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大丈夫。
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真っ暗な空の中を真っ逆さまに落ちていく。
真っ白な頭のままで、真っ暗な海に落ちていく。
それでいいんだよ。
誰かが言った。
それじゃダメなんだよ。
僕は言った。
真っ暗な海は冷たくて深くて苦しかった。
僕は必死に空気を求めた。
足掻いてもがいて手を伸ばした。
温かい手が僕の手を引っ張ってくれた。
大丈夫。私がいるよ。
誰かが言った。
僕はいつも独りだ。
僕は言った。
誰かが僕を抱きしめた。
僕もつられて抱きしめた。
誰かの身体は温かかった。
僕の身体を温めてくれた。
私がずっと隣にいるから。
誰かが言った。
僕には君が分からない。
僕は言った。
大丈夫だよ。私はあなたを分かっているから。
誰かが言った。
僕には何も見えないんだ。
僕は言った。
大丈夫。私にはあなたが見えているから。
彼女は優しく言ってくれた。
真っ白な頭のままで、真っ暗な海に落ちていく。
それでいいんだよ。
誰かが言った。
それじゃダメなんだよ。
僕は言った。
真っ暗な海は冷たくて深くて苦しかった。
僕は必死に空気を求めた。
足掻いてもがいて手を伸ばした。
温かい手が僕の手を引っ張ってくれた。
大丈夫。私がいるよ。
誰かが言った。
僕はいつも独りだ。
僕は言った。
誰かが僕を抱きしめた。
僕もつられて抱きしめた。
誰かの身体は温かかった。
僕の身体を温めてくれた。
私がずっと隣にいるから。
誰かが言った。
僕には君が分からない。
僕は言った。
大丈夫だよ。私はあなたを分かっているから。
誰かが言った。
僕には何も見えないんだ。
僕は言った。
大丈夫。私にはあなたが見えているから。
彼女は優しく言ってくれた。
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