あの、話しかけないでください。

宇佐波優

隣の席の人は、とてもかわいい人。

最初は、ただそれだけ。


席に着くなり、女子が群がってくる。
「宇佐波くんって、彼女いるのー？」「好きなタイプは？」

そんなこと聞いて、こいつらになんの意味があるんだ？

あまり、女子が好きではない俺にとって迷惑でしかないこの状況にため息をつく。

「おはよう、華ちゃん。」
「うん、おはよう。香織ちゃん！」

隣の席の伊月さんの声に気づき横を見る。
立花さんと話している彼女の横顔は、笑顔で目が惹かれる。

って、女子伊月さんにあたってるじゃん。

「おい、さっきからワーワーうるさいだよ。散れ。てか、さっきから伊月さんに迷惑かけてんの気づいてる？」

苛立ちを隠せず、自分の感情がそのまま声にでる。

女子は、謝りながら逃げるように去って行った。

「えっと、宇佐波くん。ありがとう？」

彼女が話しかけてきた驚きと、百面相が可愛すぎて思わず息を呑む。

俺は、ふと頬を緩ませ

「伊月さんって、面白いな。百面相してたよ？」

そう言うと、頬を赤く染め「えっ、ウソ！」と言う彼女。

やば。ほんと、かわいい。

「これからよろしくな、伊月さん。」
「うっうん。」

もっと話していたかったけど、先生がきて話を中断しないといけない。

もっと、話してたかった。

ふと横を見ると同じく横を見た伊月さんと目が合う。

それが嬉しくて、微笑みかける。


伊月さんと、もっと話していたい。彼女のこともっと知りたいな。


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宇佐波優は、基本的クールキャラです。
でも、主人公「華」にはとことん甘い！

ちょっと、えっ！こんなキャラだったけ？って、なるかもしれませんがそれは華だけです。

いいでよね、自分だけ特別みたいな笑
ちょっと憧れます笑