ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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小さな自分軸

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藤崎さんと電話で話したら、なんか、胸がいっぱいになっちゃって、
空腹感がまた、どこかへ飛んで行っちゃったような気がしたの。
でもね、すぐに、めっちゃお腹が空いてきたんだ。なんだろうね。
自分でもよく分かんなくなっちゃった(笑)

分析好きな私の見解としては、ハートが満たされて、一瞬、お腹も
いっぱいになったような気になったんだと思うんだよね。でも、物理的に
満たされたワケではないから、その満腹感は長続きしなかったんだよ。

それと、朝の寝坊と午前中の色々で、私の中にあった、ほんの少しでは
あるけど、ストレスが藤崎さんと話したことで吹き飛ばされたんじゃ
ないかなぁ(笑)それも手伝って、よりお腹が空いてきたんじゃないかな
って思うんだけど、どう思う?って、興味ないか(笑)

でも、今、とっても幸せを感じてるのは事実。この気持ち、大切にしたいな
って思っているのも事実。この事実を大切に育てていきたいとも思ってる。
こんなにお腹が空くんだったら、やっぱりガッツリ系にしとけば良かった
かな(笑)でも、それで、夜、お腹が空かなかったら困るから、やっぱり、
軽くにしといて良かったんでしょう。そういうことにしておこう(笑)

お昼をサクッと済ませて、少し早めに戻った。イベントも間近に迫ってるし、
出来ることは、早めに済ませておいた方が後々のためにも良いからね。
みんなも同じこと考えてるのか、席に戻ったら、他のメンバーもみんな居たの。
もしかして、お昼食べてないとかってことはないよね?

「みんな、お昼食べたの?」

「はい、食べましたよ」

「だって、私は早めに出たから良いけど、みんなは違うでしょ?」

「あ~、だって、お昼食べるのに、そんなに時間かからないじゃないですか。
今は、ゆっくりランチタイムを楽しむより、イベントですよ!イベントを
無事に成功させることが一番大事だし、楽しみでもあるんで♪無理してないから
大丈夫です。安心してください。僕たちは、自分の意思で、自分の好きなことを
やってるだけです」

「そうです!チーフも言ってたじゃないですか!好きなことを好きなように
やるのが一番だって。その通りだなって思ったから、私にとって、今、
一番楽しくて、好きなことに集中してるんです」

「そ、そうなんだ。でも、本当に無理しないでね。適度な休憩も必要だから。
根を詰めると作業の進みも悪くなるからね」

「はい!無理はしません。だって、無理しちゃったら楽しくなくなっちゃう
でしょ?でも、好きなこととか、楽しいことって、無理してでもやりたく
なっちゃうんですよね(笑)」

「まあ、その気持ちは分かるけどね。でも、ほどほども大事だよ」

「ミウさん、それ、ミウさんが言います?僕らの中で、一番、ほどほどが
分かっていないのって、ミウさんですよ(笑)」

レオンくんのひと言で、ドッと笑いが起こったの。な~んだ、みんな知って
たんだ。私がほどほどってことを知らないって(汗)ホント、みんな、
よく見てるよね(笑)

「うっ、それを言われてしまうと、ぐうの音も出ないね(笑)
じゃ、あと少し、楽しもうね」

「はい!」

午後のスタートは、いつもより少し早くて、それでも、みんな楽しそうで、
瞳をキラキラさせながら取り組んでて、見てるこっちまで、瞳がキラキラ
してるんじゃないかって感じだったの。こういう職場、理想だな。
私がずっと思い描いていた職場が、今、目の前に広がっている。これもまた
奇跡だなって思った。

アトランティーナに出会ってから、たくさんの小さな奇跡を経験してきた。
アトランティーナとの出会いは、私の人生を大きく変えてくれたと思う。
でもね、実際に変えたのは私なんだよね。そう考えると、私のことを褒めて
あげたいって思う。

アトランティーナは、色々なことを教えてくれたけど、それを実践するか
どうかは、私次第だから。アトランティーナは、聞けば教えてくれるけど、
決して、<~しなさい>とか、<~しなきゃダメ>とは言わない。
ただ、私のことを見守ってくれただけ。教えてくれたのも、私が聞いたからで、
アトランティーナが強制的に学ばせてワケじゃない。

自分の人生は、自分のもので、主役は自分自身っていうのも理解できるように
なった。自分で創っていくのが人生なんだよ!だって、自分しか、どうする
ことも出来ないんだから。

周りは色々なことを言うけど、自分の人生の責任は、全部自分にある。
周りに何か言われて、本当にやりたいことが出来なくなったとしてもだよ。
だって、本当にやりたいことをしないって決めたのは自分だから。

<だって、〇〇に言われたから!>なんて言い訳は通用しないんだよ。
決めるのはいつも自分。だから、周りの意見を参考にするのは良いと思うけど、
自分が何をしたいのか、どうなりたいのかは、ブレないようにしないとね。
揺るがない自分軸って、そういうことなんだと思うな。

それで今の私にとっての揺るがない自分軸は・・・今夜、何があっても
藤崎さんと食事に行くってことかな(笑)そうそう、揺るがない自分軸って
いうと、これまた大層なことを思い描きがちだけど、日々の小さなことでも
良いと思うんだ。だって、そういう小さなことが積み重なって、ジャンプアップ
して、いずれ大きなこと、大層なことに繋がっていくと思うから。

まずは、小さな自分軸を立てる練習をしてみると良いんじゃないかな。
朝起きた時に、『今日は定時に帰る』って決めて、それを自分軸に
設定してみるとかね。

今日は金曜日ってこともあって、心なしか他のチームも忙しそうだね。
とは言っても、チームによって、雰囲気がまるで違うのが面白いところ。
同じ会社で、同じ部なのに、ここまで違うかって感じ(苦笑)

同じチームに居ると似てくるのかもしれない。あと、アトランティーナが
言ってた【類は友を呼ぶ】の法則ね。あっ、【類は友を呼ぶ】の法則
じゃなくて、【引き寄せ】の法則か(笑)ま、どっちも同じことなんだけどね。

でも面白いと思うのは、チームになる前にエネルギー同士が引き合って、
同じチームになることなんだよね。うちの部の部長は、元地球防衛隊長の
サナト・クマラさんだから、エネルギーを感じてチーム分けをしたのかも
しれないけど、そうじゃなくても、だいたい間違わないよね?
たまに、そのチームに馴染めなくてってことはあるけど(苦笑)

人が持ってるエネルギーって1種類じゃないってことなんだなって思う。
色々なエネルギーを持っていて、そのエネルギーのどれかが強くなるってこと
なんだと思う。メンバー全員が同じエネルギーを持っているってことじゃなくて、
似てるエネルギーが共鳴し合うんじゃないかな?

例えば、色に例えるなら、青と水色と青緑、青紫とかは、同じエネルギーの
カテゴリーで、青を持ってる人は、他にも赤とか黄色とかも持ってるかも
しれないけど、他のメンバーと共鳴するのが、青系だから、その青のエネルギーが
前面に押し出されるみたいな感じ?そうやって、チームのカラーが決まるような
気がするんだよね。

仕事しながら、何考えてるんだって感じかもしれないけど、ふと、
チームごとの色が見えたような気がしたの。フワッと色が浮かんだんだよね。

じゃ、ウチのチームは何色なのかって聞かれたら・・・自分のチームのことは、
よく分かんないや(笑)でもね、寒色系ではない気がする。何色なのかまでは
分かんないけど、たぶん暖色系のような気がする。だってみんな、熱いもん(笑)
ま、私を含めてなんだけどね(汗)

な~んてことを考えたり、周りを見回したり、チームのみんなの様子を見ながら
仕事してたら、あっという間に今日も終わりを迎える時間が近づいてきた。
さて、今のところ、何の問題も発生してないし、トラブルの予感もないけど、
大丈夫かな。

「みんな、現状どんな感じ?」

「順調っすよ。今日も定時には帰れる感じですかね」

「そう、それなら良かった」

「他の人は、どんな感じ?」

「あっ、私も・・・うん、大丈夫ですね」

「そう、優一くんと智ちゃんはどう?」

「僕は、特に問題ないし、定時に帰ります。今日、予定あるし」

「そうなんだ。週末だしね。楽しんできて」

「はい!あざーっす」

「あの・・・私は、少し残っても良いですか?」

「智ちゃんは、時間内には終わらなさそうなの?」

「少しだけなんですけど・・・ダメですか?」

「ダメじゃないよ。私も残った方が良い感じかな?」

「チーフ、今日の帰り、何か予定あるんですか?」

不思議だけど、なんか落ち着いている私を発見。イライラもしてないし、
めっちゃ余裕なんですけど(笑)この余裕、いったいどこからやって
来たんだろう?自分でも超不思議。以前の私だったら、イラッとしてたと
思うな、きっと(苦笑)

「うん、あるっちゃあるけど、もし、智ちゃんが私にも残って欲しいって
言うんだったら、残るけど、どうする?」

「予定があるんでしたら申し訳ないので、チーフは帰って頂いても大丈夫です」

「いや、もし、私が先に帰って、やっぱり戻って来てくださいってことに
なった方が困るから、残ろうか?」

「ミウさん、ミウさんは予定を優先させてください。代わりに僕が残ります」

「えっ、それじゃレオンくんに悪いよ」

「悪くないですよ。僕は特に予定ないですから大丈夫です」

「じゃ、レオンくんに甘えちゃおうかな」

「はい、甘えちゃってください(笑)」

「じゃ、レオンくん、よろしくお願いします。来週、ランチ奢るね」

「はい、楽しみにしています」

「じゃ、智ちゃん、レオンくんが残ってくれるから、何かあったら、
レオンくんに相談してくれる?」

そう言い終わるかどうかで、終業のチャイムが鳴った。それで、私もだけど、
みんなが帰り支度をしていた時、静かに、でも、めっちゃ重たいエネルギーを
含んだ声がチーム内に響いて、私もだけど、みんな一瞬、固まってしまった。


<次回へ続く>
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