異世界チートは騒ぎを起こす

２章 ワクワク学園生活！

第15話 魔法実技大会（本戦）下

次の試合はなんと、セーラとセイヤの試合だった！
一体私はどちらを応援したらいいんだろう。私が迷っているあいだに、二人はもうコートに入ってしまっている。
「たとえセーラでも遠慮はしない！」
「私だって本気で戦いに来てほしい！」
「俺が勝つ！」
「私が勝つ！」
その言葉を合図に試合開始の合図が出る。
『アクア・リウム』
セーラの技が炸裂する。しかし、この魔法は今までのと明らかに違っていた。会場を包み込むように水の結界のようなものが形成された。
「？」
『炎雷王鳳』
セイヤはハテナを浮かべたがすぐに気を取り直し、技を放つ。鳥の形をした炎に雷が尾を引いている。その姿はまるで鳳凰である。
「無駄だよ。」
セーラがそう言うと、セイヤの技はかき消された。
「！？」
「どういう事だ！？」
セイヤは困惑している。
「アクアリウムの奥義だよ。この技は火系統の技、全てを無効化する。」
セーラ、そんな技を使えたの・・・？知らなかった。
「意地クソ悪い技だなぁ。」
セイヤは悔しそうに顔を歪めた。
「セイヤにはマケタクナイ。」
『天使の息吹』
セーラはそっと呪文を唱える。すると、会場をふわっと暖かい風が吹き抜けた。
「なんだ？」
突如、セイヤの手足が震えだし、セイヤは立つことも出来なくなった。セーラの前で膝をつく。アリスは予想外の事態に困惑した。何故なら、アリスはセイヤが勝つと思っていたから。
圧倒的攻撃力がセーラには欠けている、そう思っていたのに。
「勝者、セーラ・ルーセント」


そして、決勝戦。
セーラとツムグが当たった。しかし、何故かセーラは戦意を喪失しており、ツムグの圧勝という形で幕を閉じた。
しかし、私の中には何かが引っかかっている。本当に、これで良かったのかと。だが、今の私にそれを知るすべもなかった。結局、この先、この時のことを後悔してしまうとも知らずに。



あとがき
    更新遅いくせに、内容が短くてすみません。結構スピーディに終わってしまいました。また、時間の合間を使って書いていこうと思いますので、これからもよろしくお願いします！

 それでは、また、次回、お会いしましょう！