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1 巻き込まれた勇者召喚
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俺こと藪鮫潤は勇者として異世界召喚されたらしい。
それも目の前にいる蒼き龍に、だ。
日本に住む普遍的な日常から海洋を一年中冒険したり、猛獣とジャングルで戯れるファンタジックな生活に一転しそうだ。
だが、単純な異世界召喚なら日々休日の夜中にたしなむ程度ネット小説を読む俺にとっても多少理解があったし、想像もたやすい。
けど、俺はもともと呼ぶ相手ではなく、さらに巻き込まれただけであったらしい(なんじゃそれ)。
「ワッハハハ!! それで拗ねているのか!!」
俺はふてくされてない、ぜーたいに。
「偶然だとしても、それをモノにする実力があると言うこと!! お前さんが気を病む必要など皆無じゃい」
そうなのかと俺が少し気を許す姿勢を見せると、「チョロいな」とからかわれた(このやろー)。
むきーー!! と警戒心むき出しで、蒼く光沢の持つ龍に目と鼻を中央に寄せたサル顔で威嚇をする。
しばらく睨み合いが続いたが埒が明かず「で、さっきの要件ってのを聞かせてくれよ」と俺から切り出した。
いつまでも龍にウケるサル顔をしていても話の終着点が見えてこないし、無理矢理でも要件の話を会話ぶち込むことでスムーズな展開へ持ち込もうとしたのだ。
「まーまー、慌てなさんな。まずは一杯のお茶をどうぞ。遠い東の地から取り寄せた贅沢な代物だ」
馴染みある緑色の飲み物の香りが嗅覚をくすぐる。
「あ、どーも。グピグピぐぴぴプハーッッ」
じゃねーよ。
「結界とかどーたらこうたらでここから移動できないから協力してほしいって話じゃなかったのかよ!!」
「ああ、そうだったそうだった」
人にモノを頼む態度がそれだと助けてもらう気があるのかどうか疑うレベルになってくるぜ(頼むよ)。
「実のところ、結界は関係ない。問題は、仮に出たとしても今の弱まった我の力では門番を突破できず、朽ちてしまうからだ。なんたって数世紀も体を動かしてないからな。そこで、お主に協力してほしいという話だ」
わかった、具体的にどうすればいい。
「身に宿る力、攻略サイトを見ればやり方も分かる。自身の体が使用方法を憶えているはずだ」
龍の話の途中で、突然ヴゥゥンという機械的な効果音とともに白いページが空中に浮かび上がる。
現実に例えれば、支えのない大きなタブレットが目の前に浮いてある感じか(少し気味悪い)。
「で、門番をどうやって攻略する?」
真剣な面持ちで龍にせがむと、目をぱちくり開かせ驚いた様子で、さらに朗らかな表情で感心もしていた。
「うんうん、お主がなかなかやる気があってよかった。やはり巻き込まれるだけの適正はあったということか」
やめろって、褒められると照れるだろ。
俺は赤くなった顔を手で覆い後ろに下がってしまう。
「ワッハハハ!! 期待以上に面白い奴だな!!」
龍があまりにも豪快に笑うので、すぐ照れてしまう事をバカにされたような気分になった。
「すまんすまん、魅力的な人物だと言うことだ。攻略サイトの使い方は実戦で学ぶといい、もうやってくる」
ボトボトとマグマのように粘着質で、地面を真夏のアイスクリームのようにやすやすと溶かす敵の正体は
スライムだった。
「普通のスライムなら百分の一まで弱まった我ですら敵でなかろうが、こ奴らは実力がまったく違う。洞窟内の武器、それも名のある妖刀や、伝説となった槍を腹に蓄え力に変える。まさしく異形種と呼べる存在だろうな」
槍や妖刀を体内に宿すスライム(そう呼べるかどうかわからない)がロックオンをして、狙いを定めていた。
上等だよ、スライム。
「初めての敵がスライムだとは不甲斐ないが、力があるのなら申し分ない。やってやろうじゃないか!!」
それも目の前にいる蒼き龍に、だ。
日本に住む普遍的な日常から海洋を一年中冒険したり、猛獣とジャングルで戯れるファンタジックな生活に一転しそうだ。
だが、単純な異世界召喚なら日々休日の夜中にたしなむ程度ネット小説を読む俺にとっても多少理解があったし、想像もたやすい。
けど、俺はもともと呼ぶ相手ではなく、さらに巻き込まれただけであったらしい(なんじゃそれ)。
「ワッハハハ!! それで拗ねているのか!!」
俺はふてくされてない、ぜーたいに。
「偶然だとしても、それをモノにする実力があると言うこと!! お前さんが気を病む必要など皆無じゃい」
そうなのかと俺が少し気を許す姿勢を見せると、「チョロいな」とからかわれた(このやろー)。
むきーー!! と警戒心むき出しで、蒼く光沢の持つ龍に目と鼻を中央に寄せたサル顔で威嚇をする。
しばらく睨み合いが続いたが埒が明かず「で、さっきの要件ってのを聞かせてくれよ」と俺から切り出した。
いつまでも龍にウケるサル顔をしていても話の終着点が見えてこないし、無理矢理でも要件の話を会話ぶち込むことでスムーズな展開へ持ち込もうとしたのだ。
「まーまー、慌てなさんな。まずは一杯のお茶をどうぞ。遠い東の地から取り寄せた贅沢な代物だ」
馴染みある緑色の飲み物の香りが嗅覚をくすぐる。
「あ、どーも。グピグピぐぴぴプハーッッ」
じゃねーよ。
「結界とかどーたらこうたらでここから移動できないから協力してほしいって話じゃなかったのかよ!!」
「ああ、そうだったそうだった」
人にモノを頼む態度がそれだと助けてもらう気があるのかどうか疑うレベルになってくるぜ(頼むよ)。
「実のところ、結界は関係ない。問題は、仮に出たとしても今の弱まった我の力では門番を突破できず、朽ちてしまうからだ。なんたって数世紀も体を動かしてないからな。そこで、お主に協力してほしいという話だ」
わかった、具体的にどうすればいい。
「身に宿る力、攻略サイトを見ればやり方も分かる。自身の体が使用方法を憶えているはずだ」
龍の話の途中で、突然ヴゥゥンという機械的な効果音とともに白いページが空中に浮かび上がる。
現実に例えれば、支えのない大きなタブレットが目の前に浮いてある感じか(少し気味悪い)。
「で、門番をどうやって攻略する?」
真剣な面持ちで龍にせがむと、目をぱちくり開かせ驚いた様子で、さらに朗らかな表情で感心もしていた。
「うんうん、お主がなかなかやる気があってよかった。やはり巻き込まれるだけの適正はあったということか」
やめろって、褒められると照れるだろ。
俺は赤くなった顔を手で覆い後ろに下がってしまう。
「ワッハハハ!! 期待以上に面白い奴だな!!」
龍があまりにも豪快に笑うので、すぐ照れてしまう事をバカにされたような気分になった。
「すまんすまん、魅力的な人物だと言うことだ。攻略サイトの使い方は実戦で学ぶといい、もうやってくる」
ボトボトとマグマのように粘着質で、地面を真夏のアイスクリームのようにやすやすと溶かす敵の正体は
スライムだった。
「普通のスライムなら百分の一まで弱まった我ですら敵でなかろうが、こ奴らは実力がまったく違う。洞窟内の武器、それも名のある妖刀や、伝説となった槍を腹に蓄え力に変える。まさしく異形種と呼べる存在だろうな」
槍や妖刀を体内に宿すスライム(そう呼べるかどうかわからない)がロックオンをして、狙いを定めていた。
上等だよ、スライム。
「初めての敵がスライムだとは不甲斐ないが、力があるのなら申し分ない。やってやろうじゃないか!!」
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