ギャルといちゃこらしていたらダンジョン探索がはかどった件。うちのお菊がもふもふで可愛すぎる♡

マネキネコ

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11. サイゼに行くぜ

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 ――金曜日の放課後――

 佐々木さんたちは何やら準備があるらしく、僕ともなかは一足先に駅前のサイゼリヤへと向かった。

 外で待つのはさすがに暑いということで、

 僕たちはお店に入ってすぐに置いてある、順番待ち用の丸椅子に腰掛けて女子が来るのを待つことにした。


 〈LINE〉

 ――お店の中で待ちます  林、

 ――了          佐、

 ――いま向かってる!   佐、


 僕がさっそく、LINEで佐々木さんに連絡をとっていると、

 「お客様は何名さまでいらっしゃいますか?」

 ウェイトレスのお姉さんが僕たちに声を掛けてきた。

 「ああ、俺たちは5人ですね。あとの3人も、すぐに着くと思います」

 もなかがそつなく対応している。

 どうやらお店は空いていたようで、すぐにテーブル席へ案内してもらえるそうだ。

 「あ、来ましたね」

 そんなやり取りをしていると、玄関先のガラス扉に3人の影が映った。





 前で手を振っているのは、ちみっこギャルの可藤綾香さん。

 制服から着替えてきたらしく、とっても可愛い服を着ている。

 フリフリやリボンが付いたモノトーン・シャツにミニスカート。

 これって量産系ファッション?

 いやいや、服だけではなく、髪やアクセサリーにも注目しないと。

 髪型はいつものツーサイドアップだけれど、ピンクのメッシュが入っているぞ。

 首にはプラプラ十字架が揺れているチョーカー。

 斜めがけしたクロミちゃんのスマホ・ポーチもかわいい。

 これってズバリ、地雷系ファッションだよな。

 しかし、どう見ても小学生にしか見えないよ。

 この格好で夜歩いてたら、間違いなく補導されてしまうだろう。





 次に入ってきたのは銀髪褐色肌の留学生、ミキ・ポーラ・クウディーさん。

 みんなからはミキポラと呼ばれている。

 こちらはグッと大人の雰囲気で、

 グレーのワンショルダー・ニットミニワンピース。

 右手に持っている黒の手提げバッグにはココマークが大きく入っている。

 おそらく本物。

 足元は一般的なメッシュサンダルを履いているんだけど、

 腰の位置が高く、足が長いのなんの!

 こんな人が街を歩いていたら、ほとんどの男性が振り返ってしまうだろう。

 ミラノ・コレクションはキミのものだ。





 そしてラストが佐々木優里さん。

 ギャルファッションの一つとも言えるジャージでの登場だ。

 白のへそ出しベアトップに、

 黒地に金ロゴが入った、強烈な印象のオラオラ系ジャージ。

 ホントこんなおしゃれなジャージ、どこで仕入れてくるのやら。

 「イエーイ! 林、今日はご馳走になるね」

 「ヤッホー、肉丸くん。お昼はちょこっとにして、お腹空かせて来たばい」

 「…………よろ」

 三者三葉の挨拶が終わると、僕たちはウエイトレスさん案内されテーブル席についた。

 「ねえねえ、最初に聞くんだけど、ピザとかサラダとかってシェアして頼んでもいいかんじ?」

 メニューに目を通しながら佐々木さんが質問してくる。

 僕がもなかに目くばせをすると、もなかはコクっとうなずいてきた。

 「うん、佐々木さんたちが良いなら、僕らは全然問題ないよ」

 「やりー! じゃあ先にシェアする分から決めていくし。アレルギーとか嫌いないものがあったら教えて」

 佐々木さんはメニューをテーブル中央に広げると、

 みんなの意見を聞きながら、テキパキとスマホでセルフオーダーを済ませていく。

 手慣れてるなー。スマホへの打ち込みも早いし。

 ここは佐々木さんにお任せすることにしよう。

 「はい、シェアの分とドリンクバーは注文終わったよ。あとは、頼むものが決まった人からドリンクバーに行ってくんなし」


 もなか  「ミラノ風ドリアとガーリックフォッカチオで」

 ミキポラ 「…………イカの墨入りセピアソース、よろ」

 綾香   「あたしはカルボナーラがよか」

 佐々木  「あーしは田舎風ミネストローネをもらおっかな」

 吉十   「僕はチョリソーとコーンスープがいいかな」


 なんだかんだで注文を終え、

 ドリンクバーにてダイエットコーラをグラスに注いでテーブル席まで戻ってくると、

 ふぅ―――っ。

 今までの緊張が解け、僕はほっと一息ついた。

 すると、

 「わりぃ、もっかい行ってくるわ!」

 ひとりで座っていたもなかが立ち上がると、再びドリンクバーの方へ向かっていく。

 「早!」

 もうおかわりかよ。

 『ドリンクバーだけは、出した金の2倍は飲まないと気がすまねー!』

 なんて、もなかの奴この前言ってたよな。
 
 まあ、いつもの通りで、こちらとしては安心するんだけど。

 今日は女子も居るんだから、ほどほどにしておいてくれよ。





 「ほら! 林もそこの取り皿貸して」

 「あ、うん」

 佐々木さんはシェアして頼んでいたピザやらサラダを僕の皿に盛ってくれる。

 「男の子なんだからさー、いっぱい食べなよー」

 「うん、ありがとう」

 料理が盛り付けられた皿を両手で受け取りながら、僕は佐々木さんに頭を下げる。

 「あ、俺のは?」 

 「そこは自分でしろし」

 「冷たっ!」

 「当然。今日のオーナーは林だし」

 「ユリちゃーん。小エビのサラダ、ミキポラが欲しいげな」

 「ほいよ、おけまる!」

 ああ、なんかこういうのって良いな。

 僕のプライベートで、

 こんな大勢でご飯食べたことって今まであったかな?

 おじさんの家にはいつも犬たちが居たけど、テーブルではいつも一人だったから。

 わいわい楽しく話しながら、食事をしているみんなをボーっと見ていたら、

 いきなり目の前にピンクのハンカチが差し出された。

 「ふえっ?」

 「どうした林? ぴえんしてるし」

 「あっ、えっ、涙が……。あれ?」

 気がつかないうちに僕は涙を流していた。

 「とりま、これで涙拭けし」

 「……うん」

 佐々木さんからハンカチを受け取り、頬の涙を拭った。

 「そのハンカチは貸してあげるから、ちゃんと洗って返せし」

 「……うん」





 「なんだよ吉十、大丈夫か?」

 「ああ、何とかな」

 「じゃあ、これでも食って元気だせよ」

 もなかがくれたソーセージピザを、僕はなにも気にせず口に入れた。

 うぉっ、辛!!

 『…………うううううぅぅぅぅぅ!?』

 口の中が燃えるように熱い。

 しかし女子がいる手前、ここで吐き出すわけにもいかない。

 僕は激辛ピザを無理やり咀嚼して飲み込んだ。

 『…………おおおおおぉぉぉぉぉ!?』

 こんどは喉が死ぬほど痛い。

 喉を押さえながら、もなかの方を見れば、

 ホットソースを片手に満面の笑み。

 辛味が苦手な僕は、再び目に涙を浮かべていた。

 「まあ、とりあえず、これで涙拭けし。なっ」

 そう言って紙ナプキンを数枚渡してくるもなか。

 お前のせいだろうが!

 「もなか、これはちょっとひどいんじゃね?」

 「ん、なんかむかついたから」

 「…………」





 「どう林、すこしは落ち着いた?」

 「うん、もうすっかり」

 「そかそか。理由は無理して言わないでいいからね」

 「ありがとう。そしてみんなもゴメン」

 「じゃあ、〆のデザート行こうか! ……で、いいんだよね?」

 「もちろん。迷惑かけちゃったから、ガツンといってくれていいよ!」

 「ホント。やったー!」

 「さすがは吉十、遠慮なくいってまうでー!」

 「やっぱ肉丸くんはよか男ばい!」

 「…………プリンとティラミス クラシコの盛り合わせ、よろ」
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