オタクの読書感想文【本レビュー】

黒川蓮

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オタクの読書感想文

水田ゆき先生の『性の劇薬』 ハードなSM調教からの甘々展開にキュン死のBL漫画

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 つい最近、私の日頃閲覧している動画が怪しいのか何なのか、YouTubeを見ていたら『性の劇薬』の映画告知動画を偶然見てしまい、いてもたってもいられず漫画を一気読み。

 最初はエロス全開なハードなSM調教からの甘々な展開に胸キュン。

 以下、ネタバレしますのでこれから読みたい方はスルーくださいm(__)m

 桂木誠は自殺しようとした瞬間、余田龍二にビルの下にいる人の迷惑は考えないのかと声をかけられ、「捨てようとするならその命俺によこせ」と言われる。

 目覚めると、ベットの上で拘束具に繋がれており、ハードなSM調教を受ける。

 強烈な快楽を与えられて「死にそうだから助けて」と言う誠に「あんた今、最高に生きてるよ」と余田は言う。

 性を管理することで生を感じさせようとする余田。

 快楽責めにあった後、誠は余田になぜ自殺しようとしたのか聞かれる。

 誠は仕事で成果をあげて会社からもらった臨時ボーナスで両親に旅行をプレゼント。

 しかしその旅行中の事故で両親が死に、喪中に後輩が仕事で失態した責任をとって辞職。

 それがきっかけで結婚を考えていた彼女からもフラれ、何もかも失ってしまったのだと話す。

 「何もかも失ってしまった」という誠に余田は「聞く限りあんた自身に何も後ろめたいことなくない? 気持ちが落ち着いたら胸はって新しい人生送ること出来んじゃん」、「何も無くなったって生きてさえいればこれからまた作ることだって出来るのに」と言う。

 誠は酷いことをされたけれど、余田に助けられてよかったと思い始める。

 余田は外科医で仕事でしばらく誠を放置する。

 帰ってきた余田に誠は「人のことを放っておいて」と詰め寄る。

 その日、調教ではなく二人はセックスをする。

 誠は拘束を外され、開放されたのに自分の意志で命を救ってくれた恩返しをしようと余田の家に残ることを決意する。

 余田もまた心の闇を抱えていた。

 余田は子供の頃にカブトムシを追いかけるのに夢中で高い木に登って落ち、受け止めて助けようとした兄のほうが頭を打ち付けて死亡。

 兄を溺愛していた母は気が狂って父親と無理心中。

 「死にたい」と思っていた余田に養護施設の先生は「この先生きていれば君にとって大事な人をみつけられるんだよ」と励まされ、医師になり救急の現場に立つ。

 余田の兄の名前は真琴で4歳年上。

 自分の兄と同じ年で同じ名前の男を抱いてしまったと罪悪感を感じていた。

 余田は最初、兄と同じ名前の人間が飛び降り自殺で死を選ぼうとしていたのが許せなくて最も屈辱的な方法で「生」を植え付けてやろうと思ったと誠に告白する。

 でもあれだけ凌辱したのに誠が自分を受け入れてくれたことに、生きててよかったと思う。

 相思相愛になってもセックス描写は甘々なのにめちゃハード……

 それから誠は「別に働かなくていいんじゃない?」と余田は言うが、同業他社からリクルートされ社会復帰。

 二人は同棲を続ける。

 監禁・凌辱という犯罪的なことをやらかしまくっているのに余田がクールでかっこいい。

 誠に「あんたは俺のだから」とサラっと愛の告白。

 ただエロいだけの話じゃなく、セックスを通して二人の男の抱えていた心の闇が昇華されていく過程に感動してしまった。

 水田ゆき先生、性描写は濃厚なのに萌えもあるという超美味しいBL漫画をありがとうございますm(__)m
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