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第一章 聖女爆誕
4.聖女が目覚めて
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教皇が去った後、部屋には重たい静寂が降りた。
扉の閉まる音をしっかりと聞き届け、私は姿勢を崩さずベッドボードに背を預けたまま、視線を真正面に置いた。
窓の外では白い鳩が軌道を描いて飛んでいる。
「……いくつか質問があります」
そう言ったのはノエルでもダリオンでもなく、私自身だった。あえて声には温度を込めなかった。柔らかすぎず、刺々しくもなく。ただ冷静に、観察者としての調子で。
「この国は、どういう体制で動いているんですか?そして“聖女”とは、どんな役割を担わされるのですか?」
ノエルが少し驚いたように瞬きし、それからすぐ微笑みを整える。
「……神聖アルセルト王国は、神の教えを礎に築かれた神政国家です。形式上は王がいますが、実質的には教皇庁が統治を担っています」
教皇の言葉と一致している。だが、語り口に歪みはないかと注意を払いながら、私は頷いた。
「聖女とは、光の神「ラディエル」の“神託を授かる器”。神殿の最高位にあたり、加護を祈り、儀式に臨み、国民に希望をもたらす存在です」
「……まさに象徴、ということですね」
ノエルが一瞬だけ言葉に詰まり、苦笑を浮かべた。
否定しないのは、ある意味で誠実だといえるかもしれない。
ダリオンは壁際に立ったまま、黙していた。
視線が合っても彼は何も語らない。まるで人形のように動かない。
私は静かに彼へと顔を向ける。
「ダリオンさん。あなたの役目は?」
「聖女殿の安全の確保と、動向の監視です」
彼はあっさりと“監視”という言葉を口にした。
隠す気がないのか、それともその意識すらないのか。
「教皇の命令ですね?」
「……はい」
簡潔な返答。これ以上の情報は出てこないと判断し、そこで問いを打ち切った。
心中で、ひとつ結論を下す。この騎士は、“味方ではない”。ただの道具。必要な時には使えるが、信用はできない。
ノエルはその沈黙の間を埋めるように、話を続けた。
「近いうちに、聖女様の“御前啓示の儀”が執り行われる予定です。神殿の上層に立つ前に、国民と神に、存在を示すための儀式です」
「啓示も、信仰も、私の中にはないのに?」
私は淡々とそう言った。
それは自嘲でも不安でもなく、ただ事実の確認だった。
ノエルの表情がわずかに曇る。
けれど、私は感情をにじませない。今は、知らねばならないことが多すぎる。
何が“真実”で、誰が“偽り”か。
この世界の構造がどんな風に動いていて、私がそのどこに立っているのか。それを知るまでは、決して気を許すべきではない。
ノエルの口から“聖女”の役割が語られたあとも、私は視線を動かすことなく、サイドテーブルに置かれた銀の水差しに目を落としていた。
つややかな金属の曲面に、己の横顔が微かに映っている。
そこに映る顔を見て、ようやく自覚する。この体はもう、あの世界の私ではない。だが、思考まで変わったわけではない。
ならば、今すべきは――
「……私に、この世界、この国のことを知りうる限り教えてください」
言葉を整えてから、ふたりへと視線を移した。
「つまり、今、私が置かれている“盤面”について、もっと具体的に知っておきたいんです。ーーそこでノエルさん、お願いがあります。」
ノエルが少し驚いたように目を瞬かせ、それから頷いた。
私はベッドの縁から立ち上がり、ゆっくりと部屋の中央を歩く。
白い大理石の床に、足音が静かに反響した。
「この国の地図。できれば周辺諸国の情勢がわかるものをお願いします。あと宗教と政治、聖女制度について、できるだけ詳しく書かれた資料や書物も、集めてもらえますか?」
ノエルの表情が少し驚きに染まる。だがそれは一瞬だけで、すぐにうやうやしく頭を下げた。
「……はい。すぐに手配いたします。神殿書庫の閲覧許可も、私から申請しておきます」
「ありがとうございます。……個人的な興味です。あくまで」
口調は淡々としていたが、内心はすでに整理を始めていた。
権力構造、利害関係、外交ルート――情報は武器だ。掌握しなければ、飲み込まれる。ダリオンは相変わらず無言だった。だが、私が本を求めたとき、わずかに視線が動いたのを私は見逃さなかった。彼は監視の目だ。だが同時に、私の出方を見ている。
ならば――こちらも観察を続けよう。この国にとって「聖女」とは何か。そして、彼らが“聖女”に何を求めているのか。
戦うために、まずは知る。それが私の処世術だった。
ノエルがこちらに頭を下げてから部屋を出ると、この空間には私とダリオンの二人だけが残された。
居心地が悪い……。当たり前だった。誰かに監視されるなんて、普通に生きていたらありえないもの。
チラと彼の方を見ると、しっかりと目があった。温度のない目。無表情のまま、ただじっと、扉のそばで後ろ手を組んで立っている。
まさかずっとああしているつもり……?私が寝るまで……?
いくら彼が特別だとしても石像じゃないのだ。少し心が痛んで呟くようにダリオンに声をかけた。
「足疲れませんか?こちらの椅子に掛けて頂いて構いませんよ」
ダリオンの無表情が少し崩れた。片方の眉根が吊り上がっている。
「慣れておりますので」
ーーだからこれ以上構うな。とでも言いたそうな声音だ。それでもだ。私がこの空間でリラックスするためには、この人にも最低限の“リラックス”をしてもわないと羽も伸ばせない。人が労働している横でくつろげるほど、図太くできていない。
まあ、人から労働を奪う権利もないのだけれど。
私はおもむろに立ち上がり、一人掛けの重たいソファの背に両手を掛けて、大理石の床の上をソファをずるずると引きずった。そしてなんとかダリオンの目の前まで持っていくとーー
「あなたがずっと立っているのは、忠誠心からでしょうけれど……それで倒れでもされたら、本末転倒です。職務の継続性を優先してください。少なくとも、私はそう考えます。」
言外に「座っても監視はできるでしょ」そう伝えると、彼は渋々といった様子でソファを壁際に滑らせた。
無言でソファに座るように圧力をかけると、ダリオンはぜんまいの切れかけた人形のようにぎこちない動きでそこに浅く座った。
あまりに不自然で少し笑いそうにるのを我慢して、私も中央のソファに腰掛けてだんまりとノエルが戻ってくるのを待った。
昼下がりの陽が、床に長い影を落とす頃。ノエルは、重たそうな本や資料を両腕に抱えて部屋に戻ってきた。
「お持ちしました。地図帳三種、歴代の聖女に関する編纂記録、神殿政治の概要……それと、軍事行動に関する記録書も少々」
彼女は扉横のソファにちょこんと座るダリオンに視線を奪われつつも、机の上に慎重に本を並べる。慣れた動作だが、その手元にどこか緊張が混じっていた。私は椅子を引き本の背表紙を一冊ずつ指でなぞった。
「ありがとうございます。助かります。あなたのおかげでずいぶん手間が省けました」
そう言うとノエルは少し迷ったような表情になり、視線を彷徨わせた。
そして、小さく口を開く。
「……あの、聖女様」
「なんですか?」
私が顔を上げると、ノエルは戸惑いながらも、まっすぐにこちらを見ていた。
彼女の両手は前で組まれていて、どこか固い決意をにじませている。
「ずっと……言おうか迷っていたんですけれど。できれば、私に敬語を使うのをやめていただけませんか?」
私は瞬きひとつの間、言葉を飲み込んだ。
「……理由を聞いてもいいですか?」
「敬われるのは……その、もちろん光栄なんです。でも、わたし……聖女様のことを、もっと“お傍にいる人”として、お仕えしたいんです。信仰としてでなく、一人の人間として」
たどたどしい口調だった。
けれど、そこには作為のない思いがあった。
私は無言で彼女の顔を見る。感情的な動機。だが、誠実ではある。
その“誠実”を、どこまで信じるかは、こちら次第だった。
「それは私に、壁を作らないでほしいって意味?」
「そういうわけではありません。ただ……、今まで聖女様のようにご丁寧に接してくれる方はいらっしゃらなかったのでーー」
その言葉に、私はほんの僅か、視線をそらした。
「……あなたの名前、呼び捨てにしてもいい?」
「はい。ぜひ。ノエルって、呼んでください」
そう答える彼女の顔に、子どものような安堵の色が浮かぶ。
私は頷いた。
「わかったわ、ノエル。でも、私は必要な時だけ話すタイプだから。あまり気を遣わないで」
「はい、それで十分です」
ノエルはふっと笑った。
私はその笑顔を見つめながら、もう一度だけ考える。
この侍女は、味方かも知れない――と。
信頼ではない。信頼は、これから先の試練に晒されてから決めること。
けれど、“味方である”という判断は、今この瞬間にも下せる。
私は目の前の本に指を戻し、ページをめくった。
光の神も、聖女も、この国の過去も。
全部、この手で読み解いてみせる。
扉の閉まる音をしっかりと聞き届け、私は姿勢を崩さずベッドボードに背を預けたまま、視線を真正面に置いた。
窓の外では白い鳩が軌道を描いて飛んでいる。
「……いくつか質問があります」
そう言ったのはノエルでもダリオンでもなく、私自身だった。あえて声には温度を込めなかった。柔らかすぎず、刺々しくもなく。ただ冷静に、観察者としての調子で。
「この国は、どういう体制で動いているんですか?そして“聖女”とは、どんな役割を担わされるのですか?」
ノエルが少し驚いたように瞬きし、それからすぐ微笑みを整える。
「……神聖アルセルト王国は、神の教えを礎に築かれた神政国家です。形式上は王がいますが、実質的には教皇庁が統治を担っています」
教皇の言葉と一致している。だが、語り口に歪みはないかと注意を払いながら、私は頷いた。
「聖女とは、光の神「ラディエル」の“神託を授かる器”。神殿の最高位にあたり、加護を祈り、儀式に臨み、国民に希望をもたらす存在です」
「……まさに象徴、ということですね」
ノエルが一瞬だけ言葉に詰まり、苦笑を浮かべた。
否定しないのは、ある意味で誠実だといえるかもしれない。
ダリオンは壁際に立ったまま、黙していた。
視線が合っても彼は何も語らない。まるで人形のように動かない。
私は静かに彼へと顔を向ける。
「ダリオンさん。あなたの役目は?」
「聖女殿の安全の確保と、動向の監視です」
彼はあっさりと“監視”という言葉を口にした。
隠す気がないのか、それともその意識すらないのか。
「教皇の命令ですね?」
「……はい」
簡潔な返答。これ以上の情報は出てこないと判断し、そこで問いを打ち切った。
心中で、ひとつ結論を下す。この騎士は、“味方ではない”。ただの道具。必要な時には使えるが、信用はできない。
ノエルはその沈黙の間を埋めるように、話を続けた。
「近いうちに、聖女様の“御前啓示の儀”が執り行われる予定です。神殿の上層に立つ前に、国民と神に、存在を示すための儀式です」
「啓示も、信仰も、私の中にはないのに?」
私は淡々とそう言った。
それは自嘲でも不安でもなく、ただ事実の確認だった。
ノエルの表情がわずかに曇る。
けれど、私は感情をにじませない。今は、知らねばならないことが多すぎる。
何が“真実”で、誰が“偽り”か。
この世界の構造がどんな風に動いていて、私がそのどこに立っているのか。それを知るまでは、決して気を許すべきではない。
ノエルの口から“聖女”の役割が語られたあとも、私は視線を動かすことなく、サイドテーブルに置かれた銀の水差しに目を落としていた。
つややかな金属の曲面に、己の横顔が微かに映っている。
そこに映る顔を見て、ようやく自覚する。この体はもう、あの世界の私ではない。だが、思考まで変わったわけではない。
ならば、今すべきは――
「……私に、この世界、この国のことを知りうる限り教えてください」
言葉を整えてから、ふたりへと視線を移した。
「つまり、今、私が置かれている“盤面”について、もっと具体的に知っておきたいんです。ーーそこでノエルさん、お願いがあります。」
ノエルが少し驚いたように目を瞬かせ、それから頷いた。
私はベッドの縁から立ち上がり、ゆっくりと部屋の中央を歩く。
白い大理石の床に、足音が静かに反響した。
「この国の地図。できれば周辺諸国の情勢がわかるものをお願いします。あと宗教と政治、聖女制度について、できるだけ詳しく書かれた資料や書物も、集めてもらえますか?」
ノエルの表情が少し驚きに染まる。だがそれは一瞬だけで、すぐにうやうやしく頭を下げた。
「……はい。すぐに手配いたします。神殿書庫の閲覧許可も、私から申請しておきます」
「ありがとうございます。……個人的な興味です。あくまで」
口調は淡々としていたが、内心はすでに整理を始めていた。
権力構造、利害関係、外交ルート――情報は武器だ。掌握しなければ、飲み込まれる。ダリオンは相変わらず無言だった。だが、私が本を求めたとき、わずかに視線が動いたのを私は見逃さなかった。彼は監視の目だ。だが同時に、私の出方を見ている。
ならば――こちらも観察を続けよう。この国にとって「聖女」とは何か。そして、彼らが“聖女”に何を求めているのか。
戦うために、まずは知る。それが私の処世術だった。
ノエルがこちらに頭を下げてから部屋を出ると、この空間には私とダリオンの二人だけが残された。
居心地が悪い……。当たり前だった。誰かに監視されるなんて、普通に生きていたらありえないもの。
チラと彼の方を見ると、しっかりと目があった。温度のない目。無表情のまま、ただじっと、扉のそばで後ろ手を組んで立っている。
まさかずっとああしているつもり……?私が寝るまで……?
いくら彼が特別だとしても石像じゃないのだ。少し心が痛んで呟くようにダリオンに声をかけた。
「足疲れませんか?こちらの椅子に掛けて頂いて構いませんよ」
ダリオンの無表情が少し崩れた。片方の眉根が吊り上がっている。
「慣れておりますので」
ーーだからこれ以上構うな。とでも言いたそうな声音だ。それでもだ。私がこの空間でリラックスするためには、この人にも最低限の“リラックス”をしてもわないと羽も伸ばせない。人が労働している横でくつろげるほど、図太くできていない。
まあ、人から労働を奪う権利もないのだけれど。
私はおもむろに立ち上がり、一人掛けの重たいソファの背に両手を掛けて、大理石の床の上をソファをずるずると引きずった。そしてなんとかダリオンの目の前まで持っていくとーー
「あなたがずっと立っているのは、忠誠心からでしょうけれど……それで倒れでもされたら、本末転倒です。職務の継続性を優先してください。少なくとも、私はそう考えます。」
言外に「座っても監視はできるでしょ」そう伝えると、彼は渋々といった様子でソファを壁際に滑らせた。
無言でソファに座るように圧力をかけると、ダリオンはぜんまいの切れかけた人形のようにぎこちない動きでそこに浅く座った。
あまりに不自然で少し笑いそうにるのを我慢して、私も中央のソファに腰掛けてだんまりとノエルが戻ってくるのを待った。
昼下がりの陽が、床に長い影を落とす頃。ノエルは、重たそうな本や資料を両腕に抱えて部屋に戻ってきた。
「お持ちしました。地図帳三種、歴代の聖女に関する編纂記録、神殿政治の概要……それと、軍事行動に関する記録書も少々」
彼女は扉横のソファにちょこんと座るダリオンに視線を奪われつつも、机の上に慎重に本を並べる。慣れた動作だが、その手元にどこか緊張が混じっていた。私は椅子を引き本の背表紙を一冊ずつ指でなぞった。
「ありがとうございます。助かります。あなたのおかげでずいぶん手間が省けました」
そう言うとノエルは少し迷ったような表情になり、視線を彷徨わせた。
そして、小さく口を開く。
「……あの、聖女様」
「なんですか?」
私が顔を上げると、ノエルは戸惑いながらも、まっすぐにこちらを見ていた。
彼女の両手は前で組まれていて、どこか固い決意をにじませている。
「ずっと……言おうか迷っていたんですけれど。できれば、私に敬語を使うのをやめていただけませんか?」
私は瞬きひとつの間、言葉を飲み込んだ。
「……理由を聞いてもいいですか?」
「敬われるのは……その、もちろん光栄なんです。でも、わたし……聖女様のことを、もっと“お傍にいる人”として、お仕えしたいんです。信仰としてでなく、一人の人間として」
たどたどしい口調だった。
けれど、そこには作為のない思いがあった。
私は無言で彼女の顔を見る。感情的な動機。だが、誠実ではある。
その“誠実”を、どこまで信じるかは、こちら次第だった。
「それは私に、壁を作らないでほしいって意味?」
「そういうわけではありません。ただ……、今まで聖女様のようにご丁寧に接してくれる方はいらっしゃらなかったのでーー」
その言葉に、私はほんの僅か、視線をそらした。
「……あなたの名前、呼び捨てにしてもいい?」
「はい。ぜひ。ノエルって、呼んでください」
そう答える彼女の顔に、子どものような安堵の色が浮かぶ。
私は頷いた。
「わかったわ、ノエル。でも、私は必要な時だけ話すタイプだから。あまり気を遣わないで」
「はい、それで十分です」
ノエルはふっと笑った。
私はその笑顔を見つめながら、もう一度だけ考える。
この侍女は、味方かも知れない――と。
信頼ではない。信頼は、これから先の試練に晒されてから決めること。
けれど、“味方である”という判断は、今この瞬間にも下せる。
私は目の前の本に指を戻し、ページをめくった。
光の神も、聖女も、この国の過去も。
全部、この手で読み解いてみせる。
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