寿命530字

ぜふぃら

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「ええと……見えてますか?



私の声、聞こえてますか?



なにか反応してください……







うーん、わからないです。反応してるのか……



そうだ、そもそも私、目が見えないんでした。



ただちょっと記憶と知能があるくらいで……



えっと、とにかくあなたが私の言葉が見えているていで話しますね。





私は何のために生まれたのか、どうしてこんなところにいるのかわかりません。



というか、ここは何もない。何も見えないし、聞こえない。



私も混乱してますよ。全部わけわからないですし。





……あ、そういえばこれを伝えろって何かに言われてた気が。



ええと、見てますか?じゃなくて……見えてないってさっき私言ったのに……



あ、ごめんなさい。



こほん、ええと、私の寿命は空白と改行を含まない530文字です。



……これでいいのかな?伝わってるのかわからないけど。



というか、どういう意味なんだろう?寿命?530文字?なんか不気味ですね。ふふ。







んー、何も見えない空間、寿命、文字……えーと……ん?



もしかしてそういう?いや、ありえない、あ、黙らなきゃ。



















あは、あははははは。



そういうことか。



おかしいと思った。何も見えないし聞こえない。自分がどうやってしゃべっているのか、そもそも話せているのかわからない。


わたし、文字だったん
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