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第34話 ピザパーティー2
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コロッケを食べた後は、副料理長に任せてあったピザが完成したので、そちらをいただく事にする。
「申し訳ございません。わしの不手際で、焦がしてしまいました」
窯から出したピザの様子を見て、副料理長が深刻な顔をして謝罪した。
王族に出す料理を目の前で焦がしてしまったと言う事で、顔を青くしてしまっている。
「新たなる料理は難しがろう。フォルテ様が特別なのだ。お前にはこれからヤコブが旅に出ている間、私達の料理を作ってもらわねばならん。この失敗は次への糧だ。次に期待しておるぞ」
「あ、ありがとうございます!精一杯精進いたします!」
国王の優しい言葉に、副料理長は全力で頭を下げた。
「なに、謝る事はないさ、ほら」
フォルテはピザカッターでピザを切り分けながら副料理長に話をする。
「これはな、焦がしたのではなく、焦げ目がついたいい焼き加減だ」
フォルテの言葉に、副料理長は頭を横に振った。
「フォルテ様、いいのです。先程のフォルテ様のピザと私の物を比べれば一目瞭然。私の物は、あまりにも焦げ過ぎているでしょう。しかし、これを受け止めてしっかり精進致します」
「馬鹿者、俺のとこれでは材料が違うだろう? これは全体にゴーダチーズをまぶしたピザだ。先程のモッツァレラとは種類が違う。国王よ、持ち上げてみるといい」
ピザの表面は、確かに焦げているが、チーズが狐色のいい焦げ目だとフォルテは思っている。
「では、頂きましょう」
国王がピザに手をつけるのを見て、副料理長は不安な顔をしている。
「これは!」
国王が、ピザを持ち上げた瞬間、チーズが面白いほどにみょーんと伸びた。
先程のピザとは比べられない程にとろけているのがわかる。
「うわー。面白いですね、お父様」
王子もその様子に目を輝かせてやりたそうにしている。
「では、いただきます。んん!」
国王が齧り付いたピザは、噛みちぎって尚、口からチーズが伸びた。
国王はチーズを追いかけて、もう一口追いかける。
顔を綻ばせて咀嚼して飲み込んだ後、副料理長に笑いかけた。
「先程の謝罪は撤回じゃな。お前はこんなにも美味しい物を作ったのじゃ。お前も食べてみれば分かる」
「で、では失礼して」
副料理長もピザに手を伸ばし、待ちきれなかった王子や他の皆も手を伸ばして食べ始める。
「フォルテ様、これは先程のコロッケに使った芋とイエロートゥースに今朝のうどんのソースですな?」
「イエロートゥース?ああ、コーンだ。ポテトベーコーンいやわかりにくいか。ジャガイモとベーコンとコーンにマヨネーズソースたっぷりのピザだ。チーズの上からもマヨネーズをかけてあるから焦げやすいが、その影の風味も美味いだろう?」
国王の質問にフォルテが解説をしていると副料理長が納得した様子で頷いた。
「これは、焦がすのも料理の一部なのですね、また新しい世界が広がった気がします。うどんのソースとピザが合わさる事でまた違う料理が出来上がる。素晴らしいです。私でも、昨日と今日習った料理の組み合わせを考えるだけでも新しい料理ができるかもしれない」
副料理長は、先程の国王の言葉でやる気に満ちている。
「そうだな。例えば、先程のコロッケの中にこのチーズを入れてみたり、昨日の焼きうどんに使ったウスターソースをかけても美味しいぞ?」
「それは是非とも食べてみたい!」
「まだ違うピザも今日は作ってある。今日一日で全てをしなければいけないわけじゃないから次の楽しみに取っておくといい」
副料理長が先程のフォルテの言葉をメモに取っているし、次の機会もあるだろう。
料理長ヤコブが新しいピザを今度は私が焼いてみますと焼き始め、楽しいピザパーティーは皆の腹が膨れるまで続くのであった。
「申し訳ございません。わしの不手際で、焦がしてしまいました」
窯から出したピザの様子を見て、副料理長が深刻な顔をして謝罪した。
王族に出す料理を目の前で焦がしてしまったと言う事で、顔を青くしてしまっている。
「新たなる料理は難しがろう。フォルテ様が特別なのだ。お前にはこれからヤコブが旅に出ている間、私達の料理を作ってもらわねばならん。この失敗は次への糧だ。次に期待しておるぞ」
「あ、ありがとうございます!精一杯精進いたします!」
国王の優しい言葉に、副料理長は全力で頭を下げた。
「なに、謝る事はないさ、ほら」
フォルテはピザカッターでピザを切り分けながら副料理長に話をする。
「これはな、焦がしたのではなく、焦げ目がついたいい焼き加減だ」
フォルテの言葉に、副料理長は頭を横に振った。
「フォルテ様、いいのです。先程のフォルテ様のピザと私の物を比べれば一目瞭然。私の物は、あまりにも焦げ過ぎているでしょう。しかし、これを受け止めてしっかり精進致します」
「馬鹿者、俺のとこれでは材料が違うだろう? これは全体にゴーダチーズをまぶしたピザだ。先程のモッツァレラとは種類が違う。国王よ、持ち上げてみるといい」
ピザの表面は、確かに焦げているが、チーズが狐色のいい焦げ目だとフォルテは思っている。
「では、頂きましょう」
国王がピザに手をつけるのを見て、副料理長は不安な顔をしている。
「これは!」
国王が、ピザを持ち上げた瞬間、チーズが面白いほどにみょーんと伸びた。
先程のピザとは比べられない程にとろけているのがわかる。
「うわー。面白いですね、お父様」
王子もその様子に目を輝かせてやりたそうにしている。
「では、いただきます。んん!」
国王が齧り付いたピザは、噛みちぎって尚、口からチーズが伸びた。
国王はチーズを追いかけて、もう一口追いかける。
顔を綻ばせて咀嚼して飲み込んだ後、副料理長に笑いかけた。
「先程の謝罪は撤回じゃな。お前はこんなにも美味しい物を作ったのじゃ。お前も食べてみれば分かる」
「で、では失礼して」
副料理長もピザに手を伸ばし、待ちきれなかった王子や他の皆も手を伸ばして食べ始める。
「フォルテ様、これは先程のコロッケに使った芋とイエロートゥースに今朝のうどんのソースですな?」
「イエロートゥース?ああ、コーンだ。ポテトベーコーンいやわかりにくいか。ジャガイモとベーコンとコーンにマヨネーズソースたっぷりのピザだ。チーズの上からもマヨネーズをかけてあるから焦げやすいが、その影の風味も美味いだろう?」
国王の質問にフォルテが解説をしていると副料理長が納得した様子で頷いた。
「これは、焦がすのも料理の一部なのですね、また新しい世界が広がった気がします。うどんのソースとピザが合わさる事でまた違う料理が出来上がる。素晴らしいです。私でも、昨日と今日習った料理の組み合わせを考えるだけでも新しい料理ができるかもしれない」
副料理長は、先程の国王の言葉でやる気に満ちている。
「そうだな。例えば、先程のコロッケの中にこのチーズを入れてみたり、昨日の焼きうどんに使ったウスターソースをかけても美味しいぞ?」
「それは是非とも食べてみたい!」
「まだ違うピザも今日は作ってある。今日一日で全てをしなければいけないわけじゃないから次の楽しみに取っておくといい」
副料理長が先程のフォルテの言葉をメモに取っているし、次の機会もあるだろう。
料理長ヤコブが新しいピザを今度は私が焼いてみますと焼き始め、楽しいピザパーティーは皆の腹が膨れるまで続くのであった。
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