45 / 98
第五節 鬼と彷徨う長い夜
第10話 パパの全力
しおりを挟む
とりあえず、状況を整理しよう。
自分は今、シイを助けるために猫を捜している。
方向を教えてくれた木の老人ラオは、大雑把だが、クイフンが好物という猫のこと、近くに行けば派手な立ち回りをしているだろう、と教えてくれた。
どうせなら、ついでにシイの現在位置も聞いとけば良かった。
今更気づいたところでどうしようもないが。
あの子どもが逃げ続けてくれていることだけを信じよう。
最悪は考えずに。
気遣ってくれたワーズを思ったなら、後で礼と謝罪をしなければ。
シイを助け、無事に芥屋へ辿り着くところまでを思い描く。
(…………えーと)
色々考えてみたが、そろそろ息苦しくなってきたので、ひとまず左手で思いっきり厚い胸板を押した。思いのほか簡単に離れた胸を見て、自分が怪力になった錯覚を受ける。それでも背に回った腕は離れず、嵌めているであろうゴツイ指輪の撫ぜる感触が、服越しに伝わって痛い。
奇人街の住人には、幽鬼が現れてから散々な目に合わされ続けていたので、元々底辺だった信用は地に埋まりかけている。だが、少しばかり目線を上げた先の、滂沱に咽ぶ赤いオールバックの中年を見ては、口角が引きつるのみ。
「……」
(この人、何て言ったっけ?)
鳥人の男や目測り、記憶は鮮明であるにも関わらず、濃いキャラゆえか失せた名前。一応、顔見知りではあるものの、抱きつかれるような関係ではないため困惑が先立つ。
一番困るのは、彼は確か、女性に興味はないと胸を張っていたはずで、それなのに髪や背を撫でる手つきが艶かしく、どう対処して良いのか分からないこと。
「ううう……お嬢さん、怖かっただろう、あーよしよし」
不憫な子、と言ってまた抱きしめられ、頭をすりすり頬ずる中年。キツい香水の匂いにくしゃみを堪えながら、泉はもう一度その胸を押して解放を得る。
「あ、あの!」
「そうかそうか、怖かったかー」
うんうん頷いては、背中に腕を一本残したまま、中年が前髪を撫でてくる。
馴れ馴れしいこの様子に気持ち悪さが倍増していった。
「あの、すみませんでした、ぶつかってしまって!」
謝罪とは裏腹に、身を捩って一刻も早く中年から逃れようとする泉。
意識してか無意識かは分からないが、中年の動作は心音に合わせて鈍痛を返す右腕を回避している。触れようものなら痛みを理由に突っぱねられるが、労わるこの様子にいまいち強く出られない。セクハラだと訴えても、彼の好みは女ではないというから効果は得られない気がした。
かといって、べたべた撫で回されるのも御免だ。
確かに、十字路の横合いから現れた中年の腹へ、思いっきり拳を埋めてしまったのは悪かったと思う。前方不注意であったし、早く走るため振っていた左の拳が、大の男を沈める威力を発揮するとは想像だにしなかった。
だが、どさくさに紛れて折った身体の内へ泉を引き寄せ、呻き咳き込みながら抱き締める必要があるのか問われれば、ないだろう。
「ええと、その、そろそろ放してくれませんか!?」
「ううん、つれないねぇ。お嬢さんがお坊ちゃんじゃないのが残念だが、せめてもう少しの間だけ、おじさんに若い子のピチピチのお肌を堪能させて頂戴な」
「い、嫌です!」
「あんっ、つれないっ」
更にすり寄せられる中年の身体。
さすがに身の危険を感じ、今まで我慢した分を上乗せして、左でもってアッパーカットを綺麗に決めた。
「かふん」と間の抜けた音が分厚い唇から漏れ、中年が仰け反る。
一瞬の解放を逃さず、泉は謝りながら先を目指し――左手を些か乱暴に取られては、腹に回った腕ごと中年へと押し付けられる。
(こ、殺される!? 二回も殴ってしまったし……)
浮かぶ不穏に青褪めると中年が楽しそうな声を上げた。
殴られたにしてはやけに明るく、
「ふっふっふ……このキフ・ナーレンを二度も屈服させるとは。やるねぇ、お嬢さん。よし、君には特別に、私のことをパパと呼ぶ権利を進呈しようじゃないか。ママはさすがにキツいからね」
「いや、いらないです」
即座にお断りする。
それでもめげない中年ことキフは、にかりと白い歯を薄暗い街灯で光らせた。ただし、頭上のソレは泉から一切見えなかったが。
「素敵な拒絶をありがとう、お嬢さん。ところで、どこへ行こうというのかね。君は芥屋の従業員だろう? こんな幽鬼がうじゃうじゃいる街中を歩き回るなんて、店主がよく許したね。しかもこの腕、見るからに痛そうじゃないか。この血の匂いといい……」
矢継ぎ早に言いつつ、白い包帯の上で鼻を鳴らして匂いを嗅ぐキフ。変質者の動きに喉が「ひぃ」と鳴くが、その眉が顰められたのを見ていぶかしむ。
「な、何か問題でも?」
上擦った声音で、行動全てが問題なキフへ尋ねた。
キフは腕から顔を離すと「ふむ」と唸った。
「変わった血の匂いだね、君。ただの人間のはずだろう?」
「ただの」という部分に引っかかりを覚えるが、自身を「一応」と前置き人間と称する店主を思い出した。ワーズの血が「ただの」人間とは何かしら違うと思えば、すんなり受け入れられる。その理解が、彼の店主を不快にさせるという想像はさておき。
とはいえ、そんな嗅ぎ分けの出来るキフは、外見にこれといった特徴がないため、何と判別はつかないが人間ではあるまい。それこそ、ただの人間に血の嗅ぎ分けができるとは思えず、同族をわざわざ人間と区切る必要もないはずだ。
踏まえ、けれど答えにはならない脳裏に浮かぶ、幼い顔。
「シイちゃん……いえ、死人の血でクイフンを避けていたので」
「ああなるほど……お?」
納得しても離れない腕から、不意に緊張が伝わってきた。
何事かと見上げれば、にやけた中年の顔がそのまま固まっている。
青い目が一点を注視したまま動かない。
その先を辿って前方を向いたなら、剥き出しの歯が笑う。
「クイフ――」
噂をすれば何とやら。
黄色い視線は覆い被さるキフではなく、泉へ熱心に注がれており、
「きぃやあああああ!! たっすけてえええぇぇぇぇ――……」
「へ?」
素っ頓狂な叫びに合わせ、身体が解放された。軽くなった身の上を喜ぶよりも驚きが先立った泉。振り向いた先で、両手を挙げて走り去っていく、ふざけた後ろ姿を茫然と見送る。
自分は今、シイを助けるために猫を捜している。
方向を教えてくれた木の老人ラオは、大雑把だが、クイフンが好物という猫のこと、近くに行けば派手な立ち回りをしているだろう、と教えてくれた。
どうせなら、ついでにシイの現在位置も聞いとけば良かった。
今更気づいたところでどうしようもないが。
あの子どもが逃げ続けてくれていることだけを信じよう。
最悪は考えずに。
気遣ってくれたワーズを思ったなら、後で礼と謝罪をしなければ。
シイを助け、無事に芥屋へ辿り着くところまでを思い描く。
(…………えーと)
色々考えてみたが、そろそろ息苦しくなってきたので、ひとまず左手で思いっきり厚い胸板を押した。思いのほか簡単に離れた胸を見て、自分が怪力になった錯覚を受ける。それでも背に回った腕は離れず、嵌めているであろうゴツイ指輪の撫ぜる感触が、服越しに伝わって痛い。
奇人街の住人には、幽鬼が現れてから散々な目に合わされ続けていたので、元々底辺だった信用は地に埋まりかけている。だが、少しばかり目線を上げた先の、滂沱に咽ぶ赤いオールバックの中年を見ては、口角が引きつるのみ。
「……」
(この人、何て言ったっけ?)
鳥人の男や目測り、記憶は鮮明であるにも関わらず、濃いキャラゆえか失せた名前。一応、顔見知りではあるものの、抱きつかれるような関係ではないため困惑が先立つ。
一番困るのは、彼は確か、女性に興味はないと胸を張っていたはずで、それなのに髪や背を撫でる手つきが艶かしく、どう対処して良いのか分からないこと。
「ううう……お嬢さん、怖かっただろう、あーよしよし」
不憫な子、と言ってまた抱きしめられ、頭をすりすり頬ずる中年。キツい香水の匂いにくしゃみを堪えながら、泉はもう一度その胸を押して解放を得る。
「あ、あの!」
「そうかそうか、怖かったかー」
うんうん頷いては、背中に腕を一本残したまま、中年が前髪を撫でてくる。
馴れ馴れしいこの様子に気持ち悪さが倍増していった。
「あの、すみませんでした、ぶつかってしまって!」
謝罪とは裏腹に、身を捩って一刻も早く中年から逃れようとする泉。
意識してか無意識かは分からないが、中年の動作は心音に合わせて鈍痛を返す右腕を回避している。触れようものなら痛みを理由に突っぱねられるが、労わるこの様子にいまいち強く出られない。セクハラだと訴えても、彼の好みは女ではないというから効果は得られない気がした。
かといって、べたべた撫で回されるのも御免だ。
確かに、十字路の横合いから現れた中年の腹へ、思いっきり拳を埋めてしまったのは悪かったと思う。前方不注意であったし、早く走るため振っていた左の拳が、大の男を沈める威力を発揮するとは想像だにしなかった。
だが、どさくさに紛れて折った身体の内へ泉を引き寄せ、呻き咳き込みながら抱き締める必要があるのか問われれば、ないだろう。
「ええと、その、そろそろ放してくれませんか!?」
「ううん、つれないねぇ。お嬢さんがお坊ちゃんじゃないのが残念だが、せめてもう少しの間だけ、おじさんに若い子のピチピチのお肌を堪能させて頂戴な」
「い、嫌です!」
「あんっ、つれないっ」
更にすり寄せられる中年の身体。
さすがに身の危険を感じ、今まで我慢した分を上乗せして、左でもってアッパーカットを綺麗に決めた。
「かふん」と間の抜けた音が分厚い唇から漏れ、中年が仰け反る。
一瞬の解放を逃さず、泉は謝りながら先を目指し――左手を些か乱暴に取られては、腹に回った腕ごと中年へと押し付けられる。
(こ、殺される!? 二回も殴ってしまったし……)
浮かぶ不穏に青褪めると中年が楽しそうな声を上げた。
殴られたにしてはやけに明るく、
「ふっふっふ……このキフ・ナーレンを二度も屈服させるとは。やるねぇ、お嬢さん。よし、君には特別に、私のことをパパと呼ぶ権利を進呈しようじゃないか。ママはさすがにキツいからね」
「いや、いらないです」
即座にお断りする。
それでもめげない中年ことキフは、にかりと白い歯を薄暗い街灯で光らせた。ただし、頭上のソレは泉から一切見えなかったが。
「素敵な拒絶をありがとう、お嬢さん。ところで、どこへ行こうというのかね。君は芥屋の従業員だろう? こんな幽鬼がうじゃうじゃいる街中を歩き回るなんて、店主がよく許したね。しかもこの腕、見るからに痛そうじゃないか。この血の匂いといい……」
矢継ぎ早に言いつつ、白い包帯の上で鼻を鳴らして匂いを嗅ぐキフ。変質者の動きに喉が「ひぃ」と鳴くが、その眉が顰められたのを見ていぶかしむ。
「な、何か問題でも?」
上擦った声音で、行動全てが問題なキフへ尋ねた。
キフは腕から顔を離すと「ふむ」と唸った。
「変わった血の匂いだね、君。ただの人間のはずだろう?」
「ただの」という部分に引っかかりを覚えるが、自身を「一応」と前置き人間と称する店主を思い出した。ワーズの血が「ただの」人間とは何かしら違うと思えば、すんなり受け入れられる。その理解が、彼の店主を不快にさせるという想像はさておき。
とはいえ、そんな嗅ぎ分けの出来るキフは、外見にこれといった特徴がないため、何と判別はつかないが人間ではあるまい。それこそ、ただの人間に血の嗅ぎ分けができるとは思えず、同族をわざわざ人間と区切る必要もないはずだ。
踏まえ、けれど答えにはならない脳裏に浮かぶ、幼い顔。
「シイちゃん……いえ、死人の血でクイフンを避けていたので」
「ああなるほど……お?」
納得しても離れない腕から、不意に緊張が伝わってきた。
何事かと見上げれば、にやけた中年の顔がそのまま固まっている。
青い目が一点を注視したまま動かない。
その先を辿って前方を向いたなら、剥き出しの歯が笑う。
「クイフ――」
噂をすれば何とやら。
黄色い視線は覆い被さるキフではなく、泉へ熱心に注がれており、
「きぃやあああああ!! たっすけてえええぇぇぇぇ――……」
「へ?」
素っ頓狂な叫びに合わせ、身体が解放された。軽くなった身の上を喜ぶよりも驚きが先立った泉。振り向いた先で、両手を挙げて走り去っていく、ふざけた後ろ姿を茫然と見送る。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
元恋人が届けた、断りたい縁談
待鳥園子
恋愛
シュトルム辺境伯の末娘ソフィに隣国の帝国第二皇子から届けられた『縁談』の使者は、なんと元恋人のジョサイアだった。
手紙ひとつで別れることになったソフィは、素直になれずジョサイアから逃げ回る。
「私に届けなければ、彼は帝国に帰ることが出来ない」
そう思いようやく書状を受け取ろうと決意したソフィに、ジョサイアは何かを言い掛けて!?
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
半世紀の契約
篠原皐月
恋愛
それぞれ個性的な妹達に振り回されつつ、五人姉妹の長女としての役割を自分なりに理解し、母親に代わって藤宮家を纏めている美子(よしこ)。一見、他人からは凡庸に見られがちな彼女は、自分の人生においての生きがいを、未だにはっきりと見い出せないまま日々を過ごしていたが、とある見合いの席で鼻持ちならない相手を袖にした結果、その男が彼女の家族とその後の人生に、大きく関わってくる事になる。
一見常識人でも、とてつもなく非凡な美子と、傲岸不遜で得体の知れない秀明の、二人の出会いから始まる物語です。
異世界育ちの侯爵令嬢と呪いをかけられた完璧王子
冬野月子
恋愛
突然日本から異世界に召喚されたリリヤ。
けれど実は、リリヤはこの世界で生まれた侯爵令嬢で、呪いをかけられ異世界(日本)へ飛ばされていたのだ。
魔力量も多く家柄の良いリリヤは王太子ラウリの婚約者候補となる。
「完璧王子」と呼ばれていたが、リリヤと同じく呪いのせいで魔力と片目の視力を失っていたラウリ。
彼との出会いの印象はあまり良いものではなかった。
【本編完結】異世界再建に召喚されたはずなのになぜか溺愛ルートに入りそうです⁉︎【コミカライズ化決定】
sutera
恋愛
仕事に疲れたボロボロアラサーOLの悠里。
遠くへ行きたい…ふと、現実逃避を口にしてみたら
自分の世界を建て直す人間を探していたという女神に
スカウトされて異世界召喚に応じる。
その結果、なぜか10歳の少女姿にされた上に
第二王子や護衛騎士、魔導士団長など周囲の人達に
かまい倒されながら癒し子任務をする話。
時々ほんのり色っぽい要素が入るのを目指してます。
初投稿、ゆるふわファンタジー設定で気のむくまま更新。
2023年8月、本編完結しました!以降はゆるゆると番外編を更新していきますのでよろしくお願いします。
冒険野郎ども。
月芝
ファンタジー
女神さまからの祝福も、生まれ持った才能もありゃしない。
あるのは鍛え上げた肉体と、こつこつ積んだ経験、叩き上げた技術のみ。
でもそれが当たり前。そもそも冒険者の大半はそういうモノ。
世界には凡人が溢れかえっており、社会はそいつらで回っている。
これはそんな世界で足掻き続ける、おっさんたちの物語。
諸事情によって所属していたパーティーが解散。
路頭に迷うことになった三人のおっさんが、最後にひと花咲かせようぜと手を組んだ。
ずっと中堅どころで燻ぶっていた男たちの逆襲が、いま始まる!
※本作についての注意事項。
かわいいヒロイン?
いません。いてもおっさんには縁がありません。
かわいいマスコット?
いません。冒険に忙しいのでペットは飼えません。
じゃあいったい何があるのさ?
飛び散る男汁、漂う漢臭とか。あとは冒険、トラブル、熱き血潮と友情、ときおり女難。
そんなわけで、ここから先は男だらけの世界につき、
ハーレムだのチートだのと、夢見るボウヤは回れ右して、とっとと帰んな。
ただし、覚悟があるのならば一歩を踏み出せ。
さぁ、冒険の時間だ。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる