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第六章 いつか絡み合う不穏な影たち
この世界でも手に入るのです!
しおりを挟む「みんなオハヨウ。ルナちゃん、昨日の話し合いで忘れていたことがあってサ」
そういって眠気眼でこちらへ歩いてきたのは……え、えっと?あのー……そんな当たり前のように登場しないでいただけますか。
絶句している私を抱きしめていたアーゼンラーナ様が一瞬息を止め、それから駆け出したかと思うと、その方に飛びかかるように抱きつきました。
「おっと……オハヨウ、俺の愛しい奥さん」
「帰ってくるのであれば連絡ぐらいよこさぬか。もっとめかしこんで出迎えたというのに」
「何を言っているの、いつもこれ以上とないくらい綺麗だヨ。それに、ここにいるのがわかっていたから来たんダ。いつも何かのついでになってゴメンネ」
「良い……そういうところも理解しておる。それに、こうして会えたのだから良い」
どちらからも聞いたことがないほど柔らかく甘い声で密着して語り合う様を目の当たりにして、私や弟子たちは声が出ません。
チェリシュは慣れているのか動揺が見られませんし、ミルクなど「にゃはぁ」と言って両手で顔を覆っているように見せかけて、指の隙間から覗いていますね。
でも……気持ちはわかります。
す、すっごくラブラブ夫婦ですものね。
見ているこちらが照れてしまいますが……ちょっぴり羨ましくも感じます。
これだけお互いを理解し思い遣っている感じが漂う夫婦関係って、本当に素敵ですもの。
人目もはばからず、嬉しい!と全身で喜びを顕にしているアーゼンラーナ様を抱きしめていた時空神様は、私の方を見てニッコリと笑い独特のイントネーションで声をかけてくださいます。
「ヒートアップしちゃった陽輝がなかなか離してくれなくてサ、ちょっと遅くなっちゃったんだケド」
あの兄は何に対してヒートアップしちゃったのでしょう……私とベオルフ様に出会ってお料理をしたことが原因でしょうか。
それよりも、日本の女性たちがいる前で今のような発言をしないようにしてくださいね。
とある属性を持った方々に誤解されるというか、ウォッチング対象にされちゃいますよ?
それでなくても、二人が並んで歩いているだけで人目を嫌というほど引きそうなのに……
「発酵石で作った器を俺の可愛い奥さんが増幅していたデショ?アレをちょっと見せテ」
そういえばどこに置いてあるのかしら……と当たりを見回していたら、カカオとカフェは先程問題児トリオが抱えて持ってきていた木箱の中から発酵石の器を取り出し、抱えて持ってきてくれました。
どうやら、寝る前に仕込んでおいて朝から大量に生地をこねてくれたようです。
やっぱり、発酵させる時間がネックですよね……
発酵石の器の中からカフェたちによって取り出されている天然酵母たちは、しゅわしゅわしていて元気そうです。
地球のように天然酵母を発酵させる不安定さは発酵石の効果で心配いらずになっておりますが、大量の発酵石の器となれば場所を取るでしょう。
時間と場所の確保と、ヨウコくんにどれだけ発注するかはリュート様と要相談ですね。
空っぽになった発酵石の器を抱えていた二人がこれですにゃ!と元気よく教えて差し出してくれたので、時空神様は二人の頭を撫でながらお礼を言い、受け取った発酵石の器の中身を確認して「ナルホドナルホド」と呟きます。
「あちらの発酵機よりも上質に仕上がったものだネ。温度管理の細かな仕事はリュートくんカナ? しかし、雑菌の繁殖を防ぎ安定した発酵と保存が可能だなんて、陽輝が聞いたら泣き出しソウ」
「欲しがりそうですよね」
「間違いなくネ」
アハハッと軽快に笑った時空神様は、器に触れて一瞬だけ神力を流したようでした。
え、えっと……あの……何をなさったのでしょう。
「これでヨシ、父上に頼まれていたコピーも作って……あとはコレをベオルフに届けてあげヨウ」
3つ目の発酵石の器をパッと作ってしまった時空神様に驚きを隠せませんが……えっと……良いのですか?
それって、色々問題になりませんか?
というか、そんなことを勝手にしちゃっても良いのですかっ!?
「アハハ、あちらとこちらの世界を司る父上の許可があってやっているし、なにか問題があったら父上が対処するから問題ないヨ。それに、父上とノエルがベオルフの料理を楽しみにしていてネ。ちょっとだけ手助けをしてあげないと初心者には辛いよネ」
「そ、そうなのですね。では、ベオルフ様にお料理を教えてあげないと! きっと気苦労が絶えませんよっ!?」
「そうしてあげテ。彼もなかなかの苦労人だカラ」
父上は美食家だしねぇ……と、遠い目をしておっしゃいますが……な、何か過去にあったのでしょうか、とても気になると同時に、ベオルフ様が諦めにも似た溜め息をつく姿が見えたような気がしました。
本当に、いらないところで苦労をされているような気がします。
「発酵石の器は、この2つだけ限定で俺と可愛い奥さんの加護を与えておいタ。作業時間の大幅短縮ができるはずダ。ただし、今までとは違いルナちゃんの魔力が原動力となるから、自分の魔力と相談しながら使用してネ」
あの……変化の指輪だけではなく、発酵石の器もグレードアップされたのですかっ!?
これは、この世界の許容範囲内で変な歪が生まれたりしませんよね?
私の心配が理解できたのか、時空神様は「心配ないよ」と微笑んでから説明を付け加えてくださいました。
「ルナちゃんとリュートくんなら使える代物というところカナ。魔力量が多くないと使えないから、他の人には無理だろうネ。まあ、これは父上からの課題でもあるんダ。ルナちゃんは現状、自分の魔力をどう扱っていいのかわからないデショ?」
「は……はい」
「そこで、ルナちゃんにも訓練が必要だと判断した父上がベオルフに相談した結果、壊滅的な運動神け……コホン。えっと、体を変に動かすことなく長期運用できて飽きずに長く続けられそうなものに着目して、この発酵石の器の改良案が出たんだヨ」
いま一瞬、何か聞き捨てならない言葉が入りませんでしたか?
ベオルフ様の言葉ですよね?
壊滅的な運動神経とおっしゃいましたか?
あの独特な唇の右端を上げて笑う表情が脳裏に浮かび、思わず唇が尖ってしまいます。
「ルーがタコさんなの」
うっ……い、いけません。
ベオルフ様が絡むと、どうしても子供っぽい仕草が目立ちますね。
気を取り直しましょう。
「あの……私って魔力量が多いのですか?」
「ルナちゃんの場合『主神オーディナルの愛し子』の名は伊達じゃないってところだよ」
創造神の愛娘なんだもの、一般人は比較対象にならないよと笑われてしまいましたが、それはそれで問題なのです。
リュート様の負担が増える結果になりますし、魔力量が多くても使う術がありません。
こちらの世界の方々のように、魔法を放つことはできないのですもの。
「まあ、俺が見てきた中で一番多いのはベオルフだネ。彼は大半が記憶とともに封印されているけど、現状でもリュートくんより少し劣るくらいダ」
そんなに多いのですかっ!?
新たな事実に驚き言葉も出ない私を見ながら時空神様はニッと笑いました。
「オーディナルの愛し子と黎明の守護騎士は、ルナちゃんが考えているよりも貴重な存在だということだヨ。その辺をグレンドルグの国王以外の者が理解していれば、こんなことにならなかったんだけどネ……それを逆手に取ってきた黒狼を操る者の後ろにいる奴が厄介ダ」
「その目星はついたのか?」
ある程度のことは知っていたらしいアーゼンラーナ様が、真剣な表情で問いかけます。
抱きついたままですが、そんなところが可愛らしいと感じてしまいますね。
やっぱり、離れている時間が長いから共にいられるこの瞬間が大切なのでしょう。
「父上がある程度は絞り込んだみたイ」
「ならば、あと少しというところじゃな」
「いや……奴も知恵が回るから油断できないヨ。世界各地で起きている異変やマーテルのことも、何らかの繋がりがあるかもしれナイ。エクにはそう伝えておいテ」
「わかった。そなたも無理をするでないぞ」
「うん。こっちはクロノたちが手伝ってくれているからネ」
エクと呼ばれた方はわかりませんが、クロノ様は確か地球の時空神様ですよね。
私が地球にいたころには気づきもしなかった神様が、いろいろ頑張ってくださっていることがありがたく感じます。
見えなくても、ちゃんと存在して活動されているのですよね。
「あと、ナーの方はできるだけ期間を伸ばシテ」
「わかっておる。今の段階で変なちょっかいを掛けられては困るからじゃな」
「それもあるケド、タイミングが悪いんダ。父上の機嫌が悪いんだよネ……」
「わ、わかった。必ず引き留めよう」
「頼んだヨ」
わからない名前が再び!
でも、『引き止める』『期間を伸ばす』という言葉から推察できる相手……と考えた時に浮かんだのは秩序の神様でした。
もしかして、秩序の神様のお名前だったのでしょうか。
私がうーんと唸っている理由に気づいたチェリシュが、私の耳に可愛らしい唇を寄せてこっそりと内緒話をするように教えてくれました。
「ナーが秩序のナーヴァイツにーにで、エクが知恵のエクナ・ウィザードにーになの」
……十神の方々は、姪っ子に「にーに」「ねーね」呼びをさせているのでしょうか。
それとも、チェリシュが勝手にそう呼んでいるのでしょうか。
ちょっとしたことが気になりましたが、なるほど……最近起こっている事件を捜査しているのが知恵の神様で、アーゼンラーナ様はそれに協力しているということなのでしょう。
そして、オーディナル様がお怒りになられているので、時期をずらすように時空神様がアドバイスをしている。
あれ?
オーディナル様は何にお怒りなのでしょう。
「オーディナル様がお怒りなのですか?」
「あー……ルナちゃんとベオルフにちょっかいを出されていることもそうだし、ベオルフは結構ヤバイところまで追い込まれたデショ?そりゃ怒っているに決まっているじゃナイ」
自分の可愛い娘と息子を傷つけられて、それを目の当たりにしているのに制約が邪魔をして手が出せないジレンマだよね……と苦笑をうかべる時空神様の言葉に、私はなんとも言えない気持ちになりました。
今までずっと、そんなジレンマを抱えて見守ってくださっていたのでしょう。
私も辛かったけれども、オーディナル様はもっと深く傷つき苦しんでいたかもしれません。
「まあ、一番怒っているのはベオルフだケド……」
ボソリと呟かれた言葉を聞き逃さなかった私は「ああ、やっぱり」と納得してしまいます。
あの時に感じた、噴火前の火山を思わせる感覚に間違いはなかったようですね。
大丈夫でしょうか……あの方は己の身を省みることなく黙って全てを進めてしまいますから心配です。
「父上がいるから大丈夫デショ。ノエルもいるし、無茶はしないヨ」
ノエルのことをとても可愛がっているベオルフ様ですから、無理はなさらないというのが時空神様の判断でした。
確かに同意します。
ベオルフ様とノエルの関係は、リュート様とチェリシュに近いものがありますもの。
「ノエル……なの?」
「私がカーバンクルの姿になる時のモデルになっている、無邪気でやんちゃな良い子なのです。チェリシュとは気が合いそうですね」
「ルーが好きなら気があうの!」
「うふふ、それならとーっても合います」
「会ってみたいの! 一緒にルーのお話するのっ」
腕の中できゃーっとテンションを上げているチェリシュを見ているだけで幸せな気持ちになります。
ベオルフ様もノエルにそう感じていたら良いですね。
癒やしは大事なのですよ?
彼なりの癒やしがあれば、この先もなんとか乗り越えていけるかもしれません。
「癒やしは大事ですね」
「大事なの?」
「ルナちゃんの癒やしはチェリシュ……カナ?ベオルフの癒やしは……」
「ノエルですよね」
「いや、絶対にルナちゃんだっテ」
え?
私なのですか?
どのへんがそうなのでしょう……抱き心地とか香りなどでしょうか。
疲れた社会人に人気の癒やしグッズみたいなものですね。
そんなことを考えていた私の近くに歩み寄ってきた時空神様は、ソッと耳打ちするように顔を寄せました。
『地球の神はこの世界を創造する時に関与していないから、本当はルナちゃんに持ってきてあげたいものが沢山あるんだけど、制約があって持ち込めないんだ。陽輝との思い出の品や例のゲームや料理関連の物が持ち込めたら良かったんだけど……ごめんね』
みんなに聞かれても理解できないだろう流暢な日本語でそう言った時空神様の気遣いを知り、とても有り難いと感じます。
こういうところがあるから、気遣いができて優しい兄と気が合うのかもしれません。
「そんなことをしたら世界のバランスが崩れてしまいかねません。だから、お気持ちだけで十分です。お気遣いいただいて、本当にありがとうございます」
「アハハ、世界の理を考えて返答をしてくれる良い子にはご褒美をあげヨウ」
ご褒美?
何の……と問いかける前に、時空神様は声を少しだけ低くして呟きます。
「この世界にも、米や大豆があるヨ。ただし、普通の方法では見つからナイ。今やれることをやっていれば、いずれそこへたどり着くはずダ」
その言葉に驚き時空神様の顔を見つめると、彼は片目を瞑って見せてニッと悪戯っぽい笑みを浮かべました。
産地や入手方法を直接言うことはできないから、言えるギリギリの範囲で教えてくれたのでしょう。
「米も……大豆も……存在するのですね」
「この世界でも入手可能だヨ」
「それは朗報です。リュート様が喜ばれますっ」
「ルナちゃんハ?」
「勿論、とーっても嬉しいです!ありがとうございます、時空神様!」
期待に胸を膨らませ、私は少々テンションが高くなっているのも自覚しながら、満面の笑みを浮かべてお礼を言いました。
リュート様、お米と大豆がありますよ!
醤油も味噌も日本酒も、夢物語ではありません。
私達の懐かしい味を手に入れることができるのです。
涙が滲みそうになるくらい嬉しくて、喉の奥が詰まってうまく言葉が出てきません。
それくらいの喜びに包まれていると理解したチェリシュも、頬を紅潮させて私を見るやいなや「きゃーっ」といって抱きついてきました。
「ルーが嬉しいと、チェリシュも嬉しいの!」
私とチェリシュは胸いっぱいの喜びを分かち合うように抱きしめ合い、この事実を知ったリュート様がとてもお喜びになるだろうと心が踊ります。
ベオルフ様、こちらにも米と大豆がありました!
こちらの世界で、必ず見つけてみせますね。
ふふふっ……これで私の野望に一歩近づきますよ!
私の野望は、大きな食卓にリュート様の好物を所狭しと並べ「お好きなだけどうぞ、遠慮なく食べてください」と言って最高の笑顔をいただくことなのですっ!
どんな表情をしてくださるのでしょう。
涙ぐみながらも、透明感のある柔らかな笑みを浮かべてくださるのでしょうか。
それとも、キラキラ輝く満面の笑みを浮かべてくださいますか?
その時に見せてくださるリュート様の笑顔が見たい。
私の幸せはそこにあるような気がしました。
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