による演武です。
彼女たちは、何と新郎新婦の護衛を務める女戦士 の方々です。
この日のために準備したスペシャルパフォーマンスを、とくとご覧ください」
ステージの幕が開くと、純白と群青色に金の縁取りが施された戦闘服に身を包んだ女戦士が姿を現した。
中央には、カイトの護衛兼秘書を務める聖騎士隊OGのセレスティーナが凛として立っていた。
その左右には、王女達の護衛である現役女戦士8名が、演武のポーズを取っていた。
フローラの護衛レクシアとジュリアーナ。
アリエスの護衛アンジェリーナとレイフェリア。
ジェスティーナの護衛リリアーナとフェリン。
エレナの護衛アストレアとルーシアだ。
会場が緊張感に包まれ静まり返る中、演武が始まると、ステージは白と群青色の花が乱れ咲く華麗な舞の舞台と化した。
彼女たちが剣を振るう音、鋭い掛け声、それを徒手空拳でいなし、ステージの床を踏みならした。
9名が魂を込めた長剣、双剣の切っ先が寸分の狂いもなく、完璧な軌跡を描いていく。
よく見ると剣自体が光っていた。
余談であるが、演武の稽古中に、ステージから遠い席では、剣の動きが見えないという重大な問題が発覚した。
剣の動きが、遠くからでも分かるようにするには、どうしたら良いか考えた末、辿り着いた結論が、「スターライトソードを使う」である。
スターライトソードなら安全装置をオンにすれば、万が一プラズマの刃に触れても怪我をする心配はなく、色も変えられる。
白、水色、黄、赤、紫、黄緑、橙、青、黒の9色あり、目にも鮮やかで分かりやすい。
そのような訳で、カイトの許可を得て、演武でスターライトソードを使うこととなった。
セレスティーナは、現役時代、演武の達人と呼ばれ、リリアーナやフェリンら今の現役世代の多くは、彼女に憧れて聖騎士隊に入隊したのだ。
セレスティーナの一挙手一投足は、現役メンバーをも凌駕し、気品と優雅さに満ちていた。
剣技と格闘技を織り交ぜた、流れるような動きの組み合わせ、時に個の技を、時に集団の陣形を披露した。
高度な実戦訓練に裏打ちされた演武は、一糸乱れぬ同期によって、芸術の域にまで高められ、その迫真の技に、会場の誰もが固唾を呑んで見守っていた。
演武は最高潮に達し、最後は全員が中央に集結。
それぞれが、決めポーズで締めくくると、一瞬の静寂の後、割れんばかりの拍手が会場を包み込んだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
演武の熱気と興奮が冷めやらぬ中、幕が降ろされたステージには一台のグランドピアノが運び込まれた。
幕が締まったまま、ふいに清らかなピアノの癒やしの旋律が流れ始めた。
幕が開くと、そこにはコバルトブルーのカクテルドレスに身を包んだレイチェルがピアノを弾いていた。
長い黒髪をポニーテールにまとめ、美しい横顔を見せながら、彼女の指先から紡ぎ出されるのは、どこか懐かしさを感じさせる優しいピアノソナタである。
一つ一つの音が水晶のように澄み渡り、演武で高ぶった会場の空気を、穏やかで幸福なものへと塗り替えていった。
レイチェルのピアノ演奏が終わり、その美しい曲の余韻が会場を満たした。
一時の静寂の後、2曲目の演奏が始まった。
曲調が変わり、今度は美しく華やかな落ち着いた雰囲気のメロディーだ。
その時、ステージの傍らから、上品なワインレッドのカクテルドレスに身を包んだアイリス・リーンが登場した。
金色のポニーテールを揺らしながら、優雅に一礼すると、彼女は会場に向かって微笑みかけ、イントロに合わせて圧巻の声量で唄い始めた。
その曲は、ソランスター王室の至宝、絶世の美女の誉れ高き、3人の王女を女神に例えた曲、『美の女神』だ。
アイリスの圧倒的な歌唱力と表現力で、叙情的に唄い上げた。
1曲目が終わると会場から割れんばかりの拍手が鳴り響き、アイリスは深々と一礼した。
「最初にお届けした曲は『美の女神』でした。
皆様こんばんは~、アクアスタープロのアイリス・リーンです。
新郎のカイト様、新婦のフローラ殿下、アリエス殿下、ジェスティーナ殿下、エレナ様、ご結婚おめでとうございます。
本日は、私のボスのカイト様から「結婚式で何か唄え」と、業務命令が下りまして、私の唄をご披露できますこと、たいへん光栄に存じます」
「さて2曲目は、ボスに捧げる曲『永久の光』です。お聞きください。
伴奏は、癒やしの天使レイチェルです。」
レイチェルのピアノによる叙情的なイントロから、アイリスの繊細かつ圧倒的な表現力で唄い上げるラブバラードだ。
カイトと4人の花嫁の永遠の愛を切々と唄い上げ、アイリスの豊かな声量と表現力は、聞く者に感動を与えた。
「ラストは今日のために、私が心を込めて書いた新曲『愛の奇跡』です、お聞きください。」
レイチェルの奏でる荘厳なイントロが観客を曲の世界に引き込み、アイリスが4オクターブの奇跡の歌声で会場全体を包み込んだ。
その歌詞は、カイトと4人の花嫁が結婚に至るまでの『愛の奇跡』を描いたもので、多くの列席者が、感動の涙を流した。
曲が終わると、会場は一瞬完全な静寂に支配された。
アイリスとレイチェルによる、感動的なパフォーマンスに、会場は嵐のようなスタンディングオベーションに包まれた。
「皆様、温かい拍手をありがとうございます。
それでは、次はこの方に登場してもらいましょう、どうぞ」
アイリスがステージ袖に手を差し伸べると、そこからアンバー・オレンジのAラインドレスに身を包んだ、一人の少女が姿を現した。
ASR39の絶対的センター、リオナだ。
彼女はまず、ひな壇の国王陛下とカイトたちに向かって一礼した。
「ASR39のリオナです!
カイト様、並びにフローラ殿下、アリエス殿下、ジェスティーナ殿下、そしてエレナ様。
ご結婚おめでとうございます。
次の曲は私とアイリスのデュエットです。
どうぞお聞きください」
そして、レイチェルの軽快なピアノ伴奏に乗せて、アイリスとリオナのデュエットが始まった。
曲は、アイリスが作詞作曲した『エメラルド・ブルーの楽園』である。
2人が祝宴でデュエット曲に選んだのが、エメラルド・リゾートのプロモーション用の楽曲であることに、カイトは思わず苦笑した。
しかし2人のパフォーマンスは圧倒的だった。
アイリスの非の打ち所がない完璧な歌声が、エメラルド色に輝く海と白い砂浜の楽園を表現していた。
その隣では、リオナが太陽のような笑顔と、アイリスにも引けを取らない伸びやかな歌唱力で、楽園の情景や物語を繊細に描き出した。
絶対的な歌姫の「歌唱力」と、絶対的なアイドルの「表現力」。
2つの才能がシンクロした時、聴く者すべてを魅了し、エンディングを迎えた。
鳴り止まぬ拍手喝采の中、アイリスとレイチェルは静かに一礼し、ステージを降りた。
ステージの中央にはリオナが一人だけ残った。
皆様、特設ステージにご注目ください」
司会のヴァレンスが、会場右奥の特設ステージを指し示した。
ステージの幕が開くと、円卓の上に高さ1.2mのウェディング・ケーキが4つ置かれていた。
このウェディング・ケーキは『ルミエール・ド・エトワール』特製で、パティシエのヒカリが従業員と共に、ほぼ徹夜で作ったケーキなのだ。
新郎新婦はステージへ移動し、最初にフローラ王女が、カイトと一緒にウェディング・ケーキに入刀した。
次はアリエス王女、ジェスティーナ王女、エレナ公爵令嬢と順に4つのケーキにそれぞれナイフを入れた。
会場からは、その度に大きな拍手が湧き起こった。
「それでは、乾杯のご発声を、チェザーレ・アルテオン公爵閣下にお願い致します」
エレナの父であり、国王の弟であるアルテオン公爵が、その場で立ち上がり、マイクを握った。
「ご列席の皆さま、ご指名により、乾杯の音頭を取らせていただきます。
本当は、キチンとした挨拶を考えておったのですが、陛下に全部喋られてしまったので、私からは、ただ一言にしておきます。
カイト殿、娘のエレナを…
そして姪の王女3人を…
必ずや幸せにするのだぞ!」
アルテオン公爵はカイトの顔をジッと見つめ、ウンウンと何度も頷いた。
「それでは、乾杯したいと思います。
皆様、ご起立の上、グラスをお持ちください」
公爵の言葉に、参列者は一斉に立ち上がり、手元のグラスを掲げた。
「皆様、ご唱和ください。
新郎新婦の輝かしい門出と、ソランスター王国並びに友好諸国の更なる繁栄、更には本日ご参列の皆さま方のご健勝を祈念して、カンパーイ!」
参列者は、グラスを掲げ、カンパーイと唱和し、中身を空にすると、一斉に拍手した。
「公爵閣下、ありがとうございます。
それでは皆様、美味しそうな料理が並んでおりますので、ご賞味いただき、しばしご歓談くださいませ」
お腹を空かせた参列者達は、次から次へとサーブされるコース料理を美味そうに平らげ、ワインやビールなどで流しこんだ。
オレたちの席には、引切りなしに祝辞を述べる客が訪れ、主賓の5人はその応対に追われた。
主賓席の3m手前には規制線が敷かれ、聖騎士隊の精鋭12名が厳重な警戒を行っていた。
おまけに立ち止まらないように注意されるので、流れ作業のようであったが、ゼビオス・アルカディアやエルビン・サエマレスタ、アーロン・リセットなどと言葉を交わすことができた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
式は順調に進み、余興の時間となった。
「これより、余興に入らせていただきますので、皆様席へお戻りください」
客が席に戻ると、会場のひな壇に向かい右奥に設けられた特設ステージに、スポットライトが当たった。
「最初は、聖騎士隊9名による演武です。
彼女たちは、何と新郎新婦の護衛を務める女戦士 の方々です。
この日のために準備したスペシャルパフォーマンスを、とくとご覧ください」
ステージの幕が開くと、純白と群青色に金の縁取りが施された戦闘服に身を包んだ女戦士が姿を現した。
中央には、カイトの護衛兼秘書を務める聖騎士隊OGのセレスティーナが凛として立っていた。
その左右には、王女達の護衛である現役女戦士8名が、演武のポーズを取っていた。
フローラの護衛レクシアとジュリアーナ。
アリエスの護衛アンジェリーナとレイフェリア。
ジェスティーナの護衛リリアーナとフェリン。
エレナの護衛アストレアとルーシアだ。
会場が緊張感に包まれ静まり返る中、演武が始まると、ステージは白と群青色の花が乱れ咲く華麗な舞の舞台と化した。
彼女たちが剣を振るう音、鋭い掛け声、それを徒手空拳でいなし、ステージの床を踏みならした。
9名が魂を込めた長剣、双剣の切っ先が寸分の狂いもなく、完璧な軌跡を描いていく。
よく見ると剣自体が光っていた。
余談であるが、演武の稽古中に、ステージから遠い席では、剣の動きが見えないという重大な問題が発覚した。
剣の動きが、遠くからでも分かるようにするには、どうしたら良いか考えた末、辿り着いた結論が、「スターライトソードを使う」である。
スターライトソードなら安全装置をオンにすれば、万が一プラズマの刃に触れても怪我をする心配はなく、色も変えられる。
白、水色、黄、赤、紫、黄緑、橙、青、黒の9色あり、目にも鮮やかで分かりやすい。
そのような訳で、カイトの許可を得て、演武でスターライトソードを使うこととなった。
セレスティーナは、現役時代、演武の達人と呼ばれ、リリアーナやフェリンら今の現役世代の多くは、彼女に憧れて聖騎士隊に入隊したのだ。
セレスティーナの一挙手一投足は、現役メンバーをも凌駕し、気品と優雅さに満ちていた。
剣技と格闘技を織り交ぜた、流れるような動きの組み合わせ、時に個の技を、時に集団の陣形を披露した。
高度な実戦訓練に裏打ちされた演武は、一糸乱れぬ同期によって、芸術の域にまで高められ、その迫真の技に、会場の誰もが固唾を呑んで見守っていた。
演武は最高潮に達し、最後は全員が中央に集結。
それぞれが、決めポーズで締めくくると、一瞬の静寂の後、割れんばかりの拍手が会場を包み込んだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
演武の熱気と興奮が冷めやらぬ中、幕が降ろされたステージには一台のグランドピアノが運び込まれた。
幕が締まったまま、ふいに清らかなピアノの癒やしの旋律が流れ始めた。
幕が開くと、そこにはコバルトブルーのカクテルドレスに身を包んだレイチェルがピアノを弾いていた。
長い黒髪をポニーテールにまとめ、美しい横顔を見せながら、彼女の指先から紡ぎ出されるのは、どこか懐かしさを感じさせる優しいピアノソナタである。
一つ一つの音が水晶のように澄み渡り、演武で高ぶった会場の空気を、穏やかで幸福なものへと塗り替えていった。
レイチェルのピアノ演奏が終わり、その美しい曲の余韻が会場を満たした。
一時の静寂の後、2曲目の演奏が始まった。
曲調が変わり、今度は美しく華やかな落ち着いた雰囲気のメロディーだ。
その時、ステージの傍らから、上品なワインレッドのカクテルドレスに身を包んだアイリス・リーンが登場した。
金色のポニーテールを揺らしながら、優雅に一礼すると、彼女は会場に向かって微笑みかけ、イントロに合わせて圧巻の声量で唄い始めた。
その曲は、ソランスター王室の至宝、絶世の美女の誉れ高き、3人の王女を女神に例えた曲、『美の女神』だ。
アイリスの圧倒的な歌唱力と表現力で、叙情的に唄い上げた。
1曲目が終わると会場から割れんばかりの拍手が鳴り響き、アイリスは深々と一礼した。
「最初にお届けした曲は『美の女神』でした。
皆様こんばんは~、アクアスタープロのアイリス・リーンです。
新郎のカイト様、新婦のフローラ殿下、アリエス殿下、ジェスティーナ殿下、エレナ様、ご結婚おめでとうございます。
本日は、私のボスのカイト様から「結婚式で何か唄え」と、業務命令が下りまして、私の唄をご披露できますこと、たいへん光栄に存じます」
「さて2曲目は、ボスに捧げる曲『永久の光』です。お聞きください。
伴奏は、癒やしの天使レイチェルです。」
レイチェルのピアノによる叙情的なイントロから、アイリスの繊細かつ圧倒的な表現力で唄い上げるラブバラードだ。
カイトと4人の花嫁の永遠の愛を切々と唄い上げ、アイリスの豊かな声量と表現力は、聞く者に感動を与えた。
「ラストは今日のために、私が心を込めて書いた新曲『愛の奇跡』です、お聞きください。」
レイチェルの奏でる荘厳なイントロが観客を曲の世界に引き込み、アイリスが4オクターブの奇跡の歌声で会場全体を包み込んだ。
その歌詞は、カイトと4人の花嫁が結婚に至るまでの『愛の奇跡』を描いたもので、多くの列席者が、感動の涙を流した。
曲が終わると、会場は一瞬完全な静寂に支配された。
アイリスとレイチェルによる、感動的なパフォーマンスに、会場は嵐のようなスタンディングオベーションに包まれた。
「皆様、温かい拍手をありがとうございます。
それでは、次はこの方に登場してもらいましょう、どうぞ」
アイリスがステージ袖に手を差し伸べると、そこからアンバー・オレンジのAラインドレスに身を包んだ、一人の少女が姿を現した。
ASR39の絶対的センター、リオナだ。
彼女はまず、ひな壇の国王陛下とカイトたちに向かって一礼した。
「ASR39のリオナです!
カイト様、並びにフローラ殿下、アリエス殿下、ジェスティーナ殿下、そしてエレナ様。
ご結婚おめでとうございます。
次の曲は私とアイリスのデュエットです。
どうぞお聞きください」
そして、レイチェルの軽快なピアノ伴奏に乗せて、アイリスとリオナのデュエットが始まった。
曲は、アイリスが作詞作曲した『エメラルド・ブルーの楽園』である。
2人が祝宴でデュエット曲に選んだのが、エメラルド・リゾートのプロモーション用の楽曲であることに、カイトは思わず苦笑した。
しかし2人のパフォーマンスは圧倒的だった。
アイリスの非の打ち所がない完璧な歌声が、エメラルド色に輝く海と白い砂浜の楽園を表現していた。
その隣では、リオナが太陽のような笑顔と、アイリスにも引けを取らない伸びやかな歌唱力で、楽園の情景や物語を繊細に描き出した。
絶対的な歌姫の「歌唱力」と、絶対的なアイドルの「表現力」。
2つの才能がシンクロした時、聴く者すべてを魅了し、エンディングを迎えた。
鳴り止まぬ拍手喝采の中、アイリスとレイチェルは静かに一礼し、ステージを降りた。
ステージの中央にはリオナが一人だけ残った。
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