ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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自分なりの法則?

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チェリーとは、すぐにバイバイしちゃったけど、その後も弦ちゃんと
色んな話をしながら、楽しい時間を過ごせて良かった。

お喋りしてると時間なんてあっという間に過ぎちゃって、気づいたら
最寄駅だったの。危うく乗り過ごしちゃうところだった(汗)
弦ちゃんと二人で大急ぎで降りて、なんとかドアが閉まる前に電車から
降りられて、二人で大笑い。なんか、こういうのって楽しいよね。

駅から会社までもずっと弦ちゃんとお喋りしながらだったんだ。
週の始まりの朝が楽しいと、今週も楽しく過ごせそうな予感がして
良いよね。今週の金曜日は、ついにイベントだし!もう準備は
済んでるけど、当日、何が起こるのか分からないのがイベントだから、
色々なことを想定して準備を怠らないようにしないとね。

でも、先週までは、ちょっと緊張もしてたし、若干の不安もあったけど、
今は楽しみっていう気持ちの方が大きいかも。この土日がとっても
実り多かったのかもしれないね。特にイベントの話なんてしなかったのに、
イベントに臨む気持ちまで変わるなんて、ちょっと不思議だよね。

きっと、全ては繋がってるってことなんだと思う。っていうか、
イベントに関係ない話だったとしても、何かのキッカケで私の内側に
変化があったら、あらゆることに対する感じ方が変わってもおかしく
ないもんね。

だから、何かに対して不安が大きくなった時には、一回そこから離れて
みると良いのかも!それで、もっと楽しいことを思い浮かべるっていうか、
『こんな感じになったら楽しいな』みたいな感じに方向転換できたら、
きっと、それまで不安を感じてたこともチャラになるのかもしれないね。

キッカケは、いつも小さなことなんだよ。だってさ、良くも悪くも
『まさか、こんなことが起こるなんて!』ってビックリすることって、
あるでしょ?

何が起こるか分からないから、色々なことをやってみた方が
良いんだよ。やってみないと分かんないからね。それで、自分なりの
法則っていうか、そういうのも見つかるかもしれないでしょ?

こういう時は、こうしてみると上手くいく、みたいなね。私は、
とにかく、いつも楽しいことを考えるっていうのが、上手く行く
コツだと思ってるけどね。って、分かってるのに、つい、楽しくない
ことを考えちゃって不安になっちゃったりするんだけどね(苦笑)

あっ、また私、自分の世界に入り込んじゃってた!今日は弦ちゃんが
一緒なんだから、弦ちゃんを置いてけぼりはダメだよね(苦笑)

「弦ちゃん、ついに今週の金曜日だね、イベント」

「そうだね!まだまだ先だって思ってたのに、あっという間だったね。
でも、ミウさんのことだから、準備万端なんでしょ?」

「うん、一応ね。でも、当日、何が起こるか分からないから、一応、
再確認っていうか、ありとあらゆることを当日までに想定して、準備する
けどね」

「ミウさんは、やっぱりスゴイなぁ・・・。さすが、チーフ!って
感じだよね」

「そんなことないよ!ま、チーフだから、みんなが不安にならないように、
私が率先して動いていこうとは思ってるけどね」

「それで、これから会社に一緒に行くわけだけど、ミウさん、大丈夫?」

「えっ、何が?五十嵐智美のこと?」

「うん、気になっているよね?」

「う~ん、前ほどでもないかな。ま、出たとこ勝負でしょ(笑)さっきも
言ったけど、ビクビクするのはやめる。だって、何も悪いことして
ないんだもん。好きな人がいて、その好きな人と思いが通じ合って
おつきあいをするって、自然なことじゃない?」

「なんかミウさん、変わったね。もちろん、前からステキだったけど、
今のミウさんは、更に輝きを増したっていうか、堂々としていて、
カッコイイよ」

「ありがとう。でも、私、<カッコイイ>って言われるの、大好きなんだ。
だから嬉しい」

「そっか、アトランティーナが目標なんだもんね。アトランティーナも
カッコイイっていう形容が似合う人だよね」

「そうなんだよね、いつも堂々としてて、余裕があって、何か問題が
起こっても慌てないで、あっという間に収めちゃう。私もそういうチーフに
なりたいんだよね」

「今のミウさんは、もうなっているよ」

「ありがとう!ますます会社に行くのが楽しくなってきた!(笑)」

「それは良かった。僕もミウさんの傍にいるせいか、なんか楽しく
なってきた!(笑)」

「じゃ、この勢いで会社に行けば大丈夫だね。どんな時も楽しむ!
それが私たちのモットーだもんね」

「そうだね。ごめん、ちょっと忘れてた(汗)」

「もうっ、弦ちゃん、すぐ忘れちゃうんだから!しっかりしてよ(笑)」

「僕、ミウさんについて行くことに決めた!僕は誰かを引っ張って行く
っていうタイプじゃないことは分かっていたけど、ミウさんだったら、
ついて行っても大丈夫だなって確信した!僕は、ミウさんについて行って、
ミウさんのサポートをしようと思う。そういう関係性もアリだよね?」

「そうだね。それに、人間の世界では年齢が関わってくるでしょ?
確か弦ちゃん、私より年下だもんね」

「あっ、そうだね。どうしても魂年齢を考えちゃうから気づかなかったけど、
人間としての年齢は、僕の方が3つ下になるのかな?あっ、僕は3月生まれ
だから、学年で言ったら2年下になるのかな?ま、いずれにしても、
仮に僕の方が年上なのに、<ついて行きます!>っていったら、
ちょっと変な感じになるのかもしれないけど、年下なら、問題ないもんね」

「うん、そうだね。って、まただ」

「えっ、何が?」

「私ね、どうしても歳のことを気にしちゃうんだよね(汗)
『年齢なんて関係ない!』って思ってるはずなのに、何かの拍子に
歳のことを考えちゃうの(苦笑)年齢に縛られてるっていうのかなぁ。

だから今も<弦ちゃん、私より年下だもんね>って言っちゃったじゃない?
歳なんて関係ないって思いたいのに、まだ年齢に縛られることから
抜け出せてないや(汗)」

「僕もつられちゃったね(苦笑)また、アトランティーナに
怒られちゃうな(汗)確かに守護天使で人間についていた時も僕がついて
いた人が年齢を気にして、何かを諦めるところを何度も目にしてきた。
その度に、『どうして、そこまで年齢を気にするんだろう?』って
思ったし、年齢を理由に諦めてしまうなんて、すごく勿体ないなとも思った。

それなのに、自分が人間になった途端、それも忘れて人間界に染まって
しまって、当たり前のように年齢の制限を受け容れてしまっている。
これも僕の反省点の一つだったんだ。だから今、ミウさんが言ってくれて
良かったよ。思い出せたから。ありがとう、ミウさん!年齢のことは、
僕にとっても課題だから、これから一緒に乗り越えて行こうよ!」

「弦ちゃんにとっても課題だったんだね。そっか、だから今、年齢に
関することが話題になったんだ!宇宙の導きだね。ホント、いつも
ありがとう!感謝、感謝だよ」

「そうかもしれないね。でも、ミウさんが『克服したい!』『克服する!』
って思っていたから起こったことだから、やっぱり、キッカケはミウさん
なんだと思うよ。もっと胸張って良いんじゃない?」

「そっか!そうかもしれないね。ありがとう、弦ちゃん!なんか、
こうやって二人で、どちらかが気づかなくても、片方が気づいて
くれるのって良いね。一人の時より効率良く、前に進んで行けるような
気がする」

「魂を成長させるのに、効率良くって言ってしまうミウさん。面白いって
いうか、ミウさんらしいっていうか、そういうところも良いよね」

「ありがとう!私が弦ちゃんから謙虚さを学んだよ」

「えっ、そうなの!?」

「うん。だって、元守護天使さんなのに、全然偉そうじゃなくて、
アトランティーナに指摘された時も自分が出来ていなかったことを認めて、
これから精進して行くって言ってたでしょ?なんか、スゴイなって思った。

それに、アトランティーナに対してだけじゃなくて、私に対しても、教えて
欲しいっていう姿勢でいてくれたでしょ?『あ~、謙虚さってこういうこと
なんだな』って、思ったもん。ありがとう、弦ちゃん」

「なんか照れるね。っていうか、二人して、褒め合うって、他の人からしたら、
変な感じなのかもしれないけど、僕は、こういう関係、良いなって思うよ」

「うん、私も!一緒に魂を成長させて行こうね」

「そうだね」


<次回へ続く>
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