【R18】異世界リゾートライフ~女運が最悪だったオレがチートスキルで理想のハーレムを作りあげる~

永遠光(とわのひかり)

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第16章 ソランスター王国の危機

第222話 クーデター鎮圧の褒美

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 クラウス国王を始め、王妃、第1王子マリウス、第1王女フローラの4人とアルテオン公爵家は、クーデター決行前日に王宮から退避していた。

 退避先はアクアスター・リゾートで、オレがゲートを使って連れてきたのだ。
 今回は非常事態であり、側近の侍女や侍従は一切連れて来ていない。

 王室一家が滞在する部屋は、9階のスーパー・プレミアム・スイートである。
 リアンナ王女には、国王がこの部屋に滞在するため事前に移動してもらったのだ。
 アルテオン公爵家には、8階のもう一部屋のプレミアム・スイートを使ってもらった。

 クーデター決行時刻には、スーパー・プレミアム・スイートに王族全員が集合しライブ中継を見ていた。
 この世界では、到底考えられないことだが、異世界のハイテク技術がそれを実現したのだ。

 クーデター鎮圧の生中継は、王室一家6人とアルテオン公爵家3人が眠い目を擦りながら見ていたそうだ。

「カイト、大活躍ね!」
 アリエスが興奮気味に言った。

「やっぱり、事前準備が功を奏したわね!」
 ジェスティーナも嬉しそうだった。

 オレは飛行船『空飛ぶイルカ号Ⅱ』で、王宮正門前広場上空にいたので、中継の様子は見られなかったが、ゼノス将軍の苦しい言い訳がビデオ映像でバレる瞬間は、胸がすく思いだったと、みんな口を揃えて言った。

 クーデターが未遂に終わり、国王は反乱が鎮圧された翌日に王宮へ戻る筈だったが、アクアスターリゾートが気に入り、1週間ほど滞在すると言い出し、王宮に残してきた重臣たちを困らせた。

『ゲート』が有るから、政務の時だけ王宮に戻れば良いと国王が言うのである。
 クラウス国王がアクアスターリゾートに来たのは初めてで、ジェスティーナ王女襲撃事件以降、国王暗殺未遂事件、クーデター未遂事件と続き、心が安らげる暇は無かったのも確かだ。

 デルファイ公国軍がソランスター国境へ向け進軍中であり、王宮に国王の決裁を待つ重臣が居るのだと言っても頑として受け入れず、結局1週間滞在することが決定した。

 その対応として、王宮の謁見の間隣りにある応接室に固定ゲートを設置することとなった。
 オレかジェスティーナ王女など女神がくれた指輪を持つ者が一緒でないとゲートは開かないので、国王が単独で移動することはできないと念を押して、オレは固定ゲートを設置した。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 その夜、10階のダイニングラウンジで、細やかながら慰労会が行われた。

 出席したのは国王と王妃を含む王室全員、アルテオン公爵夫妻と娘のエレナ、軍務大臣のリーン伯爵、それにリアンナ王女と妹のレイナ、従姉妹のクリスティーナも招かれ、クラウス国王と初めて対面した。

「クラウス国王陛下、拝謁の栄に浴し恐悦至極に存じます」
 リアンナ王女と妹たちは、カーテシーの姿勢を取り国王に挨拶した。

「リアンナ王女、此度は大変な目に遭われ、実に気の毒なことじゃ」
 国王は肉親をことごとく亡くした王女の心中を察した。

「陛下、お心遣いありがとう御座います。
 父母は天に召されましたが、幸いにも私には妹のレイナと従姉妹のクリスティーナがおります。
 シュテリオンベルグ伯爵閣下が、決死の覚悟で敵の手中から救って下さったのです」

「その話は、カイト殿から聞いておるが、本当に不幸中の幸いであったのう」

「はい、シュテリオンベルグ伯爵には、このように素晴らしい滞在地までご用意いただき、一生掛かっても返せないほどの恩義を受けました」

「ねえねえ、リアンナ王女、カイトのこと褒めてるわよ」
 ジェスティーナがオレの耳元でそう囁いた。
 その話は、少し離れた場所にいたオレにも聞こえ、照れくさかった。

 この会にはオレのスタッフも招かれていた。
 ボム・ポーションを作ったトリン、飛行船で領都まで飛んで漁網を調達したセレスティーナとアンジェリーナのレイシス姉妹、ゼノス将軍の司令官室に忍び込み証拠映像を撮ってくれたリリアーナとアンジェリーナ、護衛の役目を果たしたステラとレイフェリア、それに秘書のサクラも居た。

 情報省のオレの部下である4人の本部長と、情報統括官のリリアン・ブライデも招かれていた。
 これらの人々の働きがなければ、クーデターは未然に防げなかったことであろう。

 少し遅れていたアルテオン公爵夫妻と娘のエレナが到着し、全員揃うと慰労会が始まった。
 全員がグラスに入った飲み物を持ち、乾杯の準備が整った。

 誰から言われた訳でもないが、国王が率先して乾杯の音頭を取った。
「それでは、まずは乾杯しようかのう…
 その前に一言だけ言わせててくれ。
 今夜の会は、思い掛けぬクーデターの発生を、未然に阻止してくれた皆を慰労するための会じゃ。
 デルファイのゴキブリどもが侵攻している最中じゃから、派手には祝えぬが、奴らの息の根を止めた暁には、盛大に祝うつもりだから、それまで辛抱してくれい。
 それでは、クーデターの無事鎮圧を祝して乾杯じゃ~」
 国王はグラスを掲げると、全員それに合わせて乾杯した。

 みんながグラスを置くと拍手が湧き起こった。
 それと同時に中央のテーブルにたくさんの料理が運ばれてきた。
 オレは、クーデターの後始末に終われ、昨日からロクな食事をしていなかったのだ。

 ジェスティーナとアリエスが、気を利かせてオレの好きそうな料理を次々と運んでくれた。
 オレは、二人が取り分けてくれた料理を次々と平らげ、ビールを立て続けに飲み干した。

「今日は随分と食べるわね~、そんなに食べると太っちゃうわよ」とジェスティーナが呆れている

 そう言われても食欲が止まらないのだ。

 国王はそんなオレの様子を見て呆れていたが、近づいて来るとおもむろにこう言った。

「カイト殿、此度の働きぶり、見事であった…
 クーデターを事前に察知し、見事鎮圧した手腕、流石の儂も恐れ入った。
 特に死者が皆無であったことは、賞賛に値する。
 反乱兵と言えど、ソランスター王国民には変わりないからのう。
 一から叩き直して、矯正させて何れは王国兵として活躍して貰わねばならんのじゃ」

「陛下の過分なお褒めの言葉、恐縮にございます」
 オレは国王の手放しの褒め言葉に恐縮した。

「そこでじゃ、カイト殿にこの場で褒美を取らす」

「褒美でございますか?」
 オレは国王の予想外の言葉に驚いた。

 国王は満面の笑みを浮かべてこう言った。
「カイト殿の褒美は、このフローラじゃ…」
 そう言って第1王女フローラの手を引き、傍まで引っ張って来るとオレと手を繋がせた。

 オレが驚いたのは言うまでもないが、フローラはもっと驚いていた。

「なんじゃ?
 フローラでは不足と申すか?」

「いえいえ、滅相もございません」

 国王はオレとフローラの驚く様を愉しんでいるかのようだった。

 オレへの褒美がフローラ王女と言うことは、この前駄目出しされたフローラ王女との婚約を認めると言うことに相違ない。
 これで絶世の美女と噂の高いソランスター王国の王女三姉妹全てを婚約者にした訳である。

 その場にいた全員が万雷の拍手で、オレとフローラの婚約を祝福してくれた。

 その様子をリアンナ王女が複雑な思いで見ていたのを知る者は居なかった。

 その時アルテオン公爵家の長女エレナが口を開いた。
「カイト兄ちゃん、私との婚約はどうなったの?」

 その言葉を聞き、オレは一気に血の気が引くのを感じた。
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